乗りたいモデルがない…高校生が電動アシスト自転車でない理由

ホンダがスポーツバイクを電動化させる装置と、それを活用するスマホアプリ「スマチャリ」を開発。自転車チェーン店のワイズロードが搭載第1号となる「レイルアクティブe」を9月に発売する。創業者の本田宗一郎氏が1947年に自転車に補助エンジンを付けた通称「バタバタ」を開発したが、その現代版とも言える。将来は手持ちの愛車に取り付ければ電動化できる商品開発も検討しているという。

ホンダが開発した電動アシストユニットを搭載したレイルアクティブe

創業者本田宗一郎氏のバタバタを復刻…愛車を電動化するシステム発表

自転車通学の高校生は約180万人で、全体の56%。通学路に急な坂がある高校は全国の約半分。自転車通学生の半数が電動アシスト自転車がほしいと言う。年代別に見ても自転車を利用する人数は最も多いが、電動アシスト自転車普及率は低い。カッコいい商品がないからだという。

本田技術研究所の野村さん(左)とワイズロードを展開するワイ・インターナショナルの青木亮輔さん

「既成自転車を電動アシスト化するシステムを作ったらいいのではないか。私自身が元自転車通学生で、通学にかかるエネルギーを浪費しないでもっとロボコン活動に打ち込みたかった」と、本田技術研究所の野村真成さんが構想。同社の新事業創出プログラムに採用され、4年をかけて開発した。

専用のクランクと直結した電動モーターは、手持ちの自転車にそのまま搭載できるというわけではない

ホンダの歴史は自転車に補助エンジンをつけて始まったが、まさにそれに回帰するプロジェクトだ。電動アシストユニットとそれに連動するスマホアプリにより、既製の自転車を電動化し、新たな電動アシスト自転車モデルとするものだ。

チェーンリングやクランクは現状では専用のものに交換する必要がある

将来的には愛車に組み付ければ電動化できる商品を

愛車を電動化できるシステムと聞いてホンダ本社で詳細を聞くと、現状は市販クロスバイクのクランクを専用のものに付け替え、モーターとバッテリーを搭載するとのこと。電動アシスト自転車には道路交通法に準拠するパワー制御と安全管理のルールがあり、型式認定取得が必要になる。手持ちの自転車にモーターとバッテリーを取り付けて電動化するには多くの難題がある。それでも将来的にはユニットだけで販売する方向性を目指したいという。

アプリで自転車移動中のさまざまな情報を取得できる

第1弾は自転車業界でのノウハウを持つチェーン店とコラボした。幅広い層に人気のクロスバイク、コーダーブルーム「レイルアクティブ」をベースに、クランク部品を専用のものに交換し、スマチャリによる電動アシスト機能をプラスオンしたモデル「レイルアクティブe」を9月に発売予定。

市販車のボトル台座に取り付けられたバッテリー

ホンダはこの電動部分の開発・製造を担うとともに、無償アプリを提供する。スマホを活用し車体をオンラインサーバーとコネクテッド化することにより、速度や走行距離、消費カロリーといった走行データを表示・記録し、スポーツバイクライフがより豊かになる便利な機能を持つ。

レイルアクティブeは一般的なスポーツタイプの電動アシスト自転車よりも軽量で購入しやすい価格となり、通勤通学などに使えるのが魅力。予定価格は22万円(税込み)。レイルアクティブの市販価格は7万円弱なので、スマチャリのユニット単価としては単純計算で15万円だ。重量は15kgで、同様に計算するとユニット部分は5kg。アシストパワーの航続距離は一般的な電動アシスト自転車と同等以上だという。

専用設計のクランクセットが電動化をサポートする

創業者が妻のために作ったバタバタはホンダの名を冠した最初の製品

「自転車で買い物に出かける妻に楽をさせてあげたい」と本田宗一郎氏が作ったのが、自転車に搭載する補助エンジン。ホンダA型という商品名で、ホンダの名を冠した最初の製品となった。創業翌年の1947年のことだ。バタバタと音を立てて走ることからそれが通称に。同社はその後、オートバイの製造を足がかりに、世界的な四輪メーカーに。

