GPデュ・カントン・ダルゴヴィが6月7日にスイス北部のギッピンゲン(Gippingen)で55回目となる大会が開催され、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのマルコ・カノラが3位になった。9.15kmの小さな周回コースを3周回したあと、19.8kmの大きな周回を8周回する185.9kmのワンデーレースで、大きな周回コースには高低差約100mの登坂区間が組み込まれていた。
6つのUCIプロチーム、7つのプロコンチネンタルチームが参戦するハイレベルなレースとなったが、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニは、ツアー・オブ・ジャパンでの遠征疲れや時差が抜け、調子のいいカノラをエースに臨んだ。
序盤より4選手が逃げる展開でレースは進んでいき、一時は7分ほどにタイム差が広がったが、ヨーロッパチャンピオンのアレクサンドル・クリストフを擁するUAEエミレーツが集団ゴールスプリントに持ち込むべくコントロール。3選手となった先頭集団に1分ほどのタイム差で最終周回に入ったメイン集団は、次第に逃げていた選手たちを吸収し、30選手ほどに人数を減らした集団でのゴールスプリントになった。
調子のよさを感じていたカノラが早めにスプリントをしかけ、勝者となるクリストフ、2位のフランチェスコ・ガバッツィ(アンドローニ)に交わされたものの、ピュアスプリンターを相手に3位入賞。今季5回目のトップ3リザルトを残した。
またアシストとしての走りに徹した伊藤雅和は、16秒差の第2集団内42位でのフィニッシュ。40位までに与えられるUCIポイント獲得を逃したことは残念だったが、ヨーロッパの超級ワンデーレースで、チームの好成績に貢献し、最後まで走りきれたことは大きな自信になった。
マルコ・カノラのコメント
チームの貢献的な走りがあり、このような成績を残せたことをうれしく思っている。最後は調子のよさを感じていたので、早めに仕掛けてスプリントで勝負をすることを決めた。クリストフが後ろにつき、抜き去っていったことは残念だけど、調子が上がっていることを確認でき、6月末のイタリア選手権に向けて、とてもいい手応えを掴むことができた。
伊藤雅和のコメント
大きい逃げには注意して最後はカノラのスプリントという作戦。カノラの近くで常に走って、1回登りで止まった時も待って引き上げて、いい位置で走れるように集団の前まで連れていったりしたことが、今日の仕事だった。最後までメイン集団に残れて最後にカノラが前に行ったのを見て自分は安全にゴールした。 リザルトを見たらポイント圏内まであと少しだったので、しっかりもがけばよかったと後悔している。
初山翔のコメント
力を全く感じない1日となってしまい、なすすべなく遅れてリタイヤとなった。残念です。
バレリオ・テバルディ監督のコメント
UAEエミレーツがスプリントでの勝利をめざしてレースをコントロールした。自分たちチームもカノラをエースに、チームで協力しながらレースに挑んだ。伊藤、ザッカンティ、サンタロミータの働きはとくによく、最後にカノラを前方集団に送り込むことに大きく貢献し、カノラも最大限の力でチームの目標であった表彰台を獲得してくれた。正しいトレーニングやチームワークの積み重ねがあれば、必ず結果が出るということを証明するレースだった。
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