2020ジロ・デ・イタリアはハンガリーのブダペストで開幕

2020年に開催されるジロ・デ・イタリアはハンガリーの首都ブダペストで開幕し、合計3日間滞在することが発表された。ジロ・デ・イタリアがイタリア以外で開幕するのは14回目。

ハンガリーの首都ブダペスト

ジロ・デ・イタリアは近年になって海外を開幕地とすることが多くなり、2010年以降は2年ごとに海外で開幕する。詳細は未定で、今後発表される予定。

三大大会ではツール・ド・フランスが2019年にベルギーのブリュッセルで、2021年にデンマークのコペンハーゲンで、ブエルタ・ア・エスパーニャが2020年にオランダのユトレヒトで開幕する。

●これまでにイタリア以外で開幕したジロ・デ・イタリア
1965 サンマリノ
1966 モンテカルロ(モナコ)
1973 ベルビエ(ベルギー)
1974 バチカン市国
1996 アテネ(ギリシャ)
1998 ニース(フランス)
2002 フローニンゲン(オランダ)
2006 スラン(ベルギー)
2010 アムステルダム(オランダ)
2012 ヘアニング(デンマーク)
2014 ベルファスト(北アイルランド)
2016 アペルドールン(オランダ)
2018 エルサレム(イスラエル)

●2019ジロ・デ・イタリア特集サイト

トヨタがジロ・デ・イタリアのオフィシャルカーに

ジロ・デ・イタリアなどの自転車レースを主催するRCS社が主催する全レースにおいて自動車メーカーのトヨタと2019年から2年間のオフィシャルカー契約を結んだ。4月8日にイタリアのミラノで発表した。イタリアのフィアット・アルファロメオグループに取って代わることになる。

RCSメディアグループのウルバーノ・カイロCEOとトヨタイタリアのマウロ・カルッキオCEO ©LaPresse

RCSメディアグループのウルバーノ・カイロCEOは、「数年間にわたって国際化を推進してきたジロ・デ・イタリアが、世界有数の自動車メーカーと契約できてこれ以上の喜びはない」と語る。
「トヨタはジロ・デ・イタリアだけではなく、他のRCS主催レースとも契約を結んでくれた。このパートナーシップは、ジロ・デ・イタリアと我が社の社会的責任である持続可能なモビリティにかかるグループプロジェクトを強化する意味で非常に重要だ。トヨタのハイブリッドカーと革新的な車は、これらの未来志向のプロジェクトで我々をサポートしてくれる。このコラボレーションは実りあるものとなり、両社の利益になると確信している」

レースで使用されるのはトヨタRav 4ハイブリッド、カローラ・ツーリングスポーツハイブリッド。

トヨタRav 4ハイブリッド ©LaPresse
カローラ・ツーリングスポーツハイブリッド ©LaPresse
ジロ・デ・イタリアのオフィシャルカーにトヨタ ©LaPresse

ジロ・デ・イタリアのeバイクレースがほぼ同日程で開催

eバイクと呼ばれる電動自転車を使ったジロ・デ・イタリアの「ジロE」が5月12日から6月1日まで開催される。2018年に続く2度目の開催だが、出場チームは5から10チーム超へ、4つのリーダージャージも設定されて本格化する。

2019年もジロ・デ・イタリアのeバイクレースが開催される ©LaPresse

ジロ・デ・イタリアは5月11日から6月2日まで全21ステージで開催されるが、ジロEは18ステージ。各ステージはゴールが同じで、競技距離は3分の2ほどで争われる。2026年冬季五輪誘致を目指すミラノ・コルチナもチームを結成し、五輪メダリストが出場する予定だ。

メインスポンサーはイタリアの電力会社「エネルX」。オフィシャルカーはトヨタ。栄養補助食品のネームドスポーツが協賛する。

ジロ・デ・イタリアのeバイクレース ©LaPresse

ジロ・デ・イタリアがカステリ製のリーダージャージを公開

ジロ・デ・イタリアの主催者RCSとラ・ガゼッタデッロスポルト新聞が、3月27日にミラノで2019年のリーダージャージを公開した。イタリアのサイクリングウエアメーカー、カステリ製。第102回大会は5月11日から6月2日まで。

