パリ五輪一挙4枠を狙う女子チームパシュートは予選で日本新記録

自転車トラックネイションズカップ第1戦が2023年2月23日に開幕し、女子チームパシュート予選で池田瑞紀(楽天Kドリームス/福岡・祐誠高)、梶原悠未(Team Yumi)、内野艶和(JPCA 楽天Kドリームス/JPCU福岡)、垣田真穂(楽天Kドリームス/愛媛・松山学院高)の4名からなる女子チームパシュートで日本新記録が誕生した。

トラックネイションズカップ第1戦の女子チームパシュートで日本新を樹立した池田瑞紀、梶原悠未、内野艶和、垣田真穂 ©JCF

池田、梶原、内野、垣田で臨んだ女子チームパシュート予選。日本代表チームは従来の日本記録をおよそ2秒縮める4分20秒053の日本新記録をマーク。全体の6位で予選通過した。

同種目ではオリンピックランキングで世界8位までに入ればパリ五輪出場枠が一挙4枠を獲得でき、代表選手となった4人はトラック中長距離のオムニアムと2人編成のマディソンにも出場できる。

松田祥位(ブリヂストンサイクリング)、窪木一茂(JPCA ブリヂストンサイクリング/JPCU福島)、橋本英也(JPCA ブリヂストンサイクリング/JPCU岐阜)、兒島直樹(ブリヂストンサイクリング/日本大)で臨んだ男子チームパシュート予選は、日本記録には及ばないものの3分53秒961の好タイムを叩き出し、全体の5位で予選通過した。

トラックネイションズカップ第1戦2日目のスケジュールと出場選手

男子チームパシュート:松田祥位、窪木一茂、橋本英也、兒島直樹
女子チームパシュート:池田瑞紀、梶原悠未、内野艶和、垣田真穂
男子チームスプリント:長迫吉拓、小原佑太、太田海也
女子チームスプリント:太田りゆ、佐藤水菜、梅川風子
男子エリミネーション:窪木一茂、橋本英也
女子エリミネーション:内野艶和、垣田真穂

●ライブ配信予定(Tissot)

楽天Kドリームス…連盟と楽天がトラックの国際登録チーム結成

楽天の子会社でインターネット勝者投票券(車券)購入サイト「Kドリームス」を運営するケイドリームスと、日本自転車競技連盟が2024パリ五輪を目指す次世代の選手たちの育成を目的として、トラック競技のチーム楽天Kドリームス(TEAM RAKUTEN K DREAMS)を設立した。

楽天Kドリームスは、国際自転車競技連合(UCI)が認めるトラック競技の国際大会への出場権を持つ、UCI登録トラック競技チーム。所属選手は2024パリ五輪出場を目指す自転車トラック競技ナショナル強化指定Aチーム、Bチームで活躍する選手。今回選ばれたのは、山崎賢人、松井宏佑、梅川風子、鈴木奈央、古山稀絵、佐藤水菜、吉川美穂、内野艶和の8選手。

ケイドリームスと日本自転車競技連盟は、2021年1月より4年間にわたってトラック競技の強化事業支援に取り組むことに合意。今回のチーム設立はその取り組みの一環。両者は、楽天Kドリームスの海外遠征の支援を行い、国際大会への若手選手の参加機会を増やすことで、実戦 を通した選手たちの育成を促し、ナショナルチームの世界選手権やオリンピック競技大会出場枠の獲得を目指す。

また、チームの公式SNSやウェブサイトを立ち上げ、所属選手の個性や出場する大会の様子などを発信することで、自転車競技や選手の既存ファンに加えて、新たなファンの獲得を図る。

両者は、今後もさまざまな取り組みを通じて自転車業界の活性化を図るとともに、自転車競技の魅力を広げ、利用者とファンの拡大および収益向上を目指していくという。

スピードスケートから競輪に転向した梅川風子
アフロなので見つけやすい山崎賢人
チーム唯一の競輪選手じゃない選手、古山稀絵
意外とお茶目なお寺生まれの松井宏佑
競輪選手養成所をトップ成績で卒業した吉川美穂
ガールズグランプリ2019・2020出場の実力者、佐藤水菜
ガールズケイリンと中⾧距離の二足のわらじ、鈴木奈央
チーム最年少、ジュニア世界チャンピオンの内野艶和

UCIトラックチームとは:世界選手権と大陸選手権、オリンピック競技大会以外のUCIが認め る国際大会に出場することが可能。国際大会では、各国のナショナルチームとして出場できる選手数には限りがあるが、UCIトラックチームがあることにより別枠を設けることができ、その国の出場枠が増える形になる。同チームを持つことの目的はさまざまだが、主な理由は「選手がUCIから付与されるUCI ポイントを多く得ることができる」、「若手に経験を積ませることができる」などトラック競技強化につなげる狙いがある。

●楽天Kドリームスのホームページ

内野艶和が世界チャンピオン…ジュニア女子ポイントレース

内野艶和(うちのつやか=福岡・祐誠高)がジュニア世界チャンピオンに。2019UCIジュニアトラック世界選手権の大会4日目となる8月17日に行われたジュニア女子ポイントレースで優勝した。自転車競技における日本人の世界チャンピオンは2015年の同大会ジュニア男子ポイントレースにおける今村駿介以来、4年ぶり。

ジュニア女子ポイントレースで世界チャンピオンになった内野艶和

ドイツのフランクフルトで8月14日に開幕した2019UCIジュニアトラック世界選手権で内野が金メダルを獲得し、ジュニア世代の世界チャンピオンとなった。内野はジュニアトラック世界選手権に初出場ながら、同種目で圧勝。

内野のこれまでの海外実績は2019年1月のジュニアアジア選手権トラックでのスクラッチ2位オムニアム2位2018全日本ロードU17で2位

大会は18日まで。

●日本自転車競技連盟のホームページ