ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムは11月4日…6回目の開催

世界最高峰の自転車レース「ツール・ド・フランス」の名を冠したイベント「J:COM presents 2018ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」の開催日が2018年11月4日(日)に決定した。6年連続6回目の開催となる。ツール・ド・フランスに出場する世界トップレベルの選手が2018年も「さいたま」にやってくることになった。

2017ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム © Yuzuru SUNADA

会場はJRさいたま新都心駅周辺。大会プレゼンティングスポンサーは2018年も引き続きジュピターテレコム(ブランド名:「J:COM」)が務める。

自転車関連商品の販売、体験イベントで楽しめる「2018サイクルフェスタ」やフランスとさいたまの食が楽しめる「2018さいたまるしぇ in さいたまクリテリウム」も同日開催される。

2018ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムのメインビジュアル

大会のメインビジュアルも決定した。メインビジュアルは大会認知向上のため、大会ポスターやチラシ、オフィシャルガイドブックをはじめ各種PR制作物で使用する。

●関連ニュース

ツール・ド・フランスさいたまの経済波及効果は過去5大会で最高となる約30億8800万円

●最新ニュースへ

LCL銀行がマイヨジョーヌのスポンサー契約を2022年まで延長

世界最大の自転車レース、ツール・ド・フランスで個人総合1位の選手が着用する黄色のリーダージャージ、マイヨジョーヌのスポンサーとして、フランスのLCL銀行が2022年まで4年間の契約延長を締結した。同銀行が大会協賛社となったのは1981年。マイヨジョーヌの協賛会社に昇格したのは1987年。2017年の大会では「スポンサー30周年」を祝った。

第100回大会で使用された2013年のマイヨジョーヌ

LCLはLe Crédit Lyonnaisの略で、もともとは国立銀行。ツール・ド・フランスの協賛を始めた当初は「クレディリヨネ銀行」という名称だった。個人向けリテール銀行としては国内第1位の元農業系金融機関「クレディアグリコル」に2003年に買収されている。

マイヨジョーヌの協賛金額は毎年1000万ユーロ(14億円)でツール・ド・フランスのメインスポンサーと位置づけられる。
「自転車競技がスポーツであり、みんなが楽しみめるお祭りであることを長年にわたって理解してくれている理想のパートナー」とツール・ド・フランスディレクターのクリスティアン・プリュドム。

LCLは2018年までの契約を取り交わしていたが、さらに4年間延長して2022年までとした。1903年に始まったツール・ド・フランスだが、初めてマイヨジョーヌが制定されたのは1919年。2019年はマイヨジョーヌ誕生100周年となる。

マイヨジョーヌを着用するクリストファー・フルーム。2017ツール・ド・フランスで

●関連ニュース

ボクのツール・ド・フランスはマルセイユから始まった

●最新ニュースへ

2020ツール・ド・フランスの開幕地はニースに

2020年ツール・ド・フランスの開幕地が南フランス、地中海に面したニースに決まった。最後にツール・ド・フランスが訪問したのは2013年の第100回大会のときで、初日から3日間を地中海に浮かぶコルシカ島で過ごした後、大会4日目にニースに移動している。

©Atout France/Emmanuel Valentin

ニースのあるアルプマリティーム県をツール・ド・フランスが訪問したのは36回。1906年に、のちの総合優勝者ルネ・ポチエがステージ優勝した。開幕地となったのは1981年で、世界チャンピオンのアルカンシエルを着用したベルナール・イノーがスタートした。

2020年といえば東京オリンピックがある。毎年7月に23日間の日程で開催されるツール・ド・フランスが日程重複しないかが問題になる。東京オリンピックの開会式は7月24日(金)。25日(土)から29日までロード競技が行われて、男子ロードは最初の決勝種目として定着しているので25日。例年のように7月第1週にツール・ド・フランスが開幕すると、有力選手のほとんどは東京五輪に出られない事態となる。

今回の2020年ニース開幕の発表において、主催者ASOは開幕日を発表していないが、主催者系スポーツ紙のレキップWEB版は有料コンテンツで6月27日(土)開幕としている。おそらくはツール・ド・フランスが東京オリンピックに譲歩して開催期間を1週間前倒しすることが想定される。

2019年に開催される第106回ツール・ド・フランスはベルギーのブリュッセルで開幕。2018年のツール・ド・フランスは7月7日にフランス西部、ビスケー湾に面したノワールムーティエアンリルで開幕する。

©Atout France/Jean François Tripelon−Jarry

●関連ニュース

2019ツール・ド・フランスの開幕地はベルギーのブリュッセル

●最新ニュースへ

マーク・カベンディッシュ、ツール・ド・フランス最多勝と東京五輪の金が集大成

毎週金曜日にカラー5段特集「自転車で行こう」を掲載するスポーツ新聞「東京中日スポーツ」は。2月16日付けの紙面でマーク・カベンディッシュをクローズアップしている。ツール・ド・フランス最多勝利記録まであと4勝。集大成は2020東京オリンピックの金メダル。今季すでに1勝で、ケガに泣いた昨年の白星に並んだ。復活にかける「マン島超特急」を紹介。

