ジロ・デ・イタリア腕時計…グランツールシリーズの先陣で発売

スウェーデンの時計メーカー、ブルブル(Bravur)がジロ・デ・イタリアをイメージしたモデル、「ラ・コルサローザIII」を大会開幕日の5月6日に発売した。グランツール・クロノグラフシリーズの最新作。

ラ・コルサローザⅢ

13を逆さまにして不吉を回避するとともに出走間隔やパスタ調理に役立つ

これまでで最も大胆なエディションで、ステルスブラックのケース、印象的なグレーの文字盤、カットアウト、マリアローザをイメージするピンク、発光時間インデックスが特徴。

13の数字を逆さまにすることで不吉なことを回避する

世界最大かつ最も権威のある自転車レースである3つのグランツールに敬意を表して、同じ名前のクロノグラフウォッチシリーズを展開させている。各レースのリーダージャージがイメージカラーとして採用されている。

ラ・コルサローザⅢ

ジロ・デ・イタリアバージョンはまぎれもないピンクのアクセントに加えて、3時位置のサブダイヤルには、象徴的な山岳賞ジャージとポイント賞ジャージを暗示するパープルとブルーのフィールドがつく。

このサブダイヤルにあるサイクリング関連としては、不吉なことを回避するときのおまじないである「逆さまの13」。15分を知らせるのに便利でスタート間隔やパスタの調理時に役立つ。

ラ・コルサローザIIIは、スウェーデンのバスタッドで手作りされ、テストによって最高品質が保証される。腕時計の心臓部分はスイス製。5月6日から公式サイトで発売。価格は2590ユーロ(約39万1000円)。

ラ・コルサローザⅢの裏側

●bravurwatchesのホームページ

エヴェネプールがいきなりマリアローザ…ジロ・デ・イタリア開幕

第106回ジロ・デ・イタリアが5月6日にコスタデイトラボッキで開幕。初日の第1ステージは 距離19.6kmの個人タイムトライアルで、スーダル・クイックステップのレムコ・エヴェネプール(ベルギー)がトップタイムを叩き出し、首位のマリアローザを獲得した。

レムコ・エヴェネプールがジロ・デ・イタリア第1ステージの個人タイムトライアルでトップタイム ©Fabio Ferrari / LaPresse

エヴェネプールは、ジロ・デ・イタリアのステージで優勝した50人目のベルギー選手。ベルギー選手の最多勝利はエディ・メルクスの25勝。

マリアローザを着用した最後のベルギー選手は2001年。アブルッツォ地方のモンテジルヴァーノからペスカーラまでの第1ステージでも優勝したリック・フェルブルッヘ。その前は、1978年に総合優勝したヨハン・デミュインク。

ロードレースでマリアローザを制した最後の世界チャンピオンは、2010年5月9日にユトレヒトで開催されたジロ・デ・イタリアでのカデル・エバンス(オーストラリア)。それ以前は1996年にパッソポルドイでのアブラアム・オラーノ(スペイン)。

イタリアTTチャンピオンのフィリッポ・ガンナは22秒遅れの2位 ©Fabio Ferrari / LaPresse

優勝を争うログリッチに初日だけで43秒差をつけたエヴェネプール

ジロ・デ・イタリア初挑戦のエヴェネプールは、タイムトライアルのベルギーチャンピオンジャージ姿でオープニングステージを勝ち取った。時速55.2kmという驚異的なペースで走り、イタリアチャンピオンのフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ)を含む他のスペシャリストを、ルートの平坦な部分やオルトナへの上り坂を含めたあらゆる地形で上回った。

アルメイダが29秒遅れで3位に ©Fabio Ferrari / LaPresse

総合優勝を争うライバルであるプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)は、19.6kmのコースで43秒遅れ。エヴェネプールはキャリアの中で初めてマリアローザを獲得した。

