ツール・ド・フランスが視聴できるABEMA de J SPORTS開始

ABEMAでJ SPORTSのコンテンツが視聴できる「ABEMA de J SPORTS」が開始され、ツール・ド・フランスなどをはじめJ SPORTS提供のプロ野球、ジャパンラグビーリーグワンなどJ SPORTSの国内外の世界最高峰スポーツが視聴可能になった。

「J SPORTS」と連携した新プランは月額2180円

最高峰の自転車ロードレース大会であるツール・ド・フランスは生中継。レースごとのハイライトはプランに登録しなくても無料で視聴が可能。配信開始日は5月13日で、月額2180円(税込)。

初月は500円、今ならジロ・デ・イタリアも!

「ABEMA de J SPORTS」の開始を記念して5月13日(月)正午~5月19日(日)夜11時59分に登録すると通常月額2180円(税込)のところ初月は月額500円(税込)で視聴できる初回登録キャンペーンを実施。
また、5月20日(月)午前0時~5月31日(金)夜11時59分までの期間に登録すると、月額1000円(税込)。

●ABEMA de J SPORTSのホームページ

2024ツール・ド・フランスさいたまは10回記念大会として11月2日開催

「2024ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム10回記念大会」が11月2日、さいたま市のさいたま新都心駅周辺で開催される。4月26日に同市内でその概要が発表された。コースはさいたまスーパーアリーナのメインアリーナを初めて通過するなど見どころの多い記念大会となる。

2023ツール・ド・フランスさいたま ©Yuzuru SUNADA

オールスター大会として歴代優勝者も参加の方向

大会を主催するさいたまクリテリウム組織委員会会長で、さいたま市の清水勇人市長、一般社団法人さいたまスポーツコミッションの遠藤秀一会長が出席し、10回記念大会での取り組みなどを語った。

「世界的なブランドを持ったツール・ド・フランスを開催してきたことは、都市・地域振興はもとより、自転車を活用したまちづくりに寄与できた。10回記念大会はみなさまとともに笑顔でレースを楽しむイベントにしていきたい。これまで積み上げてきた歴史と、新しいこれからを作る飛躍に繋げていきたい」と清水市長。

A.S.O.が構想するツール・ド・フランスさいたま10回大会イメージ

遠藤会長は、「出場選手数はこれまでとほぼ同様を考えているが、メモリアル大会であるので歴代の方々には来ていただきたい」とコメント。清水市長も「オールスターの大会」と意気込んでいて、このあたりの真意をさいたまスポーツコミッションに確認すると「過去9大会の優勝者を参加させることを検討している」という。

「すでに引退した選手もいるので招聘するすべての歴代優勝者がレースに参加できるとは限らないが、これまで応援してくれたファンのみなさんが喜んでもらえるような企画を実現したい」と語る。

一般社団法人さいたまスポーツコミッションの遠藤秀一会長(左)とさいたま市の清水勇人市長

スーパーメインアリーナで選手をファンが全方位で観覧か

どんな特別な付帯イベントが開催されるのかは現在のところ企画中で、フランスのA.S.O.と詳細を詰めながら決まるごとに発表されていくはずだ。その中でも注目されるのは初めてスーパーアリーナのメインアリーナを使用すること。厳密に言えばレースコースがあるので360度に観覧席が設けられることは不可能だが、バスケットボールのようなイメージでファンがマイヨジョーヌをはじめとしたトップ選手を取り囲むシーンが想定される。

メインアリーナをどんな動線で貫通するのか、入場無料になるのか、熱心なファンのための有料観覧席になるのかは現在検討中だ。

Screenshot

ツール・ド・フランスの魅力が日本で満喫できるイベント

ツール・ド・フランスさいたまは2013年、夏に開催された第100回ツール・ド・フランスで各賞を獲得するなど大活躍したプロロード選手が出場。ツール・ド・フランスの名前を冠したイベントが行われたのはその時が世界初。コロナ禍で2020、2021年は中止となったが、2024年に10回目を迎える。

