オンラインスーパーのピクニックがDSMポストNLの新スポンサーに

オランダ、フランス、ドイツで展開するオンラインスーパーマーケットのピクニックがオランダチームのメインスポンサーとなり、2025年はピクニック・ポストNLとして活動することになった。

使用する自転車はフランスのラピエール。メカは長年のパートナー関係にある日本のシマノが継続。

チームは男女のトップチームとデベロップメント(若手育成チーム)の3本立て。ロマン・バルデとワレン・バルギル(ともにフランス)、ジョン・デゲンコルプ(ドイツ)が所属。2024ツール・ド・フランス初日に優勝してマイヨジョーヌを着用したバルデは2025年初夏のレースで引退する。

ピクニックの共同創設者であるミッシェル・ミューラーは、「オンラインスーパーマーケットがフランス、ドイツ、オランダの消費者にリーチし、ブランド認知度を高めることを可能にする新しいパートナーシップに興奮している」と語った。

自転車の飲酒運転とながらスマホで違反の検挙率が増える予感

自転車運転中のスマートフォン使用(ながらスマホ)に対する罰則の強化や、これまで罰則の対象外だった酒気帯び運転が新たに処罰の対象になった。改正後に取り締まりを受けた運転者の事例も増えているので、自転車利用者は今一度法改正のポイントをチェックしておく必要がある。

出力オーバーの違法電動アシスト自転車も今後の社会問題となることは確実

通勤時間の短縮や運動不足の解消、環境負荷の低減など多くのメリットがあると言われる自転車通勤。都市部では、電動キックボードや電動自転車などのマイクロモビリティを活用する動きも増加。自転車やマイクロモビリティは徒歩と比べて移動が早く便利な反面、安全面が問題視されているのも事実。2024年11月1日に施行された道路交通法の改正により、自転車やいわゆるモペッドに対する規制が強化された。

道路上での接触事故、自動車専用道への乗り入れなどで問題視される乗り物も

将来の不安を解消する知識を広めるサイト「グッドカミング」が道路交通法改正への認知度に関するアンケートを独自で調査・集計している。

自転車運転中のスマートフォン使用や酒気帯び運転への罰則を「把握している」と回答したのは約9.7%(29人) 。「おおむね知っている」54.0%(162人) とあわせて、罰則について知っていた回答者は約79.7%だった。8割近くの回答者が認知している一方で、自転車運転に関する道路交通法の改正を 「全く知らなかった」層も約10.7%(32人) いた。

2024年11月の道路交通法改正に対する賛成意見

・自転車でのながらスマホの罰則が強化されたのは良かったです。傍から見ていてもヒヤヒヤするし、実際事故も起こっているので。
・自動車側としても、取り締まってほしいと思っていたので良かったです。無免許で乗れるキックボートとかも、しっかり取り締まってほしいです。

2024年11月の道路交通法改正に対する要望

・地方と都市で車の量に差があるから、法整備を分けてほしい。
・法規制が厳格化されるのは良い反面、高齢者の運転に関する規制も制定して欲しい。
・法整備に合わせた道路などの整備が見合っておらず車・自転車ともに危険だと感じる。
・車道を走れと決めるなら自動車→自転車への配慮義務も法整備すべきだし専用道路を増やしてほしい。
・交通規制を厳しくするのは賛成ですが、こんなに厳しくするなら自転車も免許制にした方が良いんじゃないかとさえ思いました。

自転車側の意見

・最近、自転車の法整備が厳しくなったため少し意識して安全運転しています。
・自転車が車道を走る決まりですが、自転車の通る所を車が幅寄せしてくるし、雨の日は危ないし、とても怖いです。
・事故防止のために必要な措置だと思うが、法整備で厳しくなって前より自転車でちょっとそこまで乗っていこうと思えなくなった。

法改正の周知について

・車の免許を持っておらず、もともと交通に関する法律や単語がわかっていない。今回の改訂も理解が及ばず不安だ。
・道路整備があまりされていない地域で法規制が強化され、何が正しいのかよくわからなくなったので徒歩通勤に変えました。

コールマンの自転車をイオンバイクが12月13日に新発売

イオンの自転車専門店「イオンバイク」が12月13日から、本州・四国の約259店舗とオンラインショップ「イオンバイクモール」でアウトドア用品ブランド「コールマン」のイオンバイク限定モデル「コールマン フォールディング」「コールマン キッズ」を新発売する。

イオン限定販売する2モデルは、アウトドアと都会的なイメージをミックスした「親子で楽しめる」をテーマにした自転車。「コールマン フォールディング」は収納や車などへの積載も便利な折りたたみモデル、「コールマン キッズ」は大人車顔負けのワイルドなルックスの幼児用モデル。

