ツール・ド・フランスさいたまの経済波及効果は過去5大会で最高となる約30億8800万円

J:COM presents 2017ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムの来場者数や広告換算値などが発表され、経済波及効果は過去5大会で最高となる約30億8800万円になった。大会はツール・ド・フランス総合優勝のクリストファー・フルーム(英国)らを招致して2017年11月4日に開催された。

2017ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムは初めてスタート/フィニッシュ地点に大がかりな特設観覧席が設けられた。©Yuzuru SUNADA

2017年大会の経済波及効果は市外・県外からの来場者が増えたこともあり、これまで開催した5大会で過去最高となったと分析している。広告換算値は、185の国と地域において放送された結果、海外の広告換算値が伸び、約9億8500万円となっている。

ツール・ド・フランスさいたまの前日恒例イベント、来日選手の日本文化体験。©Yuzuru SUNADA

ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムの公式サイト

●関連ニュース
ツール・ド・フランス出場22チーム発表…主催者推薦でフォルテュネオなど4チーム

NIPPOの中根英登がボルタ・ア・バレンシアーナに出場へ

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニが2018シーズン初戦へ。トレーニングキャンプを実施したスペイン・カルペが開催エリアとなるボルタ・ア・バレンシアーナで、チームタイムトライアルや山頂フィニッシュを含むバリエーションに富んだ5ステージで構成される。オールラウンダーとクライマーを軸にしたチーム編成で、日本人選手は中根英登がメンバー入りした。

チームタイムトライアルの練習を入念に積んでボルタ・ア・バレンシアーナに挑む

69回目を迎えた同大会には11のワールドチームと11のプロコンチネタルチームが出場し、世界のトップ選手が多くエントリーしている。またバレンシア地方でトレーニングキャンプを実施していたチームも多く参加し、シーズン序盤ながらコンディションを上げるために積極的な走りが予想される。

チームのキャプテンを務めるのは2017年シーズン7勝(公式戦6勝)を挙げ、勢いに乗るマルコ・カノラ。トレーニングキャンプでも仕上がりのよさをみせ、抜群のリーダーシップで新しいチームを率いて初戦に挑む。

中根は2017年に活動拠点をアジアからヨーロッパに移し、ヨーロッパツアーで初めてUCIポイントを獲得するなど収穫の多いシーズンを送った。オフ期間もいいトレーニングを積むことができ、実力だけでなく自信も身につけて、チーム所属2年目のシーズンを迎える。日本代表としてミャンマーでのアジア選手権ロードレースを2月11日に控えていて、そのためにも早くからコンディションを仕上げていく。

中根英登

●中根英登のコメント
いよいよ今シーズンの初戦となるレース。昨年のキャンプからこのレースに向けてしっかりトレーニングを積み、今回のカルペでのチームキャンプでさらにコンディションがいい状態に上げてきています。初戦ということもあるので、レースの感覚を取り戻しながらしっかりチームの仕事をしたいと思います!

●関連ニュース
NIPPOの初山翔と西村大輝が2018シーズンの手応えをコメント
NIPPO・ヴィーニファンティーニ、1月31日にスペインで緒戦へ

バルデがツール・ド・フランスの石畳区間を試走

AG2Rラモンディアルのロマン・バルデ(フランス)が2018ツール・ド・フランスのコースとして採用された15カ所のぱべ(石畳)区間を試走した。同行したのはチームメートのオリバー・ナーセン、トニー・ガロパン、ジュリアン・デュバル、シルバン・ディリエ。バルデは過去2年のツール・ド・フランスで総合2位、3位と上位に食い込む実力者で、33年ぶりのフランス勢の総合優勝を期待されている。

2018ツール・ド・フランスのコースとなる石畳の悪路を試走するAG2Rのバルデら

北フランスの悪路を試走したのは1月26日。2日後に南フランスのマルセイユで開幕戦のグランプリシクリスト・ラマルセイエーズを控えていての動きだった。7月15日に開催されるツール・ド・フランス第9ステージのアラス〜ルーベ間に断続的に15カ所のパベが出現する。この日はこの時期の北フランスにありがちなどんよりとした天候で、ぬかるんだコースを走った。

