フォレリングがラ・ブエルタフェメニーナ最終ステージを制して2連覇

女子ワールドツアーのラ・ブエルタフェメニーナは最終日となる5月10日、ラ・ロブラ〜アルト・デ・コトベリョ(アストリアス)間の152.6kmで第7ステージが行われ、FDJ・スエズのデミ・フォレリング(オランダ)が大会2勝目を挙げ、2024年に続いて総合優勝した。

フォレリングがラ・ブエルタフェメニーナ第7ステージを制し連覇を達成 ©Unipublic

かつてのチームメート、ロイサーが2位、ファンデルブレッヘンが3位

2024年大会で快勝したフォレリングはFDJ・スエズに移籍して、スペインのグランツールに挑み、その実力を最大限に発揮した。第5ステージのラグナス・デ・ネイラ山頂で真紅のリーダージャージ、ラ・ロハを獲得すると、最終日のアルト・デ・コトベロ山頂で華々しくレースを締めくくった。

最終ステージの最後の800m地点で力強い加速を繰り出し、勝利の両手を高く掲げた。ステージ2位、総合2位はマーレン・ロイサー(スイス、モビスターチーム)、ステージ3位、総合3位はアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、チームSDワークス・プロタイム)で、かつてのチームメートだった。

ファンデルブレッヘンは敢闘賞を受賞。フォレリングは山岳賞に加え、チーム部門でもチームメイトとともに優勝した。チームヴィスマ・リースアバイクのマリアンヌ・フォス(オランダ)は2つのステージで優勝し、3年連続でポイント賞を獲得した。

総合優勝のフォレリングを中央に、左が2位マーレン・ロイサー、右が3位ファンデルブレッヘン。ラ・ブエルタフェメニーナ ©Unipublic

最後の最後でフォレリングがアタックを決めた

125選手が最終日をスタートしたが、レースが進むにつれて、多くのライダーがリタイア。寒い雨のコンディションは、この大会史上最も過酷なステージ(獲得標高2724m)をさらに過酷なものにした。いくつかのアタックがあったが、フォレリングのアシスト役であるエヴィータ・ムジックがメイン集団を牽引。さらにファンデルブレッヘンを勝たせたいチームSDワークス・プロタイムが加わって、逃げた選手を吸収した。

10.3kmに及ぶ最後の登りの麓でムジックらが先行すると、残り9kmでチームSDワークス・プロタイムのミシャ・ブレデウォルドが集団を牽引。ファンデルブレッヘン自身がその役割を引き継いだ。ファンデルブレッヘン猛烈なペースで優勝候補を次々と圧倒。追いかけることができたのは、フォレリング、ロイサー、セドリーヌ・ケルバオル(EFエデュケーション・オートリー)だけだった。

フィニッシュラインが近づくと、フォレリングが残り1.5kmで最初に加速し、そしてフィニッシュまで800mの地点で加速した。この最後のアタックはライバルを圧倒し、大きな差をつけて楽々と勝利を修めた。その後ろでは、ロイサーがファンデルブレッヘンを抜き去り、総合2位に躍り出た。ファンデルブレッヘンは総合3位に後退した。

ラ・ブエルタフェメニーナ第7ステージ ©Unipublic

すでに次のツール・ド・フランスファムのことを考えている

「このレースで2連勝できて本当にうれしい。このコトベリョでのステージ優勝も狙っていた。アタックを仕掛けるまでは、できるだけ長く待つことにした。待つのは辛かったけど、こうして勝てた。自分の才能を証明するのが常に楽しみで、すでに次のレースのことを考えている」とフォレリング。

チームとともに総合優勝を成し遂げたことを本当に誇りに思うという。新しいチームでグランツールに参戦するのは少し不安だった。どんな展開になるか分からないからだった。しかし、このステージレースでは、チームメートと互いのペースを掴み、素晴らしいチームワークを発揮できることを証明した。

