カーペットを敷いただけのスケートリンクはさすがに寒い! ツール・ド・フランス日記

ツール・ド・フランス取材者日記の第3ステージ。心地よい海沿いのリゾートホテルもこの朝で最後。大会序盤は日本時間を引きずっているので午前3時に目が覚めてしまい、仕方なく原稿などを書きながら太陽が高くなるのを待ちます。シャワーの前にGPSを起動させてランニング。サッパリしてから朝食なんですが、こういったリゾートホテルは朝食が8時から10時までと遅く、スタートに間に合わなくなる可能性もあります。

外はかなり暑かったのでランニングウエアで来ちゃったんですが、さすがにアルプスのために用意した防寒具を取りに

2日間のお会計を済ませて100km離れたゴールのショレへ。サルドプレスと呼ばれるプレスセンターはまさかのパティノワール・ピシーヌの複合施設。前者はスケートリンク、後者はプールです。さすがに水の上で原稿は書けないので、この日のシゴト場は氷の上にカーペットを敷いたところに決定。外は結構暑くなっていたので入場時は気持ちよかったんですが、30分もしないうちにカラダの芯から冷えてきて、たまに外に出て暖を取る始末。

さすがの欧州記者もアルプスのために用意した防寒具を引っぱり出していましたが、それでも下半身は短パンじゃん! あまりにも寒くて、これでは原稿に集中できないと仕事仲間も退出しようとしていましたが、駐車場がコースに封じ込まれていて、レース後にフェンスを撤去しないと外にも出られない状態に。

チームタイムトライアルでトップタイムをたたき出したBMC © ASO

ボクはレース結果とマイヨジョーヌの行方を確認したのち、もうたまらず歩いてホテルに向かうことに。そうなんです。この日はなんとラッキーなことに歩いてすぐのところのカンパニールホテルを予約していたんです。

カンパニールはルーブルホテルグループの下から2番目のホテルなんですが、快適なのでボクは大好きです。作りが独特で、日本のアパートのように外に廊下があって、部屋はそれを回って入ります。オススメなのは必ず併設されているレストラン。取り放題のビュフェがあって、これにメインをつけて16ユーロほど。メゾンワインをつけて合計20ユーロほど。アンテラスと呼ばれるお庭の席もあるので、7月はとても気持ちいいのです。

で、この原稿もテラス席で書いています。パソコンを打っていても違和感ありません。部屋番号を伝えてあるので、酔っぱらったら「お代はつけておいて」とひとこと言えば部屋までたどり着けます。

カンパニールホテルはレストランが充実しているので、週に1回は予約するようにしています

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たまに連泊できるとうれしいことがたくさん…ナポレオンが作った町へ

ツール・ド・フランス取材者日記の第2ステージ。開幕地となる自治体は最初の3日間をホストすることが基本なので、チームや関係者が滞在するホテルも連泊となります。ツール・ド・フランスの現場において連泊はとても貴重です。初日に手洗いで洗濯物をすませたら部屋に干しておける、2日目はチェックインのタイムリミットを気にすることがない、ホテルを探すことなく自宅に帰ったように気分になれるなどメリットが多いんです。

Etape 2 – Mouilleron-Saint-Germain / La Roche-sur-Yon © ASO

第1ステージが終わってからボクも2連泊となる海沿いのホテルへ。1泊1部屋70ユーロという、まあよくあるホテルです。2人で泊まれば半額です。満員になるほどのレストランが併設されてリゾート気分は味わえます。

翌朝は、白い壁の平屋が並ぶリゾート地をジョギング。小さな町にもパン屋があって、朝食のバゲットを買いに来る人が集まってきます。自転車に乗った親子も。いいなあ、こういった気持ちいい朝が迎えられるなんて。

しばらくすると森の中のサイクリングコースを発見したので、そのままランニング。踏み固められた未舗装路なので、太めのタイヤなら問題ないですね。サントルビーユ(町の繁華街)まで5kmほどの森林ラン、気持ちよかった。

この日は連泊なので手洗いのお洗濯

お仕事としては80年ぶりにツール・ド・フランスを迎えるラロシュシュルヨンへ。ナポレオンが作った町で、その昔はナポレオンシュルヨンという名前だったようです。3日前のチームプレゼンテーションはナポレオン広場で行われていて、町のあちこちにナポレオンとついた場所が点在します。

この日は暑かったので、サルドプレスではUSB電源のブック型扇風機が大活躍。ひととおりの原稿をすませましたが、寝るところが確保されている安心感があって、のんびりとお仕事。通勤路を帰るように50kmをドライブしてホテルへ。部屋に干しておいた洗濯物が意外にも乾ききっていなかったのは海沿いだからでしょうね。

