チームと検討してジロ・デ・イタリア断念…ロマン・バルデはツール・ド・フランスに集中

ジロ・デ・イタリア参戦を熱望していたAG2Rラモンディアルのロマン・バルデ(フランス)はチームスタッフと議論を重ねた結果、7月のツール・ド・フランスに集中し、5月のジロ・デ・イタリアを断念したと発表した。

ロマン・バルデ © Yves Perret / www.ypmedias.com

「ボクたちはいま、ハードなトレーニングを再開した。次のシーズンのためにボクの参戦予定を発表できて満足している」とバルデ。
「2019年最大の目標はツール・ド・フランスだ。これまでときおりジロ・デ・イタリアで勝負してみたいと思っていたが、2019シーズンにチームが掲げる目標設定を考慮しながら、チームスタッフと誠実で建設的な議論をし尽くした。ジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスのコースを綿密に分析し、ボクがグランツールで結果を残せる可能性をにらんで結論を出した」

バルデの資質による可能性の面だけでなく、ツール・ド・フランスがバルデの故郷であるブリウドを舞台にすることも要因となった。

「ボクたちは、パリ〜ニース、カタルーニャ一周、クリテリウム・デュ・ドーフィネなどバランスの取れたレースに参戦しながら、7月にコンディションの頂点を持っていくプログラムを構築した。より高いところに上るためにも、ジロ・デ・イタリア出場は延期した」

アルプスのオワザンでクロスカントリースキーをするロマン・バルデ、アレクシス・ビエモーズ、ウベール・デュポン © kevinbottin

●シーズン当初の参戦スケジュール
ツール・デュ・オバール (2月22〜24日)

クラシック・ドラルデッシュ (3月2日)

パリ〜ニース (3月10〜17日)

カタルーニャ一周 (3月25〜31日)

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ロマン・バルデはツール・ド・フランス参戦、ジロ・デ・イタリア欠場へ

フランスのAG2Rラモンディアルは恒例となった冬季キャンプを11月26日から29日まで行い、ロマン・バルデ(フランス)の2019シーズンプログラムを確立。コース状況がバルデ向きのツール・ド・フランスに参戦し、ジロ・デ・イタリアはパスするという。

アルプスのオワザンでクロスカントリースキーをするロマン・バルデ、アレクシス・ビエモーズ、ウベール・デュポン © kevinbottin

フランスの山岳地域であるオワザンの中心にあるイゼール県ボジャニでの合宿。ツール・ド・フランスで有名なラルプデュエズの北部にある高地だ。自転車なしの「ノンバイクトレーニングキャンプ」の目的は、クロスカントリースキーなどの代替アクティビティに参加するだけでなく、選手、スタッフ、チームのテクニカルパートナーを交えて中身の濃い会議を開催することだ。それぞれの選手のシーズン活動日程などをプログラムするチャンスでもあるという。

その結果、バルデのプログラムが確立した。バルデは間違いなくツール・ド・フランスに参加するが、出場の可能性を最後まで模索してきたジロ・デ・イタリアは回避する。

ロマン・バルデ © Yves Perret / www.ypmedias.com

「いつも新シーズンに向けて初始動となるトレーニングキャンプで選手やスタッフと会うのは素晴らしいことだ」とチームマネージャーのバンサン・ラブニュ。
「チームがオワザンの山のど真ん中にあるボジャニに来て4年目になる。これまでのシーズン結果を分析して、新たなキックオフをするのに利用的だ。チームは毎年成長している。来年はステージレースとクラシックの両方の大きな野望を持っている。さまざまな可能性を検討した後、バルデはジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスを連戦としない。実現すればエキサイティングな挑戦だっただろうが、ツールドフランスのコースは、ジロ・デ・イタリアよりもバルデが得意としているもので、グランツールは1大会に絞ることがいい結果をもたらすと判断した」

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エタップ・デュ・ツール参戦ツアー…2019年はオンデマンドで遠征を手配可能に

ツール・ド・フランスの1区間を走る一般参加レース、エタップ・デュ・ツールの日本人参戦枠が発売された。日本からはオフィシャル旅行エージェンシーの国際興業から参加申し込みができる。参加費のみは3万円だが、参加者の多様なニーズに対応するため手配旅行として自由に遠征内容をオーダー。航空券やホテルの手配、参戦アドバイスなど気軽に相談できるほか、現地集合型のツアーも企画されている。

国際興業のエタップ・デュ・ツール参戦ツアー。クリックすると拡大します

世界トップクラスのプロ選手が走るツール・ド・フランスで、最終日前日の7月27日に開催されるアルベールビル〜バルトランス間の第20ステージがエタップ・デュ・ツールのコースとなった。エタップ・デュ・ツールそのものは7月21日に開催される。

エタップ・デュ・ツールは29回目の開催。1万5000人の一般参加者がプロ選手に先がけてアルベールビル〜バルトランス間135kmに挑むことになる。コースには標高1968mのコルメドロズラン、1190mのロンジュフォワの丘があり、最後は距離33km・平均勾配5.5%の上り坂を走って標高2365mのバルトランスにゴールする。

国際興業のエタップ・デュ・ツール参戦ツアー。クリックすると拡大します

国際興業の現地集合型ツアーはスイスのジュネーブ空港が発着となり、エタップ・デュ・ツールのスタート地点とゴール地点の送迎などが用意され、現地ホテル3泊込みで27万円。日程は7月19〜22日。これ以外にも日本からのフル手配もオーダー可能。

