【ツール・ド・フランス現場雑感】10人用の山小屋に6745円で泊まる

ポガチャルがアタックしてステージ10勝目…遅れたビンゲゴーはマイヨジョーヌ

第110回ツール・ド・フランスは7月6日、タルブ〜コトレ・カンバスク間の145kmで第6ステージが行われ、UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)がユンボ・ビスマのヨナス・ビンゲゴー(デンマーク)に24秒差をつけて今大会初優勝。大会通算10勝目。総合成績ではビンゲゴーが首位に立ち、これを25秒差で総合2位ポガチャルが追う展開となった。

ポガチャルがアタック。ビンゲゴーがこれを追えない ©A.S.O. Charly Lopez

荷物をまとめて帰ろうとしたが脚が回った(ポガチャル)

最後の上りで一騎打ちとなったビンゲゴーとポガチャル。残り2.8kmでポガチャルが勝負に出た。上りとは思えないスピードで一気に差をつけ、さらにじわじわと引き離す。2年ぶり3度目の総合優勝を目指す王者の走りだった。

2023ツール・ド・フランス第6ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet

「上り坂でユンボ・ビスマ勢の速い走りに圧倒されたので、昨日のように調子が悪かったら荷物をまとめて帰ろうと思った。でも脚が回った。25秒遅れは絶好のタイム差だ。最終ステージまでし烈な戦いになるだろう」とポガチャル。

2023ツール・ド・フランス第6ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨベール(ポイント賞)ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ニールソン・ポーレス(米国、EFエデュケーション・イージーポスト)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

ファンアールトがビンゲゴーを牽引。ポガチャルもついていく ©A.S.O. Charly Lopez
2023ツール・ド・フランス第6ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
ポガチャル対ビンゲゴーの一騎打ち ©A.S.O. Charly Lopez

これまでの経験値が多少なりとも生かされている

ピレネーの山岳ステージ初日はゴールのラランスから関係車両は憲兵隊の誘導で宿泊地のポーまで35kmを隊列で北上していきます。観客も帰路を急ぐため混乱は必至で、そのためボクは北のポーへは向かわず、さらに奥深くのオービスク峠に向かうキャンプ場を予約しました。

ダイニングルームの階段を登っていくとベッドルームが2部屋。さらに別のベッドルームやシャワー4つ、トイレ3つがある

そのため渋滞にもあうことなく、ものの30分ほどで管理棟に到着。午後7時を過ぎても鍵のありかにたどり着けるように暗証番号をメールでもらっていましたが、やっぱり対人のほうが安心ですよね。そして案内されたのが、谷の一番奥にある大きなシャレ(山小屋)。そこまでは未舗装路の徒歩。キャスター付きのバッグが全く役に立たず、とりわけ翌朝の上りは途中で2回休んだほどです。

テーブル席にコンセントがなく、結局パソコン仕事はここでした

管理棟の前にはプールがありましたが、見ているだけで寒くなるほど周囲はしっとりとして心地よい程度の寒さに。ディナーも朝食も別料金でオーダーできましたが、いいお値段で、しかもキッチンもあるというので手持ちの食材で部屋飲みに。

レセプションから歩いて一番谷底にある山小屋をあてがわれ、荷物を運ぶのに息が切れた

二棟構造がひとつになった大きな山小屋です。ベッドルーム3部屋はすべて2階にあって、合計10人が宿泊できるようです。トイレは3カ所ほど、シャワーも3連繋がりのものとちょっと立派な別のものが1つ。フェイク暖炉もありました。

キッチンもあるのでレストランにはいかず、手持ちの食材でくつろぎながら部屋飲み

ホテルドットコムで決済した宿泊費は6745円。真冬の格好でテラスに出て、カウベルの音が風に流れて聞こえる中で歯ブラシ。フランスが地上の楽園と感じる瞬間です。ずっと滞在していたいですが、あと1時間で出ないと。

翌日のゴール後はオービスク峠を越えればすぐ。ヒツジにブロックされなければ大丈夫。できるだけ岩盤側を走って谷底を意識しないで運転することを心がけ、いちはやく到着。

プールはあるけど寒くて入れない
オービスク峠の東麓側は断崖絶壁
1kmごとに頂上までの距離・勾配値が表示されている
ツール・ド・フランスが初採用した4つの峠の一つ、オービスク

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🇫🇷ツール・ド・フランス2023特集サイト

ポガチャルがラ・フレーシュ・ワロンヌで圧巻のラストスパート

ベルギーの伝統レース、ラ・フレーシュ・ワロンヌが4月19日に行われ、UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)が最後のユイの丘でメイン集団を抜け出して優勝した。