「今日は楽しめた」とバルデ。「7月にし烈な戦いが待っていても、この経験が生かされると思う」

●関連ニュース
AG2Rのジェニエがシーズン開幕戦のラマルセイエーズを制す
バルデを擁するフランスのAG2Rラモンディアルがシーズンイン
バルデ擁するAG2R、900kmをスペインで乗り込んで来期を迎える

AG2Rのジェニエがシーズン開幕戦のラマルセイエーズを制す

欧州ロードシーズンの開幕戦と位置づけられるグランプリシクリスト・ラマルセイエーズがフランスのマルセイユで開催され、AG2Rのアレクサンドル・ジェニエがゴール勝負を制して優勝した。チームは前身のカジノ時代となる1998年にマルコ・サリガーリ(イタリア)が優勝して以来、これで同大会20勝目。

グランプリシクリスト・ラマルセイエーズはAG2Rのアレクサンドル・ジェニエが制した ©Frédéric MACHABERT

「スタート台に並んだ7選手はみなミスすることなく完ぺきにレース展開をこなしてくれた。残り1kmからロマン・マルデが素晴らしい仕事ぶりで、残り250m地点で最高のポジションに位置することができた。最高のシーズンインができて満足している」とジェニエ。

アレクサンドル・ジェニエ ©Vincent Curutchet

●関連ニュース
バルデを擁するフランスのAG2Rラモンディアルがシーズンイン
バルデ擁するAG2R、900kmをスペインで乗り込んで来期を迎える

【Column】eバイクで箱根の山登り区間賞記録を更新…ただし上りでは敗北

日本生まれの電動アシスト自転車だが、欧州ではe(イー)バイクと呼ばれて大流行している。世界屈指の自転車部品メーカー「シマノ」も独自開発のモーターをリリース。それを国内で初搭載したeバイクがミヤタサイクルから2月1日になるというので、試乗車を実走。箱根駅伝の第5区で記録計測したら、アシストパワーで区間賞記録をちょっとだけ上回った!

箱根駅伝5区をeバイクで走って今年の区間賞を更新!

ヤマハ発動機が世界初の電動アシスト自転車「PAS」を1993年に発売して以来、日本では坂道のある町に住む人が買い物時に使ったり、子どもを乗せて保育所などの送迎に使ったりするイメージだ。ところが欧州ではもっとアクティブに走れるスポーツアイテムとしてとらえられている。体力以上に走行距離を伸ばしたり、急坂や悪路をクリアするレジャーアイテムとして活用されている。

その市場ニーズに応えてシマノが電動ユニットを欧州向けに開発したのが2014年。さらに改良を重ね、日本向けに新開発されたものがいよいよ発売されるというわけだ。発売元のミヤタサイクルが試乗車貸し出しを開始したのが1月10日。その日のうちに保管場所まで取りに行き、箱根駅伝の往路第5区で実走チェックした。つまりこれは日本初のインプレッションとなった。

箱根駅伝5区のスタートは20年前も鈴廣。リベンジだ!

じつはヤマハPASが量産化された20年前。新製品情報誌「モノマガジン」の特集で、箱根の第5区を電動アシスト自転車で上ったことがある。小田原の鈴廣かまぼこ店前をスタートし、いい感じに電動パワーで上りをこなしていたのだが、宮ノ下の富士屋ホテルを通過して激坂に突入したところでバッテリー切れ。あとは重量30㌔の鉄の塊と化し、ゴールできなかった記憶がある。

今回はそのリベンジだ。最先端のeバイクを入手したこの日、あのときと同じように鈴廣前をスタート。電動出力レベルを最強の「ハイモード」にしてグイグイと箱根の山を登る。一定のペースでペダルを回していくとアシストの恩恵にあずかっていることを体感できないのだが、激坂になってペダルを踏み込む力が衰えてしまうと、「グイッ!」という推進力で前に進んでくれるのが分かる。呼吸もこれまでのどんな上り坂よりもラクだ。これはいい!