ナポレオンが作った町、ラロシュシュルヨンのおもてなし
ホテルにレストランがあると気楽。ネコちゃんは女のコとのことでした

日が沈むと暑くもなく寒くもなく、テラス席で1人のんびりと夕食を楽しみました。

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小学生が自転車の安全な乗り方を考え・学ぶ機会に…愛知県新城市でウィーラースクール

UCIコンチネンタルチームのキナンサイクリングは7月6日、愛知県新城市の作手(つくで)小学校にてウィーラースクール(自転車安全教室)を実施。同校3年生から6年生までの児童約70人を対象に、所属選手が指南役となり自転車と安全について学ぶ機会を設けた。

作手小学校ウィーラースクール ©︎KINAN Cycling Team / Midori SHIMIZU

キナンではこのところ、本職であるレース活動のみならず、児童・生徒を対象とした安全講習にも注力し、自転車をより身近に、そして安心して乗れる環境づくりを目指している。この日は、チームのホストレース「KINAN AACA CUP」の開催や、各種イベント招待などで縁のある新城市でのウィーラースクール開催の機会が設けられた。講師を務めたのは山本元喜、椿大志、中西健児、山本大喜、雨乞竜己、中島康晴、新城雄大の7選手に、加藤康則ゼネラルマネージャー、石田哲也監督、南野求メカニックを加えた総勢10人。

約1時間40分にわたって行われた講習は、まず座学として自転車の危険性と注意すべき事柄についてクイズ形式で確認。加藤GMの進行に呼応するかのごとく、児童が次々と解答。自転車の安全に対する意識の高さが垣間見られた。

その後、自転車を用いての実技へ。「まっすぐ走ること」「しっかり止まること」を中心に、さらにはパイロンの間をぬって走るスラロームにも挑戦。児童は選手・スタッフのサポートを受けながら、設定された課題をこなしていった。

また、先生たちも児童とともに実技に参加。ひときわ大きな歓声を受ける先生たちの表情も真剣そのもの。よいところを見せようと、果敢にトライする姿が印象的だった。

そのほか、選手からの自己紹介やチーム活動のPRも行い、アジアのレースシーンや、6月24日の全日本選手権ロードレースでの山本元の優勝にまつわる話題では大きなどよめきも。児童・教員ともに、多岐にわたるチームの取り組みに興味を惹かれた様子だった。

講習の最後にはチームの応援グッズをプレゼント。児童からは安全な自転車乗車を、選手からは自転車に乗る際のお手本として、そしてレースでの活躍も合わせて約束する場となった。(Report:清水翠、Edit:福光俊介)

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松下巽が全日本BMX選手権優勝。丹野夏波がジュニア女子を制す

第35回全日本BMX選手権が茨城県の国営ひたち海浜公園BMXトラックで開催され、男子エリート決勝で松下巽(全日空商事)が優勝した。池田大暉(Rockstar Rift Tangent)がスタートから抜け出して、松下が追う展開でレースが進み、最終ストレートのゴールライン手前で池田の前に出た松下が全日本BMX選手権初優勝を飾った。

男子エリート決勝。松下巽がゴール前で池田を逆転

松下巽のコメント
今日は所属先の同期社員や上司など、たくさんの方が観戦に来てくれたレースだった。そのなかで期待に応えることができてうれしい。最終ストレートで逆転したのはレースの途中で考えていた展開で、しっかり脚を温存して前に出ることができた。全日本選手権で優勝するのは、ジュニア時代なども含めて初めてだった。9月からオリンピックのためのポイント加算がはじまるので、それに向けて戦っていきたい。

男子エリート決勝。池田大暉を追う松下巽

男子エリート表彰式。中央が松下巽

男子ジュニアは中井飛馬(WESTERN RIVER)が2年連続のタイトルを獲得。女子はエリートとジュニアの混走となり、ジュニアの丹野夏波(神奈川・白鵬女子高)がトップでゴール。エリートとジュニアを別に表彰する規定により、女子エリートは瀬古遥加(IRC TIRE)、女子ジュニアの優勝が丹野となった。

男子ジュニア優勝の中井飛馬

男子ジュニア表彰式。中央が中井飛馬
女子エリート、ジュニア混走のレース。トップでゴールしたのは丹野夏波(#202)
女子ジュニア表彰式。中央が丹野夏波

大会結果
優勝 松下巽(神奈川県 / 全日空商事)
2位 池田大暉(新潟県 / Rockstar Rift Tangent)
3位 吉井康平(東京都 / フォスター電機)

