エイキング首位に、ストーラー2勝目…ブエルタ・ア・エスパーニャ10S

第76回ブエルタ・ア・エスパーニャは2021年8月24日、ロケタスデマル〜リンコン・デラ・ビクトリア間の189kmで第10ステージが行われ、DSMのマイケル・ストーラー(オーストラリア)が独走で第7ステージに続く優勝。

オドクリスティアン・エイキングが第10ステージで首位に ©PHOTOGOMEZSPORT2021

この日は大人数の第1集団が大きな逃げを見せ、プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)ら有力選手が11分49秒も遅れた。区間5位に入ったアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオのオドクリスティアン・エイキング(ノルウェー)が総合19位から一気に首位に立った。

DSMのマイケル・ストーラー(オーストラリア)が第7ステージに続いて優勝 ©PHOTOGOMEZSPORT2021
特別ジャージで戦うバーレーンビクトリアスチーム ©PHOTOGOMEZSPORT2021
2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第10ステージ ©PHOTOGOMEZSPORT2021
メイン集団から先行するログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)オドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)
マイヨベルデ(ポイント賞)ファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨルナレス(山岳賞)ダミアノ・カルーゾ(イタリア、バーレーンビクトリアス)
□マイヨブランコ(新人賞)エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)

第9ステージにもどる≪≪   ≫≫第11ステージにすすむ

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第10ステージ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ出場176選手

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東京パラ自転車競技に川本、杉浦、藤井、藤田の4選手参戦

東京2020パラリンピックが2021年8月24日から9月5日まで開催され、自転車競技には日本勢4選手が参加する。8月25日から28日までトラックレースが静岡県の伊豆ベロドロームで、8月31日から9月3日までロードレースが静岡県の富士スピードウェイで行われる。

藤井美穂

日本代表選手

川本翔大
かわもとしょうた

川本翔大 ©2019 JCF

①1996.8.19
②170cm/63kg
③大和産業
④広島県
⑤トラック=500mタイムトライアル・個人パーシュート・チームスプリント、ロード=タイムトライアル、ロードレース
⑥リオパラ五輪
熱中していた野球から高校時代に自転車へ。抜群の運動能力で着実にステップアップする。片足切断のクラス。


杉浦佳子
すぎうらけいこ

杉浦佳子 ©日本パラサイクリング連盟

①1970.12.26
②155cm/48kg
③楽天ソシオビジネス
④静岡県
⑤トラック=500mタイムトライアル・個人パーシュート・チームスプリント、ロード=タイムトライアル、ロードレース ⑥初出場
2017年の世界選手権ロード・タイムトライアルの世界チャンピオン。高次脳機能障がいクラス。


藤井美穂
ふじいみほ

藤井美穂

①1994.10.31
②155cm/48kg
③楽天ソシオビジネス
④茨城県
⑤トラック=500mタイムトライアル・個人パーシュート、ロード=タイムトライアル、ロードレース
⑥初出場
走り高跳び1m39cmの日本記録保持者。2014年に陸上競技から自転車に転向。片足切断のクラス。


藤田征樹
ふじたまさき

世界チャンピオンのアルカンシエルを着用した藤田征樹

①1985.1.17
②170cm/63kg
③藤建設
④北海道
⑤トラック=500mタイムトライアル・個人パーシュート・チームスプリント、ロード=タイムトライアル、ロードレース
⑥北京パラ五輪、ロンドンパラ五輪、リオパラ五輪
2009トラック、2015ロードで世界王者に。パラリンピックでは銀4、銅2を獲得。両足切断のクラス。

①生年月日 ②身長/体重 ③所属 ④出身地 ⑤出場予定種目 ⑥パラ五輪代表歴

TOKYO2020パラリンピック自転車競技の放送予定

8月25日 NHK BS1 9:55〜15:05
8月26日 NHK BS1 9:55〜16:10
8月27日 NHK BS1 9:55〜10:45

●日本パラサイクリング連盟のホームページ

地方自治体・観光振興団体対象のサイクルツーリズムセミナー2021

全国各地でサイクルツーリズム事業(自転車・サイクリングを活用した観光振興事業)を展開する一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパンが、主に地方自治体や観光誘客に関わる団体の皆様を対象とする「サイクルツーリズムセミナー2021」を開催。日時は2021年9月9日13時30分~15時。Zoomによるオンライン配信形式。