「チームメイトたちは、スタートからゴールまで素晴らしい仕事をしてくれた。誰にとっても新しい仕事だけど、全員がステップアップし、新しい役割を担う中で自分の道を見つけていく姿を見るのは、本当に素晴らしい経験だった。FDJ・スエズのチームメイトは一緒に仕事をしやすかった。モチベーションも高かった。レース序盤は辛い時期もあったが、彼女たちは素晴らしいサポートと励ましを与えてくれた。おかげで、チームはさらに結束を深めることができた」とフォレリングはツール・ド・フランスファムをはじめとするシーズン後半に向けて感触をつかんだ。

⚫︎2025ラ・ブエルタ フェメニーナ日程とレポート
5月4日(日)第1ステージ バルセロナ〜バルセロナ 8.1km(チームタイムトライアル)
5月5日(月)第2ステージ モリンス・デ・レイ〜サンボイ・デ・リュブレガート 99km▲
5月6日(火)第3ステージ バルバストロ〜ウエスカ 132.4km
5月7日(水)第4ステージ ペドロラ〜ボルハ 111.6km▲▲
5月8日(木)第5ステージ ゴルマヨ〜ラグナス・デ・ネイラ 120.4m▲▲▲
5月9日(金)第6ステージ ベセリル・デ・カンポス〜バルタナス 126.7km
5月10日(土)第7ステージ ラ・ロブラ〜アルト・デ・コトベリョ(アストリアス) 152.6km▲▲▲
(▲は山岳の難易度)

【ラ・ブエルタフェメニーナ】フォスが2勝目、フォレリングが首位堅持

スペインで開催されている女子ワールドツアーのラ・ブエルタフェメニーナは5月9日、ベセリル・デ・カンポス〜バルタナス間の126.7kmで第6ステージが行われ、チームヴィスマ・リースアバイクのマリアンヌ・フォス(オランダ)が優勝。FDJ・スエズのデミ・フォレリング(オランダ)が首位を守った。

ラ・ブエルタフェメニーナ第6ステージでフォス(右)がミーシャ・ブレーデウォルツを制して優勝 ©Unipublic

レジェンドのフォスがブレーデウォルツを僅差で破る

7日間のステージの中で刺激の少ないレースになると予想されていた第6ステージは、激しいレース展開が繰り広げられ、まさに圧巻の展開となった。状況は幾度となく変化し、最後は集団の中でこの厳しい1日を生き残った60選手による、予想通りのスプリント勝負へと持ち込まれた。

チームヴィスマ・リースアバイクは、リーダーのフォスを優位に進めようと躍起になり、オランダのレジェンドであるフォスはチームメイトの努力に応え、2度目のステージ優勝、大会通算6勝目を飾り、ポイント賞のグリーンジャージを獲得した。フォスはバルタナスのフィニッシュラインで、チームSDワークス・プロタイムのミーシャ・ブレーデウォルツを僅差で破った。

FDJ・スエズのフォレリングは総合リーダーのジャージをキープ。翌日のアストゥリアスでの最終ステージでこの地位を守らなければならない。最終ステージは、後半に3つ以上の登り、アルト・デ・ラ・コリャドーナ(カテゴリー2級)、アルト・デ・ラ・コリャディエラ(カテゴリー1級)、そして最後のコトベロ(カテゴリー1級)への厳しい登りがある。

ラ・ブエルタフェメニーナ第6ステージ ©Unipublic

レースの先頭で多くの変化があり、慌ただしい展開

128選手が午前11時17分にスタートした。レース序盤は非常にアグレッシブな展開となり、多くのアタッカーが互いに追い上げ、46km地点で19名の集団が抜け出すことになった。65km地点で最大となる1分15秒差を築いたが、数チームが後方から力を合わせ、35km地点で追いついた。この強力で大規模な逃げ集団が捕まった直後、84km地点で3人の選手が集団から飛び出した。集団はすぐには追い上げず、その後4選手が先頭を追って飛び出した。

