世界陸上東京大会ポスター決定…デザインは会場やテレビ放送にも

公益財団法人東京2025世界陸上財団が2025年9月に東京で開催される世界陸上の魅力を視覚的に伝える公式ポスターを作成した。コアグラフィックスとして大会の会場装飾などの基調となるデザインとして使用される。

東京2025世界陸上公式ポスター ©WCH Tokyo 25

一筆書きのしぶきが躍動感に…書道家の青柳美扇がふるう

同財団はコアグラフィックスについて、会場装飾とテレビ放送における装飾要素を一体的に開発する観点から、TBS テレビと開発を進めてデザイン全般について監修を行った。

書道家の青柳美扇氏 ©WCH Tokyo 25

コアグラフィックスは、ワールドアスレティックスとも協議し、陸上競技の躍動感を表現することに通じる筆による表現の要素を採用した。一筆(ひとふで)の力や予測できないしぶき は、陸上競技でアスリートが自らの力を尽くして体現する、超人的な走る、投げる、跳ぶ動きにつながる。この筆表現に、躍動感と現代的な要素を取り入れるため、会場となる国立競技場に作品を提供している書道家の青柳美扇(びせん)氏から、デザイン要素の提供を通じた制作協力を得た。

東京2025世界陸上チケットデザイン ©WCH Tokyo 25

公式ポスターの中央に大きく配されているコアグラフィクスは、前面にアスリート要素、中面に筆文字、後面に大会ロゴに用いられているストライプを配置し、また、色使いについても大会メインカラ ーの江戸紫、大会ロゴに使用しているカラーの黒、ゴールド、赤の4色の濃淡で表現することで躍動感がありながらも洗練された格調高いデザインとしている。

東京2025世界陸上チケットデザイン ©WCH Tokyo 25

青山学院大が箱根駅伝祝勝会…3月8日、一般参加も可能

第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が2025年1月2、3日に開催され、青山学院大が大会新記録の10時間41分19秒でゴールし、2年連続8回目の総合優勝を果たした。その優勝を記念し、青山学院大学陸上競技部 第101回箱根駅伝優勝祝勝会が開催される。

箱根駅伝で青山学院大が2年連続8回目の総合優勝

「日ごろご支援いただいている皆様との交流を兼ねて、感謝の気持ちをお伝えする機会」とし、陸上競技部・長距離ブロック選手全員が参加予定。同大学の卒業生・関係者はもちろん、一般の申し込みも可能。

胴上げされる原晋監督

青山学院大学陸上競技部 第101回箱根駅伝優勝祝勝会

日程:2025年3月8日 (土)13時~15時
会場:グランドプリンスホテル新高輪 飛天
参加費:15,000円 関係者・校友は2月10日までの先行販売割引あり

●祝勝会の詳細ページ

大谷翔平はアスリート最優秀賞10傑ならず…棒高跳びデュプランティスと体操バイルズ

2024年に最も輝いたスポーツ選手を選出するアスリートオブザイヤーが12月30日に発表され、男子は棒高跳世界記録保持者のアルマンド・デュプランティス(スウェーデン)が、女子は精神障害を抱えつつパリ五輪で金メダル3個を獲得したシモーネ・バイルズ(米国)が受賞した。

棒高跳びのアルマンド・デュプランティス(左)と体操のシモーネ・バイルズ ©Getty Images

スイスのローザンヌに拠点がある同協会が111カ国・518人のジャーナリストの投票結果を発表した。デュプランティスは過去2年の2位で、今回が初受賞。バイルズは5回目の受賞。

日本選手は最優秀男子にプロ野球の大谷翔平と体操の岡慎之助、女子にフィギュアスケートの坂本花織がノミネートされていたが、トップテンに名前はなかった。2020年にはテニスの大坂なおみが最優秀女子アスリートに選ばれている。

デュプランティス…世界記録更新10回、金連覇、世界王者という破竹の25歳

記録破りのシーズンとなったデュプランティスは603ポイントで年間最優秀男子アスリート部門を席巻。2022年と2023年のAIPS投票で2位だったが、初めてこの権威ある賞を獲得した。

