男子ジュニアの日野泰静58位、馬越裕之61位、女子エリート与那嶺恵理29位…世界選手権TT

UCIロード世界選手権インスブルック・チロル大会は大会3日目となる9月25日、午前中に男子ジュニア、午後に女子エリートの個人タイムトライアルが開催された。両カテゴリーともコースは前日の男子U23と同じバッテンス(Wattens)からインスブルックまでの27.7km。朝は5度程度まで冷え込んだものの晴天に恵まれ、レースがスタートするころになると風もなく、過ごしやすい気象条件でのレースになった。

男子ジュニア個人タイムトライアルを走る馬越裕之 ©2018 JCF

男子ジュニアは、日野泰静(愛媛・松山城南高)と馬越裕之(奈良・榛生昇陽高)が出場し、日野が6分5秒17秒遅れの58位、馬越が6分29秒84秒遅れの61位という結果だった。優勝はサッカーから転向した経歴をもつレムコ・エベネプール(ベルギー)で、2位に1分23秒66差の圧勝だった。

男子ジュニア個人タイムトライアルを走る日野泰静 ©2018 JCF

少し風が吹きはじめたなかでスタートした女子エリートは、オランダ勢が表彰台を独占する結果になった。ディフェンディングチャンピオンのアンヌミエク・ファンフレウテン(オランダ)が2連覇を達成した。同種目の日本チャンピオンで、8月のアジア大会で僅差の銀メダルを獲得した与那嶺恵理(ウィグル・ハイ5)は4分0秒18遅れの29位でレースを終えた。

女子エリート個人タイムトライアルを走る与那嶺恵理 ©2018 JCF
女子エリート個人タイムトライアルの与那嶺恵理 ©2018 JCF
女子エリート個人タイムトライアルを走る与那嶺恵理 ©2018 JCF

柿木孝之コーチのコメント
ジュニア男子が開催された午前中は追い風もなく、日本の選手たちにとって不利な条件はなかった。完全に力の差が出たと思う。馬越選手については、タイムトライアル機材、バイクコントロールの練習など準備が足りていなかった。日野選手は下りで速度が乗らないなど、本来もっているパフォーマンスを発揮できなかった印象。2人ともネイションズカップに出場している選手のなかで最下位と言っていい成績だった。他の国のほうがネイションズカップを走っての成長度合いや、世界選手権に向けた心の準備が上だった。世界選手権を走る準備ができていなかったととらえている。ロードレースでは小野寺選手、日野選手を中心に戦う予定。20位〜30位の集団でゴールすることを目標にしている。
女子エリートが開催された午後は追い風が強くなり、与那嶺選手には少し厳しい条件だったが、ペース配分もよく、コーナリーングもスムーズだった。単純にパワーの差が結果に出たと考えている。ロードレースでも上の何名かはずば抜けているが、周回コースの最初の登りで全員で前に残り、与那嶺選手をできるだけ温存させるようにチームで動いていきたい。与那嶺選手にとっては自分のために走れる機会になるので、最大限の結果を残せるようチームで動きたい。登坂区間の勾配や下りなど、与那嶺選手に向いたコースだと思う。

日野泰静のコメント
アップもよくできて、調子もよく、スタートから好調に走れた。しかし、登りで失速してしまい、そこからうまくペースを上げることができず、思うような走りができなかった。前半はずっと向かい風で、そこで踏んでいたので、もっと力をセーブして、後半に向けてペースあげていけば良かったと思う。ペース配分に反省が残る。調子はいいので、気持ちを切り替えてロードレースに挑みたい。登りで先頭に必死についていって、スプリントでねらいたい。

馬越裕之 ©2018 JCF

馬越裕之のコメント
韓国でのレース(9月上旬のツール・ド・DMZ)で落車してから、調子が思うように上がってこない。しっかりアップして挑んだが、約10km地点の登りで踏みすぎてしまい、そこから脚がいっぱいになり、平坦を踏むにもうまくできなかった。ペース配分に課題が残った。トップとの差をしっかり埋めていけるように練習をしていきたい。絶好調というわけではないが、ロードレースでは自分は逃げの選手だと思っているので、危険な選手を見極めてアタックに反応するなど、積極的な走りをしたい。

●世界選手権ロード
9月23日(日)10:10 – 12:05 UCI女子チームタイムトライアル
9月23日(日)14:40 – 17:05 UCI男子チームタイムトライアル
9月24日(月)10:10 – 11:55 ジュニア女子個人タイムトライアル
9月24日(月)14:40 – 16:50 U23男子個人タイムトライアル
9月25日(火)10:10 – 12:40 ジュニア男子個人タイムトライアル
9月25日(火)14:40 – 16:50 エリート女子個人タイムトライアル
9月26日(水)14:10 – 17:10 エリート男子個人タイムトライアル
9月27日(木)09:10 – 11:15 ジュニア女子ロードレース
9月27日(木)14:40 – 18:15 ジュニア男子ロードレース
9月28日(金)12:10 – 16:50 U23男子ロードレース
9月29日(土)12:00 – 17:00 エリート女子ロードレース
9月30日(日)09:40 – 16:40 エリート男子ロードレース
日本との時差は7時間。上記の現地時間に7時間をプラスしてください。
(例=現地の16:40は日本の23:40)