四万十川の沈下橋だって走る…四国一周1000kmチャレンジ

四国一周1000km。走り慣れたサイクリストでも1週間かけないと走破できない距離だが、これを7回に分けて実施する自転車ツアーがある。スポット参加も可なので、今回は第5回の高知・四万十川沿い、100km超のコースに挑戦。愛媛県松山市の伊予鉄トラベルが企画する「チャレンジ! 四国一周サイクリングバスツアー」に参加した。

増水すると水面下になる沈下橋。通行するときは落ちないように

チャレンジ1000kmプロジェクトは愛媛県が先導役

チャレンジ1000kmプロジェクト』と題して、自転車で四国一周に挑戦する企画がある。参加料8000円で申し込むと、オリジナルジャージとスタンプラリーシートなどが送られてくる。参加者それぞれがやりくりできる日程のなかで、3年以内に四国一周を達成すると完走証とメダルがもらえるというものだ。今回はバスツアーにすることで遠隔地区間の挑戦を容易にしたもの。

松山空港の到着ゲートからロビーに出るとまずあるのがこれ

海外からも走りに来るほどの人気サイクリングコース「しまなみ海道」を持つ愛媛県は自転車を使った観光に積極的だ。同県は四国域内サイクリング推進において他3県をリードしつつ「四国一周サイクリング」を県の事業として推進している。その事業を鉄道・バス会社の伊予鉄グループが県から受託。「四国一周サイクリングバスツアー」を伊予鉄グループで企画実施している。

まずはツアーの発着点となる松山市の伊予鉄バス営業所へ。この日参加したサイクリスト19人はクルマに自転車を積載するなどで現地集合。バスのトランクルームに自転車を収納し、3時間ほどかけてコース出発地の高知県須崎市へ。ここからスタートしたのだ。

ツアーの発着となる伊予鉄バスの車庫に集合
バスのトランクルームにスポーツバイクを収納する

四国一周1000kmの推奨ルートはほぼ海岸線を走るが、この区間だけ内陸に入る。四万十川のほぼ源流から絶景の中を走るためだ。序盤の20kmほどは上り。とはいっても標高250mほどの峠である。序盤なのでスタミナもあり、無難にクリアでき、ここから交通量の少ないルートを下り基調で約80km走る。トンネルは多いが、序盤は平行して無料高速道路が走るので、交通量は少ない。しかもおよそ20kmごとに道の駅があって、休憩ポイントとなる。

四万十川沿いの快適ルートをのんびりと走る

バスで一緒になった参加者は、いつの間にか同じ実力レベルの人たちがグループになり、集団となってゴールを目指す。四万十川の象徴である沈下橋で写真を撮り合い、そして100km超のコースを全員が無事完走。ゴールに待機していたバスに乗り込み、みんなが幸せな気分で帰路に着く。

四国一周コースのサインが路面にあり、次の道の駅までの距離も表示される

普段は1人で走っていて、なかなか集団で走ることのない人にこそうってつけのツアーだ。その日限りの仲間ではあるが、先頭を引っ張ってくれる人がいたり、途中でそれを交代する人がいたりで、ツール・ド・フランスを頂点としたプロレースと同じような集団走行の醍醐味も味わえる。

「2020年はさらに魅力のあるツアーにしようとアイデアを練っています」と伊予鉄バスの竹中由紀夫専務。

路面もきれいで景色もきれい!

●チャレンジ! 四国一周サイクリングバスツアー

四国一周を9区間に分けて全7回で開催する自転車ツアー(第4回と第6回が1泊2日の行程で2区間を走行)。現在募集中は第6回の四万十市〜八幡浜市(1日目89km、2日目100km=2020年2月22〜23日、3月7〜8日の2回実施)と、第7回の八幡浜市〜松山市(65km=3月14日、同28日の2回実施)。今後も首都圏から空路で松山入りすれば参加できるサイクリングバスツアーを検討中という。
詳細は伊予鉄トラベルのホームページで。

チャレンジ1000kmプロジェクト(愛媛県自転車新文化推進協会)

画像をクリックするとチャレンジ1000kmプロジェクトの公式サイトに飛びます

四万十川サイクリングの実測データ

ガーミンのGPSデバイスで実測したデータです。connect.garmin.comに公開していますのでだれでもデータ取得でき、デバイスに転送すればナビ機能が使えます。
●ナビ機能の使い方コラム

クリックするとGPSで取得したデータページに飛びます

●全国サイクリングコース(まとめページ)

