レストランがないときはカフェテリアで安価にやりこなす

ツール・ド・フランス取材者日記第13ステージ。大移動で心身ともに疲れ果てたときはお気遣いのメッセージをたくさんいただきました。ボクは最高に快適なアルプスで3日間も過ごしたのですっかり回復。きょうも朝のランのあとシャワーを浴び、格安ホテルなんですが朝食を屋外に持ち出しておいしくいただきました。日本のみなさんのほうが猛暑に気をつけて!

前夜に入ったホテルはグルノーブル近郊のユニベルシテという地域。こういったエリアがあるのはかつてから知っていて、ラルプデュエズへのアプローチもいいのでイビスホテルなどに泊まったこともあります。でもユニベルシテの意味が、グルノーブル・アルプ大学だというのは朝のジョギングで初めて認識しました。

開放的で広々とした学園都市で、歩道と自転車道が整備されているのでジョギングをしている人も多かったです。緑の中を6kmほどのジョグはとても気持ちよかったです。

この日のゴールまでは意外とアクセスがよくて、正午にはバランスへ。プロバンスにも近いので気温は高めでしたが、それでも30度ほど。日本から持ってきたUSB起動のノートブック型扇風機が威力を発揮します。

ホテルは数kmの近さなので、しっかりとサルドプレスで仕事して、この日に送らなければいけない原稿はすべて送信。ボクの仕事はこうして毎日完結型なので、翌日に原稿をスライドすることなくこなせばやりきった感いっぱいでホテルに入って飲みに行けるんです。

テーブルの上にバケツが置いてあるけど、海水浴していたわけじゃなくて、ムール貝のカラを入れてねって渡されたもの

この日はフランス最低ランクのF1ホテル。あまり部屋にいると気が滅入るので、最寄りのスーパーまで夕ごはんを食べに行きました。ホテルの近くにレストランがないときはスーパーのカフェテリアに行くのがオススメです。ワインはカラフ(水差し)の大きさを選んで、栓をひねって自分で注ぎ込みます。サラダは大中小のお皿を選んで、目いっぱい盛りつけます。メインにつけあわせのレギューム(野菜)が取り放題でついてくるので、サラダのお皿はいらなかったかな。

そろそろ来々軒(フランスの中華料理店)もいいかなと思ったんですけど、金曜と土曜は料金が高いのでやめました。フランスの来々軒は単品料理を注文するのではなく、ビュフェ料金を支払う食べ放題形式に変わりました。日本料理と称するものもあります。経営者は中国やカンボジアやタイの人が多いですね。

ところで、この日は庶民が憩いとするカフェテリア。カフェテリアはレギュームにライスと熱々のカレースープがあるので、メインを頼めばタダでカレーライスが食べられます。料金は一般的なレストランの2分の1から3分の1ですみます。

ワインはカラフ(水差し)の大きさを選んで、栓をひねって自分で注ぎ込む

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ツール・ド・フランス現地観戦に行くならラルプデュエズでしょ!

ツール・ド・フランス取材者日記第12ステージ。アルプスの4つ星ホテルの快適な部屋を満喫するために、11ユーロなんていうぼったくりな値段のラザニアをピザ屋で温めてもらい、そんな部屋飲みを客観的に考えたときに、ものすごいさみしさを感じてふて寝してしまいました。真夜中に米国テレビドラマでよく聞くような雷鳴がとどろいていた気がしますが、目を開けるさみしさを再確認しそうなので無視しました。

ラルプデュエズは聖地。広告キャラバン隊もいつもと違って隊列を整えて進む

午前7時に自然に起床して、ちょっとパソコンなどをいじっていたので遅くなっちゃいましたが、標高1800mのスキーゲレンデでトレイルラン。この日のために用意したサロモンのトレランシューズを引っぱり出して、斜面を登り始めたんですが、標高が高いので息が切れてしまい走れず。でもガーミンデバイスにすべてのデータが記録されちゃうので、下りはそれなりに走りました。

こんな心地よいお部屋はもっとのんびり過ごしたいものですが、シャワーを浴びて、いつものようにバッグをひっくり返して整理しながらすべてを収納するというルーティーンをやって出発。下山した町がスタート地点でしたが、この日はやはりラルプデュエズでしっかりと時間を過ごしたいという気持ちがあったので、スタートを無視してゴールへ。

もしみなさんがツール・ド・フランスに行こうと思ったら、ラルプデュエズを訪ねることをオススメします。クルマを使うか。自転車を持っていくか。歩きがベースなのでテレキャビンで上るか。いろんな手段があるんですが、たぶんどんな条件でもアドバイスできると思います。

