KINAN AACA CUP 2019 第2戦で中島康晴が4人の争いを制す

東海地区を転戦するサイクルロードレースシリーズ「KINAN AACA CUP」の2019年シーズン第2戦が2月10日、愛知県新城市・新城総合公園で開催された。最上位カテゴリーの1-1クラスには、ホストライダーとしてKINAN Cycling Teamが出場。レースはスタートから激しい人数の絞り込みとなり、4人による優勝争いに。最後は中島康晴がスプリント力の違いを見せつけ、シーズン初勝利を飾った。

KINAN AACA CUP 2019 第2戦を制した中島康晴 ©KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

同地区のロードレースのレベル向上を主目的としつつ、このところは全国各地から参加希望者が集まるハイレベルなシリーズに。2019年初めてとなる新城市での開催は、新城総合公園内に設定した1.5kmのコースが舞台。周回の前半は下り基調、後半は上りがメインのレイアウトとなり、レース終盤の駆け引きにどう影響するかがポイントとなった。また、コース内のいたるところに鋭角コーナーがあり、スピードに乗せた状態でいかにコーナーを抜けるかといったテクニック、そして集団内でのポジショニングも求められるものとなった。

今節はサイクルエンデューロイベント「新城ヴェロフェスタ」との併催だったこともあり、上位カテゴリーの1-1と1-2、キッズレースの3クラスを実施。ホストを務めるKINAN Cycling Teamからは中島のほか、山本元喜、椿大志、山本大喜、新城雄大、荒井佑太の6選手が出走。30周回・45kmで争われた1-1クラスに臨んだ。

椿のファーストアタックで幕を開けたレースは、序盤からハイペースで進行。レース距離が短いことやKINAN勢が中心のプロトン(大集団)の動きによって、ハイスピードで周回数を減らしていく。そうした状況下では散発するアタックが決まることはなく、自然とプロトンの人数が減っていく流れとなっていく。10周を終える頃に先頭は8人に絞られ、KINANからは中島と山本元が加わった。

中盤に入って先頭グループと後続との構図が固まると、前を行く8選手による駆け引きが激しさを増す。ここで積極性を発揮したのが、津田悠義(EQADS)。ライバルに隙があると見るや、次々とアタックを試みる。この動きを中島がチェックし、一時的に2人がリードする場面もあったが、河田恭司郎(ロードレース男子部)や山田拓海(飯田風越高)、さらには山本元も追いつき、追走を図る後続との差を広げていく。やがて山本元が後方へと下がると、先頭は中島、津田、河田、山田に絞られる。

この4人が好ペースを維持したままレースは後半を迎え、そのまま優勝争いへと進んでいく。たびたび仕掛ける津田に対し、中島らがチェックに入る状況が繰り返される。中島もチャンスをうかがうが、展開を変化させるところまでは至らず、ライバルとなった3人の動きを見ながら重要な局面に備える。4選手による勝負は、そのまま最終周回へと持ち込まれた。

河田や山田の牽引も見られ、それぞれのよさが光った戦い。互角の勝負とあり決定打は生まれず、争いはスプリントにゆだねられた。最終コーナーを並ぶようにして抜けてきたのは津田と中島。優位な態勢となった2人がそのまま突き進むが、ここはやはり経験に勝る中島のスプリント力が発揮された。好勝負を演じた3選手からしっかりとリードを奪い、トップでフィニッシュラインを通過。イベントと合わせて観戦に訪れた多くのファンの前で、ホストライダーとしての役目を果たした。

2位以下は津田、河田、山田の順。約50人が出走したが、アクチュアルスタート直後からサバイバル化したレース展開によって、完走者は10人ほどに。寒波によって吹き付けた冷たい風も、選手たちにとっては強敵になったといえそうだ。

このほか、レース後のポディウムでは、優勝の表彰に臨んだ中島による即席のじゃんけん大会に。勝者によるプレゼントをかけて、ファンやレース関係者が混じっての“熱戦”が繰り広げられ、閉幕までにぎわいが続いた。

バリエーションに富んだレースセッティングが魅力のシリーズ戦。第3戦は3月2日に、岐阜県海津市・国営木曽三川公園長良川サービスセンター前の特設コースで開催される。次節は1-3クラス、1-4クラス、個人タイムトライアルも行われ、多くの参加者で盛り上がることが期待される。エントリーも受付中。詳しくは、シリーズ公式ウェブサイトで。

中島康晴のコメント
「新城ヴェロフェスタとの併催で盛り上がる会場で走ることができ、とてもうれしかった。レースはテクニカルなコースとあって、前方でレースを展開することやアタックなどの積極的な動きを意識して走っていた。
(先頭グループでは)津田選手の動きが活発で、一緒に走っていて強さを感じていた。津田選手のアタックに合わせて、自分がカウンターで仕掛けてみるといった動きも試したが、河田選手や山田選手も強くて振り切るところまではいかなかった。できれば人数を絞り込んで勝負したかったが、残り2周でスプリントで狙うことに切り替えた。
1月にニュージーランドで開幕戦を迎えられたことで、よい感覚で走ることができている。現状としてはコンディションを上げている段階だが、ニュージーランドで結果を残せなかった悔しさも含めて、今日はしっかり走ろうと思っていた。この勝利を弾みに、春のレース、さらには5月のツアー・オブ・ジャパンやツール・ド・熊野までつなげていきたい」

ケイリンとチームスプリント2位のトラックW杯最終戦をNHKが放送

1月25日から27日まで香港で行われたトラックワールドカップ第6戦の模様がNHK BS1で2月15日(金)19時から同49分に放送される。緊急ニュースが生じた際は変更される可能性がある。