「コールマン フォールディング」
価格:本体39,000円(税込42,900円)
カラー:マットブラック、マットカーキ、マットグレー
ギア:6段変速
車体重量:約19.5kg
サイズ(タイヤサイズ):20型(20×1.95)
寸法:全長1530mmx幅570mm(折りたたみ時 長さx幅x高さ870x560x800mm)
「コールマン キッズ」
価格:本体32,000円(税込35,200円)
カラー:マットカーキ、マットベージュ
車体重量:約13kg(18型)
サイズ(タイヤサイズ):16型(16×2.25)、18型(18×2.25)
寸法:16型 全長1130mmx幅480mm、18型 全長1260mmx幅480mm

ポガチャルとコペッキーがベロドール…2024自転車最優秀選手賞

スロベニアのタデイ・ポガチャル(UAEエミレーツ)とベルギーのロッテ・コペッキー(SDワークス・プロタイム)が2024年の自転車最優秀選手として「ベロドール」を受賞した。

世界チャンピオンジャージを着用したポガチャルが愛車コルナゴを掲げてフィニッシュ ©LaPresse

同賞はフランスの自転車専門誌「ベロマガジン」が1992年に創設した賞で、サッカー専門誌「フットボール」が選考するバロンドールの姉妹賞。どちらも発行元はツール・ド・フランスを主催するメディアカンパニーのASO。

ポガチャルは2021年にベロドールを初受賞しているは、2024年も受賞するのは誰が見ても明らかだった。26歳のポガチャルは、ジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスのダブルタイトル獲得、世界選手権ロード、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、イル・ロンバルディアなどを含む25勝を挙げた。

世界チャンピオンのコペッキーがUAEツアー総合優勝 ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2024

女子部門は2022年に創設され、過去2年間2位になっているコペッキーは、世界選手権ロード、パリ〜ルーベ、ストラーデビアンケ、ツール・ド・ロマンディ優勝、ジロ・デ・イタリア総合2位、オリンピック銅メダルの獲得で初受賞した。

過去のベロドール受賞者

1992 ミゲール・インデュライン(スペイン)
1993 ミゲール・インデュライン(スペイン)②
1994 トニー・ロミンゲル(スイス)
1995 ローラン・ジャラベール(フランス)
1996 ヨハン・ムセウ(ベルギー)
1997 ヤン・ウルリッヒ(ドイツ)
1998 マルコ・パンターニ(イタリア)
2002 マリオ・チポッリーニ(イタリア)
2005 トム・ボーネン(ベルギー)
2006 パオロ・ベッティーニ(イタリア)
2007 アルベルト・コンタドール(スペイン)
2008 アルベルト・コンタドール(スペイン)②
2009 アルベルト・コンタドール(スペイン)③
2010 ファビアン・カンチェラーラ(スイス)
2011 フィリップ・ジルベール(ベルギー)
2012 ブラッドリー・ウィギンス(英国)
2013 クリストファー・フルーム(英国)
2014 アルベルト・コンタドール(スペイン)④
2015 クリストファー・フルーム(英国)②
2016 ペテル・サガン(スロバキア)
2017 クリストファー・フルーム(英国)③
2018 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
2019 ジュリアン・アラフィリップ(フランス)
2020 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア)
2021 タデイ・ポガチャル(スロベニア)
2022 レムコ・エベネプール(ベルギー)
2023 ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク)
1999、2000、2001、2003、2004受賞のランス・アームストロングは薬物使用のためはく奪。丸囲み数字は複数受賞数

表彰台の登壇を待つポガチャル ©A.S.O. Charly Lopez

過去のベロドールファム受賞者

2022 アネミク・ファンフルーテン(オランダ)
2023 デミ・フォレリング(オランダ)

コペッキーが3位のチームメート、デミ・フォレリングと勝利を祝う ©Gian Mattia D’Alberto/Lapresse

垣田真穂…全日本トラック5冠も目標はツール・ド・フランス

「いつかはツール・ド・フランスで走りたいけど…」。パリ五輪自転車競技トラック代表。全日本トラック五冠。3000mの日本記録保持者。順風満帆で飛躍してきた早稲田大2年、垣田真穂に迷いが生じている。ロード代表で2028ロサンゼルス五輪を目指すが、その種目でメダルは獲得できるのか? 世界の強さを痛感した19歳が揺れている。

垣田真穂。12月14日に20歳の誕生日を迎える

五輪で金メダルを目指すのならトラックの方が近い

福岡でサッカーをしていた少女が県のアスリート発掘事業でさまざまなスポーツを体験。風を切って走る自転車に魅力を感じてこの競技を選んだ。科学的な能力測定で抜群の数値を連発し、2022世界選手権ジュニアロードで2位のゴール勝負に加わった。あっという間に世界中の女子ロードチーム関係者が注目する存在になった。

「ロードレースのほうが好き。でも五輪で金メダルを目指すのならトラックの方が近いとは思う」と、当時高校3年生ながらその道を冷静に見据えていた。だからパリはトラック選手として出場した。

パリ五輪では落車もあって思うような結果は残さなかったが、大会後に女子ロードチームのEFエデュケーションに入るのは決まっていた。「高校生で始めた自転車はロードが基本。パリに向けて3年生の最後からトラックに専念した。パリが終わって、ロードに戻ろうと決めていた」

