第5回全日本BMXフリースタイル選手権のパーク種目エリートクラスが9月19日、岡山県岡山市の旧内山下小学校内特設会場で開催され、男子は東京五輪代表の中村輪夢(ウイングアーク 1st)が3年連続4回目、女子は内藤寧々(第一学院高)が初優勝した。
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新型コロナウイルスにより全日本選手権の開催延期や開催地変更が続く中、国内自転車競技で は2021年初となる全日本選手権の開催となった。
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第1ラン最下位の中村が第2ランで最高得点をマーク
台風14号の影響によりスケジュールが順延したため、男子の予選は実施せず、エントリーした12選手による決勝のみでの開催となった。決勝は各選手から高難度のトリックが繰り出される中、大会2連覇中の中村は、1ラン目のバイクトラブルにより12位スタート。それでも2ラン目にはミスのないライディングで91.00点を出し、大会3連覇、自身4度目となる日本一のタイトルを獲得した。
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「1ラン目でのバイクトラブルは、東京オリンピックでミスをしたトリックと同じだったこともあり、正直焦る気持ちがあった」と中村。
「プランが崩れた状態から2ラン目で各トリックを決められたことは、今シーズンの課題でもあったので満足している。次の国際大会のめどはたっていないが、いつ出番が来ても結果を出せるようにトリックの開発を含めて準備していきたい。最後に無観客開催ではあったが、次の挑戦へ向けたスタートとなる今大会の開催実現に感謝している」
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15歳の内藤が五輪代表大池を僅差で上回った!
女子は、2020年の13−15 歳クラス覇者で、2021年よりエリートカテゴリーへと上がった内藤が、大会4連覇中であり国内シーンを牽引している大池水杜を1.33点上回る得点を出し、女子では最年少となる15歳での国内チャンピオンとなった。
大池は東京オリンピックでメイクできなかった新技「バックフリップ・クロスアップ」に挑戦したが転倒し、スコアを伸ばせず大会連覇がストップした。
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「今大会直前の1週間に実施した合宿で習得に取り組んだトリック、Turn Whip(エアーターン・テイルウィップ)を、前回参戦した大会では失敗してしまったが、今日は2ランともに成功したことがうれしかった」と内藤。
「そしてこれまでエリートカテゴリーを目指してきて、初の全日本でタイトルを取れたことにビックリしている。 次は課題である本番でのパフォーマンス発揮をより磨いて大会で活躍したい」
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2位の大池は、「自分のミスによる結果のため、悔しい気持ちはあるが、後輩の選手がステップアップしてきたことはうれしい」という。
「2ラン目で勝つための安全なルーティーンを選ぶこともできたが、他のライダーの走りからチカラをもらい、東京オリンピックでできなかったトリックに挑戦することを選んだ。次のパリオリンピックに向けて再出発となるが、負けるつもりはないので練習に励みたい」
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