BMX世界選手権日本勢最上位は籔田寿衣の女子ジュニア15位

ベルギーのヒュースデンゾルダー・サーキット内 BMX トラックで UCI BMX世界選手権大会が開催された。日本チームは男女のエリートとジュニアに各2名ずつの選手が出場した。 日本勢の最上位は籔田寿衣の女子ジュニア 15 位だった。

女子ジュニア15位の籔田寿衣

前日までの年齢別のワールドチャレンジが 40 度を超える猛暑のなかで行われたのに対して、雨のなかでレースになっ た世界選手権。籔田は3回行われる予選から準々決勝を通過。準決勝はスタートで出遅れ、第1コーナーでの挽回を図るが、前方の選手との接触もあってペダルが外れてしまい、決勝進出はならなかった。

男子エリートの長迫吉拓は 1/8 決勝進出の 26 位。女子エリートの畠山紗英は準々決勝進出の 17 位だった。

全選手の結果は下記のとおり
■男子エリート
長迫吉拓(岡山県) 26 位、中井飛馬(新潟県/日本体育大) 47 位
■女子エリート
畠山紗英(神奈川県/日本体育大) 17 位、丹野夏波(神奈川県/早稲田大) 36 位
■男子ジュニア
増田優一(大阪府/大阪偕星学園高) 29 位、橋本颯馬(茨城県/常磐大学高) 32 位
■女子ジュニア
籔田寿衣(大阪府/大阪偕星学園高) 15 位、早川優衣(岡山県/興譲高) 18 位

籔田寿衣のコメント(女子ジュニア 15 位)
準決勝のスタートで出遅れて、第 1 コーナーでイン側に付けられるラインを狙ったが思ったよりもスペースが狭く、前の 選手と接触してペダルが外れてしまった。予選から思ったように走れないレースだったが、目標としていた準決勝進出 はクリアできた。ただし内容には納得していない。ジュニア 1 年目なので来年に向けて取り組んで行きたい。

長迫吉拓のコメント(男子エリート 26 位)
予選から世界選手権らしくピリピリした空気で、かなりレベルの高いレースだった。自分の走りについては失敗もあったが、 最後まで諦めなかったことで予選を通過できた。1/8 決勝についてはベストを出し切ったが負けてしまった。5 月のワー ルドカップで決勝に進むことができ、この大会に向けても準備をしてきたので残念な結果ではあったが、これもレースだ。 次戦以降に活かしていきたい。

男子エリート26位の長迫吉拓

中井飛馬のコメント(男子エリート 47 位)
自分の思ったような展開にならず細かいミスが目立ってしまった。エリート 1 年目で壁の厚さを感じているが、しっかりと やり直して次のワールドカップに臨みたい。

畠山紗英のコメント(女子エリート 17 位)
準々決勝でスタートを出遅れてしまい、第 1 コーナーでイン側からのラインで 3 位くらいまでリカバリーしたが、雨で路面 が滑りやすいのを警戒していつもより少しアウト側に抜けたら、ほかの選手に抜かれてしまった。予選は緊張もせず、回 数を走るうちに調子が上がっていったレースだっただけに、残念な結果になってしまった。。

女子エリート17位の畠山紗英

丹野夏波のコメント(女子エリート 36 位)
予選 3 本とも思うように走れず何もできなかったレースだった。今年からエリートで気持ち的にも緊張していた部分があ った。レースの組み立て方など課題も見えているので、もっと練習を重ねていきたい。

三瓶将廣監督のコメント
男女のジュニアについては決勝進出を目標に取り組んできたので残念な結果にはなった。ただ、ジュニアの 4 人全員 が予選を通過したことは収穫だった。シーズン前半のワールドカップに取り組んできた成果が出てきていると思う。さらに レベルを上げていくために、これまで以上に経験を積ませていきたい。男女のエリートについては、日本の選手が得意と する雨でタイトなコースだったためもう少し上まで行きたかったのが正直なところ。目標は決勝進出のチャンスがある準 決勝進出に置いている。こちらについても今回の反省をフィードバックして前を向いて強化を進めたい。

日本ナショナルチーム(左より)籔田、早川、中井、畠山、長迫、丹野、増田、橋本

ツール・ド・フランスはまさかの降雪でベルナルが逆転王手

第106回ツール・ド・フランスは7月26日、第19ステージがアルプスの山岳ステージとして開催されたが、突如の降雪で危険な状態となり、レース打ち切り。直前の峠を通過したタイムが総合成績に反映されることになり、前日まで1分30秒遅れの総合2位の位置にいたイネオスのエガン・ベルナル(コロンビア)が首位に立った。

2019ツール・ド・フランス第19ステージでマイヨジョーヌを獲得したエガン・ベルナル ©ASO Pauline BALLET

【ティーニュ(フランス)山口和幸】アルプス2日目はイズラン峠からの下り坂が突如の降雪で危険な状態となり、レース打ち切り。89km地点のイズラン峠頂上を通過したタイムが総合成績に反映されることになった。前日まで1分30秒遅れの総合2位の位置にいたイネオスのエガン・ベルナル(コロンビア)が、頂上で首位ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥークニンク・クイックステップ)に2分以上の差をつけていて、初めて首位に立った。

選手がやってくる直前にまさかの雪崩が道路をふさぐ

大波乱の1日。そしてフランス中が失意のどん底に。前日までベルナルから15秒しか遅れていなかった総合5位のグルパマFDJのティボー・ピノ(フランス)が左太もものケガでレース途中にリタイア。涙を流しながら自転車から降り、チームカーに乗り込んだ。

さらにレースは思いもよらぬ事態に襲われる。標高2770mのイズラン峠で波乱があった。前年の覇者でベルナルとダブルエースを組むゲラント・トーマス(英国)が急加速。たまらずアラフィリップが脱落すると、ベルナルがアタック。トーマスや先行していた選手らを追い抜き、イズラン峠をトップ通過したのはベルナルだ。トーマスらの有力選手は50秒遅れ、アラフィリップは2分07秒遅れてこの頂上を通過した。

ベルナルらが下り坂を全力で走っているときに、その先のコースが冠雪。みぞれが雪崩のように路面になだれ込んだことで、レースディレクターが安全上の理由でレース中止を決定。ステージ優勝者はなしとし、総合成績はイズラン峠を通過したタイム差を反映することを全チームと関係車両に無線で通告した。

この結果、ベルナルがアラフィリップを逆転して首位に。チームメートのトーマスは1分03秒遅れの3位となった。

冠雪がなければ、レースは下り切ってもうひとつの山岳を上っていた。アラフィリップが下りを利用して差を詰めたか、最後の坂でさらに差をつけられるという2つの可能性があった。またトーマスが最後の上りでどんな走りをしたかマイヨジョーヌの着用者が変わっていた可能性もあった。

優勝候補として最も注目されたベルナルがこんな異例の事態でマイヨジョーヌを獲得したのだ。
「なにが起こっているのかまったく分からなかった。無線でレースが終わったと言われ、立ち止まったら監督からマイヨジョーヌだと言われた」と感激で涙ぐむベルナル。

「明日は短いステージなので最後まで全力で行く。もしコロンビアで初めての総合優勝者となったらそれは快挙だよ」

●エガン・ベルナルのTwitter

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