山本純子6位、安床武士26位で決勝進出…レッドブル・クラッシュドアイス予選

日本初開催となるレッドブル・クラッシュドアイスは、12月6日深夜に予選となるタイムトライアルが行われ、男子の安床武士が決勝のラウンドオブ64に、女子の山本純子がクォーターファイナルに進出した。他の日本選手はLQC(ラストチャンスクオリファイ)と呼ばれる敗者復活レースに回り、8日の決勝進出に望みをかける。

左からアマンダ・トルンゾ(米国)、アナイース・モーランド(スイス)、ジャクリーン・レジェール(カナダ)、山本純子 © Armin Walcher / Red Bull Content Pool

タイムトライアルは2回滑走し、タイムのいいほうで着順が判定される。安床ブラザーズの弟武士は1回目38秒21、2回目38秒89で、トップから2秒25遅れの26位。32位までの選手がラウンドオブ64に進出することになっていて、一発決勝進出を決めた。トップはキャメロン・ナーズ(米国)でタイムは35秒96。

エリート男子の競り合い。左からキャメロン・ナーズ(米国)、安床武士、スコット・クロクソール(カナダ)、ルカ・デラーゴ(オーストリア) © Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

山本は女子の6位となる43秒45で、8位以内のクォーターファイナル進出を決めた。トップタイムはアマンダ・トルンゾ(米国)の41秒26。佐藤つば冴は1分23秒51の24位。女子は7日の予選レースはなく、佐藤は8日に開催されるLQCを勝ち抜いて同日夜の決勝進出に挑む。

佐藤つば冴 © Lisa-Marie Reiter / Red Bull Content Pool

同志社大アイスホッケー部の⼭内⽃真は男子全体38位、男子ジュニア3位。全国⾼等学校選抜アイスホッケー⼤会での優勝経験があって、以前より同⼤会に興味をもって練習を始めた。男⼦選考会を陸上、氷上それぞれ1位で通過。今回はダブルエントリーで上位進出を目指す。

⼭内⽃真 © Lisa-Marie Reiter / Red Bull Content Pool
女子トップ選手の競り合い © Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

●レッドブル・クラッシュドアイス横浜大会のタイムスケジュール予定
12⽉7⽇(⾦)
17:00-18:00 ジュニア予選・決勝
16:30-20:00 男⼦予選⇒タイムトライアルの33〜96位が1ヒート4⼈でレース。上位32名が決勝進出

12⽉8⽇(⼟)
07:00-10:00 トレーニング
18:00-20:15 決勝
※コース状態により内容およびスケジュールは変更になる場合がある

12月6日深夜に行われたタイムトライアルでトップタイムを記録したキャメロン・ナーズ(米国) © Suguru Saito / Red Bull Content Pool

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レッドブル・クラッシュドアイス予選は6日夜に実施…7日の温暖予報で

氷の特設コースをダウンヒルするレッドブル・クラッシュドアイスは温暖な気象状況のため大会日程の変更を余儀なくされた。12月7日(金)07:00-09:15に予定していたタイムトライアルは予想気温が高いため、急きょ12月6日(木)の21:00~23:00に変更された。

レッドブル・クラッシュドアイス エドモントン大会 ©Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

■スケジュール
<12/6(木)>
16:00-16:30 コース案内ツアー(コース外から)
20:00-21:00 女子&ジュニア&男子 コース下見
21:00-23:00 タイムトライアル(1名ずつ、1人2本)
⇒女子の上位16名、男子の上位32名が翌日の決勝に進出

<12/7(金)>
17:00-18:00 ジュニア予選・決勝
16:30-20:00 男子予選
⇒タイムトライアルの33~96位が1ヒート4人でレース。上位32名が決勝進出

<12/8(土)>
07:00-09:00 トレーニング
09:00-10:00 コース案内ツアー(氷上)
17:45-20:15 決勝

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Xゲームズ王者「安床ブラザーズ」…レッドブル・クラッシュドアイス参戦

日本初開催となるレッドブル・クラッシュドアイスが2018年12月7、8日に神奈川県横浜市の臨港パーク内特設トラックで行われ、前日の6日に会場入りした注目選手が意気込みを語った。

男子の注目選手はXゲームズのインラインスケート・ハーフパイプで世界タイトルを持つ安床エイトと武士の「安床ブラザーズ」だ。2017-18シーズン最終戦として3月10日に開催されたエドモントン大会(カナダ)でクラッシュドアイスを初体験。このときは予選を突破したが、決勝当日がまさかの温かさで氷の一部が溶けるなどして、スタートを前に予選下位の選手がカットされた。当惑の初参戦だったが、以来この横浜大会のために磨きをかけてきた。

安床武士 ©Andreas Langreiter / Red Bull Content Pool

「実際のコースを見てワクワクしてきました。ボクたちはアイススケート歴が少ないので、平面で走るところが多くなるとアイスホッケー選手には勝てないけど、横浜のコースはジャンプセクションが多いので、チャンスがあります。インラインでこれまでやって来たことが武器になるかな」と弟の武士。