メリダ購入者限定でサイクリングアカデミー無料体験

メリダ正規ディーラーでメリダバイクを購入した人を対象に、メリダの試乗・展示施設 「メリダ・エックス・ベース」で開催している「メリダ・サイクリング・アカデミー」の全講習から好きなコースを1回無料で体験いただける優待プランを12月20日(金)より開始する。

メリダ・サイクリング・アカデミーとは子どもからプロを目指すライダーまでさまざまな目的に合わせて自転車の楽しさを体験しながらスキルアップを目指すプログラム。プログラム内容は初級者講習、ロード講習、MTB講習、シクロクロス講習、キッズスクール、メカニック講習の6タイプ。各講習を日替わりで開催。自転車に乗り始めたい初級者からレベルアップを図りたい中上級者まで、参加者のレベルに合わせた講習を実施。スタッフやプロチーム所属選手など、経験豊富な講師がサイクリングライフのお手伝いをする。

【対象店舗】 国内 MERIDA 正規ディーラー全店
【対象モデル】 MERIDA 全モデル

【対象講習】
初級者講習(全カテゴリー) ロードバイクやクロスバイクをはじめとした全カテゴリー対象。 乗り降り、停止、左右旋回など基礎動作をレッスンします。
ロードバイク中級・上級講習 ヒルクライムやクリテリウムのレースやロングライドなどでのスキルアップを目指す方が対象です。 個々の参加者の要望に合わせた講習プランを提案します。
キッズスクール 遊ぶ感覚でサイクリングでの体の使い方や交通ルールなどを学び、楽しく安全なサイクリングを目指します。
シクロクロス講習(9 月~3 月のみ開催) MERIDA X BASE 近くのオフロードコースにて行います。 シクロクロスデビュー、上のクラスを目指す人をサポートします。
MTB講習 御殿場 MTB パーク FUTAGO や狩野川のオフロードコースを利用して、MTB のスキルアップを図ります。
メカニック講習(洗車講習) プロのメカニックによるメンテナンス講習プログラム。洗車の達人ともいわれるその技術を体験できます。

講座の詳細は、MERIDA X BASE 公式 HP()を確認ください。

春から自転車通学部!公式Twitterフォロー&シェアキャンペーン

ブリヂストンサイクルは、春からの自転車通学を控える高校生の自転車選びをサポートする通学用自転車特設サイトのオープンに合わせ、抽選でデジタルギフトが当たる、公式Twitterフォロー&シェアキャンペーンを2019年12月20日(金)より実施する。

キャンペーンは第一弾として、ブリヂストンの通学自転車公式Twitterをフォローしたうえで、通学用自転車特設サイト内に設置された、全国の地域別のブリヂストンの通学自転車ランキングの結果をシェアすると、抽選で500人に1000円分のクオカードpayをプレゼントするというもの。

このランキングは、特定の高校名を選択するとその地域で人気のブリヂストンの通学用自転車および電動アシスト自転車ランキングが男女別に表示されるもので、春から自身が通う地域での人気車種が分かるようになっている。

また、特設サイトには、同社製品を購入したユーザーの生の声を発信するコンテンツも用意し、これから自転車通学を始める学生の自分にぴったりの一台選びの参考となる情報も提供する。

ブリヂストン通学自転車特設サイト 自転車通学部公式Twitterフォロー&シェアキャンペーン

応募期間:【第一弾】2019年12月20日10:00~2020年2月29日23:59

応募条件:公式Twitterアカウントをフォローかつ、特設サイトからブリヂストンの通学自転車ランキングを検索&結果をシェアしてツイートすることで応募完了

●特設サイト

公式Twitter:@bscycleCp【公式】ブリヂストンサイクル通学用自転車キャンペーン

シールド付きヘルメットのVITT(ヴィット)に新色追加

シールドを標準装備したオージーケーカブトのサイクルヘルメット「VITT(ヴィット)」に新色が追加された。発売は2019年12月中旬より。価格は1万3000円(税別)。

VITT(ヴィット)マットパールホワイト
VITT(ヴィット)マットブラック

「VITT」は、日本人の頭部形状に合う快適な被り心地はもちろん、ポタリングからJCF・日本自転車競技連盟公認レースまで幅広いシーンに対応する安全性能を確保しながら、派手さを抑えたコンパクトフォルムの帽体を採用。加えて、アイウエアとして機能する「AR-3シールド」を標準装備。ヘルメットとアイウエアの2役を果たす、これからのスタンダードスタイルとなるサイクルヘルメット。

今回追加するカラーは、ソリッドタイプのマットブラックとマットパールホワイト2色。車体や服装に合わせやすいシンプルなカラーはシーンを選ばず使用可能。

●製品情報ページ

NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス始動…日本選手も所属

NIPPOをメインスポンサーに加えた2020シーズンのUCIプロチーム(旧UCIプロコンチネンタルチーム)、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンスの体制が12月19日に発表された。2019シーズンのチーム名称はデルコ・マルセイユプロヴァンス。

