【ツール・ド・フランス第10S】革命記念日にS・イェーツ優勝、ヒーリー一躍首位に

7月14日のフランス革命記念日に開催された2025ツール・ド・フランスの第10ステージは、チーム ヴィスマ・リースアバイクのサイモン・イェーツ(英国)が少人数の逃げから最後の上りで単独になり、6年ぶり3度目のステージ優勝をあげた。

ベン・ヒーリーが2025ツール・ド・フランス第10ステージでマイヨジョーヌ ©A.S.O.

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サイモン・イェーツが2025ツール・ド・フランス第10ステージ優勝 ©A.S.O.

前日までの総合成績で3分55秒遅れの11位につけていたEFエデュケーション・イージーポストのベン・ヒーリー(アイルランド)が31秒遅れの区間3位でボーナスタイム4秒を獲得。首位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)が4分51秒遅れて、総合成績でヒーリーが初めてトップに立った。アイルランド選手がマイヨジョーヌを着用したのは史上4人目。1987年に総合優勝したステファン・ロッシュ以来となる。

2025ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O.
ヒーリーとテイメン・アレンスマンが先頭で走る。2025ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O.

●ステージ成績
1位 サイモン・イェーツ(英国、チーム ヴィスマ・リースアバイク)4時間20分05秒
2位 テイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ)9秒遅れ
3位 ベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)31秒遅れ

●総合成績
1位 ベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)37時間41分49秒
2位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)29秒遅れ
3位 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)1分29秒遅れ

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)ベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)
マイヨベール(ポイント賞)ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)レニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス)
□マイヨブラン(新人賞)ベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)

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【ツール・ド・フランス旅日記 episode9】長寿番組「風雲たけし城」に負けた

ボクのツール・ド・フランス引退か、番組終了か。勝負していたフランステレビジョンの風雲たけし城に負けそうです。ツール・ド・フランス取材と思いっきり重なる番組はなんと35年の長寿でいまなお元気に毎週土曜日放送中です。

2025ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O.

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チェーン系ホテルの壁に据え付けられた液晶テレビ

ツール・ド・フランス中継でも「フォールボワヤール、今夜」

全日程の取材を始めた当時、街道筋のさびれたホテルはシャワーからお湯が出ないけどテレビはスイッチが入りました。孤独でどうしようもなかったときにフランスのどうでもいい娯楽番組があって、少しは気がまぎれました。

シャトールーのサッカー場がこの日の仕事場

大西洋に面した海岸にフォールボワヤールという歴史的建造物があります。海中に要塞が建設され、当初は英国海軍の攻撃から守る軍事庫として建設されましたが、それが監獄に。米国のアルカトラズ島みたいな感じですね。この要塞をテレビ局が買い取って、監獄脱出ゲームのような番組「フォールボワヤール」を打ち出しました。

この日初めて卓上扇風機を稼働させた

まさに風雲たけし城なんですが、チャレンジするのは1チームで、それがマッチョ男子とグラマー女子ばかりでフランス的です。番組には身長の低いキャラクターさんも登場するので、日本では放送できないと思います。1990年に始まったので本当にボクのツール・ド・フランスと同じ。取材中のホテルでは疲れ果てて、ご飯を食べたら寝ちゃうような日々ですが、気になるんですよ。

ツール・ド・フランスのプレスセンターでレース中継するモニターは、日本と違ってコマーシャルも入るのですが、番組宣伝として「フォールボワヤール、今夜。見てね!」と、レース展開の途中にインプットされます。

フランステレビジョンのフォールボワヤール

テレビを見ることはほとんどありませんが、土曜日の夜は存在を確認するためにたまにスイッチを入れます。35年前と中身は全く変わっていません。そしてボクは寝落ちして、いまだに番組の流れがわかっていません。

近年のプロ自転車チームはホテルで食事を取らず、帯同するシェフが作るシステムが主流
給水用ボトルを作るチームスタッフ

ちょっと前にフランスで「うる星やつら」が放送されていて、フランス語の吹き替えで聞くラムちゃんがかわいいこと! キャプテン翼は日本語音声にフランス語訳が字幕表記されるので完璧に理解できました。

社会インフラが日進月歩する中で、実はテレビって35年前とあんまり変わっていないんですね。

快適な朝食付きのシャンブルドット(民食)

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【ツール・ド・フランス第9S】これがマチュー! レースのほぼすべてを逃げて最後に捕まる

第112回ツール・ド・フランスは7月13日、シノン〜シャトールー間の174.1kmで第9ステージが行なわれ、スーダル・クイックステップのティム・メルリール(ベルギー)がリドル・トレックのジョナタン・ミラン(イタリア)らをゴールスプリント勝負で制して優勝。第3ステージに続く今大会2勝目、大会通算3勝目。アルペシン・ドゥクーニンクのマチュー・ファンデルプール(オランダ)は0km地点からアタックし、残り700m地点まで逃げたが捕まった。

リカールトとファンデルプールが2025ツール・ド・フランス第9ステージのテレビ画面を独占 ©A.S.O.

