狩野智也と山岳サイクリストの聖地でBBQサイクリング

古くから山岳サイクリストの聖地として親しまれている群馬県上野村で、同県出身のプロロードレーサー狩野智也とともに神流川沿いの旧道をサイクリングし、山間の集落でランチしたり、完走後に渓流が見下ろせるデッキでバーベーキューするイベントが2019年11月24日(日)に行われる。参加者募集中。

台風で被災するも自転車を愛する村は大歓迎

西上州にある上野村はすりばちの底にあるように集落が点在し、牧歌的な風情が残される。四方に山岳コースがあることから、山岳サイクリストがこよなく愛したエリアとして知られている。台風19号によって山岳コースの一部が土砂崩れや崩落で現在も復旧作業中だが、被害のなかったエリアをのんびり走ろうというイベントだ。

今回はそんな上野村の自然と食を体感してもらうため、旧道を中心に村内を巡るサイクリングツアーが企画された。特別ゲストは上りに強い狩野選手だが、コースはアップダウンの少ない旧街道がメインで、景色を楽しみながらのサイクリングとなるはずだ。特に神流川沿いにある乙父(おっち)地区には紅葉の名所があり、2019年は色づきが遅いことから開催日前後が絶好の見ごろとなりそう。

白井宿ではランチがあり、さらに走り終わった後はいのぶたバーベキューが用意されているので、自転車談義に花を咲くはず。

上野村旧道サイクリングといのぶたバーベキューツアー
開催日:2019年11月24日(日)
参加費:4000円(昼食・バーベキュー・保険込み)

●申し込み・問い合わせ
上野村森の体験館(担当:石井)
TEL:0274-20-7072 FAX:0274-59-2520
E-mail:taiken@uenomura.ne.jp
イベント詳細ページ
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伊豆大島往復4000円のオトクな130周年切符発売開始

首都圏から気軽に行ける自転車パラダイスとして人気の伊豆大島に、期間限定で大きくディスカウントされた大型客船往復キップが東海汽船から販売された。実施期間は2019年10月3日(木)夜発から2020年1月23日(木)帰着のうち除外日を除いた期日。おとな往復2等料金4000円・こども2000円(税込み)。

伊豆大島の最北端に近い野田浜

前回は期間中の特定の日しか割り引き料金とならなかったが、今回は対象外となる日を除いた期間中なら特別料金が適用されるという規定に戻った。また、従来は「サイクルきっぷ」という名称が使用されていたが、今回は東海汽船創立130周年記念として「島島(しましま)きっぷ」となった。自転車は輪行袋に入れれば手荷物料金なし。片道1500円で自転車をそのまま持ち込めるサービスもある。

波浮港の家並みを行く

伊豆大島往復の大型客船は毎日出港。東京の竹芝客船ターミナルを、この時期は夏場よりも1時間早い22時に出航し、大島には夏よりも1時間早い翌日午前6時に到着。午後2時30分に帰路の便が大島を出航し、平日午後7時・土日午後7時45分に竹芝に到着。土日は途中で横浜港の大桟橋にも着岸するので、ここで下船することも可能。伊豆大島の滞在時間は8時間ほどで、大島一周46.6kmを走っても、温泉で汗を流し、食事をする余裕がある。

大型客船は早朝に伊豆大島に着岸。午後2時過ぎの東京行きまで存分に走り回れる

往路は夜行、復路は午後から夜にかけての大型客船となるが、2等リクライニングシート限定となる。夜行となる往路は貸し毛布無料の特典付き。要予約で電話で簡単に申し込める。また宿泊希望者は大島温泉ホテルを1泊2食付き1万円=2名以上の場合=で利用できる。

クルマに自転車を積んで竹芝桟橋に行く場合、これまでは隣接駐車場の料金割り引きがあったが、その提携が終了してしまったので要注意。東海汽船ホームページを参照のこと。

(クリックすると拡大します)
2等リクライニングシート限定だが、土曜日夜発でもごらんのように空いていた

アテネ五輪代表田代恭崇さんと行く沼津サイクリング…参加無料

リンケージサイクリングは、2019年10月9日(水)と10月12日(土)の計2回、NUMAZUサイクルステーション静浦東(静岡県沼津市口野30-23)を拠点に、沼津市プレゼンツによる参加費無料のグループサイクリングを開催。参加者を募集している。

沼津市に本店を構え、同市とパートナーシップ協定を締結しているスルガ銀行も全面的に協力する。

自分のロードバイクやクロスバイクなどのスポーツ自転車で、沼津市おすすめスポットをガイドスタッフ先導のもと、サイクリングとウォーキングでゆっくり巡る。地元スタッフならではの話も聞くことができる。NUMAZUサイクルステーション静浦東を拠点に距離約55km、獲得標高746m、駿河湾越しの富士山絶景スポットへの登りもあるコースレイアウト。ランチは駿河湾の海の幸を楽しめる。

