日本国内屈指のヒルクライムコースでさなごうち大川原高原タイムレース

さなごうち大川原高原ヒルクライムが11月19日に徳島県で開催された。主催者は佐那河内村。コースは全長9.77kmで、標高差は746m。平均勾配7.8%・最大勾配19%を数える四国屈指の本格山岳コースに選手たちは挑んだ。

©︎さなごうち大川原高原ヒルクライム

徳島県のヒルクライムのメッカでもある大川原高原で開催された大会には、東京から福岡まで約200人のエントリーがあった。前日には時期外れの降雪があり、当日のレース開催が心配されたが、当日は好天に恵まれ、コース内外に積もっていた雪もおおむね解けた状態に。初開催が実現しました。

競技に先立ち行われた開会式では、岩城福治村長の開会宣言にはじまり、ゲストライダーの森本誠(GOKISO)、白川幸希・花田聖誠(ともにKINAN Racing Team)の紹介。中西裕幸審判長による競技説明と注意事項の喚起がなされた。特に、山頂のフィニッシュ地点から主会場である佐那河内村中央運動公園までの下山にかかる留意点が多く共有され、参加者を含んだ関係者すべてが事故なくイベントが運営できるよう努めることで一致団結した。

©︎さなごうち大川原高原ヒルクライム

そして迎えたレース。10秒間隔でひとりずつコースへと出発するタイムトライアル方式がとられ、第1走者は正午にスタート。年代別のほか、体重85kg以上の“ヘビー級ライダー”を対象としたカテゴリーも設定し、幅広い層にチャレンジしてもらえるレースとなった。

©︎さなごうち大川原高原ヒルクライム

健脚ぞろい一般参加ライダーの間にゲストライダーをスタートさせ、競技性を高める取り組みも行った。効果てきめんで、トップライダー候補たちがひしめくポジションで花田が出走。白川はスタート順後半の選手たちを追い、森本、は全体の最終ライダーとして出発し何人をパスできるかにもチャレンジした。

その結果、カテゴリーC(男子40~59歳)で一番時計だった板子佑士(兵庫県)が31分39秒461で全体のトップタイムとなり、栄えのグランドチャンピオンに輝いた。ゲストライダーの3選手はシーズンオフに入っているためベストコンディションではないものの、上位グループのタイムをマークして、「これぞプロ!」の走りを披露した。

©︎さなごうち大川原高原ヒルクライム

開催地である佐那河内村は、徳島県の県庁所在地・徳島市に隣接し、車で30分ほどで両市村を結ぶ位置関係にある。そうした地理的事情もプラスにし、参加者のみならず、応援者も多数足を運んだ。また、徳島県で唯一の村であり、山々に囲まれた農村風景や、大川原高原の頂上から一望する徳島県や淡路島といったパノラマも大きな魅力。レース後に催された閉会式では、ゲストライダーが頂上から見た景色への感動や、「さくらももいちご」などの特産品にも触れ、佐那河内村のよさを発信する機会となった。

前後左右に選手がいる中での集団走行など中根英登アカデミーはより実戦的に

ジュニア・ユース世代の選手を対象とした自転車ロードレース講習会「第2回中根英登サイクリングアカデミー」が11月19日、愛知県田原市で開催され、愛三工業レーシングチーム上級アドバイザーである中根英登が講師を務め、ゲストライダーとして同チーム所属の岡本隼がライドサポートを担当した。

ジュニア・ユース世代にアドバイスする中根英登(左) ©Damonde

第1回のアカデミーよりも実技講習に比重を置いて実施

田原市の白谷海浜公園駐車場ではボトル補給や並走状態の集団でスラローム走行、片手でのバイクコントロールなどの基礎技術トレーニングを実施。平坦区間や登坂区間ではレースで起こり得る場面を常にイメージしながらのトレーニング方法やそれを生かしたレースの走り方の講習を実施した。

「東三河地域(豊橋市、豊川市、蒲郡市、新城市、田原市、設楽町、東栄町、豊根村の8市町村)では、豊かな自然を活かし、市町村、観光関係団体と一体となってオールシーズン、オールエリアでスポーツが楽しめる地域として東三河スポーツツーリズムを推進しています。また新城市では2026年アジア競技大会自転車ロードレースの最有力候補地ということもありその取組の一環として、サイクリングの練習環境に恵まれた東三河地域の魅力をPRするために全2回に渡ってアカデミーを開催する運びとなりました」と中根。