悪魔おじさんはゴールよりもちょっと離れたところに出現。前夜に到着して駐車しやすいからだとか。

これまでラルプデュエズはゴール地点にあらゆる手段を駆使して宿を確保していたんですが、それはそれで大変で。今年は60km離れたグルノーブルに予約。なんと下山はたった35分。2時間たらずで宿へ。いまはカバのキャラで知られるイポーという肉チェーン店のテラス席。お店のWiFi 使ってます。

さすがにイノー時代は知らないんですがフィニョン時代のラルプデュエズは知っているので、観客が半減したのは実感してます。でもこれ、自転車人気の低落じゃなくて、さまざまな要因があるんですよ。そのあたり、どこかのコラムにさりげなく書いています。探してください。

ホテル前のパーキング。ホコリだらけのボクのクルマだけどなかなかイケてる

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●ラルプデュエズのツーリストフィンフォメーション

アルプスになつかしさが持てる…これもツール・ド・フランス取材の恩恵

ツール・ド・フランス取材者日記第11ステージ。2連泊したラ・クルーズの「オテル・モンターニュ」をあとにして、60kmほどのアルベールビルへ。谷沿いの道路はもう何度も通ったことがあり、ムーティエなどいくつかの町は滞在した思い出もある。アルプスになつかしさが持てるなんて、日本人でそんなにいないと思うのでとてもありがたいです。

アルベールビルの市庁舎もツール・ド・フランスを大歓迎

よく晴れて、日差しの強いアルベールビルのスタート地点へ。選手のスタートを待たずに出発する「プレスアバン」と、迂回路を行く「オーコース」のアクセス&待避ルートがコースを走らなくていいので、いつもより短時間でスタートに到着することができました。そして手間なくゴールを目指すことができます。

ところで、スタート地点にアクセスするのにはコツがあります。それは広告キャラバン隊の出発にひっかからないこと。彼らは数百台が待機していた駐車場から隊列を組んでコースインするんですが、この20分ほどはキャラバン隊が最優先でチームカーでさえ止められます。だからチーム関係者は広告キャラバン隊が出発したあとを見計らってスタートの町に着くようにしています。ボクたち取材陣はキャラバン隊出発の前までにアクセスするのが、余裕が持てるのでよく取る方法です。

けさのゆでたまごは我ながら完ぺき。2泊目なのでゆでたまごマシンの性能が把握できている

この日のホテルはレザルクというスキーリゾートで一夜を過ごすことに。レザルク1600とか1800とか2000とか標高のついたホテル郡が点在していて、ボクはレザルク1800の4つ星ホテル。ホテル予約サイトで安価に取れました。欧州の人たちがバカンスを過ごす滞在型ホテルなので、1週間単位の予約が基本なんですが、その間隙でポッカリと空いた1日がネットで売り出されることもあるようです。ちなみに1部屋9000円。ボクはシングルユースですが、2人で泊まれば半額の勘定になります。

ボクの部屋は1階で、テラスから大草原にそのまま出て行けます。乾いた空気と草のにおい。イタリア国境に真っ白なモンブランが見えます。ふもとの町から20km上ってきたので、下山する気持ちはなく、レザルク1600まで降りてスーパーとピザ屋で部屋飲みグッズを調達。テラスで気持ちよく「ジェネピービール」をいただいております。

冬は部屋からスキーで滑り出せるんだね

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これがリゾートっていうものです…アルプスは最高に気持ちいい!

ツール・ド・フランス取材者日記第10ステージ。乾いた空気と草原のにおい。アルプスはさすがに気持ちいいです。山小屋風のホテルは水回りなどが清潔で、レストランはテラス席も用意されているので、防寒具を着込んで外で食事をするのもオススメです。

この日のゆでたまごはまあ成功かな

この日の朝はジョギングに出発したとたんに雨が降ってきてしまい、わずか1kmでホテル戻り。やることがなくなったので、すぐ近くの修理工場にクルマを回して、空気入れを1ユーロで使わせてもらったら、なんと「気圧が高すぎる」というオチに。ちょっと安心したというか、新たな疲れが感じられたというか、とても微妙でしたが、このころには青空も広がって、晴れ晴れとした気分でツール・ド・フランス取材に。

ラ・クルーザにあるホテルはコース上で、実はコースが大きく迂回しているのでゴールのル・グランボルナンまで6kmでたどり着きました。途中で女子レースのラクルス・ツール・ド・フランスがやって来たのでプロカメラ機材を初めて取り出して撮影。終わったらもう何度も訪れているル・グランボルナンのサルドプレスへ。

早朝からツール・ド・フランス公式ブティックが沿道に出現

ここは町の人たちが地元の特産物を用意してもてなしてくれます。前夜もサボワ料理でハムやサラミにちょっと食傷気味でしたが、それでもオススメを聞いて皿に盛ってもらい、そしてもちろんサボワ地方のワインを味わってみることに。サボワは赤も白もロゼも生産されているんですね。