ミーシャ・ブレーデウォルツがラ・ブエルタフェメニーナ第6ステージで僅差の2位 ©Unipublic

チームヴィスマ・リースアバイクが主導権を握り、メイン集団のペースを上げ、残り21kmで追走グループを、そして残り13km地点で最後まで抵抗していた選手を吸収。上り坂をうまく利用したリアン・リッペルト(モビスターチーム)が飛び出すと、フォスが反応し、フォレリングとアンナ・ファンデルブレッヘン(チームSDワークス・プロタイム)も追撃した。

リッペルトが2度目のアタックをしかけるとフォスとブレーデウォルツとともに抜け出すことができたが、その動きは残り9.5kmで阻止された。60人にまで減った集団は、バルタナスのフィニッシュラインを目指してスプリントに臨んだ。イモージェン・ウルフがチームメイトのフォスに代わって先頭に立ち、フォスは最後の数回のペダルストロークでブレーデウォルツを破って期待に応えた。

⚫︎2025ラ・ブエルタ フェメニーナ日程とレポート
5月4日(日)第1ステージ バルセロナ〜バルセロナ 8.1km(チームタイムトライアル)
5月5日(月)第2ステージ モリンス・デ・レイ〜サンボイ・デ・リュブレガート 99km▲
5月6日(火)第3ステージ バルバストロ〜ウエスカ 132.4km
5月7日(水)第4ステージ ペドロラ〜ボルハ 111.6km▲▲
5月8日(木)第5ステージ ゴルマヨ〜ラグナス・デ・ネイラ 120.4m▲▲▲
5月9日(金)第6ステージ ベセリル・デ・カンポス〜バルタナス 126.7km
5月10日(土)第7ステージ ラ・ロブラ〜アルト・デ・コトベリョ(アストリアス) 152.6km▲▲▲
(▲は山岳の難易度)

【ラ・ブエルタフェメニーナ】フォレリングが第5S独走で首位に

スペインで開催されている女子ワールドツアーのラ・ブエルタフェメニーナは5月8日、ゴルマヨ〜ラグナス・デ・ネイラ間の120.4mで第5ステージが行われ、FDJ・スエズのデミ・フォレリング(オランダ)が優勝。チームSDワークス・プロタイムのフェムケ・ヘリッツェ(オランダ)に替わって首位に立った。

ラ・ブエルタフェメニーナ第5ステージ ©Unipublic

首位フォレリング、45秒遅れの総合2位ファンデルブレッヘン

ディフェンディングチャンピオンのフォレリングが、ラグナス・デ・ネイラを席巻した。残り3kmで開始した破壊的なアタックでチームメイトの素晴らしいアシストを締めくくり、ステージ優勝と新たな総合リーダーの座を獲得した。モビスターチームのマルレン・ロイサー(スイス)は、フォレリングのアタックに反応した唯一の選手だったが、数mで諦め、頂上まで全力で戦い2位となり、チームSDワークス・プロタイムのアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ)と並んで暫定総合表彰台に上がった。

フォレリングがラ・ブエルタフェメニーナ第5ステージ優勝 ©Unipublic

132選手が、ゴルマヨからラグナス・デ・ネイラまでの120.4kmを走る第5ステージを14時03分にスタートした。体調不良のポーリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、チームヴィスマ・リースアバイク)はスタートできなかった。正式スタートから幾度となくアタックが行われ、4選手が第1集団を形成。57km地点で3分22秒の最大リードを記録した。

FDJ・スエズが早々に主導権を握った

リドル・トレックとFDJ・スエズは、4人のリーダーの後ろを追う最も有力なチームであり、キンタナール・デ・ラ・シエラ(87.6km)にある中間スプリントでその差を1分00秒まで縮めることに成功。第1集団は2人になり、FDJ・スエズが率いる集団が93km地点で吸収した。FDJ・スエズのアリー・ウォラストン、エヴィータ・ムジックが、アルト・デル・ロザビエントス(カテゴリー2級、98.5km)を猛烈なペースで駆け上がり、わずか15人の優勝候補ばかりの集団にした。