世界室内陸上競技選手権、欧州陸上競技選手権、パリ五輪でタイトルを守ったデュプランティス。6.24m、6.25m、6.26mと世界記録を次々と塗り替え、室内・屋外で無敗のシーズンを送った。

パリ五輪では、6.25mを成功させて9度目の世界記録を樹立。すでに6.00mで東京五輪に続く金メダル獲得を決めていて、1950年代以降男子棒高跳で初の連覇を果たしていた。2週間後には、ポーランドのシレジア・ダイヤモンド・リーグ大会で、キャリア10度目の世界記録を更新した。初めて世界記録を更新したのは2020年2月で、それ以降は世界の頂点に君臨し続けている。

セルビアのテニス界の象徴的存在ノバク・ジョコビッチは37歳で男子シングルスで最年長の五輪金メダリストとなり、生涯ゴールデンスラムを達成した5人目のテニス選手となったが、368ポイントで2位に終わった。同年にツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリア、世界選手権の「三冠」を獲得した史上3人目の選手、スロベニアのタデイ・ポガチャルは294ポイントで3位になった。

2024 AIPS男子アスリートオブザイヤー

1. アルマン・デュプランティス(スウェーデン)– 陸上競技 – 603
2. ノバク・ジョコビッチ(セルビア)– テニス – 368
3. タデイ・ポガチャル(スロベニア)– 自転車競技 – 294
4. レオン・マルシャン(フランス)– 水泳 – 246
5. ヴィニシウス・ジュニオール(ブラジル)– サッカー – 226
6. カルロス・アルカラス(スペイン)– テニス – 220
7. ラミネ・ヤマル(スペイン)– サッカー – 211
8. ヤニック・シナー(イタリア)– テニス – 180
9. ミハイン・ロペス(キューバ)– レスリング – 172
10. ロドリ(スペイン)– サッカー – 144

バイルズ…東京の途中棄権から精神的に復活。五輪と世界選手権の獲得メダルは30個

パリ五輪で金メダル3個と銀メダル1個を獲得したバイルスは、703ポイントを獲得して5度目の年間最優秀女子アスリート賞を手中にした。2年連続でFIFA最優秀女子選手に選ばれたスペイン、バルセロナのミッドフィールダーであるアイタナ・ボンマティ(337ポイント)と、セントルシア初の五輪100m金メダリスト、200m銀メダリストのジュリアン・アルフレッド(263ポイント)を抑えた。

2024 AIPS女子アスリートオブザイヤー

1. シモーネ・バイルズ(米国)– 体操 – 703
2. アイタナ・ボンマティ(スペイン)– サッカー – 337
3. ジュリアン・アルフレッド(セントルシア)– 陸上競技 – 263
4. シファン・ハッサン(オランダ)– 陸上競技 – 226
5. マルタ(ブラジル)– サッカー – 196
6. ケイティ・レデッキー(米国)– 水泳 – 187
7. シフリン・ミカエラ(米国)– アルペンスキー – 176
8. ヤロスラバ・マフチク(ウクライナ)– 陸上競技 – 165
9. ベアトリス・チェベト(ケニア)– 陸上競技 – 157
10. イガ・シフィオンテク(ポーランド)– テニス – 144

最優秀チーム賞はアルゼンチンサッカー、大会はパリ五輪

2024年のAIPS最優秀チームはアルゼンチンサッカー ©Carmen Mandato/Getty Images

団体賞と大会も投票され、最優秀チーム賞はアルゼンチンサッカーナショナルチーム、大会はパリ五輪が1位に選ばれた。

AIPSはスポーツの国際大会を報道する記者・カメラマンが所属する国際団体で、年末に1年間で最も活躍した選手らを投票によって選出するのが恒例。スポーツ界で輝いたアスリートを議論することに特化した最も国際的な世論調査と言われる。

世界各国でスポーツ大会を取材する記者らが投票するため、日本で報道されることが多いスポーツ選手が上位にランクされることはまれで、サッカー、陸上競技、テニスなど世界中で行われているスポーツシーンで活躍する選手がラインナップされる。

