鎌倉ハイキングコース一部通行目処も侵入者で復旧に支障

2019年の台風被災で全面通行止めとなっていた鎌倉ハイキングコースは、4月1日からメインルートとして人気がある葛原岡・大仏コースだけ通行再開の目処が立った。一方で、天園コース、浄智寺〜葛原岡は依然通行止め。祇園山コースは被害がひどく見込みが立っていない。通行止めのロープをくぐって侵入する人があとを絶たず、本人が危険なだけではなく復旧作業に支障が生じている。

葛原岡から浄智寺に向かうコースは通行止め(2020年3月28日撮影)

市内のハイキングコースを管理している鎌倉市は、2019年12月の市議会定例会で1000万円の補正予算を計上。これまで明確にされてこなかったハイキングコースの土地所有者を割り出し、許可を得ての復旧・補修作業が行われていた。

災害から半年が経過すると、通行止めの立て看板やロープが風雨によって外れたか、あるいは人為的に切られたか、通行止めにも関わらずコースを往来する人が増えてきた。

鎌倉市観光協会のホームページには、「3月16日現在、ハイキングコースの一部通行再開に向け、葛原岡神社から大仏坂間の復旧作業を行っています。全面通行禁止とお知らせしていますが、侵入される方が後を絶たず、作業に支障をきたしています。復旧が想定よりも遅れる可能性がある上、大変危険ですので、通行禁止にご理解ご協力をお願いいたします」と掲載されている。

源氏山公園側から大仏ハイキングコースに向かう入口に通行止めの看板が1つある(2019年12月28日撮影)

復旧の目途

【祇園山】 
大規模ながけ崩れや倒木により復旧の目途が立たず

【葛原岡・大仏】 
葛原岡~大仏…2020年3月中に復旧予定
葛原岡~浄智寺…2020年6月に復旧予定

【天園】
今泉台4丁目~天園、今泉台6丁目公園~覚園寺…2020年6月に復旧予定
天園~瑞泉寺…2020年度以降に復旧予定

ハイキングコースはあじさいの咲く6月までにその他のコースも開通にこぎ着けたいというが、新型コロナウイルスによる影響も観光都市の鎌倉に暗い影を落としている。3月27日には松尾崇市長が「新型コロナウイルス感染拡大を抑えるために鎌倉観光はしばらく控えてほしい」とホームページで訴えている。鎌倉がもとのにぎわいを取り戻すのはもうしばらく先のことだ。


●これまでの関連ニュース
鎌倉の人気ハイキングコースが通行不可…復旧のめど立たず(2019年9月23日)
鎌倉のハイキングコースが台風19号でさらなる被災(2019年10月14日)
台風被災の鎌倉ハイキングコースは通行止め状態で越年(2019年12月28日)
鎌倉のハイキングコース復旧工事に市の補正予算3億円(2020年1月31日)

台風の爪痕はいたるところに。撮影は鎌倉市の台峰

●鎌倉市観光協会のホームページ

新型コロナウイルスで自転車レースも大幅に日程修正

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて自転車競技界でも大きな影響が生じている。2020東京五輪が延期になったこともあり、2021年はすでに日程が発表されているツール・ド・フランスなどのメジャーレースも調整する検討に入った。さらには2020シーズン前半に開催できなかったジロ・デ・イタリアやモニュメントと呼ばれる伝統レースを終盤戦に組み込んでいく作業が行われる。

無観客のスタート地点となった2020パリ〜ニース ©ASO

国際自転車競技連合(UCI)が2020年3月18日、4月末までのすべての登録競技者クラスのロードレースを開催しないことを発表した。シーズン前半の主要大会が相次いで延期となる緊急事態で、ジロ・デ・イタリアなどの三大大会、ミラノ〜サンレモやパリ〜ルーベなどのモニュメントを最優先として後半戦に組み込んでいくという。

「他のメジャースポーツイベントの日程を考慮しながら、新たな日程を考えていきたい」とUCI。大会の重複、1チームあたりの参加選手数増もあり得るとした。

自転車競技界に影響が生じ始めたのは2月末のUAEツアーから。出場チームのスタッフが感染したことが発覚し、レース中止。UAEエミレーツに所属しているフェルナンド・ガビリア(コロンビア)も感染した。3月8日には8日間の日程でフランスのパリ〜ニースが開幕したが、感染拡大を受けて2日目からスタートとゴールに観客を入れない運営で継続。事態はさらに悪化し、最終日となる15日のレースを急きょ打ち切った

