【ジロ・デ・イタリア】ポガチャルが悪天候でコース変更の16Sで5勝目

第107回ジロ・デ・イタリアは5月21日、悪天候によるコース変更でラサからサンタ・クリスティーナ・ヴァルガルデナまでの118.7kmに短縮された第16ステージが行われ、UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)が優勝。ステージ5勝目を飾るとともに、総合成績のトップを守った。

悪天候による混乱もポガチャルは止められない ©LaPresse

「総合3位だったダニエル・マルティネスのほうが最終週は手ごわいと思っていたので、最後は差を広げようとした。それにしても今日はジュリオ・ペリッツァーリが素晴らしい走りをして才能を見せつけたので、今週にステージ優勝できることを願っている」とポガチャル。

混乱の第16ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

「私は計画するのが好きで、ガールフレンドはいつもすべてをきちんと整理したがる。以前はそうではなかったのですが、年齢を重ねてきた今は計画を完璧に実行したいと思っている。そうは言ってもサイクリングでそれはほとんど不可能で、今日は物事が計画通りに進まなかった。それでも勝利を手にした。モビスターが集団を牽引したので、チームでそれほど多くの作業をする必要がなかったことをうれしく思う。私たちにとって素晴らしいサプライズだった」

ポガチャルが今大会5勝目 ©LaPresse
ゴール後にポガチャルは大健闘のジュリオ・ペリッツァーリにマリアローザとアイウエアをプレゼント ©LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
マリアアッズーラ(山岳賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マリアビアンカ(新人賞)アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーンビクトリアス)

厚手のチームウエアで第16ステージ優勝の表彰台に立つポガチャル ©LaPresse

【ジロ・デ・イタリア】ポガチャルが天王山独走で総合Vに現実味

第107回ジロ・デ・イタリアは5月19日、マネルバデルガルダ〜リビーニョ間の222km山岳コースで第15ステージが行われ、総合1位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)が独走勝利。今大会4勝目を挙げた。

スロベニアにも近い北部イタリアの山岳でポガチャルが独走 ©Luca Bettini/Pool/LaPresse

ポガチャルは所属するUAEエミレーツの完璧なレース運びの後押しを受け、残り15kmでアタック。最後まで逃げていたモビスターのナイロ・キンタナ(コロンビア)を逆転してトップフィニッシュ。総合2位ゲラント・トーマス(英国、イネオスグレナディアーズ)との差を3分41秒から一気に6分41秒に広げた。

2024ジロ・デ・イタリア第15ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

ポガチャルのグランツールでのステージ優勝はこれで18に。プリモシュ・ログリッチの19勝に続く記録で、最多記録はマーク・カベンディッシュの54勝。

ポガチャルが独走 ©Luca Bettini/Pool/LaPresse

「今日はキャリアの中で最高の日の一つだ。ルートもよく、上りもとてもよかったので、素敵なステージとなった。12月からこのステージを念頭に置いていた。それをコントロールできて本当によかった」というポガチャル。

伏兵たちが抜け出したが、非常に強力なアタックだったという。追い風が吹いていたので、ポガチャルとチームは慎重に動きを見極める必要があった。アシスト役のラファウ・マイカの牽引が終わると、ポガチャルが前を追って単独で飛び出した。

2024ジロ・デ・イタリア第15ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

「キンタナとフルームをテレビで見ていた頃は、ゴールまで遠い地点からアタックしないといつも怒っていたけど、今日はアタックしてくれた。しかし、今日はキンタナは素晴らしい走りをしてくれたし、区間2位に入ったゲオルク・シュタインハウザーも素晴らしい仕事をしてくれた。今日は言及に値するライダーが何人かいる」(ポガチャル)