●AIPSの詳細ページ

2024アクセスランキング1位は世紀の6位羽生結弦…プレスポーツ

スポーツコンテンツを集めたPRESSPORTS(プレスポーツ)はおかげさまで7周年。最も読まれた記事のトップテンを集計しました。 これからもさまざまな分野でのホットな情報をお送りしていきます。

【1位】過去100年のベストアスリートにS・ウィリアムズとアリ…羽生結弦が6位

テニスのセレーナ・ウィリアムズ(左)とボクシングのモハメド・アリ

国際スポーツプレス協会(AIPS)が1924年から2024年までの100年間におけるベストアスリートを投票により決定し、パリ五輪の真っただ中に発表。注目は日本のプロスケーター羽生結弦さんが6位に食い込んだことでした。

自転車ニュースの取り扱いが多いプレスポーツでは異色の掲載でしたが、AIPS会員として実際の投票に加わり、即時に報道したことで日本の羽生さんファンの目にとまる記事をお送りできたからだと思います。

【2位】イエローハットがワイズロードの全株式取得で子会社化

ワイズロード新橋店

イエローハットが、スポーツ自転車チェーン店のワイズロードを運営するワイ・インターナショナルの全株式を取得し、子会社化することを発表。自転車産業界でも大きなニュースとなりました。イエローハットにより全国展開し、良質のスポーツバイクがどこでも手に入る時代に期待したいです。

【3位】キャノンデールが日本を撤退…10月からの販売はインターテックが継承

キャノンデールファクトリーレーシング(CFR)による実走チェック

ブランド創業50周年を迎えた最も歴史の長い米国キャノンデールでしたが、日本法人のキャノンデール・ジャパンでの販売と各種サービスが2024年9月30日で終了。自転車関連商品の輸入・販売商社インターテックに事業移管されました。

【4位】新しいスマホにGarminデバイスがペアリングできない時の解決法

スマホを買い換えるときはLINEのようにGarminデバイスもあらかじめ対処しておく必要がある

新しいスマホを入手して、手持ちのGarminデバイスを同期しようとするとたいてい失敗します。実は奥深い理由があるので、しっかりとレポートしています。息の長い人気コラムです。

【5位】安治川部屋公認の頑丈で安心・快適な高耐荷重設計自転車発売へ

大相撲・安治川部屋公認のデュラシック100

丈夫で長持ちするお買物自転車がほしい。自転車チェーン店と相撲部屋がコラボして企画・発売しました。

【6位】新幹線輪行…特大荷物スペースを予約するなど5つのテク

これが東海道新幹線の特大荷物スペース。2列席と3列席の最後尾のうしろにある

新幹線や特急などに輪行袋を持ち込む際は、路線によって事情が異なるので要注意。予約などのやり方をまとめました。

【7位】連載開始=ヒマラヤにある未踏峰プンギに日本の学生隊が挑戦

HCから見上げたプンギ山頂

ヒマラヤの未踏峰に初登頂した学生5人が持ち回りで執筆する連載記事は、現在も継続中。その生々しいアタックの模様や、現地で見たネパール山岳ビジネスなどをレポートしています。

【8位】海の向こうに3000m級の山岳が望める絶景富山湾サイクリング

立山連峰がかすかに見える比美乃江公園

日本のナショナルサイクルルートを実走してレポートする記事のシリーズです。Cycling Route特集も好評です。

【9位】アウェイでも負けずに金を…パリ五輪初陣を飾る柔道角田夏実が意欲

パリ五輪のマスコット、フリージュと柔道日本代表の角田夏実

2024パリ五輪で日本勢最初のメダル獲得者となるのは、柔道48kg級の角田夏実だと予想しています。

【10位】脂肪が一番燃える心拍数…40歳で安静時60なら144、50歳なら137

2018年の記事ですが、相変わらず読まれています。脂肪が最も効率的に燃焼する計算式を紹介しているので、だれでも数値が簡単に割り出すことができ、無駄のないフィットネスに役立ちます。

