ツール・ド・フランス主催者A.S.O.がプロデュースする5日間のステージレース、アルウラー・ツアーが2025年1月28日に中東サウジアラビアを舞台として開幕。欧州チャンピオンジャージを着るスーダル・クイックステップのティム・メルリール(ベルギー)が第1ステージを制し、大会通算3勝目。総合成績で首位に立った。
2024アルウラー・ツアーで2つのステージを制したメルリールが初日を制覇し、2025大会を華々しくスタートさせた。この日は比較的平坦で、予想通りに集団スプリントで決着した。6選手が長い逃げを見せたが、ステージ終盤の周回コースで捕らえられた。ベルギーのスペシャリスト、メルリールは、UAEチームエミレーツ・XRGのファン・モラノを制してゴールした。メルリールは総合首位のグリーンジャージも獲得した。
この日は118選手が第1ステージのスタート、旧アルマンシヤ駅に集まり、レースが始まった。アルウラー・ツアー地域の美しい名所を巡る142kmの周回コースだ。理想的な気象条件とそれほど強くない風の中、午後1時前にスタートした。
山本大喜が最後まで逃げるがアクティブジャージ獲得ならず
スタートしてすぐに6人のアジア勢が集団から抜け出すことに成功した。カザフスタンのアレクサンドル・ヴィノクロフ(XDS・アスタナ)、サウジアラビアナショナルチームのアル・アブドゥルムニムとアル・クライフ、日本の山本大喜(JCLチーム右京)、マレーシアのムハンマド・ロスリ(トレンガヌ)、タイのティマチャイ(ルージャイインシュランス)だ。先頭の6人は5km地点で1分35秒の差をつけた。スプリンターを擁するジェイコ・アルウラー、チューダー、スーダル・クイックステップが追撃を開始したが、5km後には2分10秒の差をつけられた。
73km地点での最初の中間アクティブスプリントは、集団が1分30秒後ろに接近する中、ロスリが制した。先頭集団が壮観なアシャール渓谷に入ると状況は一変した。ガラス張りのマラヤコンサートホールを通過した直後の急な登りで、サウジアラビアの2人が脱落し、最終的に追いつかれ、先頭はわずか4人となった。集団はペースを上げ続け、周回コースに入るころには射程圏内に。
優勝候補のクリストフが残り5kmで落車
山本が最後まで逃げたが、残り約15kmで最初のゴールラインを越えた直後に集団は再びひとつに。スプリンターチームのコントロール下で、集団は最後の瞬間までコンパクトなままだった。残り5kmで、ステージ優勝候補のアレクサンドル・クリストフ(ウノエックスモビリティ)とアルヴィド・デクライン(チューダー)がクラッシュで転倒。
最終決戦までさらなるアクシデントはなかった。スーダル・クイックステップのチームメイトにうまく先導された32歳のメルリールは、早めにスプリントを開始し、誰にも追い抜かれることはなかった。シーズン初、キャリア51回目の勝利により、現欧州チャンピオンのメルリールは総合リーダーのグリーンジャージを。彼はポイントランキングでもトップ。フランク・ファンデンブルック(ピクニック・ポストnl)は最優秀若手選手のホワイトジャージを獲得した。マレーシアのロスリは、この日獲得した5ポイントにより、最もアクティブなライダーランキングでトップに立った。
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