残り3kmでフォレリングがアタック

ラグナス・デ・ネイラ(カテゴリー1級、120.4km)に向かう下りで第1集団のペースが落ち、残り11kmでマレイユ・メイジェリング(モビスターチーム)がこのチャンスを逃さずアタックを仕掛けた。誰も追いかけようとはせず、ムジックがエースのフォレリングのためにペースメーカーとして再びペースを上げた。残り4kmでこの若きフランス人クライマーが後退すると、同じフランス人でチームメイトのジュリエット・ラブースが代わりに走り、何度か加速してメイジェリングを戻した。ファンデルブレッヘンがリードを奪おうとしたが、フォレリングは残り3kmでカウンターアタック。独走で優勝した。

ラ・ブエルタフェメニーナ第5ステージ ©Unipublic

残り2日で、差はますます広がっている。金曜日にはパレンシアでベセリル・デ・カンポスとバルタナスの間で行われるローリングステージ、そして土曜日にはアストゥリアスで最後の山岳決戦が控えている。

⚫︎2025ラ・ブエルタ フェメニーナ日程とレポート
5月4日(日)第1ステージ バルセロナ〜バルセロナ 8.1km(チームタイムトライアル)
5月5日(月)第2ステージ モリンス・デ・レイ〜サンボイ・デ・リュブレガート 99km▲
5月6日(火)第3ステージ バルバストロ〜ウエスカ 132.4km
5月7日(水)第4ステージ ペドロラ〜ボルハ 111.6km▲▲
5月8日(木)第5ステージ ゴルマヨ〜ラグナス・デ・ネイラ 120.4m▲▲▲
5月9日(金)第6ステージ ベセリル・デ・カンポス〜バルタナス 126.7km
5月10日(土)第7ステージ ラ・ロブラ〜アルト・デ・コトベリョ(アストリアス) 152.6km▲▲▲
(▲は山岳の難易度)

【ラ・ブエルタフェメニーナ】ファンデルブレッヘン第4S優勝、ヘリッツェ首位キープ

スペインで開催されている女子ワールドツアーのラ・ブエルタフェメニーナは5月7日、ペドロラ〜ボルハ間の111.6kmで第4ステージが行われ、チームSDワークス・プロタイムのアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ)が独走勝利。チームメートのフェムケ・ヘリッツェ(オランダ)が首位を守った。

アンナ・ファンデルブレッヘンがラ・ブエルタフェメニーナ第4ステージ優勝 ©Unipublic

引退して監督となった元世界チャンピオンが復帰して勝利

ファンデルブレッヘンは、プロサイクリストとして最後に勝利を修めてから3年10カ月、第4ステージを制し、両手を高く掲げた。2日間の激しいレースの後、集団はついにサラゴサ県の山岳地帯に到達し、すべては総合順位上位選手らの小競り合いへと発展した。オランダ出身のベテラン選手は、その中で最も賢明な判断力を発揮し、残り7kmでダウンヒルから飛び出し、昨冬のレース復帰後初の勝利を飾り、チームメイトのヘリッツェに次ぐ総合2位に浮上した。

ヴィスマ・リースアバイクのマリアンヌ・フォス(オランダ)とFDJ・スエズのデミ・フォレリング(オランダ)はステージ2位と3位となり、総合成績で3位と4位に。翌日に予定されているレース初の山頂フィニッシュであるラグナス・デ・ネイラで順位はひっくり返ることになる。

