アラフィリップが第110回ミラノ〜サンレモをゴール勝負で制す

距離291kmで争うシーズン最初のクラシックレース、ミラノ〜サンレモが3月23日にイタリアで開催され、ドゥークニンク・クイックステップのジュリアン・アラフィリップ(フランス)が優勝した。

第110回ミラノ〜サンレモはアラフィリップが優勝 ©LaPresse/Marco Alpozzi

110回目の大会にしてフランス勢の優勝は14回目。地元イタリアは51回、ベルギーは20回で、それに次ぐもの。アラフィリップはシーズン7勝目で、2位のアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)の5勝に差をつけた。ミラノ〜サンレモは直近の12年で12人の優勝者を生んだことになり、アラフィリップは80人目の優勝者リストにその名を刻んだ。

ミラノ〜サンレモの終盤は紺碧の地中海リビエラ海岸を走る ©LaPresse/Fabio Ferrari

イタリアに春を告げるレースは「プリマベーラ(春)」と呼ばれる伝統の1戦。ミラノをスタートし、最長距離の291kmを走って地中海ビリエラ海岸にあるサンレモを目指す。最後のポッジオの丘で世界チャンピオンのペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグリーエ)、2年前の覇者ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、スカイ)、AG2Rラモンディアルのオリバー・ナーセン(ベルギー)、そしてアラフィリップら10選手に絞り込まれた。

勝利の行方はサンレモ市街のゴール勝負となり、アラフィリップがサガンらを制して初優勝。同じ主催者が開催するストラーデビアンケとミラノ〜サンレモを連覇したのは2008年のファビアン・カンチェラーラ(スイス)、2017年のクウィアトコウスキーに続く3人目。

アラフィリップが後続のペテル・サガンをうかがう ©POOL/BETTINI/LaPresse
チームメートの勝利を喜ぶ(左から)ゼネク・スティバル(チェコ)、フィリップ・ジルベール(ベルギー)、ベルギーチャンピオンのイヴ・ランパールト、同イタリアのエリア・ヴィヴィアーニ ©Gian Mattia D’Alberto / LaPresse

「ボクは勝つためにここに来た。今日のチームメートの働きのおかげで勝利できたことを誇らしく思う」とアラフィリップ。

「最後の勝負のために、チームメートの献身を念頭に置いて乗っていた。ポッジオでスピードアップした後、ゴールまでの下り坂で足の疲れを回復させた。でもライバル達の脚質を考えて、最後はかなり複雑な展開になるだろうと思った。マッテオ・トレンティンのスピードがかなり速かったので、そのギャップを埋めるために努力した。その後、冷静に走り、ペテル・サガンの後ろに位置した。マテイ・モホリッチがスプリントを開始したとき、すぐに彼の車輪に追従する必要があることを知っていた。彼が20m離れたらゲームオーバーだっただろう。最も素敵な方法で勝利をつかんだ。単純にうれしい」

優勝のアラフィリップを中央に左が2位オリバー・ナーセン、右が3位ミカル・クウィアトコウスキー ©LaPresse/Marco Alpozzi