羽生結弦と人生の意味。記録破りのアイスショー…AIPSがワールドニュース掲載

国際スポーツプレス協会(AIPS)のウエブサイトが、12月7日にさいたまスーパーアリーナで開催されたプロスケーター羽生結弦さんのアイスショーの意義を伝える記事を掲載した。執筆はイタリアの日刊紙『コリエレ・デラ・セラ』文化部のコスタンツァ・リッツァカーサドルソーニャ。

国際スポーツプレス協会は、過去100年間で最も偉大な男性アスリート10人の1人(6位)に羽生さんを選出している。

ミラノ、2024年12月20日 – フィギュアスケートの枠を超え、スケート、映画、ストーリーテリング(語り伝え)、解説、音楽、ダンスなどを融合させた日本発の新しい芸術。12月7日(30歳の誕生日)に東京都心北部のさいたまスーパーアリーナで初開催された2度目のツアー「羽生結弦 ICE STORY 3rd – Echoes of Life」では、羽生結弦のフィギュアスケートに対するビジョンが明確に示されています。(記事冒頭を抜粋)

●Yuzuru Hanyu and the meaning of life. A record-breaking ice show

【ヒマラヤ未踏峰に挑む】Episode 7/ネパール山岳ビジネスの現状と未踏峰遠征で実際にかかった費用

ヒマラヤにある標高6524mの未踏峰プンギに2024年10月12日午後12時09分、日本山岳会学生部の5人全員、井之上巧磨(青山学院大)、尾高涼哉(東京大)、中沢将大(立教大)、横道文哉(立教大)、芦沢太陽(中央大)が初登頂した。ヒマラヤ未踏峰にたどり着くにはいくらかかったのか? ネパール山岳ビジネスの現状と合わせて、横道が報告。

自分たちで切り拓く道。標識もFIXも支点もない雪稜。プンギにて

商業登山ならしたくない…自分らの手で道を切り拓いて登りたい

遠征帰還後にたびたび聞かれることの中で、費用の話がある。私もこの遠征に行くにあたって、両親から「金持ちの道楽」とも言われたりしたものだが、実際にそのように思っている人は少なくないと思う。

たとえば最高峰のエベレストは契約するエージェントやパッケージにもよるが、総費用でだいたい1000万円かかるとも言われており、私も幼い頃に「高いお金を払ってまでも、自分の命を危険に晒すようなことをなぜするのか」と疑問に思うことはあった。今回ヒマラヤ山脈の未踏峰に挑んだ訳であったが、やはりこの話を聞いて「エベレストに登るんだ」という人は非常に多く、「ヒマラヤ山脈≒エベレスト」ではないことを説明することが多かった。

エベレストなどの8000m峰は商業登山がほとんどであることが現状である。商業登山の定義はさまざまではあるが、その名前の通りビジネス化された登山のあり方であり、豪華なガイド登山をイメージすると分かりやすいだろう。テントの設置や食事、FIXロープの設置など全てガイドがやってくれるのである。

確かに登山者本人には山頂まで行く最低限の体力と気概が必要ではあるが、技術面では登攀行為で必要となるような高度な技術を擁していなくても行けるのがポイントである。一昨年お世話になったガイドの方からは「君たちはなにもしなくても、歩けさえすれば※アマダブラムにでも僕が連れていけば登れるよ」とも言われたりするところから、商業登山は私たちがこの間、自分らの手で道を切り拓きながら未踏峰に登る行為と全く異なる種類の登山であると思った。

※アマダブラムは、ネパール東部ヒマラヤ山脈に位置する標高6812mの美しい山で、その特徴的な形状から「ヒマラヤの宝石」と称され、登山家に人気の高い峰です。

ヒマラヤ遠征がネパールに多くの雇用機会を生み出す

ネパールでは主にこのような商業登山を中心にビジネスは回っており、理屈としてはガイド料を筆頭に入山料や小屋泊代、荷物持ちのポーター代など1回の山行にたくさんの雇用機会を生んでいる。アジア最貧国とも呼ばれるネパールは主な産業がなく、国民の半数が海外に出稼ぎに行く中、観光業が国内での大きな利益を生んでいることは明白である。