ポガチャルを擁するUAEエミレーツがユイの丘でメイン集団の戦闘を引っ張る ©A.S.O. Billy Ceusters

同日に行われた女子のラ・フレーシュ・ワロンヌファムはSDワークスのデミ・フォレリンク(オランダ)が優勝した。

ラ・フレーシュ・ワロンヌは距離194.2kmで争われた ©A.S.O. Maxime Delobel

2023年のツール・デ・フランドルを圧倒的なパワーで制したポガチャルに対して、だれが待ったをかけるか? レースは後半戦でユイの壁を頂点とする周回コースに入り、3回目のユイの壁がフィニッシュとなる。ポガチャルにとっては得意とするコースレイアウトだ。

ラ・フレーシュ・ワロンヌのユイの丘を上る第1集団 ©A.S.O. Maxime Delobel

結果から言うとだれもポガチャルに待ったをかけることはできなかった。UAEエミレーツは、最後の上りまでポガチャルが位置するメイン集団を牽引し続け、スロベニアのリーダーはこのクラシックでの初勝利を得るために、最後の最後でスパートした。

ユイの丘で逃げた選手らを追うUAEエミレーツのアシスト勢 ©A.S.O. Billy Ceusters

エルブをスタートしてユイの壁にゴールする距離194.2kmで争われた第87回大会。173選手がスタートした。UAEエミレーツとトム・ピドコックを擁するイネオスグレナディアーズが、64 kmで最大となる3分50秒差で逃げる第1集団を警戒。メイン集団の先頭で先頭交代した。レースが1回目のユイの壁を通過する時(119.8km)にその差は1分15秒に縮まった。

ユイの丘のバトル ©A.S.O. Billy Ceusters

2回目のユイの壁(157.1km)でその差は57秒に。新たに2選手が残り31kmで後続から合流したが、メイングループは残り25kmで25秒差まで接近。

結局残り1kmで逃げていた選手はすべて吸収され、最後の力勝負に。残り250mでロマン・バルデが最初に攻撃を仕かけましたが、すぐにポガチャルに追い抜かれた。

ポガチャルがユイの丘で抜け出してラ・フレーシュ・ワロンヌを制した ©A.S.O. Billy Ceusters
ラ・フレーシュ・ワロンヌ優勝のポガチャルが2位マティアス・スケルモースと握手 ©A.S.O. Billy Ceusters
ラ・フレーシュ・ワロンヌ優勝のポガチャル。左は2位マティアス・スケルモース、右は3位ミケル・ランダ ©A.S.O. Maxime Delobel
ラ・フレーシュ・ワロンヌファム ©A.S.O. Billy Ceusters
ラ・フレーシュ・ワロンヌファム ©A.S.O. Billy Ceusters
ラ・フレーシュ・ワロンヌファム ©A.S.O. Billy Ceusters
ユイの丘にさしかかるラ・フレーシュ・ワロンヌファム ©A.S.O. Billy Ceusters
ラ・フレーシュ・ワロンヌファムはデミ・フォレリンクが優勝。2位はリアンヌ・リペルト、3位はガイア・レアリーニ ©A.S.O. Billy Ceusters

ポガチャルがイル・ロンバルディアでマスを制して2連覇

第116回イル・ロンバルディアが10月8日にイタリア北部のコモ湖周辺で開催され、UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)がモビスターのエンリク・マス(スペイン)との一騎打ちを制して2連覇した。距離253km。

イル・ロンバルディアはポガチャルとマスの一騎打ちに ©LaPresse

モビスターのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン)とアスタナカザクスタンのビンチェンツォ・ニバリ(イタリア)はこの日が引退レース。バルベルデは6位、ニバリは24位に入った。

2022イル・ロンバルディア ©LaPresse

「ニバリとバルベルデは最後のレースに向けて非常にいい状態だった。ボクは彼らと道を共有できたことを幸運に思う」とポガチャル。

「ボクにとっても、1年じゅう一生懸命働いているチームライダー全員にとっても、重要な勝利だ。今日のコースは、チビリオの上りのほうが急勾配なので、昨年とは違うと感じた。自分のスプリントに自信を持っていたが、これほど長くてハードなレースの後で勝てるかはわからなかった。本当に疲れていたが、フィニッシュラインを見て、痛みを忘れた。

UAEツアーでは、シーズン序盤ですでに素晴らしいコンディションで過ごしていた。レースを比較するのは難しいけど、今日もストラーデビアンケでも、最高の一日を過ごした。このままキャリアを続け、オフにいい休息をとりながら一年中競争力を持ちたい」

