3日間のステージレース、ツアー・オブ・シンタイが中国・河北省で9月3日から5日まで行われ、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのダミアーノ・チーマ(イタリア)が総合優勝。最終ステージで同選手は区間2位でゴールした。
3日間にわたり河北省で開催されたツアー・オブ・シンタイ(UCIアジアツアー2.2)。5日に開催された最終ステージは、150kmの平坦ステージで、第1ステージで区間優勝を挙げて個人総合リーダージャージを着用するチーマを擁するNIPPO・ヴィーニファンティーニは、チーマのジャージを守ること、また日本人選手の区間成績をねらってのスタートとなった。
レースは序盤よりアタックが頻発し、集団は終始ハイペースで100km地点まで進んでいく展開に。アタックには内間康平やアラン・マランゴーニが反応し、吉田隼人と岡本隼は少人数の逃げに入るべく動いていくが、なかなか決定的な動きにはならず。終盤を迎えると、一時総合2位の選手が先行する危険な展開もあったが、最後は集団ゴールスプリントとなり、チーマが区間2位、吉田が8位、岡本が12位に続いた。
チーマは個人総合優勝、ポイント賞を獲得。日本人選手の上位入賞という目標は達成できなかったが、チームは調子を上げながら8日からのツアー・オブ・チャイナ1(UCIアジアツアー2.1)に臨む。チームが参戦する予定だった7日からのツール・ド・北海道(UCIアジアツアー2.2)は、6日未明に発生した胆振地方中東部を震源とする地震の影響により中止が決定した。
ダミアーノ・チーマのコメント
平坦なステージながら、いくつものアタックがかかりハイスピードで進行する厳しいステージだった。チームメートの献身的な走りのおかげで総合リーダージャージとポイント賞ジャージ、2枚のジャージを獲得できたのでとても感謝している。最終日のスプリントでは勝利にわずかに届かなかったが、この結果に満足しているし、毎日ハードに戦うことができた。明日はツアー・オブ・チャイナに向けて長い移動となるが、しっかりと休んで次戦に備えたい。
吉田隼人のコメント
少人数の逃げ集団をねらってスタートした。今日はアタック合戦が100km以上も続きハードなステージとなった。終盤には総合2位の選手に先行されるも、他チームと協力しローテーション。 の時もずっと今日のステージで勝つことを意識して走った。スプリントの位置取りでは、ゴールまで2kmの右コーナーを曲がってからダミアーノ選手と反対側で岡本選手とスプリントを開始した。自分がスプリントを開始したいポイントよりも遅くなってしまった悔しさは残るが、集団スプリントになった際には最低限今日ぐらいの走りをすることで、必ず勝てる時がくることを信じて次のレースも走りたい。応援ありがとうございました。
内間康平のコメント
逃げに吉田、岡本が入ればチームとしてもいい展開を迎えられる。そう考えてスタートした最終ステージは平均スピード48kmとハイスピードで進んだ。ひたすら繰り返されるアタック。自分はマンザナの山岳賞ジャージをひたすらマーク。自分でもうんざりするほどのマークだったので、かなりのストレスだったと思う。最終局面では総合2位の選手が先行したが、マンザナと協力し吸収。ゴールスプリントでチーマが2位に入り、個人総合優勝を果たした。チームとしては最高の結果! しかし、初日のチャンスを逃したのは自分としても非常に悔しい思いが残った。
岡本隼のコメント
昨日の屈辱を晴らすべく臨んだ第3ステージ。有力選手のアタックに反応し逃げに乗り、先行し脚をためておくという作戦だった。有力選手のアタックに対応するも決定的な逃げが決まらず、100km以上のアタック合戦が続いた。レース後半の総合2位の選手が先行した場面では、チーム一丸となって協力して差を詰めた。しかしながらこれを理由にゴールスプリントをおろそかにすることは考えず、自分は今回スプリンターとして走っているという自覚を持ち、ゴールスプリント前で吉田選手を牽引した。結果としてチームとしては個人総合優勝を守り抜き、最高の結果で終えることができたが、スプリントでの日本人選手のUCIポイント獲得はできず残念だ。レースを重ねるたびにコンディションは確実に上がっているので、自信を持って次戦に臨みたい。
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