ジャンプセクションなど空中を飛ぶ動作はなんの問題もない。ただし180度ターンなど氷上スケーティングの経験が絶対的に足りなかった。それを克服するために、参戦を目指す他の日本選手とお金を出し合って深夜のアイススケートリンクを貸し切りにして練習した。

「エドモントンで感じたこと。トップ選手ほど冷静なことです。4人が一斉にスタートする競技ですが、競り合っている選手がこうコケたら、こういこうという冷静さが必ずある。横浜に来てくれる観客のみなさんには、派手なところだけでなく、そんな緻密なところを見てほしいです」

安床エイト ©Mark Roe / Red Bull Content Pool

「インラインスケートのプロ選手になって海外遠征を初めて24年目。会場に来ると緊張と興奮を持ちながら落ち着いていく自分がいて、不思議な感じです」と兄のエイトは横浜大会を楽しみにしている。

「インラインスケートをしてたった何カ月で、この競技が分かったなんて言われたらボクはカチンとくる。だからボクたちもアイススケートが分かったなんて言えないけど、ようやくシューズが足の一部になってきた。自分らしい滑りをやっていけたらいい。正々堂々とつっこんでいける滑りをやりたい」

自己分析では闘争心がなくて、ヨーイドンという競争が苦手だという。同走選手に接触しようものなら「ごめんなさい」と引いてしまうタイプだという。それを克服するために、「音楽で早めの曲を聴いたりとか、早歩きで歩いてみたりとか自分の生活を変えるくらい真剣にやって来ました。クルマの運転は荒くなっちゃったかもしれませんが」

クラッシュドアイスは加速と減速の繰り返し。速く走るために減速したりして、奥が深いという。横浜に来てくれる観客にはシンプルに楽しんでほしいと願う。相撲のように転んだり手をついたほうが負け。純粋に速い人が強いというシンプルなところが日本人には受けるはずだという。

左から安床武士、安床エイト、佐藤つば冴

「珍しく家族が来ているので、いいとこを見せたいな」
兄弟の活動は海外なので、5歳と8歳の息子たちにゲームをするところを見てもらったことはないという。今回は見に来てくれた。
「パパ、カッコいいなというところをみせてあげたい」(エイト)。

「エドモントンから10カ月、できることはやったと自信を持って言えます。ベスト4で滑りたいと本気で思いました」(武士)。

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佐藤つば冴、レッドブル・クラッシュドアイス初参戦…気持ちは負けない!

日本初開催となるレッドブル・クラッシュドアイスが2018年12月7、8日に神奈川県横浜市の臨港パーク内特設トラックで行われる。前日の6日に会場入りした注目選手が意気込みを語った。

佐藤つば冴 © RED BULL JAPAN

女子アイスホッケーチーム「軽井沢フェアリーズ」の元キャプテン、佐藤つば冴(つばさ)は横浜大会がデビュー戦となる。チームのOGである山本純子がこの競技の第一人者であり、その姿に憧れて参戦を決意。2017-2018シーズン最終戦のカナダ・エドモントン大会の視察に訪れた経験がある。

「ついさっき横浜に入って、きょうはこれから試走をします。じつは2日ほど前にも軽井沢から下見に来ていて、そのときはスタート台がかなり高くてドキドキしてしまいました」

すでに周囲の選手からコース情報を集め、攻略法を検討している。落差12mのスタート台を飛び降りると「最初のジャンプにかなりのスピードでつっこむことになるので、あまり飛ばずに氷面をなめるように進んだほうがいい」などとコースを分析している。

「スタート台に立ってみると横浜の景色がメチャクチャきれいで、ぜいたくなコースだなあと感じました。しかも決勝は夜景になるので、7日の予選を突破して、ぜひ決勝に進出したいです」

これまではアイスホッケーの氷上練習ばかりだったが、このスポーツを知ってからはインラインスケートの練習も加えた。
「インラインスケート練習の導入は手応えがあって、だいぶ上達したかなと思います。エドモントンでコースを試走したときは足もともおぼつかなかったけど、今はだいぶ安定して滑れるようになり、自信もつきました」

クラッシュドアイスは個人競技ではあるが、今回の日本初開催にあたっては初参戦を目指す他の日本選手と合同練習するなどで、「アイスホッケーのようなチームスポーツと一緒で、みんなで頑張ってレベルアップを目指しました」という。

「今回の横浜大会をきっかけにして日本開催を継続していってほしいですね。いろんな方から『出るんだよね』とかなり声をかけられます。このスポーツがこれからもっとメジャーになっていってほしいです」

左から安床武士、安床エイト、佐藤つば冴

これまではアイスホッケーが中心となった生活だった。本業はパーソナルトレーナーで、健康維持を目指す熟年層を含めて一般の人たちの体力作りをサポート。それぞれの人のレベルに合わせてきめ細かく指導する。