第1部では観光庁とスポーツ庁からの最新のサイクルツーリズムに関連する情報や、国としての次年度に向けた方向性などを共有。第2部ではルーツ・スポーツ・ジャパンが先日実施した「サイクリスト国勢調査2021」の調査結果レポートや、ウィズコロナ時代における最新のサイクリスト誘客施策の事例共有など、主に地方自治体や地域団体に向けた情報提供。

新型コロナウイルス感染症を取り巻く状況はいまだ収束がみえず、難しい局面が続く。しかし一方で「ウィズコロナ」「ニューノーマル」の時代において、「自転車」「サイクリング」は“密を避けるアクティビティ”としてのニーズも高まっていて、地方誘客ツールとしてもますます重要度を増していくものと考えられる。

今回のセミナーは、サイクルツーリズムでの地方誘客に既に取り組んでいる、または今後取り組みを検討している地方自治体、観光団体、スポーツコミッション、市民団体などにとって、今後の活動のヒントを得られる内容となっている。

サイクルツーリズムセミナー2021
・主催:全国サイクルツーリズム連携推進協議会、一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパン
・後援(予定):観光庁、スポーツ庁、自転車を活用したまちづくりを推進する全国市区町村長の会、一般社団法人日本スポーツツーリズム推進機構
・日時:2021年9月9日(木)13時30分~15時(予定)
・場所:zoomによるonline配信
・対象:地方自治体、DMO、スポーツコミッション、観光振興・まちづくり・地域活性化・スポーツ振興などに関する市民団体などで、サイクルツーリズム(自転車・サイクリングを活用した観光交流振興)に取り組んでいる人、今後取り組みを検討している人、または関心を持つ人。
・定員:300名(参加無料)
定員に達し次第締切・前回リアル開催時は200名の定員に達した。

・問い合わせ:ルーツ・スポーツ・ジャパン 担当:川上、山本
TEL:03-3354-2300 E-mail:info(アットマーク)roots-sports.jp

●詳細と申し込みページ

みんなで応援オリ×パラ! 東京2020の見どころを配信

東京都は東京2020オリンピック・パラリンピック大会期間中、特設サイト「みんなの東京2020応援チャンネル」を開設。その特別企画として8月24日18:15~19:30に「オリンピックメダリストセレブレーション×パラリンピック応援特別企画」を配信する。

特設サイトは大会や選手への応援、ライブサイトなどステージで実施予定だったパフォーマンスの収録映像、東京の魅力などを紹介し、多くの人が気軽に楽しめるもの。“応援でつながる” をキーワードにオリンピック・パラリンピックをテーマにしたスペシャル番組をオンライン配信している。MCの石橋貴明がオリンピック・パラリンピック出場経験者をはじめとした豪華ゲストとともにコアな目線で大会を掘り下げ、熱く語る。

番組はこれまで3回配信を行い、合計視聴回数が25万回を超える。8月24日予定の第4回は、東京2020オリンピックメダリスト8選手をゲストに迎え、メダル獲得を祝うとともに大会や競技についてトーク。またオリンピアンから見たパラ競技のみどころ、注目競技「ボッチャ」の紹介など、番組ならではの視点でパラリンピックを応援する。

みんなで応援 オリ×パラ! 東京 2020 みどころ配信局 ~メダリストセレブレーション~
8 月 24 日(火曜日)18:15~19:30(予定)
テーマ=「オリンピックメダリストセレブレーション×パラリンピック応援特別企画」
MC=石橋貴明(タレント)
東京2020オリンピックメダリスト 髙藤直寿(柔道) 大野将平(柔道) 永瀬貴規(柔道) 野口啓代(スポーツクライミング) 水谷隼(卓球) 並木月海(ボクシング) 文田健一郎(レスリング) 乙黒拓斗(レスリング) ゲストアスリート 根木慎志(パラリンピアン/車いすバスケットボール)