復路の6区をゴール。下りはほどんど電池を消耗しなかった

芦ノ湖のゴールに飛び込んでGPSウォッチのボタンを止めると1時間09分29秒。区間賞の青木涼真選手(法政大)の記録を更新した。バッテリー消耗は帰路となる第6区も起動してちょうど50%だった。20年前は宮ノ下で充電が切れたのに。機材の飛躍的進化を実感! さらに記録したGPSデータを解析してみると、スタート地点と最高地点までがタイムトライアルのコースとして設定されていて、これまで挑戦した1325人中の17位にランクされていたことが判明。

白状します。電動アシスト機能使いました。しかし冷静に考えてみると、最高点から芦ノ湖まで時速60kmでダウンヒルしてタイムを稼いでいるので、結局上り区間は箱根駅伝のランナーよりも遅い。いやはや、eバイクも楽チンだが彼らがスゴいってことも分かった。

eバイクはこうしてサイクリングの実走距離が伸ばせるので、これまで以上にフィールドが広がるアイテムだ。充電器もコンパクトに持ち運べるので、2日以上のツーリングもできる。体力の劣る人が駆使することで上級者と一緒に走れるなんてケースも。これから流行るかも。

サイクルコンピューターにパワー状況が表示される

シマノ製電動アシストコンポ「STEPS」を日本で初搭載したミヤタサイクルの電動アシストクロスバイク「クルーズ」。アルミフレームにモーターとバッテリーを搭載。ハンドル部分に液晶サイクルコンピューターがあって、電動パワーの強弱や電池残量を操作・把握できる。フル充電あたりエコモードで115km、ノーマル106km、ハイモード78kmのアシスト走行が可能。9段変速。油圧式ディスクブレーキなので箱根からの下りも軽いブレーキレバー操作で速度制御が容易だった。税込み29万520円。

ミヤタサイクルのクルーズ

【これまでのColumn】

ボクのツール・ド・フランスはマルセイユから始まった


洋菓子のパリ〜ブレストは自転車の車輪に似ているから命名された


海外ホテルのネット予約で失敗しないためのテクニック


フランスには外国人が免税で新車を購入できるシステムがある


GPSデバイスはあえてセカンドグレードを選んだ、これだけの理由


ボクのツール・ド・フランスはルーアンから始まった


死ぬまでに泊まってみたいホテル…天文台で満天の星空を見る

ホテル予約ならHotels.com

NIPPOの初山翔と西村大輝が2018シーズンの手応えをコメント

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニが1月26日、スペインのカルペで第二次トレーニングキャンプを終えた。所属選手の初山翔と西村大輝が2018シーズンへの手応えをコメントした。

新しいチームキットに身を包み、チームバイクで乗り込みを行う

●初山翔のコメント

初山翔

2週間にわたるカルペ合宿を終えた。初めて来るカルペだったが、この時期の合宿地としてはまさにうってつけだった。暖かい気候、交通状況、地形。 プロ、アマ、男子、女子、問わず世界中からサイクリストが集まるのも当然のように思える。そのような環境を利用して、トレーニングキャンプとしては濃い2週間を過ごさせてもらった。毎日完璧に自転車を整備してもらい、毎日マッサージを受けて、トレーニングだけに集中できた。このような贅沢ともいえる環境を味わうと他所には行きたくない。否、残れるように努力すべきだとつくづく思う。僕個人はよりよい状態で開幕戦に挑めるように、もう数週間カルペにとどまりトレーニングを続けていく。

●西村大輝のコメント

西村大輝

1月15日から26日まで、スペインのカルペで行われた合宿を無事終えた。11日にイタリア入りし、チームプレゼンテーションなどを終えた後、選手全員で空路での移動をして開始した合宿。 滞在していたホテルは自分たちの他にもバーレーン・メリダをはじめ、さまざまな有名チームが滞在しており、カルペが冬の合宿地としてヨーロッパの中でいかに人気かということがうかがえた。
チームの雰囲気としては、キャプテンのマルコ・カノラを中心にまとまりのある、とても仲のいいチームだと感じている。トレーニング内容は、チームと契約しているトレーナーが選手それぞれのパワーデータや乳酸テストの結果をもとに作成したメニューで行われ、日々充実したトレーニングを行うことができた。数日前に、スケジュールの変更で2月上旬から2つのステージレースを走らせてもらえることになった。シーズン初戦をいい状態で迎えられるように、今はさらに身体を絞る作業をしている。トレーニングは充分行ってきたので今からシーズン初戦が楽しみだ。

●関連ニュース
NIPPO・ヴィーニファンティーニ、1月31日にスペインで緒戦へ