「クラッシュドアイスの存在を知ってからはこの大会にかけてきました。自分のなかではいま8割がた力を入れています。気持ち的には絶対に決勝に残るつもりです」

シーズンは全3戦で、今回の結果次第で第2戦以降の参加を考えていきたいという。

「気持ちだけはだれにも負けない。そこで負けたら終わりだなあと思う。自分でもこの日のために追い込んできたので、その成果を出していきたい。それに、アイスホッケーの試合には来たことがない家族が来ているので、頑張りたいです(笑)」

そして最後に謙虚な口調ながら。

「純子さんを追い抜き………、いや、純子さんに追いつきたいです!」

佐藤つば冴 © Lisa-Marie Reiter / Red Bull Content Pool

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土井雪広が2018年をもって引退…日本初のブエルタ・ア・エスパーニャ参戦選手

チームマトリックスパワータグに所属し、日本最高峰の自転車ロードレースシリーズJプロツアーに参戦してきた土井雪広が、2018シーズンをもって現役を引退することを発表した。

全日本チャンピオンとなった2012年は2年連続でブエルタ・ア・エスパーニャに出場

土井は日本人として初めて世界三大自転車ロードレースのひとつであるブエルタ・ア・エスパーニャに出場して完走したほか、2012年には全日本選手権で優勝するなど、日本を代表する選手の1人として世界を舞台に活躍してきた。活躍の場を日本国内に移してからはJプロツアーに参戦し、チームの総合優勝に貢献。後進の育成、自転車業界の発展にも寄与してきた。

【土井雪広(どいゆきひろ)プロフィール】
□自転車ロードレース選手
□生年月日:1983年9月18日
□出身:山形県
□身長/体重:169cm/60kg

経歴
2004年 シマノとプロ選手契約
2005年 シマノメモリーコープ
2006年-2011年 スキルシマノ
2012年 アルゴス・シマノ
2013年-2015年 Team UKYO
2016年-2018年 マトリックスパワータグ


戦歴
2001年 全日本選手権自転車競技大会ロードレースジュニア 優勝
2003年 門田杯U-23ロードレース 優勝
2003年 全日本学生選手権個人ロードレース 優勝
2003年 全日本大学対抗選手権 自転車ロードレース(インカレロード) 優勝
2003年 ツール・ド・北海道 新人賞
2003年 全日本選手権自転車競技大会ロードレース U-23 2位
2003年・2004年 チャレンジサイクルロードレース U-23 優勝

2006年 UCIアジアツアー2.2 Tour of Siam 個人総合2位
2007年 UCIアジアツアー2.HC Tour of Langkawi 個人総合8位
2008年 ジャパンカップサイクルロードレース アジア人最優秀賞
2010年 UCIヨーロッパツアー2.HC Presidential Cycling Tour of Turkey 個人総合6位
2010年 世界選手権自転車ロードレース オーストラリア大会 完走
2010年 UCIアジアツアー2.HC Tour of Hainan 個人総合8位

2011年 UCIワールドツアー ブエルタ・ア・エスパーニャ (ツール・ド・スペイン)
 ※日本人として初出場・完走
2012年 全日本選手権自転車競技大会ロードレース エリート 優勝
2012年 UCIワールドツアー ブエルタ・ア・エスパーニャ (ツール・ド・スペイン)
 ※2年連続出場・完走

2013年 UCIアジアツアー2.2 ツール・ド・熊野 個人総合5位
2013年 UCIアジアツアー2.2 Tour of East Java 個人総合4位
2013年 ジャパンプロツアー 年間個人総合ポイントランキング2位
2014年 UCIアジアツアー2.1 Tour of Iran 個人総合10位
2014年 世界選手権自転車ロードレース スペイン大会 出場
2014年 アジア選手権自転車ロードレース カザフスタン大会 出場
2015年 UCIアジアツアー2.1 ツール・ド・台湾 個人総合6位
2017年 UCIアジアツアー2.2 ツール・ド・栃木 個人総合10位
2017年 ジャパンプロツアー大分大会 優勝
2017年 ジャパンプロツアー 年間個人総合ポイントランキング4位

土井雪広のコメント
自転車のレースに出始めてから26年、プロ選手としては15年の時間を自転車に費やしてきました。まずは関わったみなさまに心から感謝を申し上げたいと思います。

日本へ帰国してから、日本の若手選手の育成や所属チームの結果を第一に考え、まだまだできると自分に言い聞かせて走ってきました。
Team UKYO、マトリックスパワータグではジャパンプロツアーの年間総合チャンピオンチームになることができました。しかし高いモチベーションを保つことの難しさや体力の低下を2018年シーズンは強く感じることとなりました。
それに伴い、2019年シーズン以降トップ選手として走り続けるのは厳しいと判断し、引退を決断しました。

今まで数々のワールドツアー、ヨーロッパツアー、アジアツアー、アメリカツアー、オセアニアツアーと世界中のトップカテゴリーで走り続けられたのは、これまで関わった全ての皆さまあってのことです。みなさまには感謝しかありません。

今後の活動は現時点では発表はできませんが、2019年以降もレース会場で、ファンのみなさまと目線をそろえ、今後の日本の自転車ロードレースを応援し、盛り上げていきたいと思っています。

みなさま長い間沢山の応援ありがとうございました。

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