初級者でも楽しめるのんびりサイクリング
駿河湾越しの富士山絶景スポット

アテネオリンピックロードレース日本代表でJCA公認サイクリングガイドのリンケージサイクリング田代恭崇さん、リンケージサイクリングスタッフ、沼津市サイクリストフレンドリーエリア創造プロジェクトチームメンバー、スルガ銀行ロードバイクプロジェクトメンバーが参加者をサポートする。

NUMAZUサイクルステーション静浦東

沼津市Presents 沼津ゆる〜りCYCLING&WALKING 55km Supported by スルガ銀行
[日時]:2019年10月9日(水)、10月12日(土)8:30-16:00
[参加費]:無料 ※別途昼食費
[定員]:20名 ※先着申込順定員になり次第募集締め切り
[会場]:NUMAZUサイクルステーション静浦東 (旧)静浦東小学校 静岡県沼津市口野30-23
[内容]:スポーツバイクにて沼津市のオススメスポットを巡る走行距離約55kmのグループサイクリング
[雨天時]:開催場所・時間の降水確率が50%以上、または悪天候が予想させる場合は安全を考慮しイベントを中止する場合がある。前日17:30を目安にメールでイベントの開催有無を連絡する。
[申し込み]:リンケージサイクリングホームページより
10月9日(水)開催
10月12日(土)開催
[問い合わせ]:リンケージサイクリング TEL:0466-51-8497

アテネ五輪代表の田代恭崇さん(右)がアテンド

コルナゴファンの西伊豆ライド…田代恭崇が案内役

リンケージサイクリングは2019年9月29日(日)、静岡県伊豆半島でCOLNAGO PRESENTSによるCOLNAGOファンクラブ「TRIFOGLIO」会員向けに「COLNAGO RIDE 2019 伊豆半島 西伊豆ライド」を開催する。静岡県のサイクルツーリズムを盛り上げるスルガ銀行が協力し、ライド拠点はスルガ銀行サイクルステーション天城湯ケ島。

ユネスコ世界ジオパークに認定された伊豆半島の西伊豆を舞台に、距離100km(獲得標高2800m)の山岳コースを走る。普段からロードバイクを乗りこんでいる上級者向けのグループライド。

伊豆半島は、南方にあった海底火山がプレートの動きにより北上し日本列島に衝突して誕生した。火山活動と地殻変動を繰り返し、現在の起伏のある地形になっている。伊豆山々のヒルクライムやダウンヒルでCOLNAGOロードバイクの性能を体感し、雄大な海山の景観を体感することができる。

コース監修とライドリーダーはJCA公認サイクリングガイドでアテネオリンピックロードレースプレイヤーであるリンケージサイクリングの田代恭崇さんが務める。COLNAGOスタッフもサポートカーとサポートライダーとして帯同する。

募集開始は6月21日(金)9:00から。

COLNAGO RIDE 2019 伊豆半島 西伊豆ライド 概要
日 時:2019年9月29日(日) 6:30〜17:00
会 場:スルガ銀行サイクルステーション天城湯ケ島 静岡県伊豆市市山289
参加費:
8000円(税込)COLNAGO限定オリジナルジャージ付
1万5000円(税込)COLNAGO限定オリジナルジャージ+オリジナルビブ付
参加条件:
・COLNAGOのファンクラブ「TRIFOGLIO」へ会員登録済みの方
・公道で安全にロードバイクを乗れる18歳以上、起伏のあるコースを単独で150km走りきれる上級者の方
・ご自身のCOLNAGOロードバイクか、無料のCOLNAGO試乗車でご参加いただける方
・COLNAGO限定オリジナルジャージを着用しご参加いただける方
・ご自身のサイクリングビブパンツはジャージデザインに近い「黒色無地系」でご参加いただける方
定 員:15名 ※先着申込順定員になり次第募集締切 ※先着申し込み順で定員になり次第募集を締切ります。
内 容:伊豆半島西伊豆で距離100km(獲得標高2800m)のグループライド
要 項:リンケージサイクリングHP

銚子イイ!グルメライドは楽しくておいしい自転車イベント

自転車イベントのカテゴリーで人気急上昇中なのが「グルメライド」。5月25日に千葉県銚子市で「銚子イイ!グルメライド」が開催され、950人が参加。休憩ポイントに地元特産物が用意され、それをお目当てにペダルをこぐ。当日は全国的に猛暑に見舞われたが、太平洋の海風が心地よく、お腹ペコペコの身体にはどれも最高のおいしさだった。