ラックワールドカップ第6戦の男子ケイリンで優勝したテオ・ボス(右)。左は2位河端朋之 ©2019 JCF

同大会では河端朋之がケイリンで2位に、雨谷一樹、新田祐大、深谷知広の3選手がメンバーとなったチームスプリントで2位になった。番組は両種目を中心に構成される。

トラックワールドカップ第6戦の男子チームスプリントで2位になった雨谷一樹、新田祐大、深谷知広 ©2019 JCF

NHK BS1の詳細サイト

国内マーケットは年間約1256億円…サイクリスト国勢調査2018

全国の15歳~69歳の男女1万人を対象にした「サイクリスト国勢調査2018」の調査結果が発表された。 

ツール・ド・ニッポン(一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパン)が発表したサイクリスト国勢調査2018

同調査は全国サイクルツーリズム連携推進協議会(代表団体:一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパン)として国土交通省観光庁 平成30年度「テーマ別観光による地方誘客事業」の一環として実施したもの。

サイクルツーリズムの国内におけるマーケットボリュームや効果的なセグメンテーションについての仮説を得たうえで、セグメントごとの思考/行動特性を明らかにすることが目的。結果については広く一般に公開し、地方自治体などがサイクリスト誘客に取り組む際に活用することを想定している。

■調査によって得られた結果(一部抜粋・数字は全て仮説であり推計値)
●15-69歳の男女のうちサイクルツーリズムを経験したことがある人の割合は53.2%。人数としては約4143万人。
●直近1年以内での経験者は20.3%。人数としては約1581万人。
●サイクルツーリズムの国内マーケット(インバウンド含まず)は年間約1256億円である。
●サイクルツーリズムで地域を訪れる際の予算は、1回あたり平均約3.1万円/人である。
●地域での消費行動においては「価格が安いこと」を最も重視する傾向にあり、「自転車を安全に保管できること」や「フリーWi-Fi」といった、設備面も重視度が高い。また「その土地ならではの名物」を求めている。
●走った地域について、84%が「自転車でまた走りに来たい」と思っている。77%が「この地域のことを友人にお薦めしたい」、69%が「自転車以外でまた観光しに来たい」と思っている。
●地域を選ぶ時に「土地ならではの景観・絶景を楽しめること」を最も重視する。
●サイクリストのセグメンテーションは「自転車の最頻用途」によって主に6つに大別できる。(詳細は調査サイトに掲載)

●サイクリスト国勢調査2018の結果ページ

リッチー・ポートのトレックはSRAM RED eTap AXS搭載

トレック・ジャパンは2019年2月7日より、カスタムプログラムProject Oneを通じて、SRAM(スラム)の新型電動コンポーネント、SRAM RED eTap AXSでアッセンブルされた完成車の提供を開始する。 これにより最新のフレーム、最新のコンポーネントで作られた世界に1台だけのバイクが入手できる。

シフトワイヤなどがなくなってシンプルな美しさを見せる

写真はトレック・セガフレードに移籍したリッチー・ポート(オーストラリア)のトレックバイク。発表されたばかりのSRAM社製SRAM RED eTap AXSが搭載されている。

●トレック・プロジェクトワンの詳細サイト

スラムも12段化。ワイヤレス電動変速メカだ
パワーメーターが内蔵されたフロント駆動パーツ
トレック・セガフレードに移籍したリッチー・ポートのネームが見える
スラムの最新ロードコンポーネントは当初ディスクブレーキ仕様が市場にデリバリーされる

ワイズロード池袋本館と池袋ウェア館が改装前の在庫処分セール

日本最大級のスポーツサイクル専門店Y’s Road(ワイズロード)を展開するワイ・インターナショナルは、さらなる利便性とニーズに応えるべく、池袋本館と池袋ウェア館の大幅なリニューアルを行なう。

リニューアル後は、地域最大級の豊富なラインナップで再スタートする予定。パワーアップする「池袋本館」、「池袋ウェア館」に期待したいが、今回のリニューアルにともない、池袋本館と池袋ウェア館では、在庫処分SALEを開催する。店内在庫全商品が、店頭表示価格よりさらに5%OFF(一部セール対象外商品あり)。

また、2019年2月25日(月)から3月1日(金)まで、リニューアル工事のため池袋本館と池袋ウェア館は臨時休業となる。

リニューアル在庫処分セールのお知らせ:
期間:2月9日(土)から2月24日(日)

Y’s Road(ワイズロード)池袋本館池袋ウェア館
店長:流石 佳(サスガ ケイ)
売り場構成:池袋本館(完成車、フレーム、ホイール、パーツ、サイクルアクセサリー、バイオレーサー、Y’sTech)。池袋ウェア館(サイクルウェア、ヘルメット、シューズ、サングラス、その他アクセサリー。フィッティングルーム完備)
営業時間: 12:00-20:00、定休日なし
所在地、アクセス:東京都豊島区東池袋1-27-8 1F、3F
JR池袋駅から徒歩9分
電話番号:1F 03-5992-4070 3F 03-5992-4690

新田祐大と梶原悠未がメダル獲得したトラックワールドカップがNHK BS1で2月8日放送

トラックワールドカップ第5戦を走る新田祐大 ©2019 JCF

1月に行われたトラックワールドカップ第5戦の模様がNHK BS1で2月8日(金)18:00~18:49に放送される。

同大会で日本ナショナルチームは2つのメダルを獲得した。1つは東京五輪実施種目の「ケイリン」で自身初のメダル獲得を果たした新田。もう1つは「オムニアム」で通算3回目のメダル獲得となった梶原。

2人のレースの模様をハイライトでお届けする。2月末に開催予定の世界選手権トラックでの躍進が期待される日本チームの活躍をじっくりと報じる。

https://www1.nhk.or.jp/sports2/etc/index.html