伊豆市の日本サイクルスポーツセンターでリモートワークする

静岡県伊豆市の日本サイクルスポーツセンターで自転車トレーニングをしながらリモートワークできる環境が整備されつつある。日本サイクルスポーツセンター内にある自転車競技施設を利用し、自転車でのトレーニングとリモートワークを両立してもらうというもの。

日本サイクルスポーツセンターのワークスペースで練習の合間に仕事

伊豆市の自転車施設には、東京五輪の舞台になった伊豆ベロドロームと伊豆MTBコースがある。オリンピックレガシーも体感できるこれらフィールドをロードバイク、トラックバイク、マウンテンバイクで走り、その合間にリモートワークする。

伊豆MTBコース

東京都から参加したトライアスリートの西川美ゆきさんは、トレーニングメニューを持参しての参加。5kmロードコースではロードバイクでのトレーニングを積み、伊豆ベロドロームでは初めてトラックバイクで走行。2時間ほどでベロドローム内を自由に走行できるようになった。同行の村岸美由貴さんは伊豆MTBコースで初めてMTBに乗り、オリンピックで使われた天城越えセクションの一部を走った。

トライアスロンコーチに、さまざまな自転車スポーツを体感するのがいいと言われて参加したという西川さん、「初めてのことを経験できたのがよかったです。ピストバイクでベロドロームなんて考えたこともありませんでしたが、指導のおかげで恐怖心も和らいで、すごく楽しかったです」と参加の感想を語った。

トラック競技用自転車で体験走行

京都府から参加の今村有亨さんは、滋賀県の中野雄太さんとトラックバイクでのトレーニングに特化する形で参加。日本では数少ない世界競技規格の250mで走りの感覚を確かめた。

通常からトラックバイクを、京都の競輪場の走行会などで楽しんでいる中野さんは、「自分の住んでいるところは250mバンクはもちろんトラックもないので、こういう機会があるのはいいことです。伊豆ベロドロームは以前にも走行したことがありましたが、前よりもベロドロームの周回がスムーズになりました」と語った。

伊豆ベロドロームの250mバンクを走る

また、250m周長の国際競技基準のベロドロームでの走行は特殊だと語る今村さんは「これまでなら本番前の1回しか走れなかったんですが、今回は貸し切りのようなかたちで何回も前を引いてもらいながら3日間集中して走れたので、すごく成果があったと思います」と、伊豆ベロドロームでの練習の成果を語った。

参加者はそれぞれ、用意されたワークスペースで練習の合間に仕事を進め、充実した時間を過ごした。この自転車トレーニング・リモートワークは今後の開催も予定しているという。

●一般社団法人ふじのくにサイクルスポーツコミッションのホームページ

自転車の専門的トレーニングもできるワーケーションスペース

2020東京五輪の自転車競技開催地であり、自転車練習の国内拠点として知られる静岡県伊豆市の日本サイクルスポーツセンターでワーケーション事業が本格化する。2024年2月には前年に引き続き、ワーキングスペースで仕事をしたり練習したりするモニターツアーが行われる。

ワーケーションスペースとなったのは5kmサーキットのホームストレッチが見渡せる管理棟の最上階。これまではゴロリンエリアとして開放されていた。ここにテーブルとイス、ロッカーなどが設置され、Wi-Fiも利用できるようになった。

日本サイクルスポーツセンターのトレーニング施設は伊豆MTBコース(マウンテンバイク)、5kmサーキット(ロードバイクなど)、北400mピスト(トラックバイク)、伊豆ベロドローム(トラックバイク)がある。MTBコースと5kmサーキットは大会専有などがなければ一般利用でき、レンタル自転車を借りることもできる。

●日本サイクルスポーツセンターのホームページ