【速報】アンナ・ファンデルブレッゲンがエリート女子ロードの世界チャンピオン

オランダのアンナ・ファンデルブレッゲンが9月29日にオーストリアのインスブルックで開催された世界選手権エリート女子ロードで独走優勝した。リオデジャネイロ五輪女子ロードの金メダリスト。25日に行われた個人タイムトライアルでは2位だった。

オランダのアンナ・ファンデルブレッゲン © Innsbruck Tourismus – Klaus Kranebitter

●詳細ニュース(追加)

アンナ・ファンデルブレッゲンが世界選手権エリート女子ロードで独走優勝

オランダのアンナ・ファンデルブレッゲンが標高2000mでトレーニング © Innsbruck Tourismus – Klaus Kranebitter

●世界選手権ロード
9月23日(日)10:10 – 12:05 UCI女子チームタイムトライアル
9月23日(日)14:40 – 17:05 UCI男子チームタイムトライアル
9月24日(月)10:10 – 11:55 ジュニア女子個人タイムトライアル
9月24日(月)14:40 – 16:50 U23男子個人タイムトライアル
9月25日(火)10:10 – 12:40 ジュニア男子個人タイムトライアル
9月25日(火)14:40 – 16:50 エリート女子個人タイムトライアル
9月26日(水)14:10 – 17:10 エリート男子個人タイムトライアル
9月27日(木)09:10 – 11:15 ジュニア女子ロードレース
9月27日(木)14:40 – 18:15 ジュニア男子ロードレース
9月28日(金)12:10 – 16:50 U23男子ロードレース
9月29日(土)12:00 – 17:00 エリート女子ロードレース
9月30日(日)09:40 – 16:40 エリート男子ロードレース
日本との時差は7時間。上記の現地時間に7時間をプラスしてください。
(例=現地の16:40は日本の23:40)

世界選手権エリート女子ロード出走リスト

オーストリアのチロル地方にあるインスブルックで開催されている世界選手権ロードは9月29日、エリート女子ロードが開催される。総距離156.2km、競技距離は150.6km。獲得標高は2413m。

インスブルック市の中心街を走るロードコース © Dario Belingheri/BettiniPhoto
地元オーストリアのベルンハルト・アイゼル(左)と2002年の世界王者マリオ・チポッリーニ(イタリア)がトレーニング © Innsbruck-Tirol 2018 / Jan Hetfleisch

エリート女子はクーフシュタインをスタートして90.6kmを走り、インスブルックの周回コースへ。周回コースを3周してゴールする。

エリート女子ロードの出走リスト。クリックすると拡大します

●エリート女子ロードのコースマップ

●エリート女子ロードのライブ配信

●世界選手権ロード
9月23日(日)10:10 – 12:05 UCI女子チームタイムトライアル
9月23日(日)14:40 – 17:05 UCI男子チームタイムトライアル
9月24日(月)10:10 – 11:55 ジュニア女子個人タイムトライアル
9月24日(月)14:40 – 16:50 U23男子個人タイムトライアル
9月25日(火)10:10 – 12:40 ジュニア男子個人タイムトライアル
9月25日(火)14:40 – 16:50 エリート女子個人タイムトライアル
9月26日(水)14:10 – 17:10 エリート男子個人タイムトライアル
9月27日(木)09:10 – 11:15 ジュニア女子ロードレース
9月27日(木)14:40 – 18:15 ジュニア男子ロードレース
9月28日(金)12:10 – 16:50 U23男子ロードレース
9月29日(土)12:00 – 17:00 エリート女子ロードレース
9月30日(日)09:40 – 16:40 エリート男子ロードレース
日本との時差は7時間。上記の現地時間に7時間をプラスしてください。
(例=現地の16:40は日本の23:40)

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激坂の奇襲攻撃でルバと山本が総合順位アップ…ツール・ド・バニュワンギ第3ステージ

インドネシア東ジャワ州で行われているインターナショナル・ツール・ド・バニュワンギ(International Tour de Banyuwangi Ijen、UCIアジアツアー2.2)は、9月28日に第3ステージが行われた。ここまで2選手を個人総合上位に送り込んでいるキナンサイクリングは、レース後半の山岳区間での攻撃を決めて4選手が上位フィニッシュ。個人総合4位でこのステージをスタートしたトマ・ルバが3位に、同6位だった山本元喜が5位に浮上。