優勝候補のエヴェネプールがジロ・デ・イタリア初日でいきなり首位 ©Gian Mattia D’Alberto / LaPresse

アルカンシエルを常に着たいがマリアローザも心地よい

「2022ブエルタ・ア・エスパーニャ以来、すべてのタイムトライアルでフロント60のギヤを使用している。取り扱うのは簡単ではないが、そのセッティングに満足していて、大きな自信を与えてくれる」とエヴェネプール。

「レース前は、ライバルの優勝候補に対して15秒を獲得できれば、素晴らしいスタートになると思っていた。多ければ多いほどよく、グランツールを有利に戦っていくことができる。ログリッチとの43秒はブエルタ・ア・エスパーニャと同じだが、距離はそのときよりも短い。今日勝てて少しびっくりしたが、このコースは長いストレートと短い上り坂があってフィニッシュするので自分によく合っていた。常にアルカンシエルを着ていたいが、マリアローザは素晴らしい変化。このジャージを着て毎日楽しみたい」

ジロ・デ・イタリア第1ステージでマリアローザを獲得したエヴェネプール ©Massimo Paolone / LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)
マリアアッズーラ(山岳賞)テイオ・ゲイガンハート(英国、イネオス・グレナディアーズ)
□マリアビアンカ(新人賞) レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

≫≫第2ステージにすすむ

ログリッチ苦境…同胞トラトニクが負傷でジロ・デ・イタリア欠場

ユンボ・ヴィスマのヤン・トラトニク(スロベニア)がジロ・デ・イタリア開幕前日の5月5日、練習中に落車して膝を負傷。大会を欠場することになった。代替選手として21歳のネオプロ、トーマス・グローグ(英国)の出場が認められた。

プリモシュ・ログリッチ ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

総合優勝をねらうエースのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)にとっては痛いアシスト選手の損失だ。チームは大会直前のコロナ陽性でトビアス・フォス、ロベルト・ヘーシンク、ヨス・ファンエムデンの主要選手が出場不可となった。

大会前日の選手交代は不可だが、UCI(国際自転車競技連合)のコミッセールパネルは主催者からの要請を受けて選手交代を認めた。

ユンボ・ヴィスマ
141 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア)
142 エドアルド・アッフィニ(イタリア)
143 クーン・ボウマン(オランダ)
144 ローハン・デニス(オーストラリア)
145 ミヒェル・ヘスマン(ドイツ)
146 セップ・クス(米国)
147 トーマス・グローグ(英国)
148 サム・オーメン(オランダ)

●2023ジロ・デ・イタリア出場選手リストを更新

2023ジロ・デ・イタリア出場選手リスト

©Marco Alpozzi/LaPresse

2023ジロ・デ・イタリア出場176選手

スーダル・クイックステップ
1 レムコ・エヴェネプール(ベルギー)
2 ダヴィデ・バッレリーニ(イタリア)
3 マティア・カッタネオ(イタリア)
4 ヨセフ・チェルニー(チェコ)
5 ヤン・ヒルト(チェコ)
6 ピーテル・セリー(ベルギー)
7 イラン・ファンウィルデル(ベルギー)
8 ルイス・フェルヴァーケ(ベルギー)

レムコ・エヴェネプール ©Fabio Ferrari/LaPresse

AG2Rシトロエン
11 オレリアン・パレパントル(フランス)
12 アレックス・ボーダン(フランス)
13 ミカエル・シュレル(フランス)
14 ポール・ラペラ(フランス)
15 ヴァランタン・パレパントル(フランス)
16 ニコラ・プロドム(フランス)
17 アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア)
18 ローレンス・ワーバス(米国)

AG2Rシトロエン ©Fabio Ferrari/LaPresse

アルペシン・ドゥクーニンク
21 ステファノ・オルダーニ(イタリア)
22 ニコラ・コンチ(イタリア)
23 カーデン・グローブス(オーストラリア)
24 アレクサンダー・クリーガー(ドイツ)
25 セネ・レイセン(ベルギー)
26 オスカル・リースビーク(オランダ)
27 クリスティアン・ズバラーリ(イタリア)
28 ラモン・シンケルダム(オランダ)