最も深刻なイタリアでは、3月21日のミラノ〜サンレモ5月9日から31日まで開催予定だったジロ・デ・イタリアが相次いで延期された。ベルギーの伝統レース、第二次世界大戦でも中止されなかったツール・デ・フランドル、「北の地獄」と呼ばれる石畳の悪路を走ることで知られるパリ〜ルーベも延期となった。日本では3月20日から22日に開催予定だったツール・ド・とちぎ、5月のツアー・オブ・ジャパンも中止になった。

沿道に観客がいないコースを走るパリ〜ニース第5ステージ ©A.S.O. Fabien Boukla

UCIは大会が中止になることで国際ランキングに不公正が生じないように、期間中のランキング制度も凍結させた。東京五輪・パラ五輪の予選大会はすべて白紙にした。五輪・パラの国別出場枠の配分は、すでにロード、トラック、パラサイクリング・トラックは終了しているが、マウンテンバイク、BMXレース、BMXフリースタイル、パラサイクリング・ロードは現在も進行中。今後は国際オリンピック委員会(IOC)と国際パラリンピック委員会(IPC)と話し合って参加枠配分を調整するようだ。

UCIは東京五輪の延期を「最善の策だ」と歓迎し、「2020年シーズンの再開を視野に入れ、新しい日程を確立することを優先していく」という。

「選手や関係者の健康とスポーツの公平性を尊重しながら、選手のトレーニングとレース復帰を可能にする道筋をつけていく。UCIはパートナーとともに団結して前進し、決定事項を間もなく発表したい」

プロが自室から室内トレーナーを使ってのサイクリングを呼びかけ

室内スマートトレーナーを使ってトレーニング

3月21日に開催される予定だったミラノ〜サンレモは延期になったが、主催者RCSスポルトが意地を見せた。開催されるはずだった同時刻に、実際のコースと同じ負荷がバーチャルで再現されるアプリを提供。スマホやパソコン画面に映し出されるコースの起伏に連動して、室内トレーナーのペダルの重さが変わるシステムで、世界中のサイクリストがオンラインで一緒に汗を流した。

また、自宅などで室内練習するプロ選手らもSNSで一般サイクリストに呼びかけ、ネット上に集まって一緒に走る練習会を実施している。「困難な状況だけど、再び楽しく走れる日のために練習しよう」とメッセージを発信し続けている。

●新型コロナウイルスに影響を受けた自転車ロードレース
2月23日〜29日 UAEツアー(選手感染、2区間打ち切り)
3月8日〜15日 パリ〜ニース(無観客、1区間打ち切り)
3月21日 ミラノ〜サンレモ(延期)
4月5日 ツール・デ・フランドル(延期)
4月12日 パリ〜ルーベ(延期)
4月26日 リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(延期)
5月9日〜31日 ジロ・デ・イタリア(延期)

●UCIのホームページ

自転車保管ラックSteady Rackステディラックが日本上陸

ステディコープ社(オーストラリア)の自転車ラック、Steady Rack(ステディラック)がクラウドファンディングサイトMakuakeで2020年3月28日から先行販売キャンペーンを開始する。

日本総代理店はアドベンチャーエイドで、2020年9月から発売開始予定。先行販売キャンペーンでは先着順で最大30%OFF割引が適用になる。キャンペーン期間は2020年3月28日から4月28日まで。

Steady Rackは自転車の保管をとってもラクにする

簡単に、省スペースで、カッコいい自転車の保管を可能にする。自転車を持ち上げる必要がなく、ただ自転車を押すだけで自然とラックへの取り付けができる。取り外しもとっても楽。室内での保管は場所を取るので抵抗があった人も、縦向きの壁掛けで、左右へ回転するので省スペースでの保管が可能となる。

壁に穴を開けずに取り付ける方法も 
ラブリコという器具を使用して2X4材を天井へ突っ張り、そこにSteady Rackを取り付けることが可能。 
【ラブリコ使用時の注意点】
・自転車の最大重量は16kgまで
・取り付け高さ寸法 2750mm以下
・2X4材は必ず壁に沿って取り付け

どんな自転車が取り付け可能か?
Steady Rackでは全部で3種類を用意し、ロードバイクからクロスバイク、マウンテンバイク、ファットバイク、一般車まで20~29インチ、700Cのすべての自転車の取り付けが可能。 

・クラシックラック(タイヤ幅2.4インチまで)
・フェンダーラック(泥除けがついている自転車用、タイヤ幅2.4インチまで)
・FATラック(タイヤ幅5インチまで)

●先行発売サイト