激坂での奇襲攻撃を決めたキナンチーム ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

大会は後半戦へ。前半2ステージを終えた時点でキナンは、ルバと山本が個人総合上位につけるほか、第2ステージではサルバドール・グアルディオラが8位フィニッシュ。いい流れを継続している。

139.4kmに設定された第3ステージ。中盤に3級山岳スンベルブル(Sumberbuluh)、さらにフィニッシュ前約30kmのところで3級山岳パケル(Pakel)を上る。特にパケルは上り始めから10%前後の勾配が続き、頂上手前で最大勾配15%を迎える。舗装も粗く、この区間をいかにクリアするかがその後の総合成績にも関係すると見られる。

金曜日はイスラム圏の休日にあたる安息日であることから、レースは午後に実施。アクチュアルスタートともに飛び出した6人がそのまま逃げグループを形成。この動きを容認したメイン集団は、リーダーチームのセントジョージコンチネンタルがコントロール。その後ろにキナン勢5人がつけ、淡々と距離をこなしていく。そのまま中盤まで進行し、逃げと集団との差は約4分で1つ目のカテゴリー山岳のスンベルブルを通過した。

続く下り区間でメイン集団がペースアップ。先頭をゆく選手たちとのタイム差を着々と縮めていく。キナン勢5人はトラブルなく、集団内の好ポジションをキープしてレース終盤へと入っていった。

やがて迎えるはこの日2つ目のカテゴリー山岳にして、最大の勝負どころとなるパケル。距離3.6km、平均勾配7%にとどまらず、数km手前から上り基調となり、さらには道幅が狭くなることから、集団内のどの位置から急坂区間へと入っていくかもポイントとなった。

ここで満を持して動いたのはキナン。パケルの上りを迎えてすぐの激坂区間でまず新城雄大がアタック。これを数選手がチェックに動き、プロトン全体がスピードアップするとともに、各選手の登坂力の差が明確になってくる。セントジョージコンチネンタルのペースメイクによって新城は吸収されるが、上りの中腹で今度は山本とグアルディオラがアタック。さらにはルバとマルコス・ガルシアもカウンターアタック。最大勾配15%のポイントでルバとガルシアが、先に動いた2人に合流。

このキナン勢の奇襲攻撃に対応できたのは、個人総合3位につけるベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル)ただ1人。5選手に絞られた精鋭グループは、これらの攻撃に先んじて飛び出した選手や逃げグループのキャッチを試みながら、フィニッシュまでのダウンヒルへと入った。

約25km続いた下りで、序盤から逃げていた選手たちを捕まえたキナン勢。パケルでアタックを決めたジェシー・イワート(オーストラリア、チームサプラサイクリング)にステージ優勝こそ譲ったものの、第2グループでやってきたルバが4位、グアルディオラが6位、山本が7位。終盤のけん引役として貢献したガルシアも8位に続き、攻撃の起点となった新城もフィニッシュラインを通過。5選手全員が最終ステージへと駒を進めた。

この結果、キナン勢は個人総合でルバと山本がともに順位を1つ上げて3位と5位に浮上。また、チーム内ステージ上位3選手のタイム合算で争われるチーム総合でも2位に順位を上げている。

大会は残すところあと1ステージ。最終日にして最大の見どころとなる、イジェン山の頂上フィニッシュでフィナーレを迎える。スタート以降しばらくは平坦が続くが、残り30kmを切ってから山岳区間へ。4級山岳ジャンベサリ(Jambesari)、3級山岳カリベンド(Kalibendo)と立て続けに越え、そのままイジェン山へ。登坂距離6.3kmで、平均勾配13%の上りは、登坂に入ってすぐに急坂となる厳しいものに。中腹で最大の22%、その後も20%前後の激坂が立ちはだかる。路面が滑りやすく、一度走りのリズムを崩すと勝負に加わるのが難しくなる。まさに、この山を制した選手が大会を制すると言ってもよさそうだ。レース距離は127.2kmに設定されている。