ラ・ブエルタフェメニーナ第4ステージ ©Unipublic

ペドロラとボルハ間の111.6kmを走るラ・ブエルタフェメニーナ第4ステージは、14時17分に137人のライダーがスタートした。この日の最初の40kmはアタック合戦となり、多くの逃げ切りが試みられた。中にはAGインシュアランス・ソウダルのジュスティーヌ・ゲキエレのような実力者もいたが、逃げ切りには至らず。同様に、エリカ・マグナルディ(UAEチームADQ)はアルト・デル・モンカヨ(カテゴリー2、58.5km)の登りの途中で集団から飛び出したが、攻撃はすぐに阻止された。ゲキエレが頂上をトップで通過し、アネ・サンテステバン(ラボラル・クチャ=フンダシオン・エウスカディ)を抜いて山岳賞のリーダーの座に就いた。

フォレリングは中間スプリントで4秒のボーナスを獲得

いくつかのアタックが失敗に終わったものの、集団はほぼ一丸となってノバリャス(81.3km地点)の中間スプリントに突入した。チームSDワークス・プロタイムのは総合リーダーのヘリッツェのために素晴らしいリードアウトを仕掛け、ヘリッツェはフォレリングのスパートに追随して1位通過した。一方、ジュリー・ファンデベルデ(AG Insurance-Soudal)の仕掛けは、プエルト・デ・エル・ブステ(カテゴリー3、99km地点)への重要な登りに向けて集団がウォーミングアップする中で、実を結ばなかった。

多くの動きが上り坂、そして下り坂でも

ヴァレンティーナ・カヴァラール(アルケアB&Bホテルズ)が最後の登りで最初にアタックを仕掛けた選手で、先頭集団は40名にまで減った。モビスターチームがキャット・ファーガソン、マレイユ・メイジェリング、リアン・リッペルトの順で徐々にペースを上げ、レースの先頭にはわずか17名のライダーが残り、総合首位のヘリッツェは後方に落ちた。

エヴィータ・ムジック(FDJ・スエズ)が最初に山頂を通過し、山岳賞の順位でトップに立った。このフランス人クライマーは、ディフェンディングチャンピオンのフォレリングへのアタックも仕掛けたが、失敗に終わった。その後、多くのライダーが挑戦を試みたが、ファンデルブレッヘンがサントゥアリオ・デ・ラ・ミゼリコルディア(104.7km地点)で飛び出した。ムジックの献身的な努力もオランダ人ライダーの勝利にはつながらなかったが、一方でヘリッツェはなんとか間に合うように追いついてラ・ロハを守った。

FDJ・スエズのエヴィータ・ムジック(フランス)が山岳賞。ラ・ブエルタフェメニーナ第4ステージ ©Unipublic

「最高の気分。チームの計画ではなかったので、こんな結果になるとは思ってなかった。下り坂で先頭に立つことができた。レースのスピードが落ちていたので、アタックして独走する絶好のタイミングだと判断した」とファンデルブレッヘン。

「当初の戦略は、再びゲリー(ヘリッツェ)で優勝を狙うこと。最後の登りが厳しいことは分かっていたので、チームメイトと一緒にそこにいたかったが、集団が小さくなってしまった。この勝利は本当にうれしい。昨日も素晴らしい1日だった。フェムケの勝利を見ることができ、彼がマリアンヌ(フォス)のような素晴らしいスプリンターに勝てるということがわかった。状況は順調。明日は、上り坂のスピードがかなり速いと思うので、間違いなく厳しいステージになる」

⚫︎2025ラ・ブエルタ フェメニーナ日程とレポート
5月4日(日)第1ステージ バルセロナ〜バルセロナ 8.1km(チームタイムトライアル)
5月5日(月)第2ステージ モリンス・デ・レイ〜サンボイ・デ・リュブレガート 99km▲
5月6日(火)第3ステージ バルバストロ〜ウエスカ 132.4km
5月7日(水)第4ステージ ペドロラ〜ボルハ 111.6km▲▲
5月8日(木)第5ステージ ゴルマヨ〜ラグナス・デ・ネイラ 120.4m▲▲▲
5月9日(金)第6ステージ ベセリル・デ・カンポス〜バルタナス 126.7km
5月10日(土)第7ステージ ラ・ロブラ〜アルト・デ・コトベリョ(アストリアス) 152.6km▲▲▲
(▲は山岳の難易度)