2022イル・ロンバルディア ©LaPresse
サイクリストを祀るマドンナ・デル・ギザロ教会の横を通過するイル・ロンバルディアの出場選手 ©LaPresse
ポガチャルがマスを制してイル・ロンバルディア優勝 ©Marco Alpozzi / LaPresse
2022イル・ロンバルディア優勝のポガチャルを中央に、左が2位マス、右が3位ミケル・ランダ ©Gian Mattia D’Alberto / LaPresse

●イル・ロンバルディアのホームページ

【ツール・ド・フランス現場雑感】ピレネー決戦2日目も完全なる決着はつかず

2022ツール・ド・フランスは7月20日、サンゴーダン〜ペラギュード間の距離130kmで第17ステージが行われ、2分22秒遅れの総合2位タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)が首位ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)をわずかに抑えて優勝。今大会3勝目、大会通算9勝目。

マイヨジョーヌのビンゲゴーとマイヨブランのポガチャル ©A.S.O. Charly Lopez

ボーナスタイムは区間1位のポガチャルが10秒、区間2位のビンゲゴーが6秒獲得し、2人の総合差は2分22秒から2分18秒に詰まった。

2022ツール・ド・フランス第17ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

「アシスト陣が4人もリタイアして合計4人になったが、みな素晴らしい働きをしてくれたので、今日は勝利しかなかった」とポガチャル。

「ボクはまだ逆転優勝できると楽観視しているので、明日の最後の山岳ステージにかけてみたい」

第17ステージを走るビンゲゴー、セップ・クス、ブランドン・マクナルティ ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)
マイヨベール(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)シモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

ブランドン・マクナルティがポガチャルを最後の山岳でアシスト ©A.S.O. Charly Lopez
「ボクはまだ楽観的で優勝できると思う」とポガチャル ©A.S.O. Charly Lopez

朝は寒いくらいで拍子抜けのピレネー山脈で

スペイン国境にあるピレネー直下のパミエで目覚めました。北欧デンマークから徐々に南下し、次第に日が短くなってきたのを実感しています。今朝は7時になっても暗いのにビックリ。そして日中は42度の熱波だったのに、部屋の外に出たら着込まないと寒いくらいに冷えています。

チェーン系ホテルのプルミエクラス。朝食は寒くてもフランスを感じるためにテラスで

この日のラン練習はガーミン先生から「レスト」の指示でしたが、寝ぼけた頭を起こすために2kmだけ走って、シャワーを浴びて朝食へ。このプルミエクラスに1人で泊るときは身障者用の広いシングルルームになることが多く、そしてシャワー・トイレ兼用スペースもきれいなのでありがたいです。

あっという間に予約席を含めていっぱいになったレストラン。向かいにあるのがこの日のホテル

朝食はフランスを感じるためにいつもテラス席へ。ちょっと寒いので部屋着として愛用している作務衣を取りに戻っていたりしていると、ツイッターに辻啓カメラマンの「素敵なホテルですね(一緒です)」の書き込みが。

ほどなくシャワー直後の裸の姿がドアから出てきて、Tシャツ姿になって一緒のテーブルへ。若手ライターの小俣雄風太くんもテーブルについてくれました。

2022ツール・ド・フランス第17ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

バニェールドという単語がついたら、そこは湯治場

そしてこの日のホテルはバニェールドリュション。「バニェールド」というのは「湯治場」という意味です。ツール・ド・フランスの黎明期からよくゴールする湯治場ですが、この日のステージでは迂回コース途上にあったため、選手たちの姿はありません。

この街には映画「テルマエ・ロマエ」に登場しそうな大浴場があるのですが、現在閉鎖中でそのとなりに新館が建設されています。しばらくバニェールドリュションに行っても浴場には入れないです。

記念メダルの刻印。温泉街にあるものは日本もフランスも同じ

ホテルはあまり程度のいいものではなく、おそらくこんななところに安価で予約できたんで、当日までそのままにしていたんだなと思います。なんとフランステレビジョンがつかないという初体験。

次にバニェールドリュションに来ることがあったら、ホテルは別のところにすると思いますが、向かいにあるレストランは当たりでした。開店するとお客さんが次々と来店し、予約席も含めてすぐに満員に。ボクも早めにレストランに入ったので1人席をあてがってもらえてラッキーでした。

サイクリストのポスターも

さあ、もうすぐツール・ド・フランスも終りが見えてきました。明日は最後の山岳ステージです。

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🇫🇷ツール・ド・フランス2022特集サイト
🇫🇷ツール・ド・フランス公式サイト