・史上最多のメダルを獲得した「柔道」をフォーカス!
・メダリストによるスペシャルトーク!
・開幕直前!東京 2020 パラリンピックのみどころ紹介!
・注目競技「ボッチャ」をフォーカス!
・選手に応援を届けたい!視聴者からのコメント・メッセージ紹介

みんなで応援オリ×パラ! 東京2020みどころ配信局のホームページ

ツール・ド・ラブニールは日本勢惨敗…小出樹が唯一の完走

全9ステージの激闘を繰り広げるU23版ツール・ド・フランス、ツール・ド・ラブニールが8月13日から22日までフランスで開催され、日本ナショナルチームはレース途中でリタイア選手が続出。小出樹が1時間21分24秒の73位で完走した。総合優勝は双子の兄弟として出場したノルウェーのトビアス・ヨハネッセン。

完走を果たした小出樹を抱きかかえる(左から)山田拓海、川崎三織、留目夕陽、蠣崎優仁、平井光介

日本からはEQADSに所属する留目夕陽蠣崎優仁山田拓海平井光介小出樹川崎三織が日本ナショナルチームとして出場した。

序盤の平たん区間はオランダ勢が上位を独占したが、山岳に突入した第6ステージで、1999年生まれ、双子のアンデルス&トビアス・ヨハネッセン兄弟がワンツーフィニッシュするなど実効支配。最終ステージでUCIワールドチームのイネオス・グレナディアーズに所属するカルロス・ロドリゲス(スペイン)が70kmを逃げ切り優勝。一時は総合成績で逆転したが、最終的にトビアス・ヨハネッセンがわずか7秒の差で総合首位を守った。

U23版ツール・ド・フランスに6選手からなる日本チーム出場

●EQADSのホームページ

2020東京パラを陰で支えるトライアスロンメカニック

障害者トライアスロン(パラトライアスロン)は2016年のリオパラ五輪から正式競技となった3種目混合レースで、通常のトライアスロンと同様に水泳、自転車、ランを連続して行う。自転車パートはロードバイクだけでなく、2人乗りバイクやハンドサイクルを使用する選手もいる。東京パラ五輪の同競技で日本代表選手を陰で支えるのが、パラトライアスロンチームのメカニックを務める塩野谷聡さんだ。

破損時に選手が交換するためのスペア車輪を準備する=本人提供

パラトライアスロンチームの底上げには専属メカニックが必要

東京都小金井市にある自転車ショップ、アセントサイクルを経営する塩野谷さんがパラトライアスロン競技と出会ったのは、リオパラ五輪の1年前だ。

ツール・ド・フランスを見たのがきっかけで自転車に目覚め、高校では自転車競技部に所属。このとき顧問だった先生の紹介で、パラトライアスロンが正式種目になるリオパラ五輪の開催1年前にメカニックになった。

最初の遠征はリオ大会のテストイベント。塩野谷さんにとっては十数年ぶりのメカニック業務だった。当初は選手への顔つなぎや、大会の現場を知るためが主な目的だと聞かされていたが、現場は想像以上にハードだった。

パラ五輪の実績がなかったスポーツだけに、選手を含めてすべての関係者がそのやり方を模索中。輸送中に変速機をつけるフレームの一部が欠損するなどのトラブルにも直面。選手も遠征慣れしていなく、その当時は国を代表する競技者としてまだの意識も低かった。「組織をきちんと作りたい」というパラトライアスロン組織が求めたのがチームとしての態勢づくり。そのためには指導者とともにメカニックは不可欠だった。

2021年4月、廿日市のアジアトライアスロンパラ選手権を走る谷真海 ©Satoshi TAKASAKI/JTU

障害を持つ選手が自転車パートを戦う際は、義肢装具士が手がける装備品を自転車に取り付けて障害をカバーする。こういった装具の部分と障害を補う付属パーツは塩野谷聡さんの担当外。選手それぞれがなじみのショップで競技に必要なパーツ類などのセッティングは済ませてくるので、それをメンテナンスするのが主な任務となる。ロードバイク、2人乗り、ハンドサイクルなどを、選手が試走したあとに洗車から整備、注油までを行い、「こうしてほしい」という要望に応える。