ホンダA型

春の新生活にぴったりな電動アシスト自転車に新色が登場

快適な自転車ライフを提供するあさひは、電動アシスト自転車ブランド「エナシス」の小径モデル「エナシスコンパクト」と通学向けモデル「エナシスミー」に新色を追加し、2023年3月下旬より全国のサイクルベースあさひ各店、あさひのネット通販サイトで発売した。

小径モデル「エナシスコンパクト」と通学向けモデル「エナシスミー」

エナシスコンパクト…機能にもスタイルにもこだわったコンパクトモデル

都心の暮らしでの使いやすさを考えた小回りの利く車体でありながら、窮屈さを感じさせないフレーム設計としっかりとしたアシスト、充実した機能で毎日の移動を快適にサポートする。

コンパクトなので、エレベーターに乗せたり、玄関前や屋内で保管する場合も場所を取らない
底面がメッシュでカバンの肩掛けベルトなどが下に垂れないバスケット

3月下旬から新色「マットブルー」「マットアイボリー」「マットチャコール」が登場し、よりスタイルに合わせやすい全5色の展開となった。

コンパクトでも、ハンドルと体の距離が近すぎず窮屈にならない、ゆったり乗れるフレーム設計

ENERSYS compact(エナシスコンパクト)
販 売 日: 2023年3月下旬 新色販売開始
販 売 価 格: 135,300円(税込)(本体価格:123,000円)
カ ラ ー: マットブルー(新色)、マットアイボリー(新色)、マットチャコール(新色)、マットマスタード、マットカーキ
フ  レ  ー  ム: アルミ製
サイズ(適応身長): 20型(145㎝~)
変      速: 内装3段変速
重      量: 22.8㎏
充  電  時  間: 5~6時間
バ  ッ  テ  リ  ー : リチウムイオンバッテリー 36v×10.3Ah (25.2V換算 14.7Ah相当)
走  行  距  離: エコモード約80km/標準モード約60km/パワーモード約50km
取  り  扱  い: 全国のサイクルベースあさひ及びあさひ公式オンラインストア、その他ネット通販サイト

小径モデル「エナシスコンパクト」
スマホなどの充電ができるUSBポート付きの液晶スイッチパネル

エナシスミー…通勤・通学におすすめのスタイリッシュでタフなモデル

悪路や坂道、大きな荷物、暗い夜道も安心の便利な装備と耐久力を兼ね備え、普段使いから通勤・通学まで、アクティブな毎日を力強くサポートする。

通学向けモデル「エナシスミー」

4月上旬から新色「マットマスタード」が登場し、毎日の移動をもっと楽しくする全5色の展開となった。

ENERSYS Me(エナシスミー)
販 売 日: 2023年4月上旬 新色販売開始
販 売 価 格: 139,700円(税込) (本体価格:127,000円)
カ ラ ー: マットマスタード(新色)、マットブルー、マットオレンジ、マットオリーブ、マットブラック
フ  レ  ー  ム: アルミ製
キ ャ リ ア耐荷重: 27kg(クラス27)
サイズ(適応身長): 26型(150cm~)
変      速: 内装3段変速
重      量: 26.0kg
充  電  時  間: 5~6時間
バ  ッ  テ  リ  ー : リチウムイオンバッテリー 36v×10.3Ah (25.2V換算 14.7Ah相当)
走  行  距  離: エコモード約85km/標準モード約60km/パワーモード約50km
取  り  扱  い: 全国のサイクルベースあさひ及びサイクルベースあさひ公式オンラインショップ