アルペシン・ドゥクーニンク ©Fabio Ferrari/LaPresse

アスタナ・カザクスタン チーム
31 マーク・カヴェンディッシュ(英国)
32 サムエーレ・バティステッラ(イタリア)
33 ジョセフロイド・ドンブロウスキー(米国)
34 ジャンニ・モスコン(イタリア)
35 ワジム・プロンスキー(カザフスタン)
36 ルイスレオン・サンチェス(スペイン)
37 クリスティアン・スカローニ(イタリア)
38 シモーネ・ヴェラスコ(イタリア)

アスタナ・カザクスタン チーム ©Fabio Ferrari/LaPresse

バーレーン・ヴィクトリアス
41 ジャック・ヘイグ(オーストラリア)
42 新城幸也(日本)
43 サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア)
44 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア)
45 ジョナサン・ミラン(イタリア)
46 アンドレア・パスクアロン(イタリア)
47 ヤシャ・ズッタリン(ドイツ)
48 エドアルド・ザンバニーニ(イタリア)

バーレーン・ヴィクトリアス ©Fabio Ferrari/LaPresse

ボーラ・ハンスグローエ
51 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア)
52 ジョヴァンニ・アレオッティ(イタリア)
53 チェザーレ・ベネデッティ(イタリア)
54 ニコ・デンツ(ドイツ)
55 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク)
56 レナード・ケムナ(ドイツ)
57 パトリック・コンラッド(オーストリア)
58 アントン・パルツァー(ドイツ)

アレクサンドル・ウラソフ ©Massimo Paolone/LaPresse

コフィディス
61 シモーネ・コンソンニ(イタリア)
62 フランソワ・ビダール(フランス)
63 トマ・シャンピオン(フランス)
64 ダヴィデ・チモライ(イタリア)
65 アレクサンドル・ドゥレットル(フランス)
66 ヨナタン・ラストラ(スペイン)
67 レミ・ロシャス(フランス)
68 ユーゴ・トゥミール(フランス)

コフィディス ©Fabio Ferrari/LaPresse

EFエデュケーション・イージーポスト
71 リゴベルト・ウラン(コロンビア)
72 ヨナタン・カイセド(エクアドル)
73 ヒュー・カーシー(英国)
74 ジェフェルソン・セペダ(エクアドル)
75 ステファン・デボッド(南アフリカ)
76 ベン・ヒーリー(アイルランド)
77 アルベルト・ベッティオル(イタリア)
78 マグナス・コルト(デンマーク)

EFエデュケーション・イージーポスト ©Fabio Ferrari/LaPresse

エオーロ・コメタ
81 ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア)
82 ダヴィデ・バイス(イタリア)
83 マッティア・バイス(イタリア)
84 エリック・フェッター(ハンガリー)
85 ロレンツォ・フォルトゥナート(イタリア)
86 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア)
87 ミルコ・マエストリ(イタリア)
88 ディエゴ・セビーリャ(スペイン)

エオーロ・コメタ ©Fabio Ferrari/LaPresse

グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ
91 フィリッポ・フィオレッリ(イタリア)
92 ルカ・コヴィリ(イタリア)
93 ダヴィデ・ガッブロ(イタリア)
94 フィリッポ・マーリ(イタリア)
95 マルティン・マルチェルージ(イタリア)
96 ヘノック・ムルブラン(エリトリア)
97 アレッサンドロ・トネッリ(イタリア)
98 サムエーレ・ゾッカラート(イタリア)

グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ ©Fabio Ferrari/LaPresse

グルパマFDJ
101 ティボー・ピノ(フランス)
102 ブルーノ・アルミライル(フランス)
103 イグナタス・コノヴァロヴァス(リトアニア)
104 シュテファン・キュング(スイス)
105 ファビアン・リーンハルト(スイス)
106 ルディ・モラール(フランス)
107 ジェイク・スチュワート(英国)
109 ラルス・ファンデンベルフ(オランダ)

ティボー・ピノ ©Massimo Paolone/LaPresse

イネオス・グレナディアーズ
111 テイオ・ゲイガンハート(英国)
112 テイメン・アレンスマン(オランダ)
113 ローレンス・デプルス(ベルギー)
114 フィリッポ・ガンナ(イタリア)
115 サルヴァトーレ・プッチョ(イタリア)
116 パヴェル・シヴァコフ(ロシア)
117 ベン・スウィフト(英国)
118 ゲラント・トーマス(英国)

イネオス・グレナディアーズ ©Fabio Ferrari/LaPresse

アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ
121 ロレンツォ・ロータ(イタリア)
122 ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア)
123 スヴェンエリック・ビーストルム(ノルウェー)
124 ローレンス・ハイス(ベルギー)
125 アルネ・マーリッツ(ベルギー)
126 シモーネ・ペティッリ(イタリア)
127 ローレンス・レックス(ベルギー)
128 レイン・タラマエ(エストニア)

アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ ©Fabio Ferrari/LaPresse

イスラエル・プレミアテック
131 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア)
132 セバスチャン・バーウィック(オーストラリア)
133 サイモン・クラーク(オーストラリア)
134 マルコ・フリーゴ(イタリア)
135 デレク・ジー(カナダ)
136 マシュー・リッチテッロ(米国)
137 マッズ・ウルスシュミット(デンマーク)
138 スティーブン・ウィリアムズ(英国)

イスラエル・プレミアテック ©Fabio Ferrari/LaPresse

ユンボ・ヴィスマ
141 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア)
142 エドアルド・アッフィニ(イタリア)
143 クーン・ボウマン(オランダ)
144 ローハン・デニス(オーストラリア)
145 ミヒェル・ヘスマン(ドイツ)
146 セップ・クス(米国)
147 トーマス・グローグ(英国)
148 サム・オーメン(オランダ)

プリモシュ・ログリッチ ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

モビスター チーム
151 フェルナンド・ガビリア(コロンビア)
152 ウィリアム・バルタ(米国)
153 マックス・カンター(ドイツ)
154 オスカル・ロドリゲス(スペイン)
155 ホセ・ロハス(スペイン)
156 エイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア)
157 アルベルト・トレス(スペイン)
158 カルロス・ベローナ(スペイン)

モビスター チーム ©Fabio Ferrari/LaPresse

チーム アルケア・サムシック
161 ワレン・バルギル(フランス)
162 マキシム・ブエ(フランス)
163 ダヴィド・デッケル(オランダ)
164 ティボー・ゲルナレック(フランス)
165 ミヘル・リース(ルクセンブルク)
166 アラン・リウー(フランス)
167 クレモン・ルッソ(フランス)
168 アレッサンドロ・ヴェッレ(イタリア)

チーム アルケア・サムシック ©Fabio Ferrari/LaPresse

チーム コラテック
171 ヴァレリオ・コンティ(イタリア)
172 ニコラス・ダッラヴァッレ(イタリア)
173 ステファノ・ガンディン(イタリア)
174 アレッサンドロ・イアッキ(イタリア)
175 アレクサンダー・コニシェフ(イタリア)
176 チャーリー・クオーターマン(英国)
177 ヴェリコ・ストイニッチ(セルビア)
178 カレル・ヴァチェク(チェコ)

チームコラテック ©Fabio Ferrari/LaPresse

チームDSM
181 アンドレアス・レックネスン(ノルウェー)
182 アルベルト・ダイネーゼ(イタリア)
183 ヨナス・ヴィデバーグ(ノルウェー)
184 ニクラス・メルクル(ドイツ)
185 マリウス・マイヤーホーファー(ドイツ)
186 フロリアン・ストーク(ドイツ)
187 マーティン・トゥスフェルト(オランダ)
188 ハルム・ファンハウケ(ベルギー)

