ロシア排除でも個人参加で東京五輪へ…イルヌル・ザカリン

2020シーズンにCCCチームに移籍したロシアのイルヌル・ザカリンがシーズンの参戦計画を明かした。ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、そして中立選手として2020東京五輪を目指したいと語った。ロシアは国家的なドーピング違反によって五輪から排除される可能性がある。

イルヌル・ザカリン ©Tim de Waele/Getty Images

2019シーズンはカチューシャ・アルペシンに所属していたザカリンは30歳。新たなキャリアを求めて刺激を与えようとCCCに移籍した。「新チームでは役割が明確に定義され、すべてが非常によく組織されている」と、トレーニングキャンプ中にその手応えをコメントしている。

2019年はジロ・デ・イタリアで4年ぶり2度目のステージ優勝を挙げ、総合10位でフィニッシュした。

「シーズン前半から1週間のステージレースを走って競争力を高め、自分のトップレベルに戻りたい。昨年と同様にジロ・デ・イタリアを走り、ツール・ド・フランスでも2016年に続くステージ優勝と総合成績の上位を目指したい」とザカリン。

カチューシャ・アルペシンのイルヌル・ザカリンが2019ジロ・デ・イタリア第13ステージで独走 ©Fabio Ferrari / LaPresse

過去にドーピング違反のザカリンは東京に出場可?

ツール・ド・フランス終了後は東京五輪への出場を望んでいるが、世界アンチドーピング機関によってロシアはオリンピックから除外される可能性が高い。それでも一部のロシア選手は個人参加で競技することを許されるのだが、2009年にザカリンはステロイドの陽性検出で2年間の活動停止処分を受けている。ザカリンの出場を国際オリンピック委員会が認めるかは定かではないという。

「多くのロシア選手と同様に国際的な制裁には憤りを感じている。だからどんな色の旗の下であっても東京五輪に出場できるように、必要な書類を提出するつもりだ」とザカリンは東京行きをあきらめていない。

●CCCチームの公式サイト

不注意によるドーピングを回避するためファン差し入れ辞退…宇都宮ブリッツェン

5月の国際レース、ツアー・オブ・ジャパン、ツール・ド・熊野などを控えた宇都宮ブリッツェンが、公式ホームページで「選手への飲食物の差し入れについて」と題して、「受け取りを控えさせていただきます」と掲載した。ファンの厚意としてこれまではありがたく受け取っていたが、ドーピング検査に影響を与える可能性のある成分を不注意で選手が摂取してしまう恐れもあるため。

宇都宮ブリッツェンのホームページ(スクリーンショット)

「健康食品や市販食品、食材の中にも、製造過程中でドーピング検査に影響を与える可能性のある成分が含まれてしまうケースなど体調管理に影響をきたす場合もあることから、選手のコンディション維持のため、飲食物全般の差し入れに関しましてはご遠慮下さいますようお願い申し上げます」とホームページ。

「選手たちを激励するために差し入れをいただいたファンの皆様には大変申し訳ございませんが、なにとぞご理解いただけると幸いです」と結んでいる。

●選手への飲食物の差し入れについて(宇都宮ブリッツェン)

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