第102回ジロ・デ・イタリアは5月23日、クネオ〜ピネローロ間の156kmで第12ステージが行われ、ボーラ・ハンスグローエのチェーザレ・ベネデッティ(イタリア)がゴール手前のけん制合戦を制してプロ初優勝。
有力選手らを含むメイン集団が8分遅れたため、第1集団に加わっていたUAEエミレーツのヤン・ポランツェ(スロベニア)が首位に。チームメートのバレリオ・コンティ(イタリア)からマリアローザを引き継いだ。
大会はいよいよ山岳区間に突入し、前日に区間2勝目を挙げたロット・スーダルのカレブ・ユアン(オーストラリア)、ドゥークニンク・クイックステップのエリア・ビビアーニ(イタリア)のスプリンター2人が出走せず。このあとは山岳ステージばかりで、活躍が見込めないからだ。
この日は伏兵ら25選手が第1集団を形成。翌日にハードな山岳ステージが控えていることで有力選手は体力温存に努め、一気にその差が広がっていった。この第1集団の中にベネデッティとポランツェがいた。ステージ優勝は最後にその数が絞り込まれ、ベネデッティが3人によるゴール勝負を制した。
ベネデッティは2008年にUCIカテゴリーでない大会で勝利して以来のトップフィニッシュで、プロ初勝利となる。
「ボクのような強くない選手が勝利できたのだからとてもいい日になった。1999年に初めてジロ・デ・イタリアのスタート地点を訪れ、いつかプロになりたいと思っていた。ゴール前で一度は遅れたけど、ボクにはまだ脚が残っていた」(ベネデッティ)
ポランツェはゴール前で25秒遅れたが、前日までの総合成績の上位選手らが8分も遅れたため、一躍首位に。
「第1集団に加わったのは作戦だ。チーム内でマリアローザを守るための戦略だったんだ」とポランツェ。
「区間勝利も取りたかったが、ボクは暫定首位の立場だったから他選手よりも先頭を走らなければならなかった。それでもピンク色のリーダージャージーを獲得できてこの上なくうれしい」
●4賞ジャージ
■マリアローザ(個人総合成績)ヤン・ポランツェ(スロベニア、UAEエミレーツ)
■マリアチクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
■マリアアッズーラ(山岳賞)ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、トレック・セガフレード)
□マリアビアンカ(新人賞)ヒュー・カーシー(英国、EFエデュケーションファースト)
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