マリアローザ ©LaPresse

ジャージは空気抵抗の低減を実現して、素材や縫製に趣向を凝らしたエアロタイプ。汗をかく部位には吸汗速乾生地を使うなど、4種類の素材を適所に配置した。ファスナーの金具はジロ・デ・イタリアの象徴とも言える金色のトロフィー。

マリアアッズーラ ©LaPresse
マリアチクラミーノ ©LaPresse
マリアビアンカ ©LaPresse
カンディード・カンナーボ氏のサイン

新人賞のマリアビアンカの襟の内側には、かつてのラ・ガゼッタデッロスポルト編集長、カンディード・カンナーボ氏の10周忌を悼むために同氏のサインを挿入した。

大会の新スポンサーに、イタリアの男性用下着メーカー「インティミッシミ・ウオモ」が加わり、ジャージのファスナーを開けると同社ロゴが出現するようなデザインを採用した。

ファスナーを開けると防風リブに下着メーカーのロゴが出現する ©LaPresse

ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランスとともにグランツール(3大ステージレース)となるスペインのブエルタ・ア・エスパーニャはイタリアのサンティーニ社製ジャージを採用。4月3日にマドリードでリーダージャージをお披露目する。

ジロ・デ・イタリアが恒例の各ステージ建造物ピンクイルミネーション

2019年5月11日に開幕する第102回ジロ・デ・イタリアは、スタートまであと102日となった1月30日に、全21ステージの開催地で歴史的建造物などをマリアローザにちなんだピンク色にライトアップするイベントが開催された。

Stage 1 – 11/05/2019 – Podestà palace in Bologna

2019年5月11日に開幕する第102回ジロ・デ・イタリアは総距離3518.5km、1ステージ平均167.5km。「地上で最も美しい場所で繰り広げられる一番タフなレース」の言葉どおり、非常に過酷なコース。

23日間のコースはイタリア半島の中にあるサンマリノ共和国に足を伸ばすだけで、ほぼイタリア国内を走る。個人タイムトライアルが3ステージあることが特徴で、スプリンター好みの起伏の少ないステージが6つ、中程度の山岳ステージが7、難易度の高い山岳ステージが5。頂上フィニッシュはボローニャとサンマリノで行われる個人タイムトライアルを含めて7つもある。

レオナルド・ダビンチの没後500年を弔う意で第3ステージはその出生地であるオルベテッロをスタートする。第7ステージのゴールは10年前の2009年に大震災に襲われたラクイラを訪れる。また1919年生まれのファウスト・コッピ生誕100年を記念して、故郷ピエモンテ州のノビリーグレにゴールする第11ステージ、クネオ~ピネローロ間を走る第12ステージが設定された。

大会中盤は第13、14ステージが厳しい山岳コース。さらに終盤は第16ステージが獲得標高としてこの大会最大の5700mを上る。大会最高峰の「チマコッピ」となる標高2618mのガビア峠も待ち構える。さらに第19、20ステージと超難関。そして最終日はベローナで個人タイムトライアルが行われ、最後まで総合優勝の行方がもつれる可能性を残す。