犬吠埼灯台を背景に交通量の少ない太平洋岸を走る

お腹いっぱいで割安感ある参加費

2018年までは順位を競う耐久レースがここで行われていたが、主催者は今回からグルメライドに変更。それが功を奏して首都圏各地からたくさんのサイクリストが集まった。コースは脚力に応じて2タイプ。70kmには「お魚」「お野菜」「お肉」「スイーツ」の4つの補給地点が、40kmには「お肉」を除く地点がある。参加料は70kmが7500円、40kmが6000円。グループ割り引きなどもあり、これでお腹いっぱいになれるのだから割安である。

お魚エイドステーションでマグロやつみれ汁をいただく
カレーボール
キャベツなどの旬な野菜も銚子の特産品

銚子市は利根川が太平洋に注ぐ独特の地形を持つ漁港町。犬吠埼の灯台があり、風情あふれる町並みがある。この日は大漁で、コース途中の水揚げふ頭近くを通過したときは、荷こぼれしたイワシが路面に点在していてビックリ。銀色にきらめく魚を満載したダンプがひっきりなしに走っていく。

この地の過ごしやすい気象状況もサイクリストにはうれしい。この日は全国的に猛暑で、関東内陸部の熊谷や前橋は30度以上の真夏日となったが、銚子は最高気温25度。1日の寒暖差も少なく、真夏に走りに行くのはうってつけのロケーションだ。

そんなイベントはスタート前から楽しさしかない。順位を争うレースは緊張感にとらわれるが、グルメライドはマイペースで走ればいいからそれがない。加えて補給食の用意も不要。真夏の不安要素となるボトルの水がなくなる心配もない。補給地点に用意されているからだ。

「国内自転車界を成長させていきたい」と廣瀬佳正さん
tom’s cyclingのYOPIさん(左)とTOMIさん

主催者によると、地元サイクリストが走っていて楽しいコースを集め、要所に地元で取れたおいしいものを用意したという。実際にスタートすると銚子の観光スポットを巡りながら、海産物センター、銚子マリーナ、道の駅などに設営された休憩所でひと休み。単独でこの町を訪れても、どこを走ったらいいか、なにを食べたらいいかが分からないが、大会側が用意してくれるのだから気持ちが楽なのだ。

漁獲量日本一の港町として銚子はよく知っていたが、とっておきのポイントと味覚をイベント参加によって一挙両得。コースも分かったので、もう一度走りに来てみたいと感じた。ダイエットにはならなかったけど。

観光客・住民減の町に期待の新イベント

大会実行委員会の小倉和俊委員長

大会実行委員会の小倉和俊委員長は、「銚子は日本一の漁獲量を誇る港町ですが、野菜もおいしい。今回のコースは畜産で知られる旭市にも脚を伸ばす。屏風ヶ浦などの雄大な景色もある。走っていて楽しく、おいしいイベントを作りたかった」と意気込みを語った。地元で設備会社を経営しながら、廃校を利用したスポーツ合宿所を運営。同所はこの日のスタート&ゴール地点となった。自らもサイクリングやトライアスロンに挑戦し、「スポーツを通して銚子を活性化したい」と熱意を語る。銚子の魅力を堪能した参加者の姿に安堵の表情を浮かべた。

全国で楽しいイベント開催中

お肉エイドステーションなり

今回の大会は「たのしいがゴール」というスローガンを掲げたツール・ド・ニッポンの1イベント。今後は6月30日に静岡県で富士山一周サイクリング、9月8日に山梨県で富士山ロングライドなどが開催予定。参加者募集中。
●ツール・ド・ニッポンのホームページ

2020東京五輪ロードのパレード区間を実走…公開データはGPSデバイスに転送可

2020東京五輪の自転車競技ロードレース。府中市にある都立武蔵の森公園をスタートし、10kmのパレードを経て、多摩川にかかる是政(これまさ)橋で競技開始となる。途中には由緒ある大國魂(おおくにたま)神社の参道を貫通するなど、日本情緒あふれる景観を世界中にアピールする。そんなルートを実走してご紹介。

大國魂神社の参道が2020東京五輪のパレードコースとなった
2020東京五輪自転車競技ロードレース・パレード区間。クリックすると拡大します

●2020東京五輪ロードのスタート&パレードコース【公開データ】
GPSデバイスに転送できます。

●東京オリンピック自転車競技ロードレース(男子)コース詳細
●2020東京五輪最初の決勝種目、自転車競技男子ロードレースのコースを走ってみた

いにしえの神社境内を貫通する驚きのパレード区間

府中市にある都立武蔵の森公園のこのあたりから東京五輪はスタートする

自転車ロードレースはマラソンのように一斉スタートし、ゴールの着順を競う競技だが、スタートが込み入った市街地となる場合は、パレード区間が設定される。郊外に出たところに設定された「0km地点」まで選手たちはゆっくりと走行し、そこから正式なレースが始まるというのが特徴だ。