第3ステージで完全に勢いに乗ったキナン。チームが得意とする本格山岳で、総合での逆転を期する。

インターナショナル・ツール・ド・バニュワンギ・イジェン第3ステージ(139.4km)結果
1 ジェシー・イワート(オーストラリア、チームサプラサイクリング) 3時間22分26秒
2 ニールス・ファンデルプル(オランダ、チームプロサイクリングスタッツドットコム) +54秒
3 ヤコブ・ブリュク(オランダ、グローバルサイクリングチーム)
4 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team)
5 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル)
6 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +56秒
7 山本元喜(KINAN Cycling Team)
8 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +1分18秒
63 新城雄大(KINAN Cycling Team) +7分40秒

個人総合時間賞
1 マーカス・クレイ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) 11時間15分39秒
2 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +2分54秒
3 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +2分58秒
4 ジェシー・イワート(オーストラリア、チームサプラサイクリング) +3分1秒
5 山本元喜(KINAN Cycling Team) +4分11秒
6 ヤコブ・ブリュク(オランダ、グローバルサイクリングチーム) +4分19秒
19 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +12分49秒
43 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +15分55秒
44 新城雄大(KINAN Cycling Team) +16分46秒

ポイント賞
1 ジェシー・イワート(オーストラリア、チームサプラサイクリング) 21pts
7 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 14pts
13 山本元喜(KINAN Cycling Team) 9pts
15 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) 8pts
29 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 3pts

山岳賞
1 マーカス・クレイ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) 12pts
6 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 6pts
11 山本元喜(KINAN Cycling Team) 2pts

チーム総合
1 セントジョージコンチネンタル 33時間51分54秒
2 KINAN Cycling Team +12分14秒

トマ・ルバ

トマ・ルバのコメント
次々とアタックを決めることができて、チームワークでエキサイティングなレースにすることができた。明日(第4ステージ)はクライマーによる勝負になる。チーム一丸となって走り切りたい。

スイスのマルク・ヒルシがU23世界チャンピオン…世界選手権ロード

オーストリアのチロル地方にあるインスブルックで開催されている世界選手権ロードは9月28日、U23男子ロードが距離179.5kmで開催され、スイスのマルク・ヒルシが後続に15秒の差をつけて1位フィニッシュし、世界チャンピオンになった。同選手は現欧州チャンピオン。

スイスのマルク・ヒルシがU23の世界チャンピオンに © Innsbruck-Tirol 2018 / BettiniPhoto

2位はベルギーのビヨルグ・ランブレヒト、3位はフィンランドのヤーコ・ヘニネン。日本勢は石上優大、大前翔、山本大喜、松田祥位、渡辺歩の5人が出場し、全員が途中棄権。

U23ロードレースがスタート © Innsbruck-Tirol 2018 / BettiniPhoto
インスブルックを行く世界選手権U23ロード © Innsbruck-Tirol 2018 / BettiniPhoto

レースはスイスチームがレースで主導権を握ったが、最終周回の上りでランブレヒトがアタック。ヘニネンとヒルシが反応して、この3人に優勝争いが絞り込まれた。残り10kmの下り坂でヒルシが単独アタックを成功させてゴールまで逃げ切った。

世界選手権U23ロード © Innsbruck-Tirol 2018 / BettiniPhoto
ビヨルグ・ランブレヒト、ヤーコ・ヘニネン、マルク・ヒルシが上りにさしかかる © Innsbruck-Tirol 2018 / BettiniPhoto

「先頭の3選手の中でランブレヒトが一番強かった。でも彼はナーバスになりすぎていた。ゴール勝負にもつれ込む前に下りでアタックを決める必要があった」とヒルシ。
「スイスチームとして完ぺきなレースだった。ボクたちは3人のエースがいた。レース展開は予想とは違うものになったけど、世界チャンピオンになれてビックリしている」

チロル地方のインスブルックで開催されている世界選手権ロード © Dario Belingheri/BettiniPhoto
U23ロードレースのフィニッシュエリア © Innsbruck-Tirol 2018 / BettiniPhoto

