第78回ブエルタ・ア・エスパーニャは2023年8月31日、ラバイドゥイショーからハバランブレ天文台までの183.5kmで第6ステージが行われ、ユンボ・ビスマのセップ・クス(米国)が独走勝利。2019年以来となる通算2勝目を挙げた。
総合成績では、前日まで17秒遅れの総合3位につけていたグルパマFDJのレニー・マルティネス(フランス)が26秒遅れの区間2位に入って首位に。レムコ・エベネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)は3分24秒遅れの区間24位とブレーキ。
ボクは総合優勝するためでなく、ステージで勝つためにいるんだ
「信じられないほど難しいステージだった。クイックステップをテストするためだけにブレイクアウェイに挑戦した。コントロールするのが難しい日になるだろうと分かっていたので、それが第一の目的だった」とクス。
クスはディラン・ファンバーレとともに第1集団に加わった。ヤン・トラトニクとアッティラ・バルテルも協力した。
「彼らの仕事にとても感謝しなければならない。一日中、とてもいい気分でした。いつ行くか、いつ試すかだけを考えていた。アタックしてからゴールまでの上りの間ずっと、ブエルタ・ア・エスパーニャをただ楽しんでいた。それはいつも特別なレースだ。もちろんボクはブエルタ・ア・エスパーニャに勝つためにここにいるわけではない。ボクはステージで勝つためにここにいるんだ」
マルティネスは3代すべてプロ自転車選手の系譜
総合1位に立ったマルティネスは今季グルパマFDJからプロデビューしたばかり。20歳と51日でマイヨロホを着用したが、これまでのミゲール・インデュラインの記録を塗り替えてブエルタ・ア・エスパーニャ史上最年少のリーダーとなった。
父のミゲールは2000年のシドニー五輪マウンテンバイク・クロスカントリーの金メダリスト、同年のマウンテンバイク・クロスカントリー世界チャンピオン。さらに祖父のマリアノは1978ツール・ド・フランスの山岳王で、1978年と1980年にツール・ド・フランスで各1勝している。
「私にとって本当に信じられないことだ。レースのスタート時には、ジャージを獲得できたら素晴らしいだろうと思っていたが、今日それが実現した。チームのおかげで、彼らは長い間とても力強い走りを見せてくれた」とマルティネス。
「逃げの集団に幸運にも加わることができた。最後の上りに入ったところで大きなリードがあったので、計画を変更した。総合順位のためにボク自身がタイムを稼ぎ出して、ステージ優勝とリーダージャージを争う。ルディ(モラール)とマイケル(ストーラー)のおかげだ。彼らは自らの選択肢を犠牲にして一日中一生懸命走ったので感謝したい。このジャージを手に入れることができてとてもうれしいが、これはチームレースだ。なにが起こっているのかまだ理解できないけど、素晴らしいレースだった」
●4賞ジャージ
■マイヨロホ(個人総合成績)レニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ)
■マイヨベルデ(ポイント賞)カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
●マイヨルナレス(山岳賞)エドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン、ロット・デスティニー)
□マイヨブランコ(新人賞)レニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ)
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