2017ツール・ド・フランスで落車骨折。その翌日のスタート地に姿を見せたマーク・カベンディッシュ

ドバイツアー第3ステージを制したマーク・カベンディッシュ

2017ツール・ド・フランスさいたまで日本のファンと交流するマーク・カベンディッシュ ©Yuzuru SUNADA

東京中日スポーツは1部130円で、首都圏と静岡県東部・山梨と新潟の一部エリアで駅キオスクやコンビニなどで購入できる。1カ月以内のバックナンバーなら208円(130円+送料78円)で郵送してもらえる。
東京中日スポーツのバックナンバー購入方法

●関連ニュース

カベンディッシュがゴール勝負を制す…ドバイツアー第3ステージ

●最新ニュースへ

【Column】地中海で4番目に大きな島、ナポレオンの生誕地コルシカの魅力

ボクは慣れ親しんだ日本が好きなのでツール・ド・フランス取材時も前日入りの翌日帰りだ。それでも前後のどこかで2日間のバカンスをあげると言われたら、迷わず「コルシカに行きます」と答えるだろう。一度しか訪問したことはないが、そこは間違いなく地上の楽園だ。

コルシカ島のボニファシオ

2013年のツール・ド・フランス100回記念大会は地中海に浮かぶコルシカ島で開幕し、3日間を過ごした。フランスは全100県で構成され、そのうち4県はカリブ海のマルティニック島などめったに足を運べないところ。残りはフランス本土に94県、そしてコルシカ島に2県ある。ツール・ド・フランス取材でフランス全土を四半世紀かけ回っているボクは、コルシカの初訪問でいちおう海外県をのぞいてコンプリートしたわけだ。

フランスのいろんな地方を訪れたわけだが、バカンスを過ごすならコルシカ島が一番だと断言できる。のんびりとした心地よく流れる時間に、心身ともにリラックスできるからだ。

スカンドーラ自然保護区を含むポルト湾は世界遺産に指定されている

コルシカ島がどんなところかというと離れ小島のリゾートだ。青い海と美しいビーチ。大自然に囲まれていながらも田舎臭くなく、しかも磯臭くなく、砂浜に寝転がっても汗でベトベトにならないほど心地よく乾燥している。ボクは湘南海岸近くに住んでいるが、その年のツール・ド・フランスで地中海を体験してしまうと、帰国してから海辺に出て「負けた感」がただよう。

どちらかというとカーラリーやMTBでラフな路面を走って楽しむイメージが強い。広島県ほどの面積、地中海では4番目に大きな島だが、意外と起伏に富む。モータースポーツの世界で「直線が200mあったらコルシカではない」と言われるほど、狭くて急な曲がり道が多い。トレッキングも楽しいはずだが、日本のように水場があるわけではなく、万一に備えて水と食料は携行しないと命取りになる。それでも忘れられたなにかが感じられるかも。生命の大切さだったり、地上にいることの存在意義だったり…。

地中海で獲れるデンティという白身魚

アンリ・ド・ロッカセラという、日本語を話せるフランス人がコルシカ島に特化した旅行会社を立ち上げた。「フランス人に”ド”がつくと貴族の出身」と多分アルセーヌ・ルパンの本で読んだ記憶があるが、ナポレオンの末えいでコルシカの名門貴族の出身のようだ。「コルシカ人の父とドイツ人の母の間に生まれた」という(決してフランス人って言わない)。

25歳の時には東京にわたり、ルイ・ヴィトンや日本財団で働くなかで日本文化に魅了されていった。滞在期間中は、村上春樹の小説「ノルウェイの森」に出てくる和敬塾に住み、日本人学生と多くの交流を持ったという。日本のおもてなし文化に感銘を受け、生まれ故郷であるコルシカと日本を結ぶことを仕事に選んだ。コルシカのおもてなし文化を日本人に味わってもらいたいという思いがあるのだ。

こうして日本人ツアーを企画するようになり、フランス出身の文化人として知られるフランソワーズ・モレシャンも2016年秋に同ツアーでコルシカ旅行を楽しんでいる。
「この時代にしてコルシカの人たちはアイデンティティを守って一生懸命生活している。それはスゴいことだと思いました。日本の武士道と同じような誇り高き尊厳を心に持ち続けている。そしてさらにはコルシカの中でもどこの出身なのか、出身の村の名誉を大切にしているんですね」

アジャクシオにはナポレオンの生まれたアパートが現存する

「コルシカの人とは仕事でつきあいが多いんだけど、共通するのはコルシカのことを悪く言うととても怒るんですよね」
これはフランス観光開発機構のフレデリック・マゼンク局長が補足している。
「ナポレオンが好きか嫌いかは別問題で、今のフランスを作った人という事実は変わらない」

パリからの空路もあり、フランスの地方都市を訪問するのよりも移動がしやすい。南仏ニースとのアクセスもいい。南の海を見渡せばイタリアの開幕地サルディニア島が手に取るように見える。いつかはのんびりとバカンスしてみたいな。