【ラ・ブエルタフェメニーナ】ヘリッツェが第3ステージ優勝で一気に首位に

スペインで開催されている女子ワールドツアーのラ・ブエルタフェメニーナは5月6日、バルバストロ〜ウエスカ間の132.4kmで第3ステージが行われ、チームSDワークス・プロタイムのフェムケ・ヘリッツェ(オランダ)がゴール勝負でチームヴィスマ・リースアバイクのマリアンヌ・フォス(オランダ)を制して優勝。総合成績でもトップに立った。

フェムケ・ヘリッツェがフォスを制してラ・ブエルタフェメニーナ第3ステージ優勝 ©Unipublic

正直、こんな結果になるとは思っていなかった

ヘリッツェは、バルバストロとウエスカを結ぶ第3ステージをスタートした。起伏に富んだコースで、風が主な脅威となる。首位のレティツィア・パテルノステル(イタリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)からわずか2秒差で、マイヨロホを視界にとらえていた。ヘリッツェは中間スプリントでボーナスタイムを獲得し、その時点でパテルノステルを抜いていた。

さらに、最終スプリントでも生ける伝説のフォスを抑えて勝利を修め、総合1位の座を確定させた。バルセロナでの好スタートとウエスカでの完璧な一日を経て、ヘリッツェは現在、フォスとパテルノステルに12秒のリードを築いている。しかし、第4ステージのサラゴサでは状況が少し変わるだろう。ペドロラ〜ボルハの間のルートは起伏が激しく、登坂力に優れた選手が優位に立つ可能性が高い。

ラ・ブエルタフェメニーナ第3ステージ ©Unipublic

142選手が、バルバストロからウエスカまでの132.4kmを走るラ・ブエルタフェメニーナ第3ステージは13時50分にスタートを切った。レースは5選手がわずか3kmで先行した。24km地点で先頭の5人は集団に対して2分25秒のリードを奪った。

ヘリッツェは中間スプリントを終えて総合首位に立つ

逃げ集団は40km地点で最大3分15秒の差をつけたが、その後3人となり、99km地点で追いつかれた。その後の中間スプリントポイント(101.6km地点)でヘリッツェがフォスとパテルノステルを破って1位通過して6秒のボーナスを獲得。バーチャル総合順位でトップになった。

選手たちはグラニェン(108km)の右カーブからゴールまでずっと強い横風にさらされ、エシュロンと呼ばれる横風による分断が形成されていった。ウエスカのゴールラインに近づくと集団はわずか60人にまで減り、残り3km地点で最後尾での落車によりやや混乱をきたした。SチームSDワークス・プロタイムは完璧なリードアウトを決め、ヘリッツェに力強いスプリントを仕掛けさせた。ヘリッツェはフォスとウノ・エックスのリンダ・ザネッティを抑え、完璧な一日を締めくくる見事な勝利を手にした。

ラ・ブエルタフェメニーナ第3ステージ ©Unipublic

エースのウィーベス欠場でチャンスをゲット

「今日はこんな結果になるとは思ってもいなかった。中間スプリントでボーナスタイムを数秒獲得して、『よし、スプリントは大丈夫だ』と確信した。そこでマリアンヌ(フォス)に勝てたことで、自分もチームも大きな自信を得ることができた。そして決勝は大混乱だったが、とにかく冷静さを保っていた。誰かが迫ってくるのを感じていた。フォスだったと思うけど、それでもフィニッシュラインまでトップの座を守り抜くことができた。本当に信じられない気持ち」とヘリッツェ。

「本当にカオスなステージだった。序盤はすごく曲がりくねっていて、アップダウンが激しく、しかも雨。それから風も。風だけでも十分強かったが、横風というよりは向かい風。最終的に完璧なリードアウトができて、チームには本当に感謝している。残り2kmでトップに立つことができた。アンナ(ファンデルブレッヘン)とミーシャ(ブレデウォルド)は本当に素晴らしかった」