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欧州チャンピオンジャージを着用するメルリールが優勝 ©A.S.O / Charly Lopez

個人総合成績ではタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)がトップとタイム差なしの第1集団でゴールし、その座を守った。

2025ツール・ド・フランス第9ステージ、山岳賞ジャージはティム・ウェレンス ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O.
アルペシン・ドゥクーニンクのヨナス・リカールトとマチュー・ファンデルプールがレースのほとんどを逃げた ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O.
第7ステージで肋骨骨折したアルメイダがリタイア ©A.S.O.
アンテルマルシェ・ワンティのゲオルク・ツィマーマン(ドイツ)が落車のケガを治療 ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O.
最後の700mで捕まったファンデルプール。2025ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O.

●ステージ成績
1位 ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)3時間28分52秒
2位 ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)同タイム
3位 アルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット)同タイム

●総合成績
1位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)33時間17分22秒
2位 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)54秒遅れ
3位 ケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケア・B&Bホテルズ)1分11秒遅れ

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)
マイヨベール(ポイント賞)ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツ・XRG)
□マイヨブラン(新人賞)レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

ポガチャルがマイヨジョーヌを守った ©A.S.O.

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【ツール・ド・フランス旅日記 episode8】走り続けてきた道を振り返ってみると

運河沿いのサイクリングロードが気持ちよくて、ちょっと走りすぎてしまいました。引き返すために現在位置を確認すると、出発したシャンブルドット(民宿)まで相当の距離であることが発覚。道を間違えました。牧草地の丘陵をひとつ越えてスタートした村に帰る必要がありました。

ナントとブレストを結ぶ運河に沿ってサイクリング・乗馬・散策路がある

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朝もやの牧草地

いままで走ってきた道は思っていた以上に長かった

朝はもやがかかって、薄い月も幻想的に浮かんでいましたが、走っているうちに太陽が高い位置に昇り、気温も上昇していました。朝ご飯はまだ食べていなく、給水も持っていなかったので、長い牧草地の上り坂で「無事にたどり着けるかな」とちょっと弱気に(心配性なんです)。

サイクリングコースはほとんど木陰なので真夏が気持ちいい
運河の向こうに牧草地

でも不安になってもなんとかならなかったことは一度もないんですよね。これまでひたすら前しか見ずに走り続けてきたよなとつくづくと感じ、不意に立ち止まっていま来た道をながめてみようと思いました。そんな感情はこれまで一度も持ったことがないのに…。

運河の水面を調整する閘門(こうもん)が随所にあり、次の閘門までの距離も管理棟の壁に記されている

180度振り返って見たものはなんの変哲もない光景でしたが、ここまで走ってきた距離は自分が考えていたよりも長くて、それに比べればゴールまではそんなにないな。そう思うと霧が晴れたように足取りも軽くなり、スタートの村にあっという間に到着することができたのです。

サイクリストの休憩所がかわいい

ボクがランニングを始めたのはツール・ド・フランス対策でした。まだ30歳も若かったのに、取材の後半で疲労困ぱいになるんです。23日間を無事に取材できるだけの体力をつけようとラン練習を始めました。伸びしろがあるので年々成績は向上していますが、ツール・ド・フランスを楽に取材するために必要なのは体力じゃなくて経験値だなと数年前に気づきましたw

GPSで走ったところを記録しておくと思い出になる

フランスのサイクリングコースはランニングもできる

フランスの広大な大地には長距離のサイクリングコースがはりめぐらされています。平坦な地方は運河沿いにコースが整備されていて、快適に走ることができます。この日見つけたのは西フランスの都市ナントと、ブルターニュ半島の最西端にあって「地の果て」と呼ばれるブレストを結ぶ運河沿い。

川の流れはほとんどありませんが、1kmに満たない間隔で閘門(水面に高低差のある場所で、2つの門によって水面を昇降させて船を行き来させるための装置)があって、建物の壁に距離表示が貼られています。よく整備されたルートは自転車以外にも、ここは馬や徒歩でも利用できると案内されていました。

これまで走ってきた道を振り返ってみた

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【ツール・ド・フランス第8S】初出場のミランがイタリアの空白を埋める勝利

第112回ツール・ド・フランスは7月12日、サンメアンルグラン〜ラヴァル間の171.4kmで第8ステージが行なわれ、リドル・トレックのジョナタン・ミラン(イタリア)がゴールスプリント勝負を制して初優勝。ポイント賞でも3度目となるトップに立ち、緑色のリーダージャージ「マイヨ・ヴェール」を獲得した。個人総合成績ではタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)がトップとタイム差なしの第1集団でゴールし、その座を難なく守った。

ツール・ド・フランスで初優勝したミラン ©A.S.O.