チームDSM ©Fabio Ferrari/LaPresse

チーム ジェイコ・アルウラー
191 マイケル・マシューズ(オーストラリア)
192 アレッサンドロ・デマルキ(イタリア)
193 エディ・ダンバー(アイルランド)
194 マイケル・ヘップバーン(オーストラリア)
195 ルーカス・ペストルベルガー(オーストリア)
196 カラム・スコットソン(オーストラリア)
197 キャンベル・スチュアート(ニュージーランド)
198 フィリッポ・ザナ(イタリア)

チーム ジェイコ・アルウラー ©Fabio Ferrari/LaPresse

トレック・セガフレード
201 マッズ・ピーダスン(デンマーク)
202 アマヌエル・ゲブレイグザビエル(エリトリア)
203 ダーン・ホーレ(オランダ)
204 アレックス・キルシュ(ルクセンブルク)
205 バウケ・モレマ(オランダ)
206 トムス・スクインシュ(ラトビア)
207 ナトナエル・テスファツィオン(エリトリア)
208 オット・フェルハールデ(ベルギー)

マッズ・ピーダスン ©Marco Alpozzi/LaPresse

UAEチームエミレーツ
211 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル)
212 パスカル・アッカーマン(ドイツ)
213 アレッサンドロ・コーヴィ(イタリア)
214 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア)
215 ライアン・ギボンズ(南アフリカ)
216 ブランドン・マクナルティ(米国)
217 ディエゴ・ウリッシ(イタリア)
218 ジェイ・ヴァイン(オーストラリア)

UAEチームエミレーツ ©Fabio Ferrari/LaPresse

日本学生自転車競技連盟主催のロードバイクセーフティライド研修会

日本学生自転車競技連盟主催のロードバイクセーフティライド研修会が4月29日に長野県飯山市で開催され、中根英登と小松定俊、岸崇仁が講師を担当した。(テキスト:三井至)

©学連学生スタッフ(中京大学・新潟食糧農業大学)

2022年から日本学生自転車競技連盟では大会参加にあたり、落車事故などを減らし安全に競技に参加してもらいたいことから講習会への参加を選手に義務付けている。

新年度に入り、各大学に新入生が入部してきたこともあり日本学生自転車競技連盟からの依頼を受けて、中根らが講師として日本学生自転車競技連盟に加盟する大学の選手へ実技指導を行った。

全日本学生ロードレースカップ・シリーズ戦・第16回菜の花飯山ラウンドの初日(タイムトライアルレース)と併催され、午前に駐車場内で基礎バイクコントロール研修、午後に集団走行研修を行った。

中根英登 ©学連学生スタッフ(中京大学・新潟食糧農業大学)

元WT所属プロロードレーサーとして国内外のレースを経験してきた中根や愛三工業レーシングチーム・小松監督が集団の中に入り、レースにおける集団での走り方を実践的に学生たちへ指導・再確認。

午前の部は駐車場内で基本的なスラローム走行、ボトルキャッチ練習、3本ローラーを至近距離に設置して擬似集団走行練習の3つのゾーンに分けて基本的なバイクコントロール練習を実施。

各パートに中根、小松、岸が指導に入り、各大学の選手らも大学の垣根を超えてコミュニケーションを取りながら取り組んだ。

学生シリーズ戦のタイムトライアルレースを挟み、午後の部は交通規制がされているレースコースを使って3人以上の並列走を組み込んだ集団走行の実技指導を実施。

集団走行における注意点等の意識付けを中根、小松、岸が学生と一緒に走りながら指導・再確認を行った。

©学連学生スタッフ(中京大学・新潟食糧農業大学)