東京五輪男子ロードレースは開会式翌日の7月25日(金)、女子は26日(土)に武蔵の森公園をスタートする。是政橋で競技開始となり、富士山を目指す。パレード区間を含めて男子244km、女子147kmの長丁場だ。

都立武蔵の森公園内のパレードコースは2019年4月の段階で路面改修中
都立武蔵の森公園の出口を左折し、人見街道に向かう
人見街道を鋭角的に左折して野川公園の脇を走る東八道路へ

スタート地点となる都立武蔵の森公園は調布飛行場をはさんで南と北に分かれるが、五輪で使われるのは府中市にある北地区。調布市にある南地区はバドミントン、近代五種のフェンシング、パラリンピックの車いすバスケットボールが開催される。また隣接する味の素スタジアムではサッカーとラグビーの一部試合、近代五種のうち4種目が行われる。

今回はGPSデバイスを起動してパレード区間を実際にサイクリングしてみた。舗装路と出口が改修中の公園を抜けて人見街道へ。野川公園の脇を走る東八道路、府中の森公園横の小金井街道、そして桜並木の桜通りへ。道路は比較的走りやすく、序盤を除けば下り基調で、スイスイと走れる。多磨霊園を含めて周辺に緑が多いのも特徴だ。

野川公園の脇を走る東八道路。写真奥から選手団がやってくる
東八道路を西に進んで多磨霊園脇を通過する
東八道路に別れを告げて小金井街道へ
片側1車線の小金井街道を進んで府中市街地へ
小金井街道の脇にある府中の森公園
小金井街道から桜並木の桜通りへ
桜通りを通過するといよいよ大観衆が待ち構えるはずの府中駅が近づいてくる

京王線府中駅近くの「馬場大門のケヤキ並木」からがパレード区間の見どころ。真夏でも涼しさを感じさせるこの並木道は大國魂神社の参道でもあるが、今回のパレードコースは直進し、神社大鳥居の下をくぐって、普段は歩行者しか通行できない境内の参道を行くのだ。

五輪のときはもちろん、選手は乗車しながら参道を走るが、一般のサイクリストがコース試走する際は自転車を押し歩きする必要がある。あるいは周囲に配慮して側道を走るのがいい。

桜通りから馬場大門のケヤキ並木へ
京王線府中駅近くの「馬場大門のケヤキ並木」
馬場大門のケヤキ並木を直進し、神社大鳥居の下をくぐる

パレードコースは随神門の前で右折。境内から府中街道に出て、多摩川に架かる是政橋に向かう。この橋の中ほどに「0km地点」が設定される予定だ。

大國魂神社の参道
自転車は押し歩きすれば参道も行けるが、場所をわきまえて試走する際は迂回することを推奨
写真奥の本殿前を右折し、この鳥居をくぐって外に出る
神社の西にある通りを抜けて府中街道に向かう

レガシーとしてこのコースを活用したい

2019年7月21日には五輪テストイベントが開催される。ツール・ド・フランス期間中であることもあり、参加は国内外のナショナルチーム。それでもメダルをねらう強豪国はコース状況の確認のために有力選手を送り込んでくることが想定される。

「東京五輪自転車ロードレースの開催を契機に、市民に自転車の魅力を知ってもらい、大会のレガシーとして自転車を活用した市民の健康増進を推進していきたい」と府中市の高野律雄市長。

大國魂神社の猿渡昌盛宮司も、「参道が五輪コースとなることに驚きましたが、世界中からやってくる選手たちをどう応援するか、いろいろと考えています」と大歓迎。例大祭に引っぱり出される大太鼓の演武などが考えられている。

府中街道に出ればいよいよ正式スタートも目前
府中街道を道なりに進むと多摩川にかかる是政橋が見えてくる
是政(これまさ)橋

東京五輪観戦チケットの申し込みは5月から始まるが、ロードレースはゴールとなる富士スピードウェイでの観覧席のみが有料。スタート地点は一般入場できないエリアが設営されることが想定されるが、パレード区間を含めてコース途中は原則的に無料観戦できる。どこでどう見るかは事前下見が肝心。駅至近のポイントは人だかりとなりそうなので、自転車を使って絶好の応援拠点を見つけておこう。

是政橋の中ほどに「0km地点」が設定される予定