脊髄損傷の治療方法発見に取り組む研究の資金助成を目的に、世界のトップアスリートを含む参加者が同時スタートで走るWings for Life World Runで、日本の福田穣(31歳、福岡県出身、プロランナー)が64.4km走り、男性部門の世界1位になった。
地球上で最後まで逃げ続けたランナー
何万人のランナーが世界各地で一斉にスタートする。スタートから30分後にキャッチャーカーと呼ばれる追跡車がスタートから走り出し、参加者たちを追いかける。キャッチャーカーは最初ゆっくりと走り、時間を追うごとに徐々にスピードを上げていく。キャッチャーカーに追い抜かれた時点でその参加者はレースが終了となり、世界で最後に追い抜かれた参加者に世界チャンピオンの称号が与えられる。
新型コロナウイルス感染により、「フラッグシップ・ラン」と呼ばれる、前述したリアルなラン大会は日本では3年連続で開催されなかったが、アプリを使って所定のコース、または自分の好きな場所で走る「アプリラン」は実施された。
2022年のイベントは165カ国で192の異なる国籍の人々、合計16万1892人が参加。日本では東京の神宮外苑で179人、他のアプリラン・イベント参加者と通常のアプリラン参加者合わせて日本全体では2060人が走った。
福田はWings for Life World Run App Run Eventマリンメッセ福岡に参加した。国士舘大時代に箱根駅伝に出場。八千代工業、西鉄の実業団選手として走り、プロ転向。現在は世界最強のマラソン軍団『NN Running Team』に日本人初の選手として所属。パリ五輪を目指し進化を続ける。
日本人女子は過去に2人が世界チャンピオンに
2015、2016年と2年連続で女子の部は日本人が世界チャンピオンに輝いている。2015年:渡邊裕子さん56.33 km、2016年:吉田香織さん65.71 km。2022年大会での女性部門の1位は米国のニーナ・ザリーナさんで、記録は56km。
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