3日間のステージレース、ツール・ド・北海道が9月6日に開幕。初日は逃げに乗ったNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネのフィリッポ・ザッカンティが残り25kmで単独アタック。そのままフィニッシュラインまで逃げ切り区間優勝を挙げ、総合成績で29秒差で首位に立った。
9月6日、北海道第二の都市旭川で第33回ツール・ド・北海道(UCIアジアツアー2.2)が開幕した。2018年は北海道胆振東部地震の影響により大会が中止されたが、2018年は改めて同じコースが設定され、旭川を発着とする3日間(総走行距離541km)、道北・道東地域の大雪山系を反時計回りに1周するステージレースとしてスタートした。
大会初日の第1ステージは旭川郊外からスタートして南下。有名な観光地である富良野や美瑛を通過して、新得町にフィニッシュする185kmのステージ。3つのカテゴリー山岳に加え、ステージを通して多くの起伏が含まれているコースで、獲得標高は約2350mとなっていて、初日から厳しい山岳コースとなった。
序盤にジョアン・ボウを含む15名ほどの逃げが形成された。山岳エリアに差しかかると先頭から何名か選手が脱落し、代わりに最初の山岳を前にザッカンティがマトリックスパワータグのホセビセンテ・トリビオとともに集団からブリッジを仕掛けて先頭に合流。ボウとザッカンティを含む11名の先頭集団が形成された。
先頭は最大で6分ほどのタイム差を稼いだが、NIPPO・ヴィーニファティーニ・ファイザネとマトリックスパワータグが選手2名を送り込んでいることもあり、なかなかいい協調体制には持ち込めず。しかしチームにとっては絶好のチャンスであるため、ザッカンティとボウは懸命に先頭集団を牽引した。
そして残り27km地点に設定された最後の山岳を前に、ナーバスな先頭集団からザッカンティがキナンサイクリングチームの山本元喜とともにアタックを仕掛けて先行。その後、長い下り区間でザッカンティは単独となり、独走。後続に25秒の差をつけて逃げ切り優勝。個人総合成績でも29秒差で首位に立った。23歳のザッカンティは6月のツール・ド・コリア総合優勝に次ぐプロ2勝目。チームは今季6勝目を挙げた。
また追走集団のスプリントで区間4位となったボウは2つの山岳を首位通過して山岳賞リーダーとなった。
1分38秒差のメイン集団の先頭でゴールしたフアンホセ・ロバトが区間9位、伊藤雅和と初山翔も30名ほどに絞られたメイン集団でフィニッシュし、翌日からザッカンティのリーダージャージをチーム一丸となり守るとともに、さらなる勝利に向けてチャンスを狙って走る。
フィリッポ・ザッカンティのコメント
最後は下り基調だったが、多くの登坂区間があり厳しいステージだった。残り25kmでアタックを仕掛け、そこからフィニッシュまでは終わりがないようにも思えたが、勝利できたことを嬉しく思っている。ツール・ド・コリアで総合優勝しているが、区間優勝はプロとしてこれが初めてなので、本当に嬉しい。もちろん最終日までリーダージャージを守っていきたいが、具体的な作戦はチームでしっかりと考えたい。
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