首位エベネプールがリードを広げる。区間Vはメインチェス【ブエルタ・ア・エスパーニャ】

第77回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月28日、ビリャビシオサ〜レ・プラエレス間の171.4kmで第9ステージが行われ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオのルイス・メインチェス(南アフリカ)が初優勝。南アフリカ出身選手の区間勝利は2人目、3勝目。

マイヨロホのエベネプールが第9ステージでライバルを突き放す ©Unipublic Charly López

総合成績では首位のレムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)がライバルに差をつけて区間4位でゴール。総合2位エンリク・マス(スペイン、モビスター)と同3位プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)との差を広げた。

ルイス・メインチェス(南アフリカ)が第9ステージ優勝 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

キャリアを終える前の最高の栄冠になった…メインチェス

「これはスペシャルだ。ワールドツアーのレースで、チーム賞以外で表彰台に上ったことがないので、キャリアを止める前の主な目標の 1 つだった」とメインチェス。南アフリカ勢としてはロバート・ハンターに続く2人目のブエルタ・ア・エスパーニャ区間優勝者となった。

「ここ数日の山岳フィニッシュで総合優勝を争っている選手らに着いていけなかった。そんなときのベストは逃げに乗ることだ。チームはスタートからコントロールし、1回だけアタックする必要があった。

かなりハードな1日でしたが、逃げ集団の選手らは積極的に走ってくれ、ボクは比較的体力を温存できた。フィニッシュはハードな登りだとわかっていたので、タイムトライアルをするようにアタックに出た」

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第9ステージ ©Unipublic Charly López
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第9ステージ ©Unipublic Charly López

2年前の経験がボクを強くさせた…エベネプール

「もうパワーがすべてだった。最後のフィニッシュは傾斜がきつすぎるため、前の選手についてドラフティングを期待するなんてなかった」とエベネプール。

2018年の世界選手権ではジュニアクラスで個人ロードレースと個人タイムトライアルの2冠。しかし2020年のイル・ロンバルディアでコーナーから逸脱して重傷。ケガを克服しての復活だった。

総合1位を守ったエベネプール ©Unipublic Sprint Cycling Agency

「無線でライバルたちが1分離れていると聞いたとき、想像を絶するほどのモチベーションを与えてくれた。人生ですでに多くのことを経験してきた。だからボクは戦い、苦しみ続けることができる。2年前に私が経験したことすべてが、私を本当に新しい人にした。

リードを広げるためにタイムトライアルのような走りをするとは本当に思っていなかった。いい意味で感心している。もう言葉がない」

チームメートにボトルを運ぶトレック・セガフレードのフアン・ロペス ©Unipublic Charly López
第9ステージは前半戦最大の山岳コース ©Unipublic Charly López

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)
マイヨベルデ(ポイント賞)マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・バイン(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
□マイヨブランコ(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)

第9ステージは未舗装の激坂ゴール ©Unipublic Charly López

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Zwift出身のジェイ・バインが2勝目、山岳賞もトップに【ブエルタ・ア・エスパーニャ】

第77回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月27日、ラポラ・ラビアナ〜コラウファンクアヤ間の153.4kmで第8ステージが行われ、ジェイ・バイン(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)が独走して第6ステージに続く2勝目。

ジェイ・バインが第6ステージに続いて優勝 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

首位のレムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)は1分20秒遅れで、総合2位エンリク・マス(スペイン、モビスター)と同3位プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)とともにゴール。エベネプールがその座を守った。

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第8ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency

Zwiftサイクリングアカデミー出身という異色のバイン

バインはバーチャルトレーニングシステム、Zwiftサイクリングアカデミー出身。2020年にバーチャル大会で優勝し、現在のアルペシン・ドゥクーニンクとプロ契約した。2021年にブエルタ・ア・エスパーニャに初出場し、ステージ優勝はならなかったが存在感を示した。総合77位で完走。

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第8ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency

「2日前にやったのと同じように、25分を全力で走った。プレッシャーをかけ続けることに決めた。1分半後にヘアピンカーブで後ろを見ると誰もいなかった」とバイン。

「2つのステージで優勝できたのは信じられないことだ。最初の優勝で自信がついた。今日はただただ楽しかった。とても楽しい1日だった」

マイヨロホのエベネプールを牽引するクイックステップ・アルファビニル勢 ©Unipublic Sprint Cycling Agency
マイヨロホのエベネプール、エンリク・マス、プリモシュ・ログリッチ ©Luis Angel Gomez/SprintCyclingAgency©2022

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)
マイヨベルデ(ポイント賞)マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・バイン(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
□マイヨブランコ(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)

マッズ・ピーダスンが初めてポイント賞のトップに立った ©Luis Angel Gomez/SprintCyclingAgency©2022

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エラダ3年ぶり勝利、エベネプール首位堅持【ブエルタ・ア・エスパーニャ】

第77回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月26日、カマルゴ〜ソスティエルナ間の190kmで第7ステージが行われ、コフィディスのヘスス・エラダ(スペイン)が少人数のゴール勝負を制し、3年ぶり2度目の区間勝利。前日に首位に立ったクイックステップ・アルファビニルのレムコ・エベネプール(ベルギー)がその座を守った。