2024ジロ・デ・イタリア第15ステージ ©GETTY

つきあっているウルスカとの初めてのデートもここだった

「リビーニョには何度も来ている。ジュニア1年目にサンモリッツで代表チームと一緒にトレーニングキャンプをしたんだけど、ガソリンを安く満タンにするために、壊れかけたバンでここまで来たこともある。ほぼ毎年リビーニョに戻ってきた。これまでの生活の中で一番いい思い出がある場所だ。正直に言うと、婚約者のウルスカとの初めてのデートもここだからね」とポガチャル。

「今日は総合リストのトップに掲載されたが、ナンバーワンにはまだ遠く離れている。このクイーンステージを制覇できてとてもうれしい。すべてのジロ・デ・イタリアには独自のストーリーがあるから、来週どうなるか見てみたい。今のタイムギャップとチームには満足している。明日、最後の週の計画を立てる」

ポガチャルがナイロ・キンタナを振り落とす ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse
マリアローザのポガチャルが第15ステージで独走勝利 ©Marco Alpozzi/Lapresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
マリアアッズーラ(山岳賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マリアビアンカ(新人賞)アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーンビクトリアス)

マリアローザのポガチャル。2024ジロ・デ・イタリア第15ステージ ©Gian Mattia D’Alberto/Lapresse

【ジロ・デ・イタリア】ポガチャルが2区間連続、山岳初日を制す

第107回ジロ・デ・イタリアは5月11日、スポレート〜プラーティディティーボ間の152kmで第8ステージが行われ、総合1位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)が有力選手との競り合いを制して優勝。第2ステージ、第7ステージに続く今大会3勝目。

マリアローザのポガチャルが2024ジロ・デ・イタリア第8ステージ優勝 ©LaPresse

不満が溜まるだろうが、僕たちは勝つために参加している

「他のライダーがフラストレーションを溜めているのは確かだけど、僕はお金を払ってくれるチームのためにレースをしているし、チームメイトは僕が勝つために走っている。彼らはジロ・デ・イタリアに向けて一生懸命準備をしてきて、自分たちが勝てる強さを見せてくれたので、勝てなかったら努力が報われなかったと思う。今日は勝ててとてもうれしい」と圧倒的な強さを見せるポガチャル。

「でも、総合成績を争うライバルたちは最後の登りで力強く走ったので、自信を取り戻したと思うし、これからのステージで大きなバトルを繰り広げることになると思う」

2024ジロ・デ・イタリア第8ステージはいよいよ山岳区間へ ©Fabio Ferrari/LaPresse
2024ジロ・デ・イタリア第8ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse
マリアローザのポガチャルが第8ステージのゴール勝負でライバルを振り切る ©LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
マリアアッズーラ(山岳賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マリアビアンカ(新人賞)キアン・アイデブルックス(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)

ポガチャルが2024ジロ・デ・イタリア第8ステージでマリアローザを守る ©Massimo Paolone/Lapresse

●ジロ・デ・イタリアのホームページ

【ジロ・デ・イタリア】ポガチャルがTT圧勝で総合2位以下に大差

第107回ジロ・デ・イタリアは5月10日、フォリーニョ〜ペルージャ間で第7ステージとして40.6km個人タイムトライアルが行われ、総合1位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)が優勝。第2ステージに続く大会通算2勝目。

マリアローザのポガチャル ©Marco Alpozzi/Lapresse

ボーラ・ハンスグローエのダニエル・マルティネス(コロンビア)が総合2位に浮上したが、ポガチャルとの差は2分36秒。前日まで46秒遅れの総合2位だったイネオスグレナディアーズのゲラント・トーマス(英国)は2分46秒遅れの総合3位に後退した。

ポガチャル ©Fabio Ferrari/LaPresse

トーマスとマルティネスとの差が予想よりも開いた

「昨年から新しいTTバイクを使っている。ポジションを変えて、快適に乗れるように取り組んでいる。今日のような超ロングTTでも、かなりのパワーをプッシュすることができた。努力が報われることを証明した。自分自身のポジティブに驚いたし、バイクでの自分のフィーリングにとても満足している」とポガチャル。

