【ツール・ド・フランス旅日記 episode9】長寿番組「風雲たけし城」に負けた

ボクのツール・ド・フランス引退か、番組終了か。勝負していたフランステレビジョンの風雲たけし城に負けそうです。ツール・ド・フランス取材と思いっきり重なる番組はなんと35年の長寿でいまなお元気に毎週土曜日放送中です。

2025ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O.

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チェーン系ホテルの壁に据え付けられた液晶テレビ

ツール・ド・フランス中継でも「フォールボワヤール、今夜」

全日程の取材を始めた当時、街道筋のさびれたホテルはシャワーからお湯が出ないけどテレビはスイッチが入りました。孤独でどうしようもなかったときにフランスのどうでもいい娯楽番組があって、少しは気がまぎれました。

シャトールーのサッカー場がこの日の仕事場

大西洋に面した海岸にフォールボワヤールという歴史的建造物があります。海中に要塞が建設され、当初は英国海軍の攻撃から守る軍事庫として建設されましたが、それが監獄に。米国のアルカトラズ島みたいな感じですね。この要塞をテレビ局が買い取って、監獄脱出ゲームのような番組「フォールボワヤール」を打ち出しました。

この日初めて卓上扇風機を稼働させた

まさに風雲たけし城なんですが、チャレンジするのは1チームで、それがマッチョ男子とグラマー女子ばかりでフランス的です。番組には身長の低いキャラクターさんも登場するので、日本では放送できないと思います。1990年に始まったので本当にボクのツール・ド・フランスと同じ。取材中のホテルでは疲れ果てて、ご飯を食べたら寝ちゃうような日々ですが、気になるんですよ。

ツール・ド・フランスのプレスセンターでレース中継するモニターは、日本と違ってコマーシャルも入るのですが、番組宣伝として「フォールボワヤール、今夜。見てね!」と、レース展開の途中にインプットされます。

フランステレビジョンのフォールボワヤール

テレビを見ることはほとんどありませんが、土曜日の夜は存在を確認するためにたまにスイッチを入れます。35年前と中身は全く変わっていません。そしてボクは寝落ちして、いまだに番組の流れがわかっていません。

近年のプロ自転車チームはホテルで食事を取らず、帯同するシェフが作るシステムが主流
給水用ボトルを作るチームスタッフ

ちょっと前にフランスで「うる星やつら」が放送されていて、フランス語の吹き替えで聞くラムちゃんがかわいいこと! キャプテン翼は日本語音声にフランス語訳が字幕表記されるので完璧に理解できました。

社会インフラが日進月歩する中で、実はテレビって35年前とあんまり変わっていないんですね。

快適な朝食付きのシャンブルドット(民食)

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