【ラ・ブエルタフェメニーナ】フォスが2勝目、フォレリングが首位堅持

スペインで開催されている女子ワールドツアーのラ・ブエルタフェメニーナは5月9日、ベセリル・デ・カンポス〜バルタナス間の126.7kmで第6ステージが行われ、チームヴィスマ・リースアバイクのマリアンヌ・フォス(オランダ)が優勝。FDJ・スエズのデミ・フォレリング(オランダ)が首位を守った。

ラ・ブエルタフェメニーナ第6ステージでフォス(右)がミーシャ・ブレーデウォルツを制して優勝 ©Unipublic

レジェンドのフォスがブレーデウォルツを僅差で破る

7日間のステージの中で刺激の少ないレースになると予想されていた第6ステージは、激しいレース展開が繰り広げられ、まさに圧巻の展開となった。状況は幾度となく変化し、最後は集団の中でこの厳しい1日を生き残った60選手による、予想通りのスプリント勝負へと持ち込まれた。

チームヴィスマ・リースアバイクは、リーダーのフォスを優位に進めようと躍起になり、オランダのレジェンドであるフォスはチームメイトの努力に応え、2度目のステージ優勝、大会通算6勝目を飾り、ポイント賞のグリーンジャージを獲得した。フォスはバルタナスのフィニッシュラインで、チームSDワークス・プロタイムのミーシャ・ブレーデウォルツを僅差で破った。

FDJ・スエズのフォレリングは総合リーダーのジャージをキープ。翌日のアストゥリアスでの最終ステージでこの地位を守らなければならない。最終ステージは、後半に3つ以上の登り、アルト・デ・ラ・コリャドーナ(カテゴリー2級)、アルト・デ・ラ・コリャディエラ(カテゴリー1級)、そして最後のコトベロ(カテゴリー1級)への厳しい登りがある。

ラ・ブエルタフェメニーナ第6ステージ ©Unipublic

レースの先頭で多くの変化があり、慌ただしい展開

128選手が午前11時17分にスタートした。レース序盤は非常にアグレッシブな展開となり、多くのアタッカーが互いに追い上げ、46km地点で19名の集団が抜け出すことになった。65km地点で最大となる1分15秒差を築いたが、数チームが後方から力を合わせ、35km地点で追いついた。この強力で大規模な逃げ集団が捕まった直後、84km地点で3人の選手が集団から飛び出した。集団はすぐには追い上げず、その後4選手が先頭を追って飛び出した。

ミーシャ・ブレーデウォルツがラ・ブエルタフェメニーナ第6ステージで僅差の2位 ©Unipublic

チームヴィスマ・リースアバイクが主導権を握り、メイン集団のペースを上げ、残り21kmで追走グループを、そして残り13km地点で最後まで抵抗していた選手を吸収。上り坂をうまく利用したリアン・リッペルト(モビスターチーム)が飛び出すと、フォスが反応し、フォレリングとアンナ・ファンデルブレッヘン(チームSDワークス・プロタイム)も追撃した。

リッペルトが2度目のアタックをしかけるとフォスとブレーデウォルツとともに抜け出すことができたが、その動きは残り9.5kmで阻止された。60人にまで減った集団は、バルタナスのフィニッシュラインを目指してスプリントに臨んだ。イモージェン・ウルフがチームメイトのフォスに代わって先頭に立ち、フォスは最後の数回のペダルストロークでブレーデウォルツを破って期待に応えた。

⚫︎2025ラ・ブエルタ フェメニーナ日程とレポート
5月4日(日)第1ステージ バルセロナ〜バルセロナ 8.1km(チームタイムトライアル)
5月5日(月)第2ステージ モリンス・デ・レイ〜サンボイ・デ・リュブレガート 99km▲
5月6日(火)第3ステージ バルバストロ〜ウエスカ 132.4km
5月7日(水)第4ステージ ペドロラ〜ボルハ 111.6km▲▲
5月8日(木)第5ステージ ゴルマヨ〜ラグナス・デ・ネイラ 120.4m▲▲▲
5月9日(金)第6ステージ ベセリル・デ・カンポス〜バルタナス 126.7km
5月10日(土)第7ステージ ラ・ロブラ〜アルト・デ・コトベリョ(アストリアス) 152.6km▲▲▲
(▲は山岳の難易度)

【ラ・ブエルタフェメニーナ】フォスがスプリントV、総合はパテルノステルに

スペインで開催されている女子ワールドツアーのラ・ブエルタフェメニーナは5月5日、モリンス・デ・レイ〜サンボイ・デ・リュブレガート間の99kmで第2ステージが行われ、チームヴィスマ・リースアバイクのマリアンヌ・フォス(オランダ)が優勝。リブ・アルウラー・ジェイコのレティツィア・パテルノステル(イタリア)が首位に立った。

フォスがラ・ブエルタフェメニーナ第2ステージ優勝 ©Unipublic

フォスが大会最多となるステージ通算5勝目

上りスプリントで決着した第2ステージ。持久力と優れたコーナリングテクニックを持つフォスにとっては5回目の優勝で、大会最多勝を達成。チームメイトによる素晴らしいリードアウトもあった。

2位に入ったのはパテルノステルで、ボーナスタイム6秒を獲得して新たな総合リーダーとなり、リドル・トレックのエレン・ファンダイク(オランダ)から真紅のマイヨロホを奪った。ファンダイクは最後の下りで脱落し、総合1位の座を守れなかった。

第2ステージは14時44分に145選手がスタートした。スタート直後、集団は難関のアルト・デラクレウ・デラアラガル(カテゴリー2級、11.9km)の上りへ。逃げは成功せず、ラボラルクチャ・フンダシオンエウスカディのアネ・サンテステバン(スペイン)が登りの頂上付近で仕掛け、トップで通過して山岳部門のトップに躍り出た。

下りが終わった22km地点でチームSDワークス・プロタイムのエレーナ・チェッキーニ(イタリア)が単独で抜け出し、28km地点で50秒のリードを築いた。しかし、誰も先頭に並ぼうとしなかったためすぐにあきらめ、35km地点で集団に戻った。このアタックによりチェッキーニはこの日の闘志賞を獲得した。

ラ・ブエルタフェメニーナ第2ステージ ©Unipublic

ファンデルブレッヘンが濡れた路面で落車

集団のまま中間スプリント(58.5km地点)に向けて一斉走行していると、激しい雨が降り始める。中間スプリントの1位通過はフォス。チームSDワークス・プロタイムのアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ)やモビスターチームのオリヴィア・バリル(カナダ)が濡れた路面で転倒。優勝候補のファンデルブレッヘンは復帰したが、集団は雨脚の強さに積極的な攻撃は見送られた。

フェランプレヴォが完璧なリードアウト

ガヴァ(90.2km)への長い下り坂では大きな落車はなかったものの、集団がかなり分散し、いくつかのグループが脱落するなど、多少の混乱はあった。その中には首位のファンダイクも含まれていて、マイヨロホを手放すことになった。チームヴィスマ・リースアバイクはポーリーヌ・フェランプレヴォとイモージェン・ウォルフ(英国)が最後の数kmで素晴らしいリードアウトを見せ、フォスがゴールまでのスプリントで圧倒的な優位性を確立。2位パテルノステルを引き離して優勝した。

「勝利は本当にうれしい。特に、チーム全員がシーズンを通して努力してきたので、なおさら。(チームタイムトライアルで選手がスタートに遅れた)昨日の出来事があったので、今日のステージには全力を尽くしたいと思っていた。全員が全力を尽くした。最後までやり遂げることができた。次のステージに向けて、この勢いを維持できるようにいいモチベーションを持って臨みたい」とフォス。

「スプリントに備えて準備はしていたが、下り坂では細心の注意を払う必要があることは分かっていた。今日一番重要なのは、安全を確保し、トラブルを避けるために、常に先頭を走り続けること。チーム全員がそれに細心の注意を払ってくれた。彼女らに感謝」

「確かに路面は滑りやすかった。ポーリーヌ・フェランプレヴォとイモージェン・ウォルフがずっと一緒に走ってくれた。最後の数コーナーをトップで通過するには、2人のタイヤを追うだけでよかった。本当に驚き。2人は私をいいポジションに保ってくれた!」

レティツィア・パテルノステルがラ・ブエルタフェメニーナ第2ステージで首位に ©Unipublic

2位でも最高。さらにマイヨロホを着ることになるなんて!

「リーダージャージを着られて本当にうれしい。少し感傷的。自分にとってもチームにとってもうれしいです。周りのみんなが本当にこの栄冠にふさわしいので。ようやく精神的にも肉体的にも最高の気分。これ以上ない最高の出来事」とパテルノステル。

「ラ・ブエルタフェミニーナに出場する予定はなかったけど、アルデンヌでチームと話し合い、ここに来るのはいい考えだと判断した。スタート前には、レースを楽しみたい、そして総合順位のライダーたちをしっかりサポートできるチームタイムトライアルでベストを尽くしたいと話した。昨日のステージの後、とてもいい感じだった。最後のコース状況を見て、自分に合っていると感じたので、優勝を目指した。難しいステージで、下りはかなりテクニカル。ダウンヒルが好きなので、アタックを試みたが、ラストは路面が濡れていてトリッキーで危険だった。最終コーナーでマリアンヌ・フォスに先を越され、優勝は叶わなかった。2位でも私にとって最高の結果。でもその後、マイヨロホを着ろって言われて、すごく感激した」

第3ステージは、バルバストロからウエスカまでの平坦な132.4kmのステージで続くが、風が優勝争いに影響を及ぼす可能性が高い。

⚫︎2025ラ・ブエルタ フェメニーナ日程とレポート
5月4日(日)第1ステージ バルセロナ〜バルセロナ 8.1km(チームタイムトライアル)
5月5日(月)第2ステージ モリンス・デ・レイ〜サンボイ・デ・リュブレガート 99km▲
5月6日(火)第3ステージ バルバストロ〜ウエスカ 132.4km
5月7日(水)第4ステージ ペドロラ〜ボルハ 111.6km▲▲
5月8日(木)第5ステージ ゴルマヨ〜ラグナス・デ・ネイラ 120.4m▲▲▲
5月9日(金)第6ステージ ベセリル・デ・カンポス〜バルタナス 126.7km
5月10日(土)第7ステージ ラ・ロブラ〜アルト・デ・コトベリョ(アストリアス) 152.6km▲▲▲
(▲は山岳の難易度)

フォスがゴール勝負を制して優勝。フォレリング首位堅持…フェメニーナ

スペインを舞台とした8日間のステージレース、ラ・ブエルタフェメニーナは5月4日、サン・エステバン・デ・ゴルマス〜シグエンサ間の139kmで第7ステージが行われ、マリアンヌ・フォス(オランダ、ビスマ・リースアバイク)がスプリント勝負を制して優勝。

フォスがラ・ブエルタフェメニーナ第7ステージ優勝 ©Unipublic SprintCyclingAgency

首位のデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)は2秒遅れの区間4位。総合2位エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)が区間3位のボーナスタイム4秒を獲得し、その差を56秒から52秒に縮めた。

ラ・ブエルタフェメニーナ第7ステージ ©Unipublic CXCLING
デミ・フォレリング ©Unipublic Jennifer Lindini
ラ・ブエルタフェメニーナ第7ステージ ©Unipublic Jennifer Lindini
ラ・ブエルタフェメニーナ第7ステージ ©Unipublic Jennifer Lindini

フォルクナー第4S優勝、フォスが首位に…ラ・ブエルタフェメニーナ

スペインを舞台とした8日間のステージレース、ラ・ブエルタフェメニーナは5月1日にモリナ・デ・アラゴン〜サラゴサ間の平坦な142.5kmで第4ステージが行われ、EFエデュケーション・キャノンデールのクリステン・フォルクナー(米国)が逃げ切り優勝。

クリステン・フォルクナーがラ・ブエルタフェメニーナ第4ステージ優勝 ©Unipublic SprintCyclingAgency

マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が中間スプリントポイントとゴールでボーナスタイムを稼ぎ、総合成績でハンガリーチャンピオンのカタブランカ・バシュ(SDワークス・プロタイム)を逆転して首位に立った。

ラ・ブエルタフェメニーナ第4ステージ ©Unipublic Alex Berasategi
ラ・ブエルタフェメニーナ第4ステージ ©Unipublic Alex Berasategi
ラ・ブエルタフェメニーナ第4ステージ ©Unipublic Jennifer Lindini
ラ・ブエルタフェメニーナ第4ステージ ©Unipublic Jennifer Lindini
マイヨロホのカタブランカ・バシュ ©Unipublic CXCLING
ラ・ブエルタフェメニーナ第4ステージ ©Unipublic CXCLING
ラ・ブエルタフェメニーナ第4ステージで首位に立ったフォス ©Unipublic SprintCyclingAgency

フォスがブエルタフェメニーナ区間V…バシュが首位を守る

スペインを舞台とした8日間のステージレース、ラ・ブエルタフェメニーナは4月30日にルセーナ〜テルエル間の130.5kmで第3ステージが行われ、マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)がゴール勝負を制して優勝。

フォスがラ・ブエルタフェメニーナ第3ステージ優勝 ©Unipublic SprintCyclingAgency

総合成績では前日に首位に立ったハンガリーチャンピオンのカタブランカ・バシュ(SDワークス・プロタイム)がフォスを1秒差で上回ってリーダージャージのマイヨロホを守った。

フォレリング(中央)とマイヨロホを着るバシュ(右) ©Unipublic CXCLING
2024ラ・ブエルタフェメニーナ第3ステージ ©Unipublic Alex Berasategi
ミレラ・ベニトが単独エスケープ ©Unipublic CXCLING
フォスのステージ優勝にわくビスマ・リースアバイク勢 ©Unipublic SprintCyclingAgency