【ブエルタ・ア・エスパーニャ第17S】グローブスがスプリント勝負で3勝目

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月4日、モヌメント・フアン・デ・カスティージョ アルヌエロ〜サンタンデール間の143kmで第17ステージが行われ、アルペシン・ドゥクーニンクのカーデン・グローブス(オーストラリア)がゴール勝負を制して、今大会3勝目、大会通算7勝目を挙げた。

La Vuelta 2024 – 79th Edition – 17th stage – Monument Juan de Castillo. Arnuero > Santander 141,5 km – 04/09/2024 – GROVES Kaden (ALPECIN-DECEUNINCK)

総合成績ではベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)が首位を守った。

グローブスがスプリントを制して優勝 ©Unipublic Sprint Cycling Agency
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)
マイヨベルデ(ポイント賞)カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・バイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ)
□マイヨブランコ(新人賞)カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオスグレナディアーズ)

2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli

【ブエルタ・ア・エスパーニャ第16S】ファンアールト負傷棄権…区間Vはソレル

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは休息日明けの9月3日、イルアンコからラゴス・デ・コバドンガ山頂までの181.3kmで第16ステージが行われ、ポイント賞と山岳賞の1位で、規定によってポイント賞ジャージを着用しているワウト・ファンアールト(ヴィスマ・リースアバイク)が下り坂で落車して負傷。そのままリタイアを余儀なくされた。

下り坂の落車後にチームカーの荷台に座り込んでしまったファンアールト ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli

ステージ優勝争いはUAEチームエミレーツのマルク・ソレル(スペイン)が残り4.5kmで仕掛けて優勝。2020、2022年に続くステージ3勝目を挙げた。

ポイント賞ジャージを着用したファンアールト。山岳賞もトップだ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

真紅のリーダージャージ、マイヨ・ロホを争う戦いは総合3位エンリク・マス(モビスター)が残り60km地点で戦いを開始。最終的に総合4位リチャル・カラパス(EFエデュケーション・イージーポスト)と総合2位プリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)とともに、首位ベン・オコーナー(デカトロンAG2Rラモンディアル)に58秒差をつけてゴール。オコーナーは総合成績でログリッチに5秒差まで詰め寄られたが、なんとか首位を守った。

積極的に走るファンアールト ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第16ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)
マイヨベルデ(ポイント賞)カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・バイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ)
□マイヨブランコ(新人賞)カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオスグレナディアーズ)

逃げている選手もビックリの建造物 ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第16ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
マルク・ソレルが2年ぶり3度目の優勝 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

マジで! マイヨロホを着たタラマエが2025シーズンは日本で走る

アンテルマルシェ・ワンティのレイン・タラマエ(エストニア)が2025年は日本のキナンレーシングと契約し、日本をはじめとするアジア圏のロードレース大会で走ることになった。 

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第3ステージで独走勝利したタラマエ ©Photo Gomez Sport

「アジアのレースや雰囲気を心から堪能したいと思っていて、37歳となった今こそが絶好の機会だと感じている。このタイミングを逃すともう遅いかも。今までとは違うシステムや場所を発見しながら、この先数年はレースを楽しみたいと思う。なにができるのか、考えるだけでワクワクする」とタラマエ。

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第3ステージで首位に躍り出たタラマエ ©Photo Gomez Sport

タラマエは2008年のプロデビュー以来、ロードレースの本場欧州の第一線で駆けてきたワールドクラスのトップライダー。世界最大の自転車ロードレース、ツール・ド・フランスでは2011年の個人総合11位を最高に、過去8回出場。ツール・ド・フランスと同規模のステージレース、ジロ・デ・イタリアでは2016年にステージ1勝、同じくブエルタ・ア・エスパーニャでは2011年と2021年にそれぞれ1勝。また、2021ブエルタ・ア・エスパーニャでは2日間総合1位の位置にいた。 

2023クリテリウム・デュ・ドーフィネを走るタラマエ ©A.S.O Billy Ceusters

プロキャリア17年を数え、37歳を迎え、新たなチャレンジとして日本とアジアを中心に転戦するKINAN Racing Teamでのキャリアを決意。2025年シーズンからKINANファミリーの一員として、自身ならびにチームのレベルアップに貢献する強い意志を示した。 

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第3ステージで独走し。区間勝利とともに総合1位のマイヨロホを獲得したタラマエ ©Charly López

タラマエの魅力は、急峻な山々をハイスピードで駆け抜けるクライマーとしての資質と、いまなお自国の王者に君臨し続ける個人タイムトライアルの走力。同時に、平坦路でのスピードにも自信を持ち、オールラウンドに戦える脚質であらゆるレース展開に対応。KINAN Racing Teamでも山岳コースを中心に活躍の場を見出しつつ、アジアのレース特有のタフな展開にも適応できる。 

現在2024ブエルタ・ア・エスパーニャに参戦していて、欧州でのキャリアの集大成に位置づけて臨んでいるという。 

2021ブエルタ・ア・エスパーニャで2日間総合1位ののマイヨロホを着用したタラマエ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