コルシカ島に興味のある人は…コルシカ・ナポレオニカ

最南端のボニファシオ。岬に立つとイタリアのサルデーニャ島が見える

【これまでのColumn】

世界遺産モンサンミッシェルをツール・ド・フランス観戦がてらに訪ねよう


eバイクで箱根の山登り区間賞記録を更新…ただし上りでは敗北


ボクのツール・ド・フランスはマルセイユから始まった


洋菓子のパリ〜ブレストは自転車の車輪に似ているから命名された


海外ホテルのネット予約で失敗しないためのテクニック


フランスには外国人が免税で新車を購入できるシステムがある


GPSデバイスはあえてセカンドグレードを選んだ、これだけの理由


ボクのツール・ド・フランスはルーアンから始まった


死ぬまでに泊まってみたいホテル…天文台で満天の星空を見る

ホテル予約ならHotels.com

【Column】世界遺産モンサンミッシェルをツール・ド・フランス観戦がてらに訪ねよう

ツール・ド・フランスがどうして世界最大の自転車レースになったのか。いくつかの理由はあるが、その舞台が世界第1位の観光大国であることは大きな要因だ。フランスは毎年8500万人もの外国人旅行者が訪れ、そして観光産業がGNPの8%を占めているのだ。

2016ツール・ド・フランス第1ステージ。モンサンミッシェルを目指す選手たち

2013年はツール・ド・フランスの第100回記念大会として、フランス国土を一度も逸脱することなく忠実に1周した。その結果として、コース上にはユネスコの世界遺産がなんと7カ所。ただ単に走り回れば世界遺産にぶつかるというのがフランスなのである。

フランス地方都市の観光名所と言えばノルマンディー地方にある世界遺産、モンサンミッシェルが真っ先に挙げられる。海に浮かぶ小島に作られた荘厳な修道院はその独特な景観が魅力で、パリから4時間かけて観光に向かう日本人も多い。

ツール・ド・フランスは25年以上取材しているボクではあるが、モンサンミッシェルに行ったことは数回しかない。初めて訪れたのは2002年だ。この日は50kmほど離れたアブランシュにゴールした。その日の夜は日本人取材陣が珍しく10人ほど集まって、モンサンミッシェルまで仲よく観光に行ったのだ。

駐車場に着いてみると、ツール・ド・フランス関係者のクルマがズラリと並んでいたのにビックリ。主催者からチームスタッフ、キャラバン隊、取材陣までゾロゾロと観光していて、記念写真を撮ったりとまるで京都の修学旅行みたいだった。

イタリアのメカニシャンは「9ユーロを払って尖塔まで登ってきたよ」と自慢していた。あとで聞いたところによれば、世界チャンピオンとして大会に参戦していたスペインのオスカル・フレイレもホテルを抜け出しておのぼりさんの仲間になったらしい。

じつは翌日のスタート地点にフレイレの姿はなかった。落車の影響もあってスペインに帰ったという。「初めてツール・ド・フランスに出たんだから、モンサンミッシェル見てから帰るか」みたいなノリだったのかな?

2016ツール・ド・フランスはモンサンミッシェルで開幕した

2011年ツール・ド・フランスの第6ステージでも訪れた。この日は46.5km地点で、和訳すると「きれいに見える」という意味を持つボーボワール村を通過した。たいていの取材陣はモンサンミッシェルを遠望するこの町で撮影などをしていたが、ボクだけコースから離脱して、修道院を見学してきた。ツール・ド・フランスの交通規制があって観光客がモンサンミッシェルにアクセスするのは困難で、ボクは貸し切り状態のモンサンミッシェルを楽しめたというわけだ。

2013年には第11ステージで個人タイムトライアルのゴール地点となった。絶好調の新城幸也もこのときの個人タイムトライアルを走ったが、ゴール後に「モンサンミッシェル、意外に小さかったな」と周囲を笑わせた。

2016年の第103回ツール・ド・フランスはグランデパールと呼ばれる開幕地をフランス北西部のラ・マンシュ県にした。そのラ・マンシュ県にモンサンミッシェルがあった。ツール・ド・フランスは1911年から2013年まで同県を23回通過しているが、グランデパールとなるのは初めてだ。「死ぬまでに一度は訪れてみたい世界の絶景」というたぐいの本が話題だが、モンサンミッシェルはそのなかでは手っ取り早い絶景だと思う。ぜひツール・ド・フランス観戦がてらに訪問してみては。

現在のモンサンミッシェルは大規模な掘削工事によって満潮時は完全に海の中の島となる

【これまでのColumn】

eバイクで箱根の山登り区間賞記録を更新…ただし上りでは敗北


ボクのツール・ド・フランスはマルセイユから始まった


洋菓子のパリ〜ブレストは自転車の車輪に似ているから命名された


海外ホテルのネット予約で失敗しないためのテクニック


フランスには外国人が免税で新車を購入できるシステムがある


GPSデバイスはあえてセカンドグレードを選んだ、これだけの理由


ボクのツール・ド・フランスはルーアンから始まった


死ぬまでに泊まってみたいホテル…天文台で満天の星空を見る

ホテル予約ならHotels.com