てこの原理で立てやすく、自動でロックがかかる両立スタンド
暗い夜道を広く照らす、0.5WのLEDを2灯装備した広角オートライト

●あさひの詳細ページ

東京2020オリンピック公式電動アシスト自転車XU1

パナソニック サイクルテックは、東京2020オリンピック公式電動アシスト自転車「XU1」新製品を2021年8月5日から発売する。価格は25万1000円。

マットロイヤルブルー

ケイリンの先導バイク開発から得たノウハウを投入

同社は電動アシスト自転車スポーツタイプの商品を強化。新製品は、東京2020オリンピックに納入するケイリン先導車の開発を通じて得られた、時速50kmの高速域においてフレーム角度・寸法の変化が走行安定性に及ぼす影響などのデータを開発にフィードバック。実用速度域においても安定したハンドリングとこぎやすさに配慮した新フレームを実現した。初めてスポーツバイクに乗る人から経験者まで、 幅広い層に乗りやすい走行フィーリングを提供。 

シャインパールホワイト
フレームと一体化したセミインテグレーテッドバッテリー搭載

従来機種より好評のスポーツドライブユニットやセミインテグレーテッドバッテリーによるスポーティな走行感と幅50mmの700×50Cタイヤによるエアボリュームが生み出す快適性を両立。さらにアルミリヤキャリヤ・アルミフェンダーも標準装備。通勤などの日常使いから、休日のサイクリングなど生活のあらゆるシーンで使いやすさに優れた性能を充実させている。 

快適性が高い700×50Cタイヤと利用シーンが広がるアルミリヤキャリア・アルミフェンダーを標準装備

パナソニック サイクルテックのホームページ

コメリの福袋が夏のボーナス時期に登場…電動アシスト車も

ホームセンターの「コメリパワー」や「コメリハード&グリーン」を通し地域のライフラインとして地元のプロを応援するコメリは、2021年6月16日から中身が分かる「サマーボーナス袋」の予約受け付けを店舗とオンラインショッピングサイト「コメリドットコム」で始めた。

2020年末に実施して好評だった「コメリの福袋」を2021年は夏のボーナス時期にも実施しようと、中身が分かる「サマーボーナス袋」として販売する。コメリが自信をもって提供する工具、家電、インテリア、電動アシスト自転車、農業資材など全72種類を用意。通常販売価格より最大40%OFFとなる。

HUMMERブランドの電動アシスト、折り畳みモデル
プレミアム特典のオリジナルパーツ(64GBサイクルレコーダー、ステンレスマグボトル、サドルバック、不織布エコバック、パスワード式ロック錠)

●コメリのサマーボーナス袋特設サイト

イーストビュート20インチ、外装6段変速は1万5800円

押し歩きでも電動アシストパワーが駆動する国内初モデル

パナソニック サイクルテックは国内で初めて、押し歩き機能搭載の電動アシスト自転車「ビビ・L・押し歩き」を2021年7月6日より発売する。 

ビビ・L・押し歩き

サドルを倒しで乗れない状態にすることで押し歩きパワーが駆動

電動アシスト自転車の市場は年々拡大し、普段の買い物や子供の送り迎えなど、さまざまな用途で使用されている。また近年は、高齢者の運転免許自主返納後の移動手段としても選ばれている。

一般的に電動アシスト自転車はモーターのアシストにより快適に移動ができる反面、その量さにより、自転車の押し歩き時に負荷がかかるという課題があった。その中で2019年12月1日に改正道路交通法が施行され、原動機の駆動により押し歩きを補助する自転車についても、歩行補助車等となり、歩行者としてみなされることに。

乗車装置のサドルが前傾して乗れなくなる。これをセンサーで感知して押し歩き時のアシストパワーが稼動する

改正道路交通法では押し歩き時の駆動速度が時速6km以下であること、乗車装置(サドル)が使えず乗れないこと、自転車から離れると駆動が止まることという3つの条件が定められた。