第1回アカデミーを開催した新城市から舞台を移し、冬場でも雪の影響が少なくトレーニング環境のいい田原市で開催した。

東三河県庁×中根英登サイクリングアカデミー ©渡邉歩

「レースを走る上で必ず必要になってくるのが前後左右に選手がいる中での集団走行です。集団走行中に補給所でボトルを受け取る、水分や補給食を摂る、上着を脱ぎ着するなど、周りに選手がいるというプレッシャーを感じる中で片手でのバイクコントロールが必須になってきます。平坦区間や登坂区間の練習においても練習のための練習ではなくて常にレースで起こり得る場面を想定しながら、時には擬似的にその場面を作り出して楽しさの中でも真剣に取り組むようにし、安全にかつよりよい結果を目指すための内容としました。

第1回アカデミーに引き続き東三河県庁に公園の使用などについて調整していただけたことで、普段なかなかできないトレーニングを中心に実施することができました。

また先日のジャパンカップでWTチーム相手に奮闘した岡本選手は、バイクコントロール技術も非常に高いレベルであるために参加選手らにとって非常にいいお手本となり、選手からスタッフに転身した渡邉歩も参加選手らへ適宜アドバイスをしてくれたことで、手厚いサポート体制でロードレースを学ぶ環境が整えられました。

参加された選手と保護者の方々には、今回吸収した事を今後のトレーニングやレース活動で活用していただければと思います」

東三河県庁×中根英登サイクリングアカデミー ©渡邉歩

自然に恵まれた東三河地域はロードバイクのトレーニングに適した地域

 「今年度、東三河県庁初の試みとして、中根英登サイクリングアカデミーを2回開催させていただきました」と東三河県庁(愛知県東三河総局)担当者。

地元愛知県在住で、世界の第一線で活躍された中根英登さんに講師をお願いし、レースで勝つためのトレーニング方法など、実践的なメニューで非常に充実した講習会を実施することができました。また、同じく地元の愛三工業レーシングチームさんからもサポートをいただくことができました。

今回のサイクリングアカデミーを通じて、参加者の方には、自然に恵まれた東三河地域がロードバイクのトレーニングに適した地域ということを感じていただけたかと思います。今後も、こうした事業を通じてサイクリングが楽しめる地域として東三河地域をPRしていきたいと思います」(まとめ=三井至)

東三河県庁×中根英登サイクリングアカデミー ©渡邉歩

中根英登プロフィール

2012年より大学在学中にTeam Nippoにてヨーロッパでの活動を開始。大学を卒業した2013年より同チームや愛三工業レーシングチームに所属し、アジアやヨーロッパのUCIレースを中心に活動。2017年からはUCIプロコンチネンタルチーム(現UCIプロチーム)に所属、2021年にはEFエデュケーション・NIPPO(現EFエデュケーション・イージーポスト)に移籍し、日本人選手として6人目となるUCIワールドチーム所属選手となる。また、日本代表としてアジア大会や世界選手権に出場し、特に2018年のアジア大会ではチームメイトの銀メダル獲得をアシストしながら自身も5位入賞を果たす。2022年末に選手を引退し、愛三工業レーシングチームの上級アドバイザー務めながら、世界選手権やTour de L’avenirにおいて日本ナショナルチームのコーチとして帯同。地元愛知で若手選手へのトレーニングサポートや競技普及活動、ライドイベントやレース解説活動をおこなっている。

●中根英登のブログ

2025ツール・ド・フランスは北部のリールメトロポールで開幕

2025年の第112回ツール・ド・フランスは、フランス北部のリールメトロポールとそれを取り囲むオードフランス地域圏で開幕することが明らかになった。その詳細は11月30日に発表される。

リールの観光名所グランプラス ©HelloLille_Nablezon

2024年の第111回大会は史上初めてイタリアで開幕し、そして2024パリ五輪の影響で地中海沿岸のニースにゴールする。今回はその1年後、2025年大会の開幕地とそのコースが明らかになるものと思われる。