中根英登のコメント
「初めに今回の研修会を実施するにあたり力を貸していたいた愛三工業レーシングチーム小松監督、岸氏、学連競技役員の皆様にお礼申し上げます。

西日本で実施した研修会とは打って変わり170名以上の選手の参加となりましたが、皆様のお力添えにより実行できました。

すでにレースを走っている選手にとっては安全講習・基本的なバイクコントロール練習は「できて当然」かもしれませんが、落車事故を未然に防ぐためにも「できて当然」のことを改めて意識して取り組むことは重要です。

また公道では並列走行ができないため、レース以外で前後左右に選手がいる状況で走る練習ができるいい機会となったのではないでしょうか。

また『公道』ならではの路面状況の変化がある中で、ただ走るだけでなく目的意識を持って集団走行練習ができたことで今後のレースに活かしていただきたいですし、学生以外でも自転車ロードレースに参加する方にはこのような研修に参加できるしくみが必要かもしれません。落車や落車を誘発するような走りを極力減らすことで全体的な競技力向上に繋がればと思います。」

小松監督のコメント
「今回は午前の講習に加えて午後からは実際にレースで使用するコースを閉鎖された状況で集団走行をすることができました。

こういった集団走行のテクニックは普段から身につけていかなければならないことでしたが、レースではなく講習という多少余裕のある状況でそのトレーニングをできたということは学連選手のテクニック向上につながると思います。

またより多くこのような活動が行えれば、落車も減り日本の競技力の向上にも繋がると思いました。」

©学連学生スタッフ(中京大学・新潟食糧農業大学)

中根英登特別留学奨学金制度が活用できる

また今回も西日本学連で行われた研修会と同様に、イー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパンからセーフティライド研修会に参加した学生及びスタッフ・マネージャーを対象に、留学希望者には中根英登特別留学奨学金制度が活用できることになっている。(ワールドチームであるEFエデュケーション・イージーポストとは無関係の活動)

現役生活の半分以上を海外籍のチームでプロ選手活動をしてきた中根が実際に苦労してきた思いと、イー・エフ ジャパン内で最もロードレースが好きな畑山氏が協力して立ち上げた制度。

©学連学生スタッフ(中京大学・新潟食糧農業大学)

中根「競技力向上に伴い、海外挑戦する事が出てくるかと思います。私はプロ選手活動をする上での海外生活で、滞在許可証の取得や現地の役所でのやりとりで苦労した経験があります。

学生である今のうちに語学力向上もさせておく事で、選手生活を送るにしても選手以外の方向に進むにしても、また学生スタッフさんやマネージャーさんにとっても語学習得は人生の幅が広がるので是非活用していただけたらと思います」

畑山氏「イー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパンから今回の研修会のサポートに入らせていただきました。私もアマチュアレースやライドイベントに出たりなど自転車と様々な関わり方をしてきた中で、ロードレースというのは非常に人間味のあるスポーツだと感じたことが多々あります。自分の得意な分野で誰かをサポートしたり、逆に苦手分野で誰かにサポートされたり、想いを託し託され、チームの戦略を緻密に計算したり、時には勇気を出して一人でアタックしたりなど、これほどまでに気持ちとか想いが交錯し、それを伝える言語・語学力が必要になってくるスポーツは稀だと思います。

選手の皆様が世界で走るチャンスをもらった際に、言葉の壁をも超えて100%以上の結果を出せるよう、私たちEFはいつでも皆様のサポートをいたします。

EFという会社は主に、留学を販売している会社です。世界20カ国、50都市に直営校があり、英語をはじめとした様々な言語を学ぶことができます。さらにこの度、中根英登特別留学奨学金制度という、研修会に参加した方を対象とした奨学金制度もご用意させていただきました!

ぜひこのチャンスを逃さずに、語学を学んで、世界に羽ばたいて伝説を創り上げてきてください。もし目標を成し遂げた暁には、サドルの上で色々お話をできれば嬉しいです!」