【ツール・ド・フランス現場雑感】スイスの宿は快適な修道院

第109回ツール・ド・フランスは2022年7月9日、ドル〜ローザンヌ(スイス)間の186.5kmで第8ステージが行われ、ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)が集団によるゴールスプリント勝負を制して、今大会2勝目、大会通算8勝目を挙げた。

マティア・カッタネオとフレッド・ライトが逃げる ©A.S.O. Pauline Ballet

UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)はステージ3位でボーナスタイム4秒を獲得。総合2位、ユンボ・ビスマのヨナス・ビンゲゴー(デンマーク)との差を35秒から39秒に広げた。

2022ツール・ド・フランス第8ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet

序盤戦で4日間もマイヨジョーヌを着用したファンアールトだが、チームメートのビンゲゴーに総合優勝争いを託し、自らはスプリント力が試されるポイント賞と区間勝利に目標を移した。

「逃げた選手をチームが追いかけてくれ、最後はポイントを量産するために勝ちにいくことができた。ローザンヌは五輪本部がある町で、ここで勝つことは意味がある」とファンアールト。

2022ツール・ド・フランス第8ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
フレッド・ライト、マティア・カッタネオ、フレデリック・フリソンが第8ステージでリード ©A.S.O. Pauline Ballet
マイヨジョーヌのポガチャルが第8ステージを走る ©A.S.O. Pauline Ballet
フランスもいよいよ本格的な夏だ ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)マグナス・コルト(デンマーク、EFエデュケーション・イージーポスト)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

ゴール勝負となった第8ステージで優勝したファンアールト ©A.S.O. Pauline Ballet

ローザンヌ郊外の宿泊施設は修道院の修行場

ブザンソンのホテルは駅前でした。前日はそこから5分ほど歩いたところにある広大な無料駐車場にクルマを入れておきました。駐車違反を取られないかドキドキしないから安心ですよね。そしていくらかかるかの心配もありません。デンマークでの3日間の反省で得た教訓です。

外観も内装も新築のようにきれいに作られていて快適な1日を過ごすことができた

朝のラン練習はガーミン先生が85分のトレーニングを指示したので、「それ無理」とメニューを入れ替えました。その結果、もっとキツいスピード練習でしたw

ツール・ド・フランスはスイスへ。デンマークほどではないけれど物価が高いので、スイスでわざわざガソリン補給をしないように残量をチェック。国境の検問ですこしだけ渋滞していましたが、2つの列のうちボクが選んだほうは誰もいなくて、ノーチェック。難関を突破してスイスへ。

中庭を取り囲むように寝室がある。2人用もあるがほとんど1人用だ

この日のゴールは国際オリンピック委員会の本部があるローザンヌ。ところが通信環境があまりよくなく、仕事にならないと判断してホテルへ。もう一つ、前日にホテルのフロント対応時間などを再確認したら、午後6時までに来てほしいとあったので、早めに動くことにしました。それはプレスセンターで原稿を書いているとかなり微妙な時間だったからです。

ホテルまでは30ほどで着きましたが、レマン湖を望む丘を登っていき、アルプス山脈が一望できるところに立つ石造りの修道院宿泊施設でした。ストレスフルな外国、スイスではありますが、シゴト環境はまあまあです。

レセプションに近いテラスまでいかないとWi-Fiが繋がらない

こんなところが簡単にホテル予約サイトで取れてしまうのだから、いいのか悪いのか。夕食は、ルパ(晩さん)と呼ばれ、アルコールもなく質素なものでした。お願いすれば販売用冷蔵庫でビールは冷えていたんですが、たまにはアルコールを飲まない日も設定したほうがいいですよね。

食堂が開く直前にはミサの歌が部屋の外から聞こえました。

1人用の寝室。ベッドは狭いが心地よい。洗面器があるだけで、トイレ・シャワーは共同

あいかわらずeSIMが繋がりにくく、ホテルの無料Wi-Fiはレセプションルーム近くに行かないと届かないので、すこしだけやりにくかったですが、シャワー・トイレ別の狭いシングルベッドの部屋は新しくて快適。周囲の環境も心地良いものでした。

窓の向こうには標高2400m級のスイスアルプスが見える

ところで、EUでは遮断されて閲覧できないYahoo!から「普段使っていない環境からアクセスがあった」とメールが来たので、だれかにハッキングされているのでは心配で調べてみました。いくつかの検証をした結果、スイスは欧州経済区域じゃないのでYahoo!のページが開くようになったので、Yahoo!から連絡があったというオチに。

スイスに入国したことで自動検知されて、Yahoo!からアクセスを知らせるメールが届いたということらしいです。 ということで今日はYahoo!ニュースが閲覧できます。お部屋ではつながらないけど。