フィリッポ・ガンナは17秒遅れの区間2位 ©Fabio Ferrari/LaPresse

マリアローザを着用した選手がステージ優勝したのは、2021年のエガン・ベルナル以来。また5月10日は1931年に初めてマリアローザが制定された記念日で、この日にマリアローザを着用した選手が勝ったのはポガチャルが初めて。

最速ラップを刻むポガチャル ©Fabio Ferrari/LaPresse

「ゲラント・トーマスとダニエル・マルティネスとの差が予想よりも開いたが、ローマまではまだ長い道のりがある。まだちゃんとした山岳ステージが始まっていない。誰もがチャンスをうかがいながら攻めてくるので、レースをコントロールするのは本当に難しいだろう。

今回はチーム全体がとても強くて、全員がいい状態にあり、素晴らしい仕事をしてくれている。マリアローザを持っているのを楽しんでいて、それでレースをするのは素晴らしいこと。昨日はサポーターがボクとUAEチームを応援してくれているのが聞こえてきて、それがボクにさらなるモチベーションを与えてくれた」(ポガチャル)

マリアローザのポガチャルがトップタイムでフィニッシュ ©Massimo Paolone/Lapresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
マリアアッズーラ(山岳賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マリアビアンカ(新人賞)ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)

マリアローザを守ったポガチャル ©Lapresse

ポガチャルがジロ・デ・イタリア第2Sで独走して早くも首位に

第107回ジロ・デ・イタリアは5月5日、サンフランチェスコ・アルカンポ〜サンチュアリオディオローパ間の161kmで第2ステージが行われ、UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)が独走で優勝。総合成績で首位に立った。

ジロ・デ・イタリア第2ステージで優勝したポガチャル ©Gian Mattia D’Alberto/Lapresse

ポガチャルはグランツール全てでステージ優勝した108人目の選手。ツール・ド・フランス11勝、ブエルタ・ア・エスパーニャ3勝、ジロ・デ・イタリア1勝。

またポガチャルは今季の勝利数で8勝となり、単独トップに。スロベニア勢の大会勝利数はこれで10勝目。

ジロ・デ・イタリア第2ステージ ©Lapresse
ジロ・デ・イタリア第2ステージ独走するポガチャル ©Lapresse
ジロ・デ・イタリア第2ステージでアタックするポガチャル ©Gian Mattia D’Alberto/LapresseLuca Bettini/SprintCyclingAgency©2024
ジロ・デ・イタリア第2ステージでマリアローザを獲得したポガチャル ©Gian Mattia D’Alberto/Lapresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)フィリッポ・フィオレッリ(イタリア、VFグルップ・バルディアーニCSFファイザネ)
マリアアッズーラ(山岳賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マリアビアンカ(新人賞)キアン・アイデブルックス(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)

ポガチャルが独走でリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ優勝

第110回リエージュ〜バストーニュ〜リエージュがベルギーで4月21日に行われ、UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)が独走で3年ぶり2度目の優勝を果たした。1分39秒遅れの2位はDSMフィルメニッヒポストNLのロマン・バルデ(フランス)。2分02秒遅れの集団スプリントでトップを取ったアルペシン・ドゥクーニンクのマチュー・ファンデルプール(オランダ)が3位。

ラ・ルドゥーテでアタックしたポガチャル ©A.S.O. Gaëtan Flamme

ポガチャルは6度目のモニュメントタイトル獲得となり、世界チャンピオンのファンデルプールに並んだ。

ポガチャルが天国の義母に捧げるウイニングポーズ ©A.S.O. Gaëtan Flamme
バストーニュ近郊にあるサンロシュの丘 ©A.S.O. Gaëtan Flamme
アルカンシエルのファンデルプール ©A.S.O. Gaëtan Flamme
ポガチャルが2024リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ優勝 ©A.S.O. Gaëtan Flamme
ポガチャルを中央に、左が2位ロマン・バルデ、右が3位マチュー・ファンデルプール ©A.S.O. Gaëtan Flamme