ゼネラルマネージャーのフレデリック・ロスタンのもと、2020シーズンは10カ国、23選手が所属する多国籍チームとなる。日本人選手はすでに発表されているとおり、別府史之、中根英登、岡篤志、石上優大の4名が所属する。またアシスタントマネージャー兼監督として大門宏、監督として水谷壮宏、その他日本人スタッフも加入する。

チームは12月10日から、チーム拠点の南仏マルセイユにて第一次トレーニングキャンプを実施中。来季の所属選手やスタッフが顔を揃え、バイクフィッティング、写真・ビデオ撮影、監督とのミーティングなどのミッションをこなし、1月末のシーズンインに向けて準備を進めている。1月9日には正式なチームのお披露目となるチームプレゼンテーションをマルセイユで開催し、続けて第二次トレーニングキャンプをスペインで実施する予定。

チームジャージはフランス最大の港湾都市であるマルセイユのイメージで、またチームが拠点をおくオバーニュ(Aubagne)出身のマルセル・パニョルが執筆、映画製作した「マリウス」に登場するキャラクターが着用する紺色のマリンボーダーを全面に使用した新しいデザインを採用し、チームイメージを一新。

チームバイクはLOOK「795ブレードRS」をメインに「785ヒュエズRS」「785ヒュエズRSディスク」も使用。日本のKABUTO(ヘルメット)、R×L(レーシンッグソックス)、BTB輪行箱(バイク運搬用ケース)、アスレチカ(高機能ステッカー)もパートナーとしてチームを支える。

大門宏マネージャーのコメント

NIPPOにとって自転車競技を支援して9度目(1988年ソウル五輪〜2020年東京五輪)のオリンピックイヤーを迎える。僕自身が選手、監督として関わったのは1992年バルセロナ五輪の前年度からだが、チームの拠点をフランスに置くのはクレルモンフェランでシーズンを過ごした1999年以来、じつに20年振り。

今年まで7年間に渡り、スポンサーパートナーだったヴィーニファンティーニ(ファルネーゼヴィーニ社)とファイザネ社もプロチームのスポンサードを継続することは、スポンサー離れに歯止めが効かないイタリアの自転車競技界にとってはとても喜ばしいニュースであったと思う。これまでお世話になったスポンサーの活動も見守っていきたい。

スタッフを含めた来季の最終的なチームメンバーは今回のトレーニングキャンプで全容を知ることができた。地元のデルコ社はじめ、プロヴァンス=アルプ=コートダジュール地域の自治体も強力にバックアップするチームだけに、選手、スタッフ共に地元プロヴァンス(南フランス)の出身者が多いのも特徴だ。これまでと比べても選手だけで総勢23名の大世帯だが、日本人メンバー含めてベテランから若手まで多国籍を感じないほどバランスの取れたメンバー構成に満足している。

来季のチーム登録申請が終わった10月にフミ(別府史之)から、突然電話で相談された時はさすがに驚いたが、改めて彼のチャレンジ&アドベンチャースピリットに敬意を表したい。彼の持つ膨大な経験は、日本のロードレース界にとっても永遠に語り継がれるであろう「一生の財産」だが、チーム全体で積極的に共有していきたい。まだまだ若々しいので、新天地での完全燃焼、熱い走りを楽しみにしている。

岡はここ数年、国内をメインに活動していた選手だが、タイムトライアルのクオリティを含め、日本を代表するライダーとしても相応しい並外れたポテンシャルの持ち主。国内から海外へ環境のギャップに順応する努力も大切だが、まずは初戦から実力を発揮することも大事。シーズン初っ端から自ら成績を挙げたり、アシストとして存在感を示すことによって得られる自信が彼にとってシーズン全体を占う意味でも重要な鍵を握っていると思っている。

アンダー23を卒業し、プロ生活一年目を迎える石上にとっては、色々な意味でレベルも格段にアップした世界中の過酷なレースに身を投じていくシーズンになる。ひたすら耐える日々が続くことも、真正面から挑む覚悟ができてることはじつに頼もしいが、昨年まで過ごしてきたプロヴァンスでの生活環境を崩さず続行できることと、このチームのフランス国内のレーススケジュールが豊富なことも彼にとってプラス要因に違いない。