今回私たちはベースキャンプまで山小屋(通称ロッジ)を経由して行った。4700mのベースキャンプまではガイドの方と進み、その先は自分たちだけで進んだのがいわゆる、先ほど言及した商業登山と大きく異なるところだろう。今回の場合はベースキャンプにガイドとコック、そしてポーターの計3名が駐在しており、一番近い村までプンギから10kmほどあることを考えると、とてもありがたい限りであった。

今回の遠征での予期せぬ出費

我々の今回の隊での予算の誤算として大きかったのが2つ、関税と食費であった。

今回の遠征において装備が非常に重かったことから、事前にネパールに国際郵便で送ることとした。しかし、不幸なことに後日18万円の関税を取られることとなってしまった。その理由としては内容物記載事項において不要なトラブルに巻き込まれまいと正直に新品価格での価値を内容物として30万円ほど記載したからではないかと推測できた。旅の始まりでの18万円の出費は隊の財布に堪えるものがあった。

タメル地区でキャッシングに挑む。ATMによって手数料が違うため、手当たり次第に挑む

外貨への両替も昨今の円安の煽りを受け、手数料を入れると、100ネパールルピーを手に入れるのに125円かかるというような状況。クレジットカードのキャッシングも両替屋とも変わらない手数料での両替だったため、常に為替相場を見ながら円の価値が上がるのをひたすらメンバー全員が祈っていた。結局遠征が終わり、カトマンズに戻ってくる頃には円安は悪化しており、みな頭を抱えて残りの2週間を過ごした。

当たり前であるが、キャラバンが進み、山々の奥に行くほど物価は上がり、OBOGから聞いた数十年前の相場とは大きくかけ離れていた。想定外の出費から、途中からは自分でお湯を沸かし始めるなど、泊めてくれる彼らからしたらとても非経済的な行為をしていたと思う。

ロッジでのダルバート。ロッジごとに味付けが異なる

ネパールの定番料理のダルバート一食の価格が1000ルピー(1200円)と想像の2倍の値段で、1日3食ダルバートだったメンバーも1日1ダルバートにせざるをえない状況にもなった。一方、宿泊費は想定通りで一泊ツインルームで1200ルピーなど非常にリーズナブルであった。聞く話によると、エベレスト街道など外国人登山客の多い山域は値段がより高く設定されているらしく、注意が必要だ。

一方、昨年訪れたロールワリン渓谷は比較的アプローチがしやすいところから物資が多く流入し、物価が比較的安かったのではないかと考えた。山域ごとに価格設定は大きく異なるところから予算にはある程度の幅を持たせるのがいいだろう。

結局いくらかかったか

当初の予算としては、全体で約575万円。1人あたり約115万円であった。寄付金は各大学のOBOG、日本山岳会の会員方、そして日本山岳会海外登山奨励金を含むと340万円近く集まり、1人あたりの負担額はだいたい50万円、プラス新調した個人装備となった。

実際にかかった支出は約590万円で、15万円ほどの超過であり、関税がその大半を占めた。航空券が安く買えたところや、アルファー米など尾西食品から食料の協賛のおかげで少しは相殺することができて、物価の高騰や円安の影響を受けながらも全体で15万円の超過ですんだのは幸運であった。

私は現在、遠征のために新しく購入したダブルブーツの分割払いの返済に追われており、帰国早々アルバイト尽くしの生活を送っている。年末にはその支払いが全部済むので、来年には撮影した映像の整理に入りたいと考えている。

横道文哉の愛用品

Kindle Paperwhite 

1カ月以上電波の繋がらない山行での順応日はとても退屈です。完全防水で重さも200g程度、本や漫画がギガ数にもよるが数千冊保存できる点から、おすすめです。かさばる漫画もこれで何百冊もどこにでも持っていけます。

チャレンジを終えて…横道文哉

この1年半プンギ遠征と就職の2つを大きな目標に日々努力していたところ、両方とも幸運にも成し遂げてしまったため、燃え尽き症候群のような日々を送っています。春から社会人になる身として、山と仕事の両立を目指して、山だけでなく、人生そのものを自分の納得できるものにしたいと思います。目指せチベットの未踏峰。


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