この条件をパナソニック サイクルテックでは4つのセンサー(サドル傾斜センサー、モーター内蔵センサー、トルクセンサー、スピードセンサー)による制御で解決した。

レバー操作でサドルの傾きを自由に変更できる

押し歩き機能は歩道橋や駐輪場のスロープ、坂道などで押し歩きを補助

機能はサドル傾斜時に、[押歩き]ボタンを押している間作動する。押し歩き機能はサドル傾斜センサー、モーター内蔵センサー、トルクセンサー、スピードセンサーの4つのセンサーで制御。スピードセンサーとモーター内蔵センサーはモーター制御で、押し歩く速さが変わった際、歩行速度に合わせたアシストを可能とする。

押し歩きボタンがある

また、上り坂や荷物を運ぶ際は、モーター内蔵センサーで負荷を検知し、アシスト力を調整。ペダルの負荷を検知するトルクセンサーや、サドルが傾斜状態であることを検知するサドル傾斜センサーにより、乗車時は押し歩き機能が作動しない設計となっている。

電動アシスト自転車の押し歩きを補助する機能を、買い物に便利なショッピングシリーズ「ビビ」の中で、 高齢者の使用率が高い軽量モデル「ビビ・L」に搭載した。この機能により歩道橋や駐輪場のスロープ、坂道などで押し歩き時の補助が可能になる。押して歩く際にかかる負荷を軽減することで、電動アシスト自転車の利便性が向上した。 

●パナソニック サイクルテックのホームページ

都心の暮らしにフィットする電動アシスト自転車、エナシスコンパクト

快適な自転車ライフを提供する自転車専門店のあさひは、あさひオリジナル電動アシスト自転車ブランド「ENERSYS(エナシス)」より、コンパクトな設計が便利な「ENERSYS compact(エナシスコンパクト)」を2021年1月中旬より販売開始する。

都心での交通のあり方は新しい生活様式の普及のほか、政府による二酸化炭素削減への取り組みが進むことなどにより大きく変化していくことが見込まれる。このような中、健康維持や環境負荷軽減に有効な自転車を暮らしに取り入れる人が増えていて、特に電動アシスト自転車は幅広い世代の人々から人気が高まっている。

コンパクトな車体はマンションの玄関・室内での保管にも適している
コンパクトでありながら、背の高い方も窮屈でないよう設計されたフレーム

販売開始するエナシスコンパクトは、都心の暮らしでの使いやすさを考えた小型サイズの電動アシスト自転車。従来も都心部ではタイヤや車体の小さい、コンパクトな自転車が人気だが、「長い距離を走ると疲れる」「坂道がつらい」「荷物が運べない」といった問題があった。エナシスコンパクトは小さな車体やタイヤによる小回りのよさを活かしながら、あさひオリジナルの電動アシストユニット「PLUS-D」でパワフルなアシスト機能を備え、快適な長距離・坂道走行を可能にしている。また、大きな前バスケットと専用オプションキャリアを用意することで、荷物を運ぶ際にも頼れる1台となっている。

荷物がしっかり入る大きなバスケットを標準装備
スイッチパネルにはUSBポートが設けてあり、ライトや携帯電話などへの充電が可能
オプションで専用リアキャリアを取り付けることができる
キャリアにお好みの後用バスケットを取り付けることで、より多くの荷物を運ぶことができる

ENERSYS compact(エナシスコンパクト) 
販売日:2021年1月中旬
販売価格:9万9980円(税込み)
カラー  : マットマスタード/マットカーキ/マットブラック
フレーム:アルミ製
サイズ/適応身長:20型/145cm~
変速:内装3段変速
重量:22.8kg
充電時間:5~6時間
バッテリー:リチウムイオンバッテリー 36v×10.3Ah (25.2V換算 14.7Ah相当)
走行距離:エコモード約80km/標準モード約60km/パワーモード約50km
購入方法:全国のサイクルベースあさひおよびサイクルベースあさひ公式オンラインショップ
     ※一部店舗では取り寄せ

●詳細ホームページ