陸上競技に例えれば中距離では世界レベルにある田中希実がフルマラソンに挑戦するようなチャレンジだ。加えてトラック日本代表チームで大切に育成された逸材が、いきなり多言語必須のプロロードチームに放り込まれるという環境変化もあった。五輪直後にロードレースでデビューするのだが、チーム最年少の垣田には不安なことばかりだった。

「英語さえ全然話せません。まだ加入したばかりで、役割もそれほどなかったけど、レース中の指示は理解できなかった」

11月2日に開催されたツール・ド・フランスさいたまにエリート女子日本代表として参戦

長距離が走れなくなってしまいロードから逃げていた

トラック日本代表ならチームが米などの和食具材を持ち込んでくれる。しかしロードレースはホテル転々。「ロードで行くって決めたら海外で単身全てしないといけないから、早く慣れる必要がある。でもそれってちょっと楽しみです」

久しぶりのロードはもちろんきつかったが、それ以上に楽しかった。

「ずっとトラックをやっていたのでロードがこれまでより走れなくなっているのを実感していて、実はロードから逃げていた。ほんとはメチャメチャ大好きなのに。たくさんの人がトラックでサポートしてくれているのもわかっていたから、内心ではどうしようとずっと悩んでいた」という。久々のロードで、それにいきなり欧州の大きなレースに起用されたのだから厳しい展開となったが、「距離は長いし、上りの練習はできていなかったけど、楽しかったです!」

欧州でロード2レースを経験した後に全日本選手権で5冠を取ってさらに揺れ動く。

さいたまスーパーアリーナを駆け抜ける垣田

世界のトップはトラックもロードも強いから負けずに頑張る

「来年は現時点で所属するロードチームは決まっていない。ロードに専念するか、トラックも兼任するか。次のロス五輪でメダルを取ることが目標ですが、トラックとロードでどちらがメダルに近いかを考えながら、自分で選択して頑張りたい」

垣田が自転車に転向した高校1年のとき、ツール・ド・フランスに女子クラスはなかったが、2022年に開幕。「やっぱりツール・ド・フランスはいちばん大きな大会で、ずっと出てみたいと思っていた。2025年に出場するのは厳しいと思うけど、世界のトラックで活躍している選手はロードでも結構ガツガツやっているので、負けずにチャレンジしていきます」

垣田真穂プロフィール

2004年12月14日、福岡県北九州市生まれ。10歳で福岡県のタレント発掘事業に合格。14歳でスポーツ庁やJOCなどが推進するジャパンライジングスタープロジェクトに参加して自転車競技を選択。地元に自転車部のある高校がなく、ロード練習を主に取り入れている愛媛・松山学院高に進学。

杭州アジア競技大会・トラック女子チームパシュート優勝、トラック女子マディソン優勝
2024ネーションズカップ・女子マディソン優勝
自転車アジア選手権では通算4冠
2024全日本選手権トラック・個人パシュート、スクラッチ、マディソン、オムニアム、チームパシュート優勝

スポーツ界のアカデミー賞で大谷翔平の初受賞なるか?

スポーツ界のアカデミー賞と呼ばれるローレウス・ワールド・スポーツ・アワードの2025年候補選手ノミネート投票が始まり、主催者が2024年に大活躍した注目選手としてプロ野球メジャーリーグ、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平をピックアップした。

男子テニスのノバク・ジョコビッチ(左)とサッカースペイン代表のアイタナ・ボンマティが2024ローレウス最優秀選手賞

毎年開催されるローレウス・ワールドスポーツアワードはスポーツの偉大な功績から、ピッチ外での感動的な取り組みまで、スポーツ至高性を称えるもの。男女別の最優秀選手部門を筆頭に、最優秀チーム、最優秀成長選手、最優秀復活選手、最優秀障害者選手部、最優秀アクションスポーツ選手の部門がある。

選出の仕組み…記者投票で候補リスト→スポーツ界のレジェンドが選考

最優秀選手の対象はあらゆるスポーツ界で2024年に活躍した選手。まず100カ国以上・1000人を超えるスポーツジャーナリストが投票を行い、優れたスポーツの業績を達成した最終候補者リストを作成する。

12月9日から投票が行われ、指名されたジャーナリストが各部門の1位から6位までをネット投票する。上位の選手ほど配点が高い。あらかじめローレウス側でピックアップした選手もあるが、リストになくても「選手名・国籍・競技」を入力すれば有効。2025年はこのピックアップリストに最優秀男子選手部門に大谷、最優秀アクションスポーツ選手部門に堀米雄斗が挙げられた。堀米は2022年に続くピックアップ。

テニスの大坂なおみが2021年に最優秀選手賞を受賞

2021年は大坂なおみが日本人初となるローレウス年間最優秀女子選手賞を受賞している。大谷は2022年に今回と同様にジャーナリスト投票の際のピックアップ選手となっていたが、最終候補の6選手には入れなかった。

F1のマックス フェルスタッペン(オランダ)、 柔道のテディ・リネル(フランス)、自転車ロードのタデイ・ポガチャル(スロベニア)らがライバルとなる。