UCIプロチーム(プロコンチネンタルチーム)4シーズン目に挑む中根は、色々な意味でこのカテゴリーで戦う厳しさと怖さを散々体験した選手。彼は今年のジャパンカップでも激アツな走りを披露したが、ハイレベルでの起伏の激しい山岳コースでは間違いなく日本を代表する1人。別府同様、日本人所属メンバーの中では、未知の世界に飛び込む気負いも感じられず、落ち着いているのでまずは2月3月に参戦予定のプロシリーズに向けて準備させたいと思っている。

チーム名にも名前を連ねる「One Provence」とは、今年マルセイユ市で誕生した南フランス全体の市町村を束ねた経済産業、観光のブランド戦略のスローガン。ブランドイメージの普及活動を通し「世界のトップ20都市」の仲間入りを目標に掲げている。世界中のレースを舞台とした我々の活動が、日本人選手の成長やロードレースの普及だけでなく、グローバル化を目指す南フランス地域全体の活性化に貢献できることを願っている。

NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス所属選手

ピエール・バルビエ(BARBIER Pierre)**    フランス    1997年9月25日
別府 史之(BEPPU Fumiyuki)*    日本    1983年4月10日
ロマン・コンボー(COMBAUD Romain)    フランス    1991年4月1日
ルカ・ドゥロシ(DE ROSSI Lucas)    フランス    1995年8月16日
ホセマヌエル・ディアス(DIAZ José Manuel)*    スペイン    1995年1月18日
ジュリアン・エルファレス(EL FARES Julien)    フランス    1985年6月1日
アレッサンドロ・フェデーリ(FEDELI  Alessandro)    イタリア    1996年3月2日
デリオ・フェルナンデス(FERNANDEZ  Delio)    スペイン    1986年2月17日
マウロ・フィネット(FINETTO  Mauro)    イタリア    1985年5月10日
ビニヤム・ギルマイ(GIRMAY Biniyam)**    エリトリア    2000年4月2日
ジョゼ・ゴンサルヴェス(GONÇALVES  José)*    ポルトガル    1989年2月13日
エドゥアルド・グロス(GROSU Eduard)    ルーマニア    1992年9月4日
ムルー・ハイルミカエル(HAILEMICHAEL  Mulu)**エチオピア    1999年1月12日
石上 優大(ISHIGAMI  Masahiro)**    日本    1997年10月20日
ジュル・ジュスタン(JUSTIN Jules)*    フランス    1986年9月20日
リッカルド・ミナーリ(MINALI Riccardo)* イタリア 1995年4月19日
中根 英登(NAKANE Hideto)*    日本    1990年5月2日
ラムナス・ナヴァルダウスカス(NAVARDAUSKAS Ramunas)    リトアニア    1988年1月30日
岡 篤志(OKA Atsushi)**    日本    1995年9月3日
ドゥシャン・ラヨビッチ(RAJOVIC Dusan)**    セルビア    1997年11月19日
レミ・ロシャス(ROCHAS Rémy)    フランス    1996年5月18日
エヴァルダス・シシュケヴィチュス(SISKEVICIUS Evaldas)    リトアニア    1988年12月30日
ジュリアン・トラリウー(TRARIEUX Julien)    フランス    1992年8月19日
※8月から正規所属 / サイモン・カー(CARR Simon)** イギリス 1998年8月29日
*新規加入  **新規ネオプロ(プロ1年目)契約

NHK BS1がトラックワールドカップ第3戦を12月20日放送

トラックワールドカップ第3戦の模様をNHK BS1が12月20日(金)午後1時から1時50分まで放送する。11月28日から12月1日まで中国・香港で開催された大会で、梶原悠未(筑波大)が女子オムニアムで優勝深谷知広が男子スプリントで小林優香が女子ケイリンで3位になった。

トラックワールドカップ第3戦の女子オムニアムで逆転優勝した梶原悠未 ©JCF

日本人選手がシーズン初の金メダル獲得! 

自転車トラックのワールドカップ第3戦香港大会では、日本選手が東京オリンピックで実施される種目のうち3種目でメダルを獲得した。

このうち女子オムニアムは梶原が終盤に大逆転劇を演じて勝利し、女子ケイリンは、小林が接戦の末、シーズン初参戦となるレースで表彰台に上がった。そして男子スプリントは深谷が第2戦に続き2戦連続となる銅メダルを獲得。それぞれが東京オリンピックに大きく期待が持てる結果を出した。

深谷知広(右)がトラックワールドカップ第3戦の男子スプリントで3位 ©JCF

世界選手権のスプリントで10連覇を果たした日本自転車界のレジェンド中野浩一の解説とともに、オリンピックが近づくにつれて力をつけてきている選手たちの姿をチェック。

小林優香(右)がトラックワールドカップ第3戦の女子ケイリンで3位 ©JCF

●NHKの番組詳細サイト