スペインのエラダが第7ステージを制覇 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)
マイヨベルデ(ポイント賞)サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨルナレス(山岳賞)ビクトル・ランゲロッティ(モナコ、ブルゴスBH)
□マイヨブランコ(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第7ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency
マイヨロホを着用するエベネプールを援護する世界チャンピオンのアラフィリップら ©Unipublic Sprint Cycling Agency
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第7ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第7ステージ ©Unipublic Charly López
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第7ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency
エラダのステージ優勝にコフィディスのマッサーがガッツポーズ ©Unipublic Charly López

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コルブレッリがエベネプールを制して欧州チャンピオンに

大陸別のロードチャンピオンを決める各大陸選手権の1つ、欧州選手権は大会最終日となる9月12日、イタリアのトレントでエリート男子のロードレースが行われ、イタリアのソンニ・コルブレッリがベルギーのレムコ・エベネプールとのゴール勝負を制して優勝。初めて欧州チャンピオンになった。

距離179.2kmのレースを制したコルブレッリ ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021

イタリア勢の優勝は2018年のマッテオ・トレンティン、2019年のエリア・ビビアーニ、2020年のジャコモ・ニッツォーロに続き4年連続。

2021欧州選手権エリート男子ロード ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021
2021欧州選手権エリート男子ロード ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021
オルリアン・パレパントルとフランク・ボナムールらフランス勢が積極的に動く ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021
2021欧州選手権エリート男子ロード ©Ilario Biondi/BettiniPhoto©2021
ベルギーのビクトル・カンペナールツ ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021
ベルギーのレムコ・エベネプール ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021
イタリアのソンニ・コルブレッリが2021欧州チャンピオンに ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021

2022年の欧州選手権ロードは、エリートクラスが8月14日から21日までドイツのミュンヘンで、ジュニアとU23クラスは7月7日から10日までポルトガルのアナディアで開催される予定。

イタリアのソンニ・コルブレッリを中央に、左が2位レムコ・エベネプール、右が3位ブノワ・コズネフロワ ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021

大会の模様はEBU(欧州放送連合)の協力によって、YouTubeチャンネルで視聴できる。
●欧州自転車競技連合のYouTubeチャンネル

●欧州選手権ロードのホームページ

ベルギーのレムコ・エベネプールが独走でジュニア男子ロードを制して二冠

オーストリアのチロル地方にあるインスブルックで開催されている世界選手権ロードは9月27日、ジュニア男子ロードが距離131.8kmで開催され、ベルギーのレムコ・エベネプールが2位に1分25秒差をつけて独走勝利。個人タイムトライアルとの2冠を達成した。

ジュニア男子でロードとタイムトライアルの2冠を遂げたレムコ・エベネプール © Innsbruck-Tirol 2018 / BettiniPhoto

2位はドイツのマリウス・マイルホーファー、3位はイタリアのアレッサンドロ・ファンチェッル。

美しいチロル地方を走る © Innsbruck-Tirol 2018 / BettiniPhoto

レムコ・エベネプールがジュニア男子ロードでアタック 

「とてもハッピー。グナデンワルドの上りでクラッシュしたときは最悪だった。そこでおよそ2分の遅れを取った。すぐに再スタートして、下りで信じられない走りができた」とベネプール。
「ドイツの選手はふるい落とせると思った。ボクの走りについて来られなかったからね。どう知れば勝てるかは知っていた。クルヌ〜ブリュッセル〜クルヌで自転車を掲げてシーズンインしたから、今シーズンの終わりもそうしたかった。だからゴールでそれをした。タイトル2つを獲得するためにここに来たんだ。なんてシーズンになったんだ!」

レムコ・エベネプールがジュニア男子ロードでアタック © Innsbruck-Tirol 2018 / BettiniPhoto

レムコ・エベネプールがジュニア男子ロード優勝 © Innsbruck-Tirol 2018 / BettiniPhoto

●世界選手権ロード
9月23日(日)10:10 – 12:05 UCI女子チームタイムトライアル
9月23日(日)14:40 – 17:05 UCI男子チームタイムトライアル
9月24日(月)10:10 – 11:55 ジュニア女子個人タイムトライアル
9月24日(月)14:40 – 16:50 U23男子個人タイムトライアル
9月25日(火)10:10 – 12:40 ジュニア男子個人タイムトライアル
9月25日(火)14:40 – 16:50 エリート女子個人タイムトライアル
9月26日(水)14:10 – 17:10 エリート男子個人タイムトライアル
9月27日(木)09:10 – 11:15 ジュニア女子ロードレース
9月27日(木)14:40 – 18:15 ジュニア男子ロードレース
9月28日(金)12:10 – 16:50 U23男子ロードレース
9月29日(土)12:00 – 17:00 エリート女子ロードレース
9月30日(日)09:40 – 16:40 エリート男子ロードレース
日本との時差は7時間。上記の現地時間に7時間をプラスしてください。
(例=現地の16:40は日本の23:40)