フィリプセンがスプリント無敵の4勝目…ポイント賞もトップ
第110回ツール・ド・フランスは7月12日、クレルモンフェラン〜ムラン間の180kmで第11ステージが行われ、アルペシン・ドゥクーニンクのヤスパー・フィリプセン(ベルギー)が大集団のゴール勝負を制し、今大会4勝目、大会通算6勝目を挙げた。
総合成績ではユンボ・ビスマのヨナス・ビンゲゴー(デンマーク)が首位を守った。
平坦ステージでさらなる勝利を狙っていきたい(フィリプセン)
この日は平坦路で、序盤から逃げた選手らを後続集団が計ったように吸収。最後はスプリント合戦となり、フィリプセンが先着した。
「自分の実力に満足している」とフィリプセン。「平坦コースはあと3ステージある。休憩するという選択肢もあるけど、もっと勝利をつかみたい。そしてパリまでポイント賞ジャージを守り抜きたい」
●4賞ジャージ
■マイヨジョーヌ(個人総合成績)ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)
■マイヨベール(ポイント賞)ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)
●マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ニールソン・ポーレス(米国、EFエデュケーション・イージーポスト)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
チームの出陣は定刻通り、そしてあまりにもさりげなく
クレルモンフェラン3連泊の最後の朝です。数年前からアプリ起動で朝のランニングをすることで、その町を知ることができ、そしてどこを走ったのか記録されるのでいつかは役立つだろうと走り込んでいます。
ただし仕事よりもラン練習の疲れなのか、心拍が上がらずかなりペースの遅い練習となりました。それでもシャワーを浴びて、洗面台で洗濯をして、朝ごはんを食べに部屋を出るころには元気に。この日は猛暑となった前日よりも気温10度は低く、テラス席では寒いので、めずらしく建物の内で朝ごはん。
3日間、隣の格上ホテルにいたボーラ・ハンスグローエの出陣の様子を観察してみました。車両はサポートカーが5台、ワンボックスのスタッフ車1台、選手が乗るチームバス、メカニックトラック、そしてキッチンカー。
ボーラ・ハンスグローエはシェフを帯同させて、選手はキッチンカーの中で食事します。栄養管理もしっかりできますからね。
この日は13時がスタートライン招集で、05分にスタートというスケジュール。チームはこの日、スタートまでのアクセスがいいので2時間前の午前11時に出発することを決めました。広告キャラバン隊がスタート地を出動する30分間はチームであろうと駐車場に入れないので、その前後で到着するように計画されています。
選手のトランクを載せたメカニックトラックとホテル受け入れ役のマッサー、そしてキッチンカーはそのまま、この日のゴールのホテルに向かいます。選手たちがやってくる10分ほど前には出発していきました。
サポートカー5台は、このうち黄色いステッカーを貼った2台がスペアバイクを満載してレースに随行する役割となります。それ以外のクルマのルーフには実際に選手が乗る自転車が積まれ、スタート地点で降ろされます。
そして定刻出発の1分前に、最後にエースのヒンドレーがバスに乗り込んで、チームは隊列を組んでスタートに向かいました。
毎日のスタート地点にはPPO(通過義務地点)を通って入らないといけないんですが、今年は地図アプリでQRコードを読み取るだけで、手持ちのスマホが誘導してくれます。かつてはPPOにたどり着くだけで大変だったのに、便利な時代になりましたね。そして重要なことほど小さく書いてあります。「第11ステージの迂回路、高速道路のETCを搭載していない車両はウエブサイトでお金を支払ってくれ」と。
コースブックに書いてあったこの「高速料金のWEB支払い」ですが、A79高速は完全にカルト・テレペアージュ(日本で言うとETC)対応で、それを搭載していない車両は事前にホームページにアクセスして、登録国と車両ナンバーを入力しておく必要があると書いてありました。
これはちょっと面倒だなと思ったので、A79高速に入る前に下道に降りて、真北に向かう県道を時速90kmで淡々と走り、お昼すぎにはゴールへ。
将来的にはこういったシステムが普及して、ETCもなくなるかも。ということは今年一回体験してみようかな。
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