サルドプレスには午前中に到着していたので、しっかりと原稿もフィニッシュ。帰路はもう勝手知ったるルートで、ここで渋滞するとか完ぺきに把握できていて、連泊のためすでにキーを持っているホテルへ。宿が確保されているというのが安心感になり、落ち着いていい原稿を書く秘けつです。

グリエール高原の未舗装路を走る © ASO

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休息日じゃなくて、これじゃ疲労日…ツール・ド・フランスで心身を癒す時間はない

ツール・ド・フランス取材者日記の休息日編。ベルギー国境のルーベからアルプスのアヌシーまでの長距離移動。その前日の第9ステージが終わってからランスまで200kmは南下していたので、この日は残りの580kmを走る必要がありました。最高速度130kmで突っ走るのも慣れなくて抜かれまくりでしたが、後半は一転して大渋滞に。ガソリン残量が少なくて、気が小さいボクはもうホントにドキドキ。

ラ・クルーザにあるホテル「モンターニュ」。2泊で120ユーロ

事故渋滞の高速道路を降りて、しばらくして見つけたスーパーマーケットの看板を目指して、さらに目的地を変更。田舎町にあったカルフールでようやく燃料を入れたんですけど、もうこの日はサルドプレスで仕事する時間がないので目的地をホテルに変更。

ところが頼りとした狭い道はまさかの土砂崩れで通行止め。岩だらけの林道があったのでスタックしながら迂回。そして、もうすぐホテルにたどり着くぞというときに空気圧の警告ランプが出て、ますます不安な気持ちに。フランス語のマニュアルを熟読したら、どうやら空気を入れ直せば解決しそうなので、心を落ち着かせてホテルにチェックインして原稿を2本。朝ごはんを最後に食事を取ってなかったので、午後9時にテラス席でサボワ料理。大ビール「グラン」を1杯だけにして、部屋に戻ってから残りの原稿を書く余力を残しておきました。

NBAバスケットのスーパースター、トニー・パーカーが休息日にツール・ド・フランスを訪問したそうです

グランリ(キンズサイズベッド)の清潔なシーツが心地よかったです。クルマが壊れていないという希望が持てたので、ちょっとだけ気を取り直し、長距離移動の疲れを取るために寝ることにしました。

この日の走行距離は結局600km超。祝杯をあげたかったが、まだクルマの安否が分からず

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アミアンを目指す途中でパリを通過。これからフランス一周かよっ!

ツール・ド・フランス取材者日記第8ステージ。あっという間に大会1週間が過ぎ去っていきました。ここまで順調で、なんの問題もありません。11カ月間、しっかりとカラダを鍛えてきたのが効果を発揮しているのだと実感しています。全日程を追いかけ始めた22年前は、本当にさみしい日々に耐えきれず、最終日を待ちこがれたものですが、最近は残り日程が名残惜しいです。おそらくこれはSNSの発達で、フランスにいながら日本のみなさんと気持ちを共有してできているからだと思います。

アミアン大聖堂 © CRT DIDIER RAUX

シャルトルを出発してこの日のゴール、アミアンまで。世界遺産の大聖堂を1日のうちに目撃できるなんてツール・ド・フランス記者冥利に尽きます。シャルトル大聖堂までの往復を軽くジョギングして、シャワーを浴びて、フランス革命記念日の飾り付けをしたテラスで朝食。

この日はいったんパリまでの高速道路。料金所でカード決済ができず、その昔なら焦ったと思いますが、こっちの人のやり方通り、後続で激怒している車両に向かって「だって、機会がダメなんだもん!」とお手上げポーズをして、モニターで指示を待ちました。

「マシンの右側に郵便ポストがあるでしょ。そこに現金を投げ込んでおいて」との指示。どこかのモニターで監視されているのか、ポストに現金を入れるとゲートが開いて通れるようになりました。別の手段では、後続車両の人に現金を渡して、その人のカードで決済してもらうという…。

気持ちよさそう。ボクもやってもらおう!

でパリ市街地を抜けていざ北上。ということは、これからフランス一周(泣)。

アミアンのサルドプレスはアイスホッケー場でしたが、氷が張ってなかったので寒くなくてありがたかったです。大会のモニターテレビの前に陣取らなくても、アリーナ中央に大型映像があって、どの席でもよく見えました。

そして市街地から3kmほどのホテルへ。ホテル周辺はレストランなどなにもなく、1kmほどのところにカルフールがあったので、カフェテリア利用かなと訪ねてみましたが、フランス革命記念日なので休業。スーパーそのものはやっていたので、長い行列に並んでこの日の夕食を調達したのです。

カルフールで調達したこの日のディナー

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