スペインで開催されている女子ワールドツアーのラ・ブエルタフェメニーナは5月6日、バルバストロ〜ウエスカ間の132.4kmで第3ステージが行われ、チームSDワークス・プロタイムのフェムケ・ヘリッツェ(オランダ)がゴール勝負でチームヴィスマ・リースアバイクのマリアンヌ・フォス(オランダ)を制して優勝。総合成績でもトップに立った。

正直、こんな結果になるとは思っていなかった
ヘリッツェは、バルバストロとウエスカを結ぶ第3ステージをスタートした。起伏に富んだコースで、風が主な脅威となる。首位のレティツィア・パテルノステル(イタリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)からわずか2秒差で、マイヨロホを視界にとらえていた。ヘリッツェは中間スプリントでボーナスタイムを獲得し、その時点でパテルノステルを抜いていた。
さらに、最終スプリントでも生ける伝説のフォスを抑えて勝利を修め、総合1位の座を確定させた。バルセロナでの好スタートとウエスカでの完璧な一日を経て、ヘリッツェは現在、フォスとパテルノステルに12秒のリードを築いている。しかし、第4ステージのサラゴサでは状況が少し変わるだろう。ペドロラ〜ボルハの間のルートは起伏が激しく、登坂力に優れた選手が優位に立つ可能性が高い。

142選手が、バルバストロからウエスカまでの132.4kmを走るラ・ブエルタフェメニーナ第3ステージは13時50分にスタートを切った。レースは5選手がわずか3kmで先行した。24km地点で先頭の5人は集団に対して2分25秒のリードを奪った。
ヘリッツェは中間スプリントを終えて総合首位に立つ
逃げ集団は40km地点で最大3分15秒の差をつけたが、その後3人となり、99km地点で追いつかれた。その後の中間スプリントポイント(101.6km地点)でヘリッツェがフォスとパテルノステルを破って1位通過して6秒のボーナスを獲得。バーチャル総合順位でトップになった。
選手たちはグラニェン(108km)の右カーブからゴールまでずっと強い横風にさらされ、エシュロンと呼ばれる横風による分断が形成されていった。ウエスカのゴールラインに近づくと集団はわずか60人にまで減り、残り3km地点で最後尾での落車によりやや混乱をきたした。SチームSDワークス・プロタイムは完璧なリードアウトを決め、ヘリッツェに力強いスプリントを仕掛けさせた。ヘリッツェはフォスとウノ・エックスのリンダ・ザネッティを抑え、完璧な一日を締めくくる見事な勝利を手にした。

エースのウィーベス欠場でチャンスをゲット
「今日はこんな結果になるとは思ってもいなかった。中間スプリントでボーナスタイムを数秒獲得して、『よし、スプリントは大丈夫だ』と確信した。そこでマリアンヌ(フォス)に勝てたことで、自分もチームも大きな自信を得ることができた。そして決勝は大混乱だったが、とにかく冷静さを保っていた。誰かが迫ってくるのを感じていた。フォスだったと思うけど、それでもフィニッシュラインまでトップの座を守り抜くことができた。本当に信じられない気持ち」とヘリッツェ。
「本当にカオスなステージだった。序盤はすごく曲がりくねっていて、アップダウンが激しく、しかも雨。それから風も。風だけでも十分強かったが、横風というよりは向かい風。最終的に完璧なリードアウトができて、チームには本当に感謝している。残り2kmでトップに立つことができた。アンナ(ファンデルブレッヘン)とミーシャ(ブレデウォルド)は本当に素晴らしかった」
ヘリッツェはワールドツアー初優勝、そしてグランツール初ステージ優勝。ミーシャ・ブレーデウォルツとともに若手のスプリンターとして注目されていたが、今回はエースのロレーナ・ウィーベスが欠場していて、チャンスをものにした。
「自分たちのプランを貫けばマリアンヌに勝てると確信していた。そして、それが完璧にうまくいった」

⚫︎2025ラ・ブエルタ フェメニーナ日程とレポート
5月4日(日)第1ステージ バルセロナ〜バルセロナ 8.1km(チームタイムトライアル)
5月5日(月)第2ステージ モリンス・デ・レイ〜サンボイ・デ・リュブレガート 99km▲
5月6日(火)第3ステージ バルバストロ〜ウエスカ 132.4km
5月7日(水)第4ステージ ペドロラ〜ボルハ 111.6km▲▲
5月8日(木)第5ステージ ゴルマヨ〜ラグナス・デ・ネイラ 120.4m▲▲▲
5月9日(金)第6ステージ ベセリル・デ・カンポス〜バルタナス 126.7km
5月10日(土)第7ステージ ラ・ロブラ〜アルト・デ・コトベリョ(アストリアス) 152.6km▲▲▲
(▲は山岳の難易度)
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