モホリッチがミラノ〜サンレモ優勝…新城幸也が快挙に貢献

第113回ミラノ〜サンレモが2022年3月19日にイタリアで開催され、スロベニアチャンピオンのマテイ・モホリッチ(バーレーンビクトリアス)が最後の下り坂で集団を抜け出し、追いかける大集団に2秒差をつけて初優勝した。同レースでスロベニア選手が勝ったのは初めて。

モホリッチが後続に2秒差をつけてミラノ〜サンレモ優勝 ©LaPresse – D’Alberto / Ferrari / Alpozzi

チームメートの新城幸也は新型コロナウイルス感染後の初レースとなったが、中盤まで大集団をコントロールするなどエースをアシストする役割を果たし、モホリッチの優勝に貢献した。

第113回ミラノ〜サンレモ ©LaPresse – Fabio Ferrari

プリマベーラは最後の下り坂でモホリッチが勝負をかけた

春を告げるレースとして、「プリマベーラ」と呼ばれている伝統大会。競技距離は293kmとなるが、ミラノのスタート後に非競技区間が9.8kmあるので、選手は300kmを走ることになる。目指すのは地中海岸のサンレモだ。

モホリッチは残り4.5km地点、ポッジオの丘からの下り坂でアタック。得意とするダウンヒルで後続集団に僅かなリードを奪うと、サンレモ市内の平坦路でも全力でペダルを踏み続け、ゴールまで逃げ切った。

「冬の間じゅう、このミラノ〜サンレモのことを考えていた。このレースにベストコンディションで挑む作戦だった。2月に病気して、ストラーデビアンケでは落車をしたが、勝つことを信じて疑わなかった。下り坂はリスクを背負ったが、全力で走った。ミラノ〜サンレモで勝てるなんてアメイジングだ」とモホリッチ。

ポガチャル、ファンアールト、ファンデルプールがアタック ©LaPresse – Fabio Ferrari

モホリッチとチームスタッフは冬の間ずっと、マウンテンバイク選手が使用する昇降式シートポストを使用する計画を立てていた。ハンドルバーにあるボタンでサドルが上下動できるメカニズムで、ロード用はマウンテンバイクよりはるかに軽量に仕上げられた。

「ポッジオは非常にテクニカルな下りで、それはボクに合っているので、そのアイデアに賛成した。トレーニングで最初にそれを試してみたら、こんなに速く走れるのかとびっくりした。だからレースが楽しみだった」

下り坂で勝負を仕掛けたモホリッチ ©LaPresse – Fabio Ferrari

ストラーデビアンケでは楽車したジュリアン・アラフィリップの後ろにいて巻き込まれた。ヒザを強打して靭帯が炎症を起こした。しかし、モホリッチは想像以上にタフだった。

「あきらめなかった。レース3日前にようやくトレーニングができた。他の選手たちも病気などの問題を抱えているといつも自分に言い聞かせていた。ポッジオの下り坂で、ボクはずっと集中していた。アタックしてすぐに舗装部を外れてしまったが、ジャンプして道路に飛び乗った。途中のコーナでは両輪を滑らせて、そこでも多くの時間を失った。平坦路に向かう最後のコーナーではチェーンを落とした。プッシュしすぎたかもしれないし、エネルギーを保てばよかったのかもしれないけど、それをやり遂げることができてよかった」

サンレモのゴールまで独走するモホリッチ ©Pool
ミラノ〜サンレモを制したモホリッチ ©LaPresse – Gian Mattia D’Alberto

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