●世界選手権ロード
9月23日(日)10:10 – 12:05 UCI女子チームタイムトライアル
9月23日(日)14:40 – 17:05 UCI男子チームタイムトライアル
9月24日(月)10:10 – 11:55 ジュニア女子個人タイムトライアル
9月24日(月)14:40 – 16:50 U23男子個人タイムトライアル
9月25日(火)10:10 – 12:40 ジュニア男子個人タイムトライアル
9月25日(火)14:40 – 16:50 エリート女子個人タイムトライアル
9月26日(水)14:10 – 17:10 エリート男子個人タイムトライアル
9月27日(木)09:10 – 11:15 ジュニア女子ロードレース
9月27日(木)14:40 – 18:15 ジュニア男子ロードレース
9月28日(金)12:10 – 16:50 U23男子ロードレース
9月29日(土)12:00 – 17:00 エリート女子ロードレース
9月30日(日)09:40 – 16:40 エリート男子ロードレース
日本との時差は7時間。上記の現地時間に7時間をプラスしてください。
(例=現地の16:40は日本の23:40)

世界選手権U23ロード © Innsbruck-Tirol 2018 / BettiniPhoto

小野寺慶51位、川口うらら23位…世界選手権男女のジュニアレース

UCIロード世界選手権インスブルック・チロル大会は5日目となる9月27日(木)、午前中にジュニア女子、午後にジュニア男子のロードレースが開催された。

ジュニア男子ロードの小野寺慶(左から2番目)  ©2018 JCF

ジュニア女子はラッテンベルグからスタートし、インスブルックの周回コースを1周回してフィニッシュラインに向かう70.8kmのレースで、MTBクロスカントリー・女子ジュニアのアジアチャンピオンである川口うらら(兵庫・龍野高)と全日本選手権ロードレース・女子ジュニア2位の中冨尚子(京都産業大)が出場した。スタートすると25km地点の登坂区間グナデンワルドで早くもレースは動き始めた。

勾配の厳しい登りの中腹で集団はいくつもの小集団に分裂され、川口は4番目の集団、約20番手ほどで山頂を通過し、その後の下り区間で形成された25名ほどの先頭集団に入ったが、一方の中冨はこの登りで大きく遅れてしまった。周回コースに入り、7.9kmの長い登坂区間で再び集団はペースアップ。最後は4選手によるゴールスプリントの展開となり、開催国オーストリアのローラ・スティッガーが優勝した。

ジュニア女子ロードを走る中冨尚子 ©2018 JCF

スティガーはMTBクロスカントリー世界選手権女子ジュニアカテゴリーで2連覇中。川口は4分7秒差の23位、中冨は15分46秒差の87位だった。川口は初めて出場する世界クラスのロードレースで、終盤までメイン集団に残る好成績を挙げた。

ジュニア男子は、クーフシュタインからスタートし、インスブルックの周回コースを2周回する131.8km。日本からはUCIネイションズカップでの遠征経験をもつ、日野泰静(愛媛・松山城南高)、馬越裕之(奈良・榛生昇陽高)、福田圭晃(神奈川・横浜高)、香山飛龍(神奈川・横浜高)、小野寺慶(ブラウ・ブリッツェン)の5名が出場。2年連続で世界選手権に出場する小野寺と好調な日野を軸に戦う作戦にてスタートした。

毎年、男子ジュニアカテゴリーでは多くの落車が発生しているが、2018年も中盤65km地点付近の登坂区間グナデンワルドまでに2つの大きな集団落車が発生。ナショナルチームも小野寺を除く4選手がいずれかの落車に巻き込まれ、小野寺も落車しなかったものの、指を負傷するトラブルに見舞われた。落車の影響もあり、グナデンワルドでは女子同様に集団は細分化。絶対的優勝候補のレムコ・エベネネプール(ベルギー)も落車により先頭から遅れて、山頂を通過した。

日本人選手は福田と小野寺が50番手ほどの小集団に残ったが、ほかの日本人選手はここで大きく遅れ、最終周回を前にリタイアとなった。後方から追い上げたエベネプールは、周回コースに入るとドイツの選手とともに先行をはじめ、その後、独走で優勝。個人タイムトライアルに続く、2冠達成となった。小野寺は遅れながらもベストを尽くして走り、日本チーム唯一の完走となる17分28秒差の51位でフィニッシュした。福田もあきらめずに走り続け、フィニッシュラインを越えたが、オーバータイムによりリタイア扱いとなった。