ツール・ド・フランスで激闘を展開し、マイヨジョーヌなどのリーダージャージを獲得した選手が来日。それと同時にツール・ド・フランスのエッセンスが持ち込まれ、日本にいながらにしてその興奮と感動が味わえるものとして、沿道には多くのファンが詰めかける。

Screenshot

●ツール・ド・フランスさいたまのホームページ

J SPORTSで三大ステージレース、世界選手権、モニュメントなど放送

スポーツテレビ局のJ SPORTSが2024シーズンにおける海外サイクルロードレースのラインアップを決定した。ツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャのグランツール全戦をはじめ、UCI世界選手権ロードレースやモニュメント4レースなど、UCIワールドツアーを中心に世界トップレベルのレースを放送する。

ツール・ド・フランス ©A.S.O. Pauline Ballet

レースは放送に加え、PC、スマホ、タブレットで見られる動画配信サービス「J SPORTSオンデマンド」でも配信。またサイクルロードレースの楽しさをより多くの人に伝えるため、注目のレースを毎月1~2番組厳選し、無料放送/J SPORTSオンデマンドで無料LIVE配信する予定。

2023ブエルタ・ア・エスパーニャ第19ステージ ©Rafa Gomez/SprintCyclingAgency©2023

2024シーズンのサイクルロードレース中継は、1月16日から開催されるツアー・ダウンアンダーで幕開け。新シーズンの開幕をより多くのファンに楽しんでもらうため、ツアー・ダウンアンダー初日の模様は、無料放送/配信になる。

2023ジロ・デ・イタリア総合優勝のログリッチ ©LaPresse

欧州のロードレースが本格開幕を迎える3月以降は、ロードレースファンが熱狂するパリ~ルーベなど春のクラシックレースを中心に多数のレースを放送。また最も注目を集めるツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャのグランツールは、全ステージを生中継&LIVE配信し、世界最高峰のハイレベルなレースを圧倒的ボリュームで紹介する。

サイクルロードレース優勝予想サービス「サイクル誰クル?」を2024年もJ SPORTSで生中継のあるレースを中心に開催。 年間総合表彰やグランツールごとの表彰に加え、月単位での表彰も予定しているので、短期間での順位争いも楽しい。

注目選手や好調な選手に投票する、応援している選手に投票する、コース設定や選手の特徴・脚質を研究してランキング上位を目指すなど楽しみかたはさまざま。 2024シーズンは2023年からバージョンアップした賞品を取り揃えるのでサイクルロードレース特集サイトの注目選手情報や、レース詳細ページをチェックしながら優勝予想に挑戦しよう。

●J SPORTSサイクルロードレース特集のホームページ

小俣雄風太個展「親愛なる路上の囚人たちへ」12月1~3日開催

自転車ジャーナリストの小俣雄風太が初となる個展「親愛なる路上の囚人たち」を2023年12月1日から3日まで、東京・狛江市で開催。現地で取材を行った2022・23年のツール・ド・フランス、パリ~ブレスト~パリから写真や資料などを中心に、自転車書籍の書評コーナーなど、書く・撮る・話すの観点から展示を構成。2022年に好評だったツールのフォトエッセイ冊子「#GRで撮るツールドフランス」の2023年もこの展覧会に合わせ販売。

ツール・ド・フランスの写真展示

2022年より現地で取材を行っているツール・ド・フランスから、主に沿道の観客へ焦点を当てた写真を展示。「なぜツール・ド・フランスはフランスの文化であり続けるのか?」という取材テーマの答えを、写真展示を通じて考える。

2022年より男子と同じフォーマットで開催されるようになった女性版ツール、ツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフトでは、日本人として唯一2年続けて現地取材を行っており、貴重な写真展示の機会となる。

パリ・~ブレスト~パリ写真展示

2019年、そして今2023年に現地で取材を行った「ブルベの最高峰」パリ~ブレスト~パリ(PBP)からも、取材成果を展示。現地で見た、ツールとはまた違うフランスの自転車文化のあり方を写真やテキストを通じて表現。