「ジャパンカップとツール・ド・フランスさいたまクリテリウムに1度ずつ出場したが、日本で自転車競技が大きな人気であることに驚いた。日本の雰囲気・文化・自然もとても気に入っている。日本でトレーニングライドに励み、レースに出場し、ファンやチームと力を合わせる日がやってくるのを心から楽しみにしている。新たなスタートであるだけでなく、初心に戻って走れることを確信している」とタラマエ。

【ブエルタ・ア・エスパーニャ第15S】ログリッチが痛恨の20秒ペナルティ

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月1日、インフィエスト〜バルグランデ=パハーレス クイトゥ・ネグル間の142.9kmで第15ステージが行われ、4度目の総合優勝を目指すプリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)がリーダージャージのマイヨロホを着用するベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)に38秒差をつけてゴール。しかしレース途中の違反行為で20秒のペナルティを受け、総合成績のタイム差は1分03秒差にしか詰まらなかった。

大会最高地点クイトゥ・ネグルにゴールしたログリッチ ©Unipublic Cxcling Jose Carlos Diaz

ログリッチは最後の3kmで動き出し、ライバル選手に差をつけた。ところが最後の激坂クイトゥ・ネグルに上り始める前、シングルチェーンリングをセットした激坂対応のロードバイクにログリッチが乗り換えた後、チームのサポートカーの後ろについて集団復帰したことがドラフティング(空気抵抗軽減)違反とみなされた。

オコーナーに38秒差をつけてゴールしたログリッチだが、20秒のペナルティを受けて、オコーナーとのタイム差は18秒しか縮まらなかった。

ミケル・ランダを擁するティーレックス・クイックステップがメイン集団を牽引 ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli

ステージ優勝は、エキポケルンファルマのパブロ・カストリーリョ(スペイン)がアレクサンドル・ウラソフ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)とパベル・シヴァコフ(UAEチームエミレーツ)による3選手の競り合いを制し、第12ステージに続く2勝目を挙げた。

マイヨロホのオコーナー ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
ステージ2勝目のパブロ・カストリーリョ ©Unipublic Sprint Cycling Agency

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)
マイヨベルデ(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)マイヨルナレス(山岳賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)
□マイヨブランコ(新人賞)フロリアン・リポビッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)

プリモシュ・ログリッチ ©Unipublic Cxcling Jose Carlos Diaz

【ブエルタ・ア・エスパーニャ第14S】グローブス2勝目…オコーナーが首位を守って決戦の舞台へ

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月31日、ビリャフランカ・デル・ビエルソからビリャブリノまでの今大会最長距離となる200.4kmで第14ステージが行われ、アルペシン・ドゥクーニンクのカーデン・グローブス(オーストラリア)がビスマ・リースアバイクのワウト・ファンアールト(ベルギー)を僅差で制して、第2ステージに続く今大会2勝目、大会通算6勝目を挙げた。

2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージ ©Unipublic Cxcling Jose Carlos Diaz

総合成績では首位ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)がその座を守った。リーダージャージのマイヨロホを着用するのはこれで9日間となった。4度目の総合優勝を目指すプリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)は1分21秒遅れの総合2位にピタリとつける。

2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
イサーク・デルトロ(UAEチームエミレーツ)、エクアドルチャンピオンジャージを着たジョナタン・ナルバエスら6選手が抜け出す ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)
マイヨベルデ(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)マイヨルナレス(山岳賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)
□マイヨブランコ(新人賞)カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオスグレナディアーズ)

グローブスが第2ステージに続いて優勝 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

【ブエルタ・ア・エスパーニャ第13S】ウッズ逃げ切りV…ファンアールトが山岳賞も1位に

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月30日、ルーゴから激坂プエルト・デ・アンカレスまでの175.6kmで第13ステージが行われ、カナダチャンピオンのマイケル・ウッズ(イスラエル・プレミアテック)が23人の先頭グループから最後は単独で抜け出して、同大会で4年ぶり3度目の勝利を収めた。

マイケル・ウッズがブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージ優勝 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

4度目の総合優勝を目指すプリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)は総合優勝を争うライバルたちに大きな差をつけ、首位ベン・オコーナー(デカトロンAG2Rラモンディアル)との総合タイム差を3分16秒から1分21秒に縮めた。

ポイント賞ジャージを着るファンアールトが山岳賞を取りにいった ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli

ポイント賞1位のワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)は山岳賞でも得点を重ね、山岳賞ジャージも獲得した。

2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
ブランドン・マクナルティ(写真)がジェイ・ヴァインとともにコースアウトしてステージ勝利を失う ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
マルク・ソレル ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)
マイヨベルデ(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)マイヨルナレス(山岳賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)
□マイヨブランコ(新人賞)カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオスグレナディアーズ)

山岳賞ジャージを獲得したファンアールト ©Unipublic Sprint Cycling Agency