合宿直前にはメンテナンスをするとともに、輸送のための梱包してほしいというオーダーもある。

「倉庫の鍵を預かってピックアップして、きちんとメンテナンスしてから、倉庫に戻す。コロナ禍では選手とできるだけ接触しないことが求められているので」

ナショナルチームでは洗車と整備を担当=本人提供

パラトライアスロンのクラスは、ハンドサイクルを使用するシッティング、義肢でペダルを漕ぐスタンディング、視覚障害のある選手がハンドル操作を担うガイドと2人乗りバイクに乗るブラインドなどに区分される。選手はクラスや場面に応じて、ハンドラーと呼ばれる支援者の支援を受けながら、水泳のスタートからランニングのゴールまでの所要時間を争う。ロードバイクの改造や義手、義足の着用が許可されるが、その改造は安全が保たれ、推進力を助長しない範囲で認められる。

塩野谷さんは本業である自転車ショップの売り上げが好調で、多忙な日々が続く。店舗を開ける午前中に選手の自転車をピックアップして、閉店後に作業。夜のうちか翌朝に届けるという強行スケジュールだ。

「疲労はスゴくあります。でも、こういうのって手を挙げてもやらせてもらえないことなので」

2021年5月に横浜で行われたワールドトライアスロンパラシリーズでバイクパートをスタートする秦由加子 ©Satoshi TAKASAKI/JTU

メカの出番がないことを。選手が無事にゴールしてくれれば

今回の東京パラ五輪では、選手との接触を減らすために選手村には入らず、機材などを調整するハイパフォーマンスセンターに作業スペースを設けて、そこで従事する計画だ。選手と直接話しはせず、オンラインなどでやりとりする。

さらにレース当日。会場入りできるのはコーチだけ。レース中は観戦自粛もあって、おそらく沿道にも立たない。

「ナショナルチームであっても自宅観戦を指示されています。それでもなにかあったときのために必要な機材を持って近くにはいるつもりです」と決意を口にする。

「コロナで延期にならなければ出場できた選手もいたはずです。だれが悪いというものではなく、まさかの事態となってしまいましたね。現状はとても厳しいですが、選手のことを考えると開催してくれることへの感謝しかありません。大会がなくなったら選手たちは報われなくなる」

塩野谷さん。小金井市のアセントサイクルで

できれば多くの人たちに実際のレースを見にいってほしかったというが、「テレビでもいいので、まずはこのスポーツや選手のことを知ってほしいです。東京でパラ五輪が開催されるという一時のブームでもいいけど、まずはパラスポーツを認知してもらうことが大切です」

小金井で生まれ育った塩野谷さんは、地元開催される国際イベントに関われたことにうれしさを感じる。この仕事をしているからなおさら名誉なことで、大会の開催をだれよりも楽しみにしている。

「自分の仕事がなにもなくてもいいんです。選手にアクシデントがなければ」

ここを直したからこういう結果になったんだ、なんてメカニックの仕事自慢をアピールする場ではなく、競技者をしっかりとサポートするのが使命だとその表情から確かな意志を感じた。

2020東京パラリンピックのトライアスロン競技に日本勢は7選手

2021年8月24日から9月5日まで開催される東京パラ五輪。トライアスロン競技は8月28日と29日、お台場海浜公園とその周辺で行われる。水泳750m、自転車20km、ラン5kmで争われ、男女別・クラス別に表彰される。

日本代表は土田和歌子(八千代工業)、秦由加子(キヤノンマーケティングジャパン・マーズフラッグ・ブリヂストン)、谷真海(サントリー)、木村潤平(社会福祉法人ひまわり福祉会)、宇田秀生(NTT東日本・NTT西日本)、米岡聡(三井住友海上火災保険)、円尾敦子(日本オラクル・グンゼスポーツ)の7選手。

義肢装具士…2020東京パラを支える職人たちがいた

●アセントサイクルのホームページ
●2020東京パラリンピックの公式サイト