ヘリッツェはワールドツアー初優勝、そしてグランツール初ステージ優勝。ミーシャ・ブレーデウォルツとともに若手のスプリンターとして注目されていたが、今回はエースのロレーナ・ウィーベスが欠場していて、チャンスをものにした。

「自分たちのプランを貫けばマリアンヌに勝てると確信していた。そして、それが完璧にうまくいった」

フェムケ・ヘリッツェがラ・ブエルタフェメニーナ第3ステージで首位に ©Unipublic

⚫︎2025ラ・ブエルタ フェメニーナ日程とレポート
5月4日(日)第1ステージ バルセロナ〜バルセロナ 8.1km(チームタイムトライアル)
5月5日(月)第2ステージ モリンス・デ・レイ〜サンボイ・デ・リュブレガート 99km▲
5月6日(火)第3ステージ バルバストロ〜ウエスカ 132.4km
5月7日(水)第4ステージ ペドロラ〜ボルハ 111.6km▲▲
5月8日(木)第5ステージ ゴルマヨ〜ラグナス・デ・ネイラ 120.4m▲▲▲
5月9日(金)第6ステージ ベセリル・デ・カンポス〜バルタナス 126.7km
5月10日(土)第7ステージ ラ・ロブラ〜アルト・デ・コトベリョ(アストリアス) 152.6km▲▲▲
(▲は山岳の難易度)

【ラ・ブエルタフェメニーナ】フォスがスプリントV、総合はパテルノステルに

スペインで開催されている女子ワールドツアーのラ・ブエルタフェメニーナは5月5日、モリンス・デ・レイ〜サンボイ・デ・リュブレガート間の99kmで第2ステージが行われ、チームヴィスマ・リースアバイクのマリアンヌ・フォス(オランダ)が優勝。リブ・アルウラー・ジェイコのレティツィア・パテルノステル(イタリア)が首位に立った。

フォスがラ・ブエルタフェメニーナ第2ステージ優勝 ©Unipublic

フォスが大会最多となるステージ通算5勝目

上りスプリントで決着した第2ステージ。持久力と優れたコーナリングテクニックを持つフォスにとっては5回目の優勝で、大会最多勝を達成。チームメイトによる素晴らしいリードアウトもあった。

2位に入ったのはパテルノステルで、ボーナスタイム6秒を獲得して新たな総合リーダーとなり、リドル・トレックのエレン・ファンダイク(オランダ)から真紅のマイヨロホを奪った。ファンダイクは最後の下りで脱落し、総合1位の座を守れなかった。

第2ステージは14時44分に145選手がスタートした。スタート直後、集団は難関のアルト・デラクレウ・デラアラガル(カテゴリー2級、11.9km)の上りへ。逃げは成功せず、ラボラルクチャ・フンダシオンエウスカディのアネ・サンテステバン(スペイン)が登りの頂上付近で仕掛け、トップで通過して山岳部門のトップに躍り出た。

下りが終わった22km地点でチームSDワークス・プロタイムのエレーナ・チェッキーニ(イタリア)が単独で抜け出し、28km地点で50秒のリードを築いた。しかし、誰も先頭に並ぼうとしなかったためすぐにあきらめ、35km地点で集団に戻った。このアタックによりチェッキーニはこの日の闘志賞を獲得した。

ラ・ブエルタフェメニーナ第2ステージ ©Unipublic

ファンデルブレッヘンが濡れた路面で落車

集団のまま中間スプリント(58.5km地点)に向けて一斉走行していると、激しい雨が降り始める。中間スプリントの1位通過はフォス。チームSDワークス・プロタイムのアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ)やモビスターチームのオリヴィア・バリル(カナダ)が濡れた路面で転倒。優勝候補のファンデルブレッヘンは復帰したが、集団は雨脚の強さに積極的な攻撃は見送られた。

