宮城県気仙沼市の大島を舞台とする「第39回河北新報気仙沼つばきマラソン」は2022年4月の開催予定だったが、新型コロナウイルス感染症の状況を考えて、11月6日に延期して開催を行う。2020、2021年と大会は中止となっていただけに、3年ぶりの開催を目指す。
天候不順がちな4月開催を変更
河北新報社、気仙沼市などが主催する同大会。12月23日に同実行委員会が延期開催を発表した。河北新報の記事には、「大会はこれまで春に行ってきたが、天候不順なことが多かった。コロナの影響を極力回避するためにも、来年は秋開催が望ましいと判断した」とある。
大島小・中学校前を発着点とするコースを島内に設け、ハーフ、10km、5km、3kmのレースを実施する予定。1300人程度のランナーを募集する。2019年大会は本土を結ぶ気仙沼大橋開通イベントとして、この橋をコースの一部に取り入れたが、2022年はそれ以前の島内コースに戻す計画。ただし、復興議定により島内の道路が一部変わっているためコースは検討中だという。
詳細は2月に更新予定の大会ホームページに掲載される。
気仙沼つばきマラソンには震災翌年の2012年(復興支援団体による気仙沼大島ランフェスタとして開催)から連続出場しているが、確かに好天は少なかった。2013年は凍てつくようなみぞれ、2016年は土砂降り、2018年も雨、2019年も前日に大雪となり、大会当日は路肩に雪が残る中でのイベントだった。
ただし東北の4月中旬は桜のつぼみがほころびる時期で、花びらが散り始めた首都圏からクルマで北上する道中は、桜前線の現在地を確かめるようなワクワク感が常にあった。復興道路のシンボルである三陸自動車道も仙台を基点に、毎年延伸していき、ついに全線開通となった。
また、毎年フェリーで往復していた気仙沼大島は、悲願の大橋が完成して陸続きで訪問できるように。もはや孤島とはいえない。復興事業のフィナーレがなんとなくささやかれる昨今、つばきマラソンもその役割を変えようとしている。
コメントを投稿するにはログインしてください。