フォトエッセイ 「#GRで撮るツールドフランス」 2023年版を発売 

2022年製作し、発表後1週間で完売したフォトエッセイ「#GRで撮るツールドフランス」の2023年版をこの個展より発売。リコーのコンパクトデジタルカメラ「GR」で撮影した写真のみで構成される写真集は、フォトグラファービブのない、ひとりの観客の視点から撮れるツール・ド・フランスを表現。2022年の全36Pから60Pへと大幅にボリュームアップし、紙の質感も向上させた。

ツール・ド・フランス・ファムで毎日現地から届けた”Daily Tour Femmes”の書き起こしに取材のこぼれ写真を加えた読み物ページも、総計40,000字を数えるボリュームでお届け。写真のみならず、読み物としても楽しめる。

●フォトエッセイ 「#GRで撮るツールドフランス」 オンラインストア

2025ツール・ド・フランスは北部のリールメトロポールで開幕

2025年の第112回ツール・ド・フランスは、フランス北部のリールメトロポールとそれを取り囲むオードフランス地域圏で開幕することが明らかになった。その詳細は11月30日に発表される。

リールの観光名所グランプラス ©HelloLille_Nablezon

2024年の第111回大会は史上初めてイタリアで開幕し、そして2024パリ五輪の影響で地中海沿岸のニースにゴールする。今回はその1年後、2025年大会の開幕地とそのコースが明らかになるものと思われる。

ベルギーに接し、ユーロトンネルでロンドンにもつながるリールメトロポール

リールは首都パリの北250kmに位置する交通の要衝で、TGV、ユーロスターなどの鉄道、高速道路、空路を利用してパリ、ブリュッセル、ロンドン、アムステルダムといった首都にアクセスできる。

日本では馴染みがないが、フランス独自の地方行政に関わる法律(2014年施行)によって「メトロポール」という独自の共同体を形成。拠点となる大都市を中心に周囲の市町村が密接に結びついて発展していくことを目的としている。リールメトロポールもその一つ。

リールメトロポールはオードフランス地域圏の首府でもあり、2025ツール・ド・フランスはリールメトロポールとそれを含むオードフランス地域圏が開幕地とされた。詳細は11月30日に発表されるが、開幕からの3日間ほどのコースが発表される見込み。

リールメトロポールの観光はストリートアートめぐり

グランプラス © HelloLille_Samuel Baba

リールとその周辺部ではあちこちでストリートアートを目にする。しかも、しばしば予想外の場所で! メトロポール・ユーロペエンヌ・ド・リールと観光局は、メトロポールを構成する95の市町村のファサードを飾る約800のアート作品を鑑賞できるよう、無料でアクセスできる20のコースを設けた。
https://hellolille.eu/je-visite/mes-envies/hellostreetart/

キッテル先生が中学生に明かしたツール・ド・フランス区間14勝の秘訣

ツール・ド・フランスで区間通算14勝を挙げた元自転車選手で、2019年の引退後も日本で高い人気を誇るドイツのマルセル・キッテルが、さいたま市立浦和中学校で教壇に立った。2023年11月2日、日本の中学校生徒を前に、自転車のプロ選手になるという夢を実現させたキーワードを語った。

キッテル先生が全校240人の中学生をファンにした

わずか1時間の授業で全校240人の生徒が自転車ファンに

ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムに参加する選手や関係者が地元中学で授業をするのは3回目。2019年10月24日にさいたま市立大宮国際中等教育学校を訪れたクリストファー・フルーム(英国、当時イネオス)が最初。2022年は同校でキッテルが先生になった。

今回の学校訪問は、大会に出場する海外選手や関係者との交流を通じて、生徒に海外の自転車文化に関心を持ってもらうことを目的として大会主催者が企画したもの。

自転車レースに興味がなかったという中学生を1時間でマニアにしてしまったキッテル先生

キッテルはその高い人気ぶりと人格から、11月5日に開催されるツール・ド・フランスさいたまのアンバサダーを務めていて、日本の中学生に自転車ロードレースの魅力を語ってもらうには最もふさわしい人材だった。

ツール・ド・フランスを主催するA.S.O.(Amaury Sport Organisation)の代表者アルチュール・アッゾリーニ氏とともに、ツール・ド・フランスを語る夢授業「さいたまクリテリウムDREAM TEACHER」として教壇に立った。この日は全校生徒240人が授業に参加した。