ジュニア男子ロードの日本代表選手  ©2018 JCF

柿木孝之コーチのコメント
ジュニア女子はいつも世界でどのくらい走れるかわからないなかでの参戦になるが、ヨーロッパのレースを走った経験のない川口選手は1つ目の登りで遅れず、先頭集団に入ることができてよかった。2つ目の登りでパワーの差で遅れてしまったが、しっかりと登り口で前にいることができた。今後が非常に楽しみな結果となった。中冨選手は位置どりで脚を使ってしまったが、日本にいたら勉強できないことで、今回初めて本当のロードレースを経験できた。今後、ロードレースで強くなるにはどうしたらいいか、考えるきっかけになると思う。
ジュニア男子は、今年多くのネイションズカップに遠征し、その結果、総合で11位、過去最高のポイントを獲得でき、チームカーも10番目だった。落車が起こることはわかっていたので、チームでまとまらず、リスク回避をしたが、2回の落車にほとんどの選手が巻き込まれたのはよくなかった。小野寺選手も落車しないものの、上りで一度止まって追いつくのに力を使ってしまった。世界選手権というのがどれだけ厳しいものか、他の国と比べて心の準備ができていなかったと感じている。強くなることに貪欲になることは、選手にとって一番肝心な部分だと思う。世界で戦う覚悟が他の国の選手と比べて足りていなかった。準備段階、気持ちの面で課題が残る結果だった。

ジュニア女子ロードを走る川口うらら(左から2番目)  ©2018 JCF

川口うららのコメント
世界の舞台でロードレースを走ったことがなかったので、どのくらい走れるかわからなかったけど、全力を尽くすことを目標にして走り、力を出し切ることができた。マウンテンバイクの世界選手権がシーズン最大の目標だったが、そこで100%の力を出せなかった悔しさがあった。もう一度、ロードレースで世界の舞台で戦わせてもらえる機会を得たので、リベンジするような気持ちで挑み、自分が納得できる走りができたので良かった。今回のチャンピオンはマウンテンバイクの世界チャンピオンでもあるので、マウンテンバイクとロードレース、両方やることで相乗効果があると思っている。しっかり両方の種目と向き合い、どちらも強くなりたい。

小野寺慶のコメント
集団の密度が高く、最初から前にいないといけないとわかっていた。中盤の登りで前にいられたが、強豪国のトレインに挟まれる形となり、転びかけて前にいた選手のホイールに手の指を挟んでしまった。そこで一瞬遅れていまい、急勾配のところで急いで戻ろうと脚を使ってしまった。追いついたが、そこからズルズルと後退してしまった。周回コースに入ってからは、指だけでなく、身体のバランスも崩れて腰も痛くて、うまく踏み込むことができず、力を出し切ることができなかった。一瞬の出来事で、レースを無駄にしてしまったのが悔しい。今シーズン通して登りを強化してきた。今回は力を出し切れなかったが、アンダーに上がる来年、再来年でさらに登りに強い選手になっていきたい。

●世界選手権ロード
9月23日(日)10:10 – 12:05 UCI女子チームタイムトライアル
9月23日(日)14:40 – 17:05 UCI男子チームタイムトライアル
9月24日(月)10:10 – 11:55 ジュニア女子個人タイムトライアル
9月24日(月)14:40 – 16:50 U23男子個人タイムトライアル
9月25日(火)10:10 – 12:40 ジュニア男子個人タイムトライアル
9月25日(火)14:40 – 16:50 エリート女子個人タイムトライアル
9月26日(水)14:10 – 17:10 エリート男子個人タイムトライアル
9月27日(木)09:10 – 11:15 ジュニア女子ロードレース
9月27日(木)14:40 – 18:15 ジュニア男子ロードレース
9月28日(金)12:10 – 16:50 U23男子ロードレース
9月29日(土)12:00 – 17:00 エリート女子ロードレース
9月30日(日)09:40 – 16:40 エリート男子ロードレース
日本との時差は7時間。上記の現地時間に7時間をプラスしてください。
(例=現地の16:40は日本の23:40)