女子エリート)
優勝 瀬古遥加(三重県JPN Mie / IRC TIRE)
2位 朝比奈綾香(大阪府)

男子ジュニア)
優勝 中井飛馬(新潟県 / WESTERN RIVER)
2位 増田優一(大阪府 / 大阪偕星学園高等学校)
3位 島田遼(広島県 / GAN TRIGGER AIC OSHU)

女子ジュニア)
優勝 丹野夏波(神奈川県 / 白鵬女子高等学校)
2位 永禮美瑠(愛知県 / KUWAHARA BIKE WORKS)
3位 早川優衣(岡山県)

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吉村樹希敢、畠山紗英ら日本勢は決勝進出ならず…BMX世界選手権

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窪木一茂と橋本英也がマディソンで2位…ジャパントラックカップ

寛仁親王記念ワールドグランプリ/2018ジャパントラックカップⅡが2018年7月8日、静岡県の伊豆ベロドロームで開催され、男子エリートマディソンでブリヂストンの窪木一茂と橋本英也が2位になった。

男子エリートマディソンでブリヂストンの窪木一茂と橋本英也が2位に ©2018 JCF

男子エリートマディソン。左の2人がブリヂストンの橋本英也と窪木一茂 ©2018 JCF

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ジャパントラックカップIの男子エリートケイリンで脇本雄太が優勝

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ツール・ド・フランスを旅するテクを教えます…取材者日記スタート

何回ツール・ド・フランスを取材したのか、もう数えられなくなってしまったが、少なくとも全日程を回るようになって22年目。真夏のフランスを駆けめぐる旅が2018年も始まった。

バンデ県の開幕は6年のサイクルで誘致される © ASO

これまでJALにお世話になっていましたが、大会がパリにゴールした翌日、夜遅くまで帰国便を待つのが疲れ切った身体には酷で、初めてエールフランスに。前日にメールが来たので座席表をネットで確認したらプラス6万9900円でビジネスにアップグレードできるとのこと。すぐに変更してフルフラットのシートで快適フライト。シャルルドゴール空港の乗り継ぎでラウンジ飲食できたのもよかった。

シャルルドゴール空港から最終の出発となる国内線を1時間フライトしてナントへ。すでに午後11時を回っていて、歩いて10分ほどでB&Bホテルへ。午後9時にはフロント係は帰ってしまうので、無人チェックイン機で入室。ネットで簡単にホテルを確保することができますが、予約番号をプリントアウトしておいてよかった。

6万9900円の追加料金でビジネスクラスに。苦手な長距離フライトが快適になった

翌日はまずルノーユーロドライブをピックアップ。免税で新車購入できるこのシステム。ボク名義のクルマがフランスを22台走っていることになりますよね。帰国時に売却します。まずは足をゲットしたので、ようやく落ち着いて朝ごはん。燃料がギリギリで納車されるので最初にスーパーマーケットでガソリンを入れなきゃ。

外国人の免税でルノー・クリオを購入。帰国時に売却します

ツール・ド・フランスの現地入りして最初にやることは記者証のピックアップ。ペルマナンスという大会本部を訪ねてIDカードとクルマに貼るステッカーをもらいます。取材陣の車両許可証は4種類あります。ボクがもらったのはテットドクルス(先導車)の前、ファンドクルス(後方車)の後ろ。広告キャラバン隊列を1日1回追い越していいというカテゴリーです。

ペルマナンスに隣接してボクのシゴト場となるサルドプレスがあります。英語で言うとプレスセンターですね。じつはここから8kmしか離れていないところに、残念ながら8度目の出場を逃した新城幸也が住んでいます。ひととおりの原稿を済ませてから訪ねてみました。とても元気な笑顔を見せてくれ、次の目標に向けて歩み始めています。所属チームがイスラム圏を拠点としているので、お酒の入ったグラスを持っている画像はNGで、写真ありません。

8回目の出場を逃した新城幸也の家に。ミワちゃんが手料理をふるまってくれた

美和ちゃんが手料理でもてなしてくれましたが、時差ボケでかなり眠くなったので最初においとましました。海近くにあるホテルは往復120km走ってすでにチェックインしているんですが、もう真っ暗になってしまったので景色が変わっていて、探すのに一苦労。

朝は海までジョグ。朝は9kmほど走って41.5km地点、レ・ムエットというビーチまで大西洋を見にいきました。ここは12時過ぎに選手らがやってくる予定ですが、朝8時時点では地元の憲兵隊員らが各所に配置するところ。自転車に乗ってきた熱心な女性ファンはもう沿道でスタンバイしていました。

Saint-Jean-de-MontsにあるAuberge La Chaumiere。1泊62.75ユーロ

第2ステージの記者日記

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