毎年開催されるスポーツイベントとしては世界最大のツール・ド・フランス。その最高峰のレースでステージ優勝を14回も勝ち取るには世界屈指のスプリント力とパワーが必要だ。日本食はトンカツが大好きと打ち明けるキッテルだが、ライバルを圧倒する爆発力を鍛え上げるには並々ならぬ努力があった。

日本好きのキッテルが生徒からのプレゼントに大喜び

緊張したときはまず落ち着くこと。困難だってエンジョイする

「3週間にわたって厳しい山岳を上ったり降りたりする。それを耐え抜いた選手が最後に到達するのが(これまでは)パリ・シャンゼリゼだ。感慨深いものがあるよね。選手一人ひとりが特別の思いを胸に秘めてフィナーレする。それがツール・ド・フランスなんだ」

コンマ1秒を争うスプリント勝負。接触して大怪我する可能性も極めて高い。キッテルであっても緊張するはずだ。それをどう克服しているのだろうか? 世界のトップレベルでの戦いをしのいできた選手だけに、その回答は日本の中学生にとってどんな困難に遭遇したときも光明を見出す糸口となる。

「緊張したときはまず落ち着くこと。困難だってエンジョイする思考回路が活路を見出す。すべてをポジティブに考えること」

キッテルのサイン入りマイヨジョーヌさいたまは浦和中に飾られるという

ロードレースを始めたのは12歳の時だった。最初は「退屈でいやだなあ」と感じることもあったという。それでも友だちと一緒に走っているうちに楽しさがある部分を見つけ出した。一つひとつの挙動にロードレースならではの美しさも発見した」

キッテルの父はプロにはなれなかったもののアマチュア選手として一生懸命走っていた。息子が強くなるためにトレーニングを教えたり、各地のレースに連れて行ってくれた。

夢を一緒に目指した同級生は今でも一番の友だち

中学生の頃は週に4〜5日が練習。練習時間は1日あたり2〜4時間半あったので、週にすると16時間から25時間。週末はレース参戦だったので、スケジュールとしてはいっぱいだった。普通の学校に通うことはできず、14歳で全寮制の特別な教育システムに身を投じた。

そこで出会った友だちたちとさらなるジャンプアップを図った。「いい時間が持てた。そんな学生時代は一番記憶に残っている」と今でも当時の経験が成功の礎になったと感じている。

成績を徐々に修めていくうちに高みを目指して転校する。そこで強い友だちとの出会いがある。今でも付き合いが絶えない最良の仲間たちだという。

さいたまの中高一貫校でキッテルが先生に

ツール・ド・フランスで勝てたのは夢を追いかけていたから

「常に夢を持って頑張っていこうと考えていた。いつかツール・ド・フランスに出場したい。そんなことは夢物語で、実現できないだろうなとおぼろげながら感じていたこともある。でも夢はあきらめたら終わり。まずその日の練習にフォーカスするべきだ」

キッテルは21歳でプロになった。次の目標はモチベーションを保つことだ。途切れたらツール・ド・フランス出場もステージ優勝も夢と消える。5〜10年先の目標に近づける努力を始める。好きで選択した自転車レースという仕事で、夢を叶えるためには必死になるしかない。そんな信念が他選手にはなくて、キッテルにはあった。

「夢だったプロ選手生活が仕事になってしまったので、日々のルーティーンをこなすことが求められた。それは大変なことだった。すべてのことがチャレンジだった。でもそんな経験があるから、アスリートとしてだけでなく人間としても成長できたんだなと思う」

キッテルと、この授業を企画進行した生徒たち

ツール・ド・フランスの上りはやっぱり地獄だよ!

「世界中のレースを転戦できるのはとても楽しい。美しいシーンも目撃できる。アルプスは美しいけど地獄だよね。自転車のプロになったから大好きな日本にも何回も来ることができた。こうして日本でボクの話を聞いてくれる中学生にとって、そのあとに困難な時期が必ず来るはずだけど、頑張ってほしい。人生を楽しんでほしい」