第109回ツール・ド・フランスは2022年7月6日、リール〜アランベール間の157kmで第5ステージが行われ、イスラエル・プレミアテックのサイモン・クラーク(オーストラリア)が4選手のゴール勝負をわずかに制して初優勝した。
「オフシーズンは契約できず、今のチームが声をかけてくれた。恩返しできてうれしい」とクラーク。「サイクリストになるために欧州に引っ越して20年。今月で36歳になる。ようやく夢を叶えることができた」
UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)が石畳区間でアタックしたが、マイヨジョーヌのワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)に対して13秒しか差をつけられず、ファンアールトが首位を守った。
●4賞ジャージ
■マイヨジョーヌ(個人総合成績)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)
■マイヨベール(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)
●マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)マグナス・コルト(デンマーク、EFエデュケーション・イージーポスト)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
旧炭鉱の世界遺産アランベールのゾッとするもの
前日のカレーのホテルはなかなか忍耐が必要なほど古いものでしたが、リネンは清潔で、心配していたプー(シラミ)もいなかったです。ランニング中に市庁舎近くでステキな自転車・歩行者専用ブリッジを見つけ、シャワーを浴びた後に改めてスマホを持って撮影しに行きました。
ツール・ド・フランスは、ミシュランのホテルやレストランの格付けと同様に、それぞれの街の自転車フレンドリー度を格付けしています。こちらは星の数ではなくて自転車の数。最高ランクは自転車4台。
カレーは2022年、自転車にやさしい街として自転車3台を獲得しました。
温暖化対策の決め手と打ち出した自転車が快適に走れるように
ボクが目撃したのはカレーの駅からすぐのところ。橋だけでなく、その下にある運河沿いにも自転車通行レーンがしっかり整備されています。
欧州連合の欧州地域開発基金とオードフランス地域がこのエリアの再開発として共同出資した金額は186万8897ユーロだと、橋のたもとに案内板がありました。
ランフェルデュノール…北の地獄とは
この日はパリ〜ルーベのコースで知られる石畳へ。ボクが「フランスの韮山反射炉」と呼んでいるアランベールがゴールです。ここはかつての炭鉱施設。2012年にユネスコ世界遺産に登録されました。
ツール・ド・フランスでは「アランベール・ポルト・デュ・エノー」という長い名前がゴールの表記になっていますが、ポルト・デュ・エノーはアランベールがあるノール県の共同体のこと。小さな町であるアランベールだけでは大会協力金が支払えないときに、こうして自治体としてその上にある組織に協力金分担をお願いすることがあります。
その結果、ゴール地点の名称に1つの街と1つの共同体が併記される。こういったことはツール・ド・フランスでは結構あることなのです。
2010年にアランベールは世界遺産登録前にツール・ド・フランス招致を実現。登録後の2014年に2度目の招致。このときはフルームが石畳手前の舗装路で落車、右手首を骨折してここでマイヨジョーヌを獲得したニーバリが総合優勝しています。
この日はゴールからわずか13kmほど走ってバランシエヌへ。日本ではアルコールを口にするのは2日に1回だけですが、ヨーロッパに来て毎日飲んでいるのでちょっと休肝。ケバブ屋さんで10ユーロの串焼きセットを買って、前日に比べたらかなり快適なお部屋でご飯を済ませました。
肝臓もたまに休まないといけないんですが、お財布も休ませたいというのが正直なところではあります。
7月上旬の気持ちいい季節。町ではテラス席でゆったりと食事をする人たちがたくさんいます。フランスはもうパンデミックは終わったと信じたい気持ちが強いからか、病院やファーマシーに行くとき以外はマスク着用している人はいません。逆にマスクをしているからって、イヤな顔をされることはないんですけどね。
でも第7波の到来は間違いなく、PCR検査機関がていっぱいという情報も。帰国時の陰性証明入手に暗雲が。
どうなる?
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