第74回ブエルタ・ア・エスパーニャ は最終日となる9月15日(日)、フエンラブラダ〜マドリード間の106.6kmで第21ステージが行われ、ユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチェがスロベニア選手として初めての総合優勝を達成した。2分33秒遅れの総合2位はモビスターのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン)。同3位はUAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)で新人賞も獲得した。
ログリッチェがスロベニア選手としてグランツール初制覇 ©Photogómez Sport
レースは最初の9日間でのべ7選手が、総合1位の深紅のリーダージャージ、マイヨロホを着回すという混戦で前半戦を終えた。大会10日目にこの大会唯一の個人タイムトライアルがあり、第9ステージの過酷な山岳で6秒差の総合2位まで迫っていたログリッチェが圧勝。初めて総合1位に躍り出た。
ログリッチェはバルベルデを擁するモビスターの波状攻撃をかわし、徐々にタイム差を開いていく。第13ステージ以降は2分以上の差をつけ、チームメートの援護を受けて最終日のマドリードまでその座を死守した。
左から新人賞のポガチャル、山岳賞のブシャール、総合優勝のログリッチェ、ポイント賞の繰り上げジャージを着たキンタナ、総合2位のバルベルデ ©Photogómez Sport
グランツールにおけるスロベニア選手の過去最高順位は、ログリッチェ自身が2019年のジロ・デ・イタリアで記録した総合3位。今回はグランツールで初優勝するとともに、若手のポガチャルが3位に食い込んだ。
「ブエルタ・ア・エスパーニャで勝てるなんて素晴らしい気持ちでいっぱいだ。しかも、もう1人のスロベニア選手と一緒に表彰台に上ることができるなんて。ボクたちの国の自転車競技界にとってはいいニュースだ。ボクたちの歴史は書き始めたばかりで、ボクがレースをやめるころにどんな歴史を積み重ねているかと考えると、とても楽しみだ」とログリッチェ。
ブエルタ・ア・エスパーニャ第21ステージ ©Photogómez Sport
最終ステージの優勝者はドゥークニンク・クイックステップのファビオ・ヤコブセン(オランダ)で、今大会2勝目。チームとしても今大会5勝と大暴れした。
スーパー敢闘賞はアスタナのミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア)。
バーレーン・メリダの新城幸也は4時間13分18秒遅れの総合110位。3度目の完走を果たした。
第21ステージはファビオ・ヤコブセン(左)が2勝目 ©Photogómez Sport
総合優勝のログリッチェを中央に左が2位バルベルデ、右が3位と新人賞を獲得したポガチャル ©Photogómez Sport
●4賞ジャージ
■ マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
■ マイヨベルデ(ポイント賞)プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
● マイヨルナレス(山岳賞)ジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rラモンディアル)
□マイヨブランコ(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
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