広大な麦畑側から修道院宿泊施設を振り返る

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【ツール・ド・フランス現場雑感】フランスにUberEatsが登場するもポガチャルの強さ変わらず

第109回ツール・ド・フランスは2022年7月8日、トンブレーヌ〜ラ・シュペールプランシュ・デ・ベルフィーユ間の176.5kmで第7ステージが行われ、UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)が2日連続で優勝。大会通算8勝目を挙げた。

マイヨジョーヌのタデイ・ポガチャル。第7ステージのスタート地点 ©A.S.O. Charly Lopez

ポガチャルが厳しい上り坂のゴール手前で抜け出し、2日連続の勝利。個人総合成績でもポガチャルは前日に獲得したマイヨジョーヌを守った。

広告キャラバン隊がやってきた ©A.S.O. Aurélien Vialatte

ポガチャルが逆転初優勝した場所で弱いわけがない

この最後の山岳はポガチャルが初の総合優勝をした2年前の大会では、最終日前日の個人タイムトライアルのコース。ポガチャルはここで首位に浮上しているだけに思い入れが強かった。

「2年前にここで勝ってから、ボクの人生が大きく変わったので忘れたことはない。しかも最後の上りまでチームメートがボクのために頑張ってくれたから、ここで負けるわけにはいかなかった」とポガチャル。

ツール・ド・フランスはフランス北東部のボージュ山地へ ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)マグナス・コルト(デンマーク、EFエデュケーション・イージーポスト)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

2022ツール・ド・フランス第7ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
表彰式用のマイヨジョーヌを着せてもらうポガチャル ©A.S.O. Charly Lopez
2年前にこの地で首位に立ったポガチャルが再びマイヨジョーヌ ©A.S.O. Hervé Tarrieu

ラ・プランシュのあとはいつものブザンソン。今回は中心部へ

メスのホテルで起きて、スマホのツイッターでフォロワーさんに「安倍晋三元首相が撃たれた」ということを教えてもらいました。こちらのテレビでも朝7時はトップニュースで報じられたようで、部屋でフランステレビジョンの午前9時のニュースを見て、事態の深刻さを痛感しました。

午前9時のニュースのトップは、熱波によりボルドー南にあるジロンド地方で山火事が大規模延焼中で、キャンプ場のバカンス客や地元民が避難を余儀なくされているというものでした。

スタート地点の停車位置は役割によってあらかじめマーキングされている

心がなかなか落ち着きませんが、ツール・ド・フランス取材完走のために心身ともにリレッシュな状態を維持するのが最優先。朝のランニング練習をしっかりとやって、シャワーでさっぱりとして朝食をしっかりと取って。

ニュートラルサポートをこなすシマノ。スタッフ7人で役割分担する

美観地区の外側に駐めたクルマまで荷物をガラガラいわせながら引きずっていき、クルマに乗り込んで「夏色のナンシー」へ。厳密に言うとその隣町のトンブレーンへ。スタート地点は地元の人たちがすでに詰めかけていて熱狂が伝わってきます。フランスも本格的な夏になりました。

敢闘賞のマスコット。1匹連れて帰ります

ゴール近くまでは赤色のN表示、いわゆる国道を通って南下。ここはいつもそうなんですが、激坂のラ・プランシュ・デ・ベルフィーユまではプレスセンターからのシャトルバスで行く必要があります。撮影をしないボクはシャトルには乗車せず、常に麓のプレスセンターに配置です。

スタート地点にかけつけた観客にお菓子がばらまかれる

ゴール後は1989年の初取材のときに訪れたと記憶しているブザンソンへ。ブザンソンには顔見知りのネコがいたんですが、3年前に3年ぶりに訪れたときには姿がありませんでした。そのためネコがいた郊外型ホテルに予約することはなく、初めて中心街に。ここなら街に繰り出して、自分に合ったレストランをいくつでも見つけることが可能です。

ブザンソンの夕暮れどき、レストランがにぎやかになってきた

人気のないイタリア料理店もUberEatsがひっきりなしに出入り

お外ごはんは結局、イタリア移民の経営するレストランでカルボナーラ。フランスに流れ着いたイタリア人が経験もなく始められるのが飲食店で、スナックみたいな味であまり期待できません。でもたまに食べたくなるんです。 そしてボクの選択したイタリアン、テラス席がこの界隈で一番空いてるんだけど、UberEatsがさっきから何度も。フランスを2年もご無沙汰しているといろいろ変わってる!

ブランソンのど真ん中にある広場の一角、右のイタリアンでお外ごはん

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