ベルギービールの多様性を、それにマッチした食事とともに楽しみ尽くす都会派イベントのベルギービールウィークエンドが、2025年も全国7会場で開催される。ベルギーはカトリック教徒が多く、料理や酒を楽しむ慣習が基盤にある。物流の交差点でもあり、北海や農業大国フランス、ドイツや北欧などからバラエティあふれる食材が運ばれてくる。随所にビール醸造所が林立し、料理に合わせてさまざまな銘柄がラインナップされる。
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多様なビールが作られるのは物流の交差点と宗教観だ
ベルギーとその隣国オランダはいずれも「自転車王国」と呼ばれるほど自転車レースの盛んな国で、地元の人たちの関心度も高い。2カ国は地続きで、一部では言語も同じなのだが、実際に訪問してみるとまったく異なった文化が形成されていることに気づく。その最たるものは食文化、ビールだ。
どちらとは言わないが料理がおいしく、多種多様なビールが用意されている。その違いがどこに由来するのかというと、まぎれもなく宗教だ。オランダは禁欲性を求めるプロテスタントが多く、どうしても食事は質素になりがち。加えて気候も厳しいので食材が豊富ではなく、おいしいものを求める風土が育まれなかった。
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一方のベルギーはフランス同様にカトリックが多く、料理や酒を楽しむ慣習が基盤にある。さらには物流の交差点であり、北海や農業大国フランス、ドイツや北欧などからバラエティあふれる食材が運ばれてくる。ビールはほぼ1社独占のオランダに対し、随所に醸造所が林立し、料理に合わせてさまざまな銘柄がラインナップされたのである。
聞くところによると、フランスワインと同じで、ベルギービールは料理に合わせて選ぶのがいいらしい。ホワイトビールなら魚介類、色の濃いものなら肉、フルーツ系はデザートと。ざっと数えて10タイプ、100種類以上のベルギービールが輸入されている。
「ベルギービールウィークエンド」は、ベルギーの首都ブリュッセルにある世界遺産グランプラス広場で毎年9月の第1週末に行われるビールの祭典だ。最近は日本の主要都市でもベルギービールを楽しむ催しが行われている。ベルギー王国を深く知り、ベルギーの文化やライフスタイルを満喫するために訪れてみるのも面白い。
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そんなベルギーは3月になると「クラシック」と呼ばれる過酷なワンデーレースが毎週末開催される。天候はまだ春にはほど遠く、冷たい雨に見舞われることも。レースのコースにはときおり「ベルク=壁」という接尾辞を持った激坂が出現する。壁の斜度がキツいほど沿道の観衆が多く、ベルギービール片手に熱狂的な声援を送る。
自転車に乗るときはビールを飲んではいけないが、沿道で応援するときはアルコール度数が高めのベルギービールが一番似合うと思う。
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Hibiya
東京都・日比谷公園にれのき広場
4月10日〜13日
Nagoya
名古屋市・久屋大通公園
エディオン久屋広場・エンゼル広場
4月24日〜 5月6日
Yokohama
横浜市・山下公園
5月8日〜 11日
Fukuoka
福岡市役所西側・ふれあい広場
5月14日〜18日
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Osaka
大阪市・中之島公園
5月21日〜25日(予定)
Roppongi
東京都・六本木ヒルズアリーナ
10月1日〜 5日(予定)
Shinjuku
東京都・新宿住友ビル三角広場
12月3日〜 7日(予定)
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