フェランプレヴォが完璧なリードアウト

ガヴァ(90.2km)への長い下り坂では大きな落車はなかったものの、集団がかなり分散し、いくつかのグループが脱落するなど、多少の混乱はあった。その中には首位のファンダイクも含まれていて、マイヨロホを手放すことになった。チームヴィスマ・リースアバイクはポーリーヌ・フェランプレヴォとイモージェン・ウォルフ(英国)が最後の数kmで素晴らしいリードアウトを見せ、フォスがゴールまでのスプリントで圧倒的な優位性を確立。2位パテルノステルを引き離して優勝した。

「勝利は本当にうれしい。特に、チーム全員がシーズンを通して努力してきたので、なおさら。(チームタイムトライアルで選手がスタートに遅れた)昨日の出来事があったので、今日のステージには全力を尽くしたいと思っていた。全員が全力を尽くした。最後までやり遂げることができた。次のステージに向けて、この勢いを維持できるようにいいモチベーションを持って臨みたい」とフォス。

「スプリントに備えて準備はしていたが、下り坂では細心の注意を払う必要があることは分かっていた。今日一番重要なのは、安全を確保し、トラブルを避けるために、常に先頭を走り続けること。チーム全員がそれに細心の注意を払ってくれた。彼女らに感謝」

「確かに路面は滑りやすかった。ポーリーヌ・フェランプレヴォとイモージェン・ウォルフがずっと一緒に走ってくれた。最後の数コーナーをトップで通過するには、2人のタイヤを追うだけでよかった。本当に驚き。2人は私をいいポジションに保ってくれた!」

レティツィア・パテルノステルがラ・ブエルタフェメニーナ第2ステージで首位に ©Unipublic

2位でも最高。さらにマイヨロホを着ることになるなんて!

「リーダージャージを着られて本当にうれしい。少し感傷的。自分にとってもチームにとってもうれしいです。周りのみんなが本当にこの栄冠にふさわしいので。ようやく精神的にも肉体的にも最高の気分。これ以上ない最高の出来事」とパテルノステル。

「ラ・ブエルタフェミニーナに出場する予定はなかったけど、アルデンヌでチームと話し合い、ここに来るのはいい考えだと判断した。スタート前には、レースを楽しみたい、そして総合順位のライダーたちをしっかりサポートできるチームタイムトライアルでベストを尽くしたいと話した。昨日のステージの後、とてもいい感じだった。最後のコース状況を見て、自分に合っていると感じたので、優勝を目指した。難しいステージで、下りはかなりテクニカル。ダウンヒルが好きなので、アタックを試みたが、ラストは路面が濡れていてトリッキーで危険だった。最終コーナーでマリアンヌ・フォスに先を越され、優勝は叶わなかった。2位でも私にとって最高の結果。でもその後、マイヨロホを着ろって言われて、すごく感激した」

第3ステージは、バルバストロからウエスカまでの平坦な132.4kmのステージで続くが、風が優勝争いに影響を及ぼす可能性が高い。

⚫︎2025ラ・ブエルタ フェメニーナ日程とレポート
5月4日(日)第1ステージ バルセロナ〜バルセロナ 8.1km(チームタイムトライアル)
5月5日(月)第2ステージ モリンス・デ・レイ〜サンボイ・デ・リュブレガート 99km▲
5月6日(火)第3ステージ バルバストロ〜ウエスカ 132.4km
5月7日(水)第4ステージ ペドロラ〜ボルハ 111.6km▲▲
5月8日(木)第5ステージ ゴルマヨ〜ラグナス・デ・ネイラ 120.4m▲▲▲
5月9日(金)第6ステージ ベセリル・デ・カンポス〜バルタナス 126.7km
5月10日(土)第7ステージ ラ・ロブラ〜アルト・デ・コトベリョ(アストリアス) 152.6km▲▲▲
(▲は山岳の難易度)