距離135kmで獲得標高は4563m。2019ツール・ド・フランス最終日前日の勝負どころだ

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サガンがトーマスを制してツール・ド・フランス上海クリテリウム優勝

ツール・ド・フランス上海クリテリウムが11月17日に中国の上海で開催され、7月の本大会でポイント賞を獲得しているボーラ・ハンスグローエのペテル・サガン(スロバキア)が総合優勝したスカイのゲラント・トーマス(英国)を抑えて優勝した。3位は欧州チャンピオンのマッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)。

ツール・ド・フランス上海クリテリウムを制したサガン。2位はトーマス、3位はトレンティン © ASO / Pauline Ballet

大会には新人賞のピエール・ラトゥールとロマン・バルデ(ともにフランス、AG2Rラモンディアル)、マルセル・キッテル(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)らトップ選手も参戦し、中国のファンから熱い声援を受けた。

ツール・ド・フランス上海クリテリウム © ASO / Pauline Ballet

マイヨジョーヌやアルカンシエルが野球初体験…さいたまの市民交流会

ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムの開催前日となる11月3日(土)、会場となるさいたま新都心駅近くのメイン会場などで「ツール・ド・フランス2019コースプレゼンテーション」、「チームプレゼンテーション」、「さいたま市内交流会」が行われた。

アルカンシエルのユニホームでバッティング練習するアレハンドロ・バルベルデ
© Yuzuru SUNADA
ビンチェンツォ・ニーバリ、マルセル・キッテル、マッテオ・トレンティンが和太鼓にチャレンジ © Yuzuru SUNADA

2018年の総合優勝者であるスカイのゲラント・トーマス(英国)はマイヨジョーヌをイメージさせる黄色のユニホームを着用して登場。世界チャンピオンのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)は5色の虹色のストライプが入ったユニホーム姿。埼玉西武ライオンズOBの平尾博嗣氏や女子プロ野球チーム埼玉アストライアの選手からキャッチボールやバッティングの指導を受けた。

和太鼓の演奏体験で日本の伝統文化にふれる試みではカチューシャ・アルペシンのマルセル・キッテル(ドイツ)、欧州チャンピオンのマッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEエミレーツ)、別府史之(トレック・セガフレード)、新城幸也(バーレーン・メリダ)が挑戦した。

ゲラント・トーマスが野球のバッティングに初挑戦 © Yuzuru SUNADA
アルベルト・コンタドールが2019ツール・ド・フランスを分析 © Yuzuru SUNADA

ツール・ド・フランス2019コースプレゼンテーションではコースの見どころやポイントなどを大会アンバサダー、アルベルト・コンタドール氏をゲストに迎えて紹介した。

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「優勝候補はフルーム、デュムラン、ベルナル」コンタドールが2019ツール・ド・フランスを占う

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「優勝候補はフルーム、デュムラン、ベルナル」コンタドールが2019ツール・ド・フランスを占う

ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアで各2勝、ブエルタ・ア・エスパーニャ3勝の実績を残して引退したスペインのアルベルト・コンタドールが、2018ツール・ド・フランスさいたまのアンバサダーとして来日。11月3日に日本のファンの前に登場し、2019ツール・ド・フランスのコースを分析。「優勝候補を3人あげてください」という質問に、意外な回答をした。

2015ジロ・デ・イタリアでピストルを撃つポーズをキメるコンタドール © ANSA/DANIEL DAL ZENNARO

2019年7月6日に開幕する第106回大会は、山岳の要素が強く、厳しい戦いになることが予想されている。かつて最大のライバルであり、親友でもあるスカイのクリストファー・フルーム(英国)は大会最多タイの5勝に挑むが、「標高2000m以上のゴールが3カ所もあって、それがなにかを左右する可能性がある」とコメントしていたが、コンタドールは「高地で生まれ育った選手が多いコロンビア勢がキーとなることはフルームと同様の考えだ」とした。

それでも優勝候補には山岳に強いコロンビア勢ではなく、真っ先にタイムトライアルが強い2選手の名前を挙げた。
「フルーム。オランダのトム・デュムラン」
そして3人目は予想外の回答。

「もし彼が自由を与えられるなら、スカイのエガン・ベルナル(コロンビア)を優勝候補に加えたい」

キーとなるステージは7月20日の第14ステージ。タルブ〜ツールマレー間の117kmだという。
「最も魅力のあるステージだ。距離が短いのでアタックが連続する。ボクもこんな短いステージの方が大好きで、とにかく激しい戦いになるからね」

ツール・ド・フランスさいたまの特設会場で日本のファンと一緒にツール・ド・フランスのコースを確認する

最終日前日の7月27日、アルベールビル〜バルトランス間の第20ステージも注目する。
「長い上りにすべてを懸ける日だ。総合成績で遅れてしまった選手が、ここでこれまでとは違ったアプローチで逆転をねらっていくに違いない。そんなステージをこの日に配置するなんていいアイデアだと思う」

「ボクだったら1日1日を確実にこなして走る。大会6日目に重要な山岳、ミュルーズ〜ラプランシュ・デ・ベルフィーユがあるので、開幕からベストコンディションで行かなければ優勝できないと思う」

2019ツール・ド・フランスのコース発表【動画を追加しました】

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