ベルギーに接し、ユーロトンネルでロンドンにもつながるリールメトロポール

リールは首都パリの北250kmに位置する交通の要衝で、TGV、ユーロスターなどの鉄道、高速道路、空路を利用してパリ、ブリュッセル、ロンドン、アムステルダムといった首都にアクセスできる。

日本では馴染みがないが、フランス独自の地方行政に関わる法律(2014年施行)によって「メトロポール」という独自の共同体を形成。拠点となる大都市を中心に周囲の市町村が密接に結びついて発展していくことを目的としている。リールメトロポールもその一つ。

リールメトロポールはオードフランス地域圏の首府でもあり、2025ツール・ド・フランスはリールメトロポールとそれを含むオードフランス地域圏が開幕地とされた。詳細は11月30日に発表されるが、開幕からの3日間ほどのコースが発表される見込み。

リールメトロポールの観光はストリートアートめぐり

グランプラス © HelloLille_Samuel Baba

リールとその周辺部ではあちこちでストリートアートを目にする。しかも、しばしば予想外の場所で! メトロポール・ユーロペエンヌ・ド・リールと観光局は、メトロポールを構成する95の市町村のファサードを飾る約800のアート作品を鑑賞できるよう、無料でアクセスできる20のコースを設けた。
https://hellolille.eu/je-visite/mes-envies/hellostreetart/

ワイズロードで11月17日からブラックフライデー…最大で95%引きも

スポーツ自転車専門店ワイズロードが1年に1度の最もお得な10日間として、BLACK FRIDAY 2023を開催する。最大95%OFF、対象商品5万点以上で、ワイズロードオンラインでは2023年11月17日20時から28日10時まで、全国のワイズロード直営店舗では11月18日から26日まで。

今回のキャンペーンで対象商品は5万点以上、最大95%OF。ワイズロードオンラインでは、通常7000円(税込)以上の購入で送料無料だが、キャンペーン期間内では3980円(税込)以上で送料無料となる。

さらに、キャンペーン期間では主に夜間の時間帯(夜20:00~翌10:00)限定で別途タイムセールを開催するという。

完成車・フレーム3600台(最大77%OFF)、パーツ・アクセサリー7000点(最大95%OFF)、ヘルメット2000点(最大70%OFF)、シューズ3000足(最大70%OFF)、ウェア3万5000点(最大95%OFF)

●ワイズロードの詳細ページ

気温5度前後に冷え込んでもキルトメガグローブなら快適ライド

国内最大手の自転車ウエアメーカー、パールイズミが2023年秋冬新商品として「キルトメガグローブ」をサイクルショップやスポーツ用品店などで発売した。9900円(税込み)。

キルト メガ グローブ

キルトメガグローブは、防風性素材と内側の中綿キルティングで指先を保温。温かく軽い着用感で、操作性にも優れた5℃前後の気温に適したグローブ。手の平には極厚パッドを採用し、ロングライドでも安心。着用したままタッチパネルの操作も可能。

親指と人差し指先端はタッチパネル操作が可能

キルトメガグローブ / 7216-BL
【カラー】1. ブラック 2. ネービー 3. ターマック
【価格】9900円(税込)
【サイズ 】S, M, L, XL ※Sサイズはブラックのみ
【商品特徴】□手の平パッド:極厚

●パールイズミのホームページ

トレックで「けんたさん動画を見た」と言うとペダルやサドル割引き

トレック・ジャパンは、Domane SLRのProject Oneバイクを愛用する自転車系YouTuberけんたさんとコラボキャンペーンを開催。けんたさんお気に入りアイテムや「30日満足保証」が紹介されたコラボ動画もけんたさんのYouTubeチャンネルで公開されている。

11月10日(金)~11月30日(木)の期間、トレック公式オンラインストアで、けんたさんの最新YouTube動画で紹介されている対象アクセサリーがけんたさんクーポンコード【JP_KENTA23】の適用で10%OFFとなる。

また、全国のトレック直営店&販売店でも「けんたさん動画を見た」と口頭で伝えると同じ割引を適用。

対象アクセサリー(一部)
・Trek Commuter Pro RT Front Bike Light
・Trek Blendrサドルバッグ
・ボントレガー Elite ロード ペダル セット
・ボントレガー Aeolus Pro バイク サドル
・ボントレガー Pro ポケット ケース