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イタリア勢は2019年の第20ステージでヴィンチェンツォ・ニーバリがステージ優勝してからツール・ド・フランスで最も長い未勝利期間を余儀なくされていたが、この勝利でその不名誉記録にピリオドを打った。ミランはステージ優勝とともに、ポイント賞の50点を獲得し、ポイント賞の1位になった。

トタルエネルジーのマチュー・ビュルゴドーとマッテオ・ヴェルシェが逃げた ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第8ステージ ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第8ステージ ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第8ステージ ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第8ステージ ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第8ステージ ©A.S.O.
マイヨジョーヌのポガチャルが2025ツール・ド・フランス第8ステージを走る ©A.S.O.
マイヨジョーヌが踏み切りを横断するシーン。2025ツール・ド・フランス第8ステージ ©A.S.O.
ミランがポイント賞のトップに ©A.S.O.

●ステージ成績
1位 ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)3時間50分26秒
2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、チーム ヴィスマ・リースアバイク)同タイム
3位 カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)同タイム

●総合成績
1位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)29時間48分30秒
2位 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)54秒遅れ
3位 ケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケア・B&Bホテルズ)1分11秒遅れ

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)
マイヨベール(ポイント賞)ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツ・XRG)
□マイヨブラン(新人賞)レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

トタルエネルジーのマチュー・ビュルゴドーとマッテオ・ヴェルシェが敢闘賞ダブル受賞 ©A.S.O.

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【ツール・ド・フランス旅日記 episode7】暑くてもフランスでエアコンが普及しないわけ

「パリのアパルトマンには各家主たちによる家主会があり、外から見えない建物の中庭であってなにかを設営するにはSyndicという家主会議で多数決の賛成を得ないとできません。だから、日本の室外機のあるタイプのエアコンの設営は大半のアパルトマンにはむずかしい」と、パリ在住の大学クラスメートが教えてくれました。

室温が下がればシャンブルドットの屋根裏部屋も快適

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右がブルターニュの旗

これほど暑いのにフランスでエアコンが普及しないわけは

すべての建造物が芸術であるパリのアパルトマンのテラスにエアコンの室外機があったら、それはぶち壊しですよね。それでも最近はダイキンなどが部屋に置くタイプの冷房機を売り出しています。直径20cmもある蛇腹のチューブを窓などから外に出して熱気を外に出すタイプで、窓もちゃんとしまらないとのことです。

この日泊まったシャンブルドット(民宿)にありました。かなり涼しいです。窓が開けっ放しなので冷気が逃げるような気がしましたが、シャンブルドットの屋根裏部屋そのものが暑く、外気はそれほど気温が高くないのであまり問題ではないようです。ちなみにチューブの排出口に手をかざしたら熱風でした。

ミュールドブルターニュがゴールとなるときのプレスセンターはちょっと離れたところにあり、じつはミュールドブルターニュを目撃したことがない
外観は古い民家だが、中はきれいに清掃されていて気持ちいいシャンブルドット(民宿)

シャンブルドットの経営者も屋根裏にあるボクの部屋まで案内しながら「暑いねえ」とうれしそうでした。「だいじょうぶ、日が沈めば冷えるから。そうしたら冷房期のスイッチをオフにしてね」。夏は暑いのがあたりまえで、そんなに長い期間じゃないから暑さも楽しいというノリでした。

ブルターニュのフォルジュという小さな村に泊まった

パリ五輪の選手村にエアコンがついていないのは当然

並木道だって日本では美観が優先しますが、フランスでは第一の役割は日除けです。民家は鎧戸を閉めれば室内は暗くて夏の日中でもしのげるくらいに涼しい。だからエアコンがないんですね。

南面の窓は閉ざして北面の窓を開けて換気する

「普通の家庭では、暑くなる日は朝から鎧戸や遮光カーテンをしめ、陽を入れないようにする。買い物に行くスーパーや冷凍食料品屋で涼をとる。熱帯夜でも深夜過ぎれば涼しくなるので、そこまで行きつけば大丈夫。

それに、そんなふうに暑いのはせいぜい2週間なので、これをもちこたえればあとは扇風機も簡易エアコンも場所ふさぎなだけなので、パリのひとはカーテンしめた室内でじっとしてるのがいちばんと考える」のだとクラスメート。

これが爆売れ中の室内設置型冷房機

2024パリ五輪で選手村にエアコンがついてない、と憤慨する選手もいたようですが、パリの普通の家にはついてないのが当たり前たがら選手村にないのも当然だということです。

フランスの写真を見てぜひ涼んでください。

運河の向こうに豪邸が

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