2019ジロ・デ・イタリア日程
5月11日(土) 第1ステージ ボローニャ〜ボローニャ(サンルーカ聖堂)8.2km(個人タイムトライアル)★★★
5月12日(日) 第2ステージ ボローニャ〜フチェッキオ 200km★★★
5月13日(月) 第3ステージ ビンチ〜オルベテッロ 219km★★
5月14日(火) 第4ステージ オルベテッロ〜フラスカーティ 228km★★
5月15日(水) 第5ステージ フラスカーティ〜テッラチーナ 140 km★
5月16日(木) 第6ステージ カッシーノ〜サンジョバンニロトンド 233km★★★
5月17日(金) 第7ステージ バスト〜ラクイラ 180 km★★
5月18日(土) 第8ステージ トルトレートリド〜ペザーロ 235km★★★
5月19日(日) 第9ステージ リッチョーネ〜サンマリノ 34.7km(個人タイムトライアル)★★★★
5月20日(月) 休息日
5月21日(火) 第10ステージ ラベンナ〜モデナ 147km★
5月22日(水) 第11ステージ カルピ〜ノビリーグレ 206km★
5月23日(木) 第12ステージ クネオ〜ピネローロ 146km★★★
5月24日(金) 第13ステージ ピネローロ〜チェレゾーレレアーレ 188km★★★★
5月25日(土) 第14ステージ サンバンサン〜クールマイユール 131km★★★★★
5月26日(日) 第15ステージ イブレア〜コモ 237km★★★★
5月27日(月) 休息日
5月28日(火) 第16ステージ ローベレ〜ポンテディレーニョ 226km★★★★★
5月29日(水) 第17ステージ コンメッザデューラ〜アンテルセルバ 180km★★★
5月30日(木) 第18ステージ バルダオーラ〜サンタマリアディサーラ 220km★
5月31日(金) 第19ステージ トレビーゾ〜サンマルティーノディカストロッツァ 151km★★★
6月1日(土) 第20ステージ フェルトレ〜クローチェダウーネ・モンテアベーナ 193km★★★★★
6月2日(日) 第21ステージ ベローナ 15.6km(個人タイムトライアル)★★★
★は難易度

ジロ・デ・イタリア特集サイト

RCSがジロ・デ・イタリアなど主催大会の出場チームを発表

ジロ・デ・イタリアなどを主催するイタリアのRCS社が1月25日にミラノで主催大会の出場チームを発表した。UCIワールドチームである18チームは全大会に出場する権利があり、第2カテゴリーのチームから各大会に主催者推薦枠が与えられた。

RCSが主催するUCIワールドツアーレースは、ジロ・デ・イタリア、ストラーデビアンケ、ティレーノ〜アドリアッティコ、ミラノサンレモ。秋に開催されるイル・ロンバルディアのみワイルドカードは後日発表となる。

自動出場権を獲得したUCIワールドチーム(18チーム)
アージェードゥーゼル・ラモンディアル(フランス)
アスタナ(カザフスタン)
バーレーン・メリダ(バーレーン)
ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
CCC(ポーランド)
ドゥクーニンク・クイックステップ(ベルギー)
EFエデュケーションファースト(ドイツ)
グルパマFDJ(フランス)
ロット・スーダル(ベルギー)
ミッチェルトン・スコット(オーストラリア)
モビスター(スペイン)
ディメンションデータ(南アフリカ)
ユンボ・ビスマ(オランダ)
カチューシャ・アルペシン(スイス)
スカイ(英国)
サンウェブ(ドイツ)
トレック・セガフレード(ドイツ)
UAEエミレーツ(UAE)

2019ジロ・デ・イタリアのコースマップ(クリックで拡大)

ジロ・デ・イタリア(5月11日〜6月2日)
ワイルドカード4(22チーム、8人編成)

アンドローニジョカトリ・シデルメク(イタリア)
バルディアーニCSF(イタリア)
イスラエルサイクリングアカデミー(イスラエル)
NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ(イタリア)

ストラーデビアンケ(3月9日)
ワイルドカード3(21チーム、7人編成)

ネーリソットーリ・セッレイタリアKTM(イタリア)
NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ(イタリア)
ヴィタルコンセプトB&Bホテルズ(フランス)

2017ストラーデビアンケ。©LaPresse/Fabio Ferrari

ティレーノ〜アドリアッティコ(3月13〜19日)
ワイルドカード5(23チーム、7人編成)

バルディアーニCSF(イタリア)
コフィディス(フランス)
ガスプロム・ルスヴェロ(ロシア)
イスラエルサイクリングアカデミー(イスラエル)
ネーリソットーリ・セッレイタリアKTM(イタリア)

ミラノ〜サンレモ(3月23日)
ワイルドカード7(25チーム、7人編成)
アンドローニジョカトリ・シデルメク(イタリア)
バルディアーニCSF(イタリア)
コフィディス(フランス)
ディレクトエネルジー(フランス)
イスラエルサイクリングアカデミー(イスラエル)
ネーリソットーリ・セッレイタリアKTM(イタリア)
ノボノルディスク(米国)