鉄の十字架を制したビンゲゴーがドーフィネ総合優勝に王手

第75回クリテリウム・デュ・ドーフィネが6月10日に第7ステージを行い、ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)が第5ステージに続いて独走勝利。総合成績でも首位を守り、優勝に王手をかけた。

ビンゲゴーがクリテリウム・デュ・ドーフィネ第7ステージ優勝 ©A.S.O Billy Ceusters

クリテリウム・デュ・ドーフィネ第7ステージは、名だたるクライマーが標高2067mの大会史上最も高いゴールラインに挑戦することになった。ゴールはフランス語で「鉄の十字架」という意味のクロワドフェール峠に設定されていた。

ステージの前半にマドレーヌ峠、そしてモラール峠があり、単独で先行したビクトル・カンペナールツ(ベルギー、ロット・デスティニー)が山岳ポイントを量産。この日だけで山岳賞首位になり、青字に白い豆がちりばめられたリーダージャージを確保した。

クリテリウム・デュ・ドーフィネ第7ステージ ©A.S.O Billy Ceusters

ゴールまで5.5kmのところで、黄色と青い線が入ったリーダージャージを着るビンゲゴーが決定的な加速を見せたが、誰も反応できなかった。クリテリウム・デュ・ドーフィネの第5ステージと同様に、ビンゲゴーは最終ステージ前に総合成績でのアドバンテージを増やした。

ベン・オコナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン)をふるい落としたアダム・イェーツ(英国、UAEエミレーツ)が2分11秒遅れの総合2位に浮上し、オコナーは2分24秒遅れとなって3位に後退した。

クリテリウム・デュ・ドーフィネ第7ステージ ©A.S.O Billy Ceusters

「とても調子がよかったので、ステージ優勝の表彰台に立ちたかった。それは私たちがこの日の目標としていた計画だった。それがうまくいったことをとてもうれしく思う。素晴らしい仕事をしてくれたチームメイト全員に改めて感謝しなければならない」とビンゲゴー。

「ゴールまでの6kmは急坂だったので、ティシュ・ベノートとアッティラ・バルテルでテンポを上げてアタックの準備をすることにした。ソロで行くことができてよかった。最終日は自分の気持ちがどうなるか分かるだろうが、全く違うステージだ。いずれにせよ、今年最大のレースの一つなので、明日勝てればとても光栄だ。自分が最高の状態にあるとは思っていない。今からツール・ド・フランスまでにやるべきことはまだたくさんある」

クリテリウム・デュ・ドーフィネ第7ステージ ©A.S.O Billy Ceusters
ビンゲゴーがクリテリウム・デュ・ドーフィネ第7ステージでもアタック ©A.S.O Billy Ceusters

クリテリウム・デュ・ドーフィネ第7ステージを終えての総合成績
1 ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)25時間22分18秒
2 アダム・イェーツ(英国、UAEエミレーツ)2分11秒遅れ
3 ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン)2分24秒遅れ

●4賞ジャージ
ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)
ポイント賞=クリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ビスマ)
山岳賞=ビクトル・カンペナールツ(ベルギー、ロット・デスティニー)
□新人賞=マックス・プール(英国、DSM)

カンペナールツがクリテリウム・デュ・ドーフィネ第7ステージで山岳賞1位に ©A.S.O Billy Ceusters

●クリテリウム・デュ・ドーフィネのホームページ

世界最⾼峰の 1on1 ブレイキンバトルRed Bull BC Oneに出る?

Red Bull BC One Cypher Japan 2023(レッドブル・ビーシーワン・サイファ ー・ジャパン)の予選エントリーが6⽉9⽇に始まる。2023年8⽉に全国5カ所で予選を実施し、予選を勝ち抜いたダンサーが9⽉10⽇に⼤阪府⼤阪市で開催される決勝で⽇本代表の座をかけて戦う。

Red Bull BC One

勝者は10⽉19⽇にフランス・パリで⾏われる 「Last Chance Cypher」への出場権を獲得し、世界最⾼峰のダンサーたちと、Red Bull BC One World Final 2023(レッドブル・ビーシーワン・ワールドファイナル)の出場権をかけて戦y。

B-Girl YURIE and B-Girl AYU ©Suguru Saito / Red Bull Content Pool

Red Bull BC One とは

Red Bull BC One はレッドブルが開催する世界最⾼峰の 1on1 ブレイキンバトルイベント。2023年で開催20回⽬を迎え、世界30カ所以上で60を超える予選とプログラムを開催している。

B-boysとB-girlsが16⼈ずつRed Bull BC Oneのステージで総⼒戦を⾏う権利を得るが、チャンピオンに輝くのは各1名のみ。Red Bull BC One World Final 2023は、10⽉21⽇にパリのスタッド・ローランギャロスで開催される予定。

B-Girl YURIE and B-Girl ERi  ©Suguru Saito / Red Bull Content Pool

●Red Bull BC One Cypher Japan 2023の詳細ページ

料理の五輪で唯一の、最年少25歳でフランスチームを率いた女性シェフ

世界最高峰の料理コンクール「ボキューズ・ドール」(Bocuse d’Or)でフランスチームを率いたナイス・ピロレ(Naïs Pirollet)が来日。これからの料理界を牽引するシェフとして、いま最も注目される存在だ。

フランスチームのキャプテンを任されたナイス・ピロレシェフ

「ボキューズ・ドール国際料理コンクール」は世界で一番長く三ツ星に輝き続け、現代フランス料理の生みの親でもあるポール・ボキューズ氏の呼びかけに世界各国で活躍する多くのシェフが賛同し、1987年に創設された。「料理のオリンピック」とも言われる大会は、24カ国の代表シェフが出場し、2年に一度フランスで開催される。

リヨンのSIRHA(シラ国際外食産業見本市)の開催中に同会場で行われ、2023年は1月23日に開催された。その結果は強豪国デンマークが金賞を受賞。前大会の優勝国フランスは5位だったが、参加24カ国の中、唯一の女性キャプテンで、かつ最年少となる25歳のピロレに注目が集まった。

25歳のナイス・ピロレ ©ヴァレ・ド・ラ・ガストロノミー

フランスが優勝した2021年、ピロレはダビ・ティソ(Davy Tissot)キャプテンが率いるチームの一員として参加している。ティソとともにレシピの研究開発を担当した。

ナイス・ピロレが作るピスタチオ入りソーセージ、赤ワインソース。リヨンとブルゴーニュの特色を合わせた一品 ©ヴァレ・ド・ラ・ガストロノミー
多様なフランスワインは楽しみしかない ©ヴァレ・ド・ラ・ガストロノミー

「ユニークでやりがいのある経験は、自分自身の冒険に乗り出したいと思わせるものでした」と回想する。

シェフの中の最年少シェフ、しかも史上初の女性キャプテン

ピロレは2021年11月にランスで開催されたボキューズ・ドールフランス予選で、300点差をつけて優勝。この結果、2022年3月にブダペストで開催されるボキューズドールヨーロッパ大会にフランス代表として出場する資格が得られ、チームは2023年1月22日と23日にリヨンで開催される決勝への切符を獲得した。

食の都リヨンにはおいしいものがいっぱいある ©ヴァレ・ド・ラ・ガストロノミー

ボキューズ・ドール決勝戦のステージテーマは、アンコウのほか、野菜の付け合わせ2品と、この地域の象徴的なマメ科植物とムール貝をベースにした付け合わせ1品を別々に調理すること。結果は5位だったが、ピロレの将来性は脚光を浴びた。

世界で最も星を獲得した女性シェフ、アンヌソフィー・ピックの料理哲学を体験 ©ヴァレ・ド・ラ・ガストロノミー

フランスのブリアンソン出身。ピロレは2017年にポール・ボキューズ研究所で料理芸術部を卒業した後、パリでミシュランの星を獲得したシェフ、デビッド・トゥタンのもとで副料理長としてキャリアをスタートさせた。2020年の初めに、アンスティチュ・ポール・ボキューズのミシュラン1つ星研修レストランであるセゾンのチームに加わる。

ルレ・ベルナール・ロワゾ― ©ヴァレ・ド・ラ・ガストロノミー

セゾンは、チームに学生が所属するフランスで唯一のミシュランの星を獲得したレストラン。その後、フランスのボキューズ・ドールチームに加わり、世界選考会でティソキャプテンに同行。フランスに金賞をもたらせた立役者となった。 24歳で学校を首席卒業したピロレは、料理コンクール史上初のフランス代表女性キャプテンに。料理の世界における女性の才能の評価と職業の変革に向けた重要な一歩となった。現在、国際調理芸術管理学士号を取得する学生の50%が女性だ。

ワインテイスティングトラック ©ヴァレ・ド・ラ・ガストロノミー

ツィマーマンがドーフィネ第6ステージ優勝、首位はビンゲゴー

第75回クリテリウム・デュ・ドーフィネが6月9日に第6ステージを行い、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティのゲオルク・ツィマーマン(ドイツ)が優勝。総合成績ではヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)が首位のマイヨジョーヌを守った。

クリテリウム・デュ・ドーフィネ第6ステージ ©A.S.O Billy Ceusters
クリテリウム・デュ・ドーフィネ第6ステージ ©A.S.O Billy Ceusters
クリテリウム・デュ・ドーフィネ第6ステージ ©A.S.O Billy Ceusters
メイン集団をコントロールするユンボ・ビスマ勢。クリテリウム・デュ・ドーフィネ第6ステージ ©A.S.O Billy Ceusters

クリテリウム・デュ・ドーフィネ第6ステージを終えての総合成績
1 ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)21時間06分41秒
2 ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン)1分10秒
3 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ)1分23秒遅れ

ゲオルク・ツィマーマンがクリテリウム・デュ・ドーフィネ第6ステージ優勝 ©A.S.O Billy Ceusters

●4賞ジャージ
ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)
ポイント賞=クリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ビスマ)
山岳賞=マチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー)
□新人賞=ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEエミレーツ)

●クリテリウム・デュ・ドーフィネのホームページ

ビンゲゴーがドーフィネ第5Sで独走して総合1位に躍進

第75回クリテリウム・デュ・ドーフィネが6月8日に第5ステージを行い、ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)が独走勝利。総合成績でも首位に立ち、マイヨジョーヌはUAEエミレーツのミッケル・ビョーグ(デンマーク)からビンゲゴーに移った。

ビンゲゴーがクリテリウム・デュ・ドーフィネ第5ステージ優勝 ©A.S.O Billy Ceusters

2022年のツール・ド・フランス総合優勝者ビンゲゴーが大会5日目に実力を見せつけ、総合成績の上位を争うライバル選手たちを置き去りにしてを独走してステージ優勝を果たし、総合リーダーとしてマイヨジョーヌを獲得した。

ツール・ド・フランス2022を制したビンゲゴーは、コート・ド・テシーの斜面でリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)のアタックに反応し、残り16km地点で全員を脱落させた。

ビョーグは落車でメイン集団から脱落し、首位から陥落した。

パレード区間を終えてスタートの町の郊外にあるkm0からレースが始まる ©A.S.O Billy Ceusters

このタイム差があれば守備的に乗れる(ビンゲゴー)

「実際のところ、今日は攻撃したくなかった。自分を守りたかったのにライバルたちが攻撃してきた。ボクはリチャル・カラパスと協力した。そしてなんとか彼を落とすことができた。もちろん、今日の勝利にはとても満足している」 とビンゲゴー。

「でも、今日のような結果は、最難関のステージを考えると、決定的とは言えない思う。それでもマイヨジョーヌを手に入れたので、次の日もそれを維持できればと思う。体調はいいのでたぶん大丈夫。できるよ。このタイム差があれば守備的に乗れるから」

クリテリウム・デュ・ドーフィネ第5ステージ ©A.S.O Billy Ceusters
クリテリウム・デュ・ドーフィネ第5ステージ ©A.S.O Billy Ceusters
タイム差を伝えるモーターバイク班 ©A.S.O Billy Ceusters
リチャル・カラパスとヨナス・ビンゲゴーがアタック ©A.S.O Billy Ceusters

クリテリウム・デュ・ドーフィネ第5ステージを終えての総合成績
1 ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)17時間03分03秒
2 ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン)1分10秒遅れ
3 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ)1分23秒遅れ

●4賞ジャージ
ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)
ポイント賞=クリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ビスマ)
山岳賞=ドナバン・グロンダン(フランス、アルケア・サムシック)
□新人賞=ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEエミレーツ)

クリテリウム・デュ・ドーフィネ第5ステージで首位に躍り出たビンゲゴー ©A.S.O Billy Ceusters

●クリテリウム・デュ・ドーフィネのホームページ

ビョーグがドーフィネ4日目のタイムトライアルを制して首位に

第75回クリテリウム・デュ・ドーフィネが6月7日に第4ステージを行い、UAEエミレーツのミッケル・ビョーグ(デンマーク)がトップタイム。総合成績でも首位に立ち、クリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ビスマ)からマイヨジョーヌを奪った。

ミッケル・ビョーグが第4ステージの個人タイムトライアル優勝 ©A.S.O Billy Ceusters

前年のツール・ド・フランス総合優勝者、ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)は12秒遅れの区間2位でゴール。総合成績で12秒遅れの2位に浮上した。

個人タイムトライアルを走るローソン・クラドック ©A.S.O Billy Ceusters
マイヨジョーヌのラポルト ©A.S.O Billy Ceusters

クリテリウム・デュ・ドーフィネ第4ステージを終えての総合成績
1 ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEエミレーツ)12時間59分19秒
2 ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)12秒
3 フレッド・ライト(英国、バーレーンビクトリアス)34秒遅れ

ミッケル・ビョーグがクリテリウム・デュ・ドーフィネ第4ステージで首位に ©A.S.O Billy Ceusters

●4賞ジャージ
ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEエミレーツ)
ポイント賞=クリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ビスマ)
山岳賞=ドナバン・グロンダン(フランス、アルケア・サムシック)
□新人賞=ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEエミレーツ)

●クリテリウム・デュ・ドーフィネのホームページ