オランダのアンナ・ファンデルブレッゲンが9月29日にオーストリアのインスブルックで開催された世界選手権エリート女子ロードで、残り40kmから独走。2位のアマンダ・スプラット(オーストラリア)に3分42秒差をつけて世界選手権で初優勝した。3位は5分26秒遅れでイタリアのタチアナ・グデルゾ。
ファンデルブレッゲンはリオデジャネイロ五輪女子ロードの金メダリスト。2015年と2017年にジロ・デ・イタリア総合優勝。リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、フレッシュワロンヌ、アムステルゴールドレース、2016年のヨーロッパ選手権など数々の勝利を持つ。25日に行われた個人タイムトライアルで2位になるスピードを備えながら、山岳を得意とし、このチロル地方は大好きなエリアだった。
「初めてこの周回コースを訪れたときから本当に気に入ってしまった。フレッシュな状態でこのレースに挑みたかったので、いつもの1年よりも出場する大会を抑えた。昨年に優勝したジロ・デ・イタリアもスキップして、ロード練習よりもマウンテンバイクに乗ることを心がけた」とファンデルブレッゲン。
「大会が近づくととてもプレッシャーを感じてきた。この日を迎えるまでの道のりがとても長かった。だから今朝は、もうすぐ終わるんだと自分に言い聞かせた。そうすると不思議にリラックスすることができた」
この日のオランダチームは、個人タイムトライアルで優勝したアンヌミエク・ファンフレウテンとファンデルブレッゲンの2人をエースに起用。それをサポートするために残り選手がアシストをこなした。レース中盤でファンフレウテンがシビアな落車をして、チームの作戦はファンデルブレッゲンを勝たせることに決まった。
「アマンダ・スプラットが最初のアタックをしかけた。彼女が強いクライマーであることを知っていたので、オランダチームは完ぺきに反応した。私が勝つために終盤に集中できたのはそのためです。フィニッシュラインを越えたとき、この世界選手権が私に向いていたことを実感しようやく安心した」
「私は本当にこのチロル地方とインスブルックが大好きです。美しい山々と、この地域にいる人たちが大好きです。その人たちが世界選手権を主催してくれて私はとても幸せでした。本当に素晴らしいイベントを作ってくれました。私はヒルクライムが好きなんですが、私の家の周りにはないんですよね。私にとってインスブルックはオランダにとても近い。トレーニングをするのにとてもいい場所で、またすぐにここに戻ってきたい!」
競技距離は155.6kmで、獲得標高2406m。優勝者の平均時速は37.185km。48カ国149選手が出場し、完走は81選手。日本勢は与那嶺恵理(ウィグル・ハイ5)が20分47秒遅れの79位。金子広美(イナーメ信濃山形)と唐見実世子(弱虫ペダルサイクリング)は途中棄権。
●世界選手権ロード
9月23日(日)10:10 – 12:05 UCI女子チームタイムトライアル
9月23日(日)14:40 – 17:05 UCI男子チームタイムトライアル
9月24日(月)10:10 – 11:55 ジュニア女子個人タイムトライアル
9月24日(月)14:40 – 16:50 U23男子個人タイムトライアル
9月25日(火)10:10 – 12:40 ジュニア男子個人タイムトライアル
9月25日(火)14:40 – 16:50 エリート女子個人タイムトライアル
9月26日(水)14:10 – 17:10 エリート男子個人タイムトライアル
9月27日(木)09:10 – 11:15 ジュニア女子ロードレース
9月27日(木)14:40 – 18:15 ジュニア男子ロードレース
9月28日(金)12:10 – 16:50 U23男子ロードレース
9月29日(土)12:00 – 17:00 エリート女子ロードレース
9月30日(日)09:40 – 16:40 エリート男子ロードレース
日本との時差は7時間。上記の現地時間に7時間